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JIS T 6608:2001 規格概要
この規格 T6608は、歯科用合金を鋳造するのに使用されるりん酸塩を結合材とした歯科鋳造用りん酸塩系埋没材について規定。
JIST6608 規格全文情報
- 規格番号
- JIS T6608
- 規格名称
- 歯科鋳造用りん酸塩系埋没材
- 規格名称英語訳
- Dental phosphate-bonded casting investments
- 制定年月日
- 2001年5月25日
- 最新改正日
- 2019年10月25日
- JIS 閲覧
- ‐
- 対応国際規格
ISO
- ISO 9694:1996(MOD)
- 国際規格分類
ICS
- 11.060.10
- 主務大臣
- 厚生労働
- JISハンドブック
- ‐
- 改訂:履歴
- 2001-05-25 制定日, 2009-10-01 確認日, 2014-10-25 確認日, 2019-10-25 確認
- ページ
- JIS T 6608:2001 PDF [14]
T 6608 : 2001
まえがき
この規格は,工業標準化法第12条第1項の規定に基づき,日本歯科材料工業協同組合 (JDMA) から工
業標準原案を具して日本工業規格(日本産業規格)を制定すべきとの申出があり,日本工業標準調査会の審議を経て,厚生
労働大臣が制定した日本工業規格(日本産業規格)である。
今回の制定では,国際規格に整合した日本工業規格(日本産業規格)を作成するため,ISO 9694 : 1996, Dental
phosphate-bonded casting investmentsを基礎として用いた。
JIS T 6608には次に示す附属書がある。
附属書(参考) JISと対応する国際規格との対比表
(pdf 一覧ページ番号 )
――――― [JIS T 6608 pdf 1] ―――――
日本工業規格(日本産業規格) JIS
T 6608 : 2001
歯科鋳造用りん酸塩系埋没材
Dental phosphate-bonded casting investments
序文 この規格は,1996年に初版として発行されたISO 9694, Dental phosphate-bonded casting investments
を元に,対応する部分については,対応国際規格を翻訳し,技術的内容を変更することなく作成した日本
工業規格である。
なお,この規格で点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格にはない事項である。
1. 適用範囲 この規格は,歯科用合金を鋳造するのに使用されるりん酸塩を結合材とした歯科鋳造用り
ん酸塩系埋没材(以下,埋没材という。)について規定する。
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を示す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
ISO 9694 : 1996 Dental phosphate-bonded casting investments (MOD)
2. 引用規格 次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成す
る。この引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
JIS B 7503 ダイヤルゲージ
3. 種類
3.1 埋没材は,用途によって,次のように2タイプに分類する。
タイプ1 : インレー,クラウンなどの固定性修復物用
タイプ2 : 部分床義歯などの可撤性鋳造修復物用
3.2 埋没材は使用方法によって次のように2クラスに分類する。
クラス1 : 室温から700850℃まで徐々に昇温焼却する標準加熱型
クラス2 : 埋没後1時間以内に直接700850℃の炉内で焼却できる急速加熱型
4. 品質
4.1 外観 粉末は均一な品質をもち,目視で検査したとき,異物や塊を含んでいてはならない。製造業
者が鋳造リング用ライニング材を供給するか,又はその使用を推奨する場合,鋳造リング用ライニング材
はアスベスト繊維を含んでいてはならない。
専用液を必要とする場合は,専用液に異常な沈澱物を含んでいてはならない。
4.2 流動性 流動性は,5.4によって試験したとき,タイプ1では90mm以上,タイプ2では70mm以上
でなければならない。
――――― [JIS T 6608 pdf 2] ―――――
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T 6608 : 2001
4.3 初期硬化時間 初期硬化時間は,5.5によって試験したとき,製造業者が示す硬化時間の30%以上異
なってはならない。製造業者が硬化時間を範囲で示している場合には,この範囲の中間値の30%以上異な
ってはならない。
