JIST7205 : 1989 用手そ(蘇)生器

JIS T 7205:1989の規格概要

この規格 T7205は、緊急事態で人命を助けるために用いる用手そ(蘇)生器について規定。

JIST7205 規格全文情報

規格番号
JIS T7205 
規格名称
用手そ(蘇)生器
制定年月日
1989/10/25
最新改正日
JIS 閲覧
 
対応国際規格

ISO

ISO 5356-1:1987(NEQ),ISO 8382:1988(NEQ)
国際規格分類

ICS

11.040.10
主務大臣
厚生労働
JISハンドブック
改訂:履歴
  • 1989-10-25制定日
  • 1995-05-15確認日
  • 2009-10-01確認日
  • 2014-10-25確認日
  • 2019-10-25確認日

日本産業規格 JIS

T 7205-1989

用手そ(蘇)生器

Manual (Operator-powered) Resuscitators

1. 適用範囲 この規格は,主に緊急事態で人命を助けるために用いる用手そ(蘇)生器(以下,そ生器

という。)について規定する。

備考 この規格の中で{ }を付けて示してある単位及び数値は,従来単位によるものであって規格

値である。

引用規格:

JIS T 7201 麻酔器

対応国際規格:

ISO 5356-1 Anaesthetic and respiratory equipment−Conical connectors−Part 1 : Cones and sockets