4.4 圧縮強さ 圧縮強さは,5.6によって試験したとき,タイプ1で2.5MPa以上,タイプ2で3.0MPa
以上でなければならない。
4.5 熱膨張 熱膨張は,5.7によって試験したとき,製造業者が示す熱膨張率に対して15%以上異なって
はならない。製造業者が熱膨張率を範囲で示している場合には,この範囲の中間値の15%以上異なっては
ならない。
4.6 き裂・はく(剥)離の観察 き裂・はく離の観察は,5.8によって試験したとき,き裂・はく離が認
められてはならない。この項目はタイプ2の埋没材だけに適用する。
5. 試験方法
5.1 サンプリング 試験に用いる埋没材は製造業者によって示された使用期限を過ぎていてはならない。
同じロットの市販包装又は包装品から採取する。密封されていない包装品は使用しない。
5.2 試験条件 5.4及び5.5については,温度23±1℃,相対湿度 (50±10) %で行い,その他の試験は温
度23±2℃,相対湿度 (50±10) %で行う。
試験器具はすべて清浄で乾燥していなければならない。埋没材,練和液及び試験器具は温度23±2℃,
相対湿度 (50±10) %の環境に16時間以上保管し,試験環境で調整されたものを使用する。
備考 練和器具及び試験器具の一部は,試験の間に洗浄されるものもある(リング型,ガラス板など)。
これらの部品を再使用する場合には,規定された温度になってから使用する。
5.3 練和手順
5.3.1 器具
a) 真空練和装置 製造業者指定の真空練和装置で,りん酸塩系埋没材専用の容器と羽根を使用する。
b) 時間計測装置 ストップウォッチなど秒単位まで計測可能な装置。
5.3.2 練和方法
a) 製造業者が指定する混液比で,必要量の粉末と必要量の体積の液を,±1%の精度で計量する。製造業
者が液の濃度又は液の量を範囲で指定している場合には,中間値によるものとする。
b) 液を練和容器に入れ,その上に少しずつ液の中へなるべく空気が混入しないように10秒間かけて粉末
を加える。
c) 液と粉が始めて接触したときから時間の計測を開始する。
d) 15±1秒間スパチュラで手練りしてから,製造業者が指定する時間,機械で練和する。
e) 練和終了後15秒以内に練和物を試験用型に移す。
5.4 流動性
5.4.1 器具
a) リング型 長さ50±1mm,内径が35±1mm,非吸水性の材料で清浄・乾燥した円筒形のリング型。
b) ガラス板 150mm×150mm以上のガラス板。
c) 歯科用バイブレータ 50Hz又は60Hzの電源で作動する歯科用バイブレータ(以下,バイブレータと
いう。)。
d) 測定器具 練和物の直径をmm単位で計測できる器具。
e) 離型剤 ワセリン,シリコーンスプレー,シリコーングリスなどの非吸水性の離型剤。
――――― [JIS T 6608 pdf 3] ―――――
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T 6608 : 2001
5.4.2 試験方法
a) リング型の内面に離型剤を塗り,ガラス板の中央に置き,バイブレータ上に載せる。
b) 粉末200gを5.3によって練和し,バイブレータの振動をさせながら,リング上面の縁から少し盛り上
がるまで練和物をリング型の中へ注ぎ込む。
c) 20秒以内で振動を止め,リング型の上端に高さを合わせて,スパチュラで練和物を平らにする。
d) 練和開始から135秒後に,約10mm/sの速さでガラス板から垂直にリング型をもち上げて,練和物を
ガラス板上に広げる。
e) 練和物が硬化後,硬化した練和物底部の最大直径及び最小直径をmm単位で測定し,平均値を流動性
の値とする。
5.4.3 評価 5.4.2による2回の試験が,規格値 (4.2) に合うならば,製品は,この流動性の規格に適合
する。2回の試験がいずれも規格値に合わないならば,製品は,この流動性の規格に適合しない。1回の試
験が規格値に合い,1回の試験が規格値に合わないならば,さらに3回の試験を繰り返す。もしも,3回の
繰返し試験がすべて規格値に合うならば,製品は,この流動性の規格に適合する。もし,3回の試験のう
ちのどれかが規格値に合わないならば,製品は,この流動性の規格に適合しない。
5.5 初期硬化時間
5.5.1 器具
a) ビカー針装置 付図1に一例が示されているような,次の要求事項に適合するもの。
1) 長さ50mm,直径1±0.05mmの円形断面をもつビカー針 (C)。
2) おおよその寸法が長さ270mm,直径10mmのロッド (B)。
3) ロッド及び針(付図1のA, B及びC)の合計質量が300±1g。
4) ミリメータ目盛のスケール (D)。
5) 大きさが約100×100mmのガラス板のベースプレート (H)。
b) リング型 長さ40mm,上部の内径が70mm,底部の内径が60mmの清浄で乾燥した円すい(錐)状
で非吸水性のリング型。
c) 歯科用バイブレータ 50Hz又は60Hzの電源で作動するバイブレータ。
d) 離型剤 ワセリン,シリコーンスプレー,シリコーングリスなどの非吸水性の離型剤。
5.5.2 試験方法
a) ビカー針装置の針がベースプレートに接触するときに,目盛がゼロを示すようにスケールを調整して
おく。
b) ガラス板上面及びリング型の内面に離型剤を塗り,埋没材400gを5.3によって練和し,ガラス板の中
央にリング型を置き,バイブレータ上に載せる。
c) バイブレータの振動をさせながら,リング上面の縁から少しずつ盛り上がるまで埋没材練和物をリン
グ型の中へ注ぎ込む。
d) 20秒以内で振動を止め,リング型の上端に高さを合わせて,スパチュラで練和物を平らにする。
e) 練和物の表面光沢が完全になくなったとき,針を表面に接触するまで下げてから静かに放し,その自
重で練和物中に沈ませる。
f) この手順を15秒間隔で繰り返し,型の底から5mm以内まで針が入らなくなる時間を硬化時間とする。
g) 針を埋没材泥中に入れるときは,毎回針をきれいに拭い,同じ場所に針が入らないよう少なくとも
5mm移動させる。また,リング型壁より5mm以内に針が入らないようにする。
――――― [JIS T 6608 pdf 4] ―――――
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T 6608 : 2001
5.5.3 評価 5.5.2による2回の試験が,この規格値 (4.3) に合うならば,製品はこの初期硬化時間の規
格に適合する。2回の試験がいずれも規格値に合わないならば,製品は,この初期硬化時間の規格に適合
しない。1回の試験が規格値に合い,1回の試験が規格値に合わないならば,さらに3回の試験を繰返す。
もしも,3回の繰返し試験がすべて規格値に合うならば,製品は,この初期硬化時間の規格に適合する。
もし,3回の試験のうちのどれかが規格値に合わないならば,製品は,この初期硬化時間の規格に適合し
ない。
5.6 圧縮強さ
5.6.1 器具
a) 1個又は複数個の組立て式型若しくは分割式型 直径20±0.2mm,長さが40±0.4mmの円柱状試料を
作製できる,非吸水性材料で作られた型。型の両端は,0.05mm以内の誤差で平行でなければならな
い。
b) ガラス板 すべての型の両端にかぶ(被)せられるだけの大きさと数量のガラス板。
c) 歯科用バイブレータ 50Hz又は60Hzの電源で作動するバイブレータ。
d) 圧縮強さ試験装置 5±2kN/minの荷重速度に調整された装置。
備考 一定のクロスヘッド速度をもつ試験装置を使用する場合には,荷重を加え始めてから試料の破
断が生じるまでの間の平均荷重速度が5±2kN/minであるように,クロスヘッド速度を調節す
る。適切なクロスヘッド速度を決定するために,予備試験を行うことが望ましい。
e) 離型剤 ワセリン,シリコーンスプレー,シリコーングリスなどの非吸水性の離型剤。
5.6.2 試験方法
a) リング型の内面に離型剤を塗り,ガラス板上に置く。
b) 埋没材粉末300gを5.3によって練和し,バイブレータの振動をさせながら,リング上面の縁から少し
ずつ盛り上がるまで埋没材練和物をリング型の中へ注ぎ込む。
c) 練和物の表面光沢が完全になくなる前に,もう1枚のガラス板を型の上に置き,型に接触するまで押
し下げる。
d) 練和開始から30分後に,試料を型から取り出し,温度23±2℃,相対湿度 (50±10) %で保存する。
e) 少なくとも2回埋没材を練和して,5個の試料を作製する。試験に先立って各試料の直径を測定する。
各試料の圧縮試験は,練和開始から120±5分後に開始する。
f) 試料の軸方向に荷重するように,圧縮試験機の圧盤の間に各試料を置く。試料と圧盤の間にパッキン
グは,使用しない。試験機を使用して,破断が起こるまで荷重を加えて,破断時の荷重を記録する。
5.6.3 評価 5.6.2による5個の試料について,各試料に対して記録された破断時の荷重から,次の式に
よって圧縮強さを算出する。
S=F/314
ここに, S : 圧縮強さ (MPa)
F : 破断時の荷重 (N)
5個の試料のうち少なくとも4個がこの規格値 (4.4) に合うならば,製品は,この圧縮強さの規格に合
適する。2個以下しかこの規格値に合わなければ,製品は,この圧縮強さの規格に適合しない。3個だけが
規格値に合うならば,さらにもう5個の試料の測定を行い,そのすべてがこの規格値に合うならば,製品
は,この圧縮強さの規格に適合する。もし,1個でもこの規格値に合わないものがあれば,製品は,この
圧縮強さの規格に適合しない。
――――― [JIS T 6608 pdf 5] ―――――
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JIS T 6608:2001の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 9694:1996(MOD)
JIS T 6608:2001の国際規格 ICS 分類一覧
JIS T 6608:2001の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB7503:2017
- ダイヤルゲージ