ISO 8382 Resuscitators intended for use with humans

関連規格:JIS Z 8203 国際単位系 (SI) 及びその使い方

2. 用語の意味 この規格で用いる主な用語の意味は,次のとおりとする。

(1) 用手そ生器 呼吸不全状態の人に人工呼吸を行うために用い,バッグ(圧縮部)を操作者が主に手を

用いて圧縮することによって,肺の換気を行うことのできる携帯用の装置。

(2) 吸気 肺にガスが入ること。

(3) 呼気 肺からガスが出ること。

(4) 換気周期 吸気相と呼気相との和。

(5) 1回換気量 (VT) 吸気相又は呼気相時に,肺に出入りするガス量 (ml)。

(6) 分時換気量 (V

間に肺に出入りするガス量 (l)。

(7) 1回送気量 吸気相中に,そ生器から患者接続口へ送り込むことができるガス量。

(8) コンプライアンス(静的)(C) 一定容器内のガス圧の単位変化によって充てん(填)されるガス量の

変化(大気圧及び室温を基準にしてml/kPa {ml/cmH2O} で表す。)。

(9) 抵抗 (R) 一定の気流によるガス圧の低下率 [kPa/ (l/s) {cmH2O/ (l/s)}]。

(10) 気道 肺に入り,また肺から出るガスの通路。

(11) 乳児 体重10kg以下又は1歳未満の人。

(12) バッグ入口弁 バッグを,外気で再び膨らますように,そ生器のバッグの中の陰圧によって作動する

弁。

(13) バッグ再充いつ(溢)弁 圧縮ガス源から,バッグを再び膨らますように,そ生器のバッグ内の陰圧

によって自動的に作動する弁。

(14) 患者呼吸弁(そ生弁) 吸気相中にガスを肺へ送り,また,呼気相中にガスを肺から外気に導く弁。

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T 7205-1989

(15) 患者接続部 直接マスク又は適切な気道連結具へ接続するそ生器の部分。

(16) 患者接続口 患者接続部にある開口部。

(17) 呼気排出口 患者から呼出されたガスが外気へ出る開口部。

(18) バッグ(圧縮部) 操作者の手によって圧縮され,ガスを肺へ送り込むことができるそ生器の部分(ベ

ローズを含む。)。

(19) 送り込まれる吸気の酸素濃度 そ生器から患者に送り込まれるガス中の酸素の平均濃度。

(20) 機械的死くう(腔) [VD (app)] 呼気の終わりに装置内に残っている呼気ガスの一部で,次の吸気相

にそ生器から送り込まれるガス量 (ml)。

(21) 前方漏れ 吸気時にそ生器によって送り出されるガス量のうち,患者接続口を通らないで外気へ出し

てしまうガス量。

(22) 最大送り込み圧 そ生器が正常に機能している場合に,患者接続口で得られる最高ゲージ圧 (kPa

{cmH2O})。

(23) 換気数 (f) 毎分の呼吸回数(回/分)。

(24) 加圧限定システム 最大送り込み圧を制限するための機構。

(25) 吸気・呼気相時間比(I:E比) 吸気相時間と呼気相時間との比。

(26) オーバーライド機構 他の機能よりも優位性を確保するように切り換える機構。優位性を解除して元

の優位性に戻す機構も含まれる。

3. 性能

3.1

酸素供給及び送り込まれる吸気の酸素濃度 毎分15l以下で供給される酸素源に接続された場合,そ

生器は,6.2に規定する試験を行ったとき,40%以上の酸素濃度の吸気を送り込むことができなければなら

ない。

また,必要に応じて製造業者が指定する器具を取り付けた場合には,85%以上の酸素濃度の吸気を送り

込むことができなければならない。

3.2

呼気抵抗 呼気抵抗を変えるために,特別の装置が取り付けられる場合を除き,呼気への抵抗は,

6.3に規定する試験を行ったとき,0.49kPa {5cmH2O} 以上であってはならない。

3.3

吸気抵抗 患者接続口でのガス圧は,6.4に規定する試験を行ったとき,大気圧から0.49kPa

{5cmH2O} を超えて低下してはならない。

3.4

患者呼吸弁の機能不全 患者呼吸弁は,6.5に規定する試験を行ったとき,機能不全を起こしてはな

らない。

3.5

機械的死くう そ生器の機械的死くうは,6.6に規定する試験を行ったとき,3.6に規定された1回

換気量の10%+5mlを超えてはならない。

3.6

換気性能 換気性能は,次のとおりとする。

(1) 1回換気量 乳児用及び小児用のそ生器の1回換気量は,適合する患者の体重1kgについて15mlの1

回換気量として求めた値以上でなければならない。新生児用のそ生器の1回換気量は20ml以上でな

ければならない。600ml以上を送り込むことができるそ生器は,成人用と指定されなければならない。

なお,1回換気量は,加圧限定システムにあるオーバーライド機構を使用することなく,6.7.1に規

定する試験を行ったとき,表1に示す作動条件で送り込まれなければならない。

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T 7205-1989

表1 作動条件

用途

コンプライアンス (C)

ml/kPa {ml/cmH2O}

抵抗 (R)

kPa (l/s)

{cmH2O/ (l/s)}

I:E比

±20%

換気数 (f)

回/分

±10%

1回換気量 (VT)

ml

新生児用
(体重5kg以下)

10.2 { 1}

39.2 { 400}

1:1

60

20〜50

乳児用(体重5kgを
超え,10kg以下)

102

{ 10}

1.96 { 20}

1:2

25

15×B*

小児用(体重10kgを
超え,40kg以下)

204

{ 20}

20

成人用(体重40kgを
超えるもの)

600以上

注*

Bは,取扱説明書に記載される指定体重 (kg) を示す。

(2) 加圧限定システム 加圧限定システムは,6.7.2に規定する試験を行ったとき,新生児用及び乳児用の

そ生器に設置されたものについては,最大送り込み圧が4.41kPa {45cmH2O} を超えてはならない。

また,小児用及び成人用のそ生器に設置されたものについては,最大送り込み圧が5.88kPa

{60cmH2O} を超えてはならない。

3.7

吐物での汚染後の患者呼吸弁機能 患者呼吸弁は,6.8に規定する試験を行ったとき,3.2,3.4及び

3.6の規定に適合するように20秒以内に復元しなければならない。

3.8

機械的衝撃に対する耐性 そ生器は,6.9に規定する試験を行ったとき,3.2,3.4及び3.6の規定に

適合しなければならない。

3.9

水漫しに対する耐性 そ生器は,6.10に規定する試験を行ったとき,3.2,3.4及び3.6の規定に適合

しなければならない。

3.10 使用環境及び保管環境での性能 そ生器は,6.11に規定する試験を行ったとき,正常で,かつ,安

全に使用できなければならない。

4. 構造

4.1

マスク マスクは,マスク本体,クッション及び患者接続部を受け入れることができるコネクタか

ら構成する。マスクが,単体構造でなく一部品以上で構成されている場合には,その部品類は組み立てや

すく,使用上安全なように,ばらばらにならないよう堅固なものでなければならない。マスク本体は,透

明であることが望ましい。

また,クッションは,使用時に,ガス漏れを最小限にするよう適切なものでなければならない。

4.2

接続 接続は,次のとおりとする。

(1) そ生器の患者接続部は,JIS T 7201(麻酔器)に規定する22mm雄と15mm雌の同軸円すい(錐)接

合でなければならない。

(2) 呼気排出口にテーパ付きのコネクタを備えている場合には,JIS T 7201に規定する19mm雄又は30mm

雄の円すい接合でなければならない。

また,接合部の内くうにはり(梁)[けた(桁)]を設け,JIS T 7201に規定する22mm雄円すい接

合を受け入れられなくすることが望ましい。ただし,この場合には,接合部を通る気流の抵抗が著し

く増してはならない。

(3) マスクは,JIS T 7201に規定する22mm雄円すい接合部に十分に接合する雌ソケットをもっていなけ

ればならない。ただし,新生児用や乳児用では15mm雄円すい接合にしてもよい。

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T 7205-1989

(4) 酸素供給へのバッグ再充いつ弁接続部は,JIS T 7201に規定するプッシュ式又はねじ山式接合でなけ

ればならない。

(5) バッグ入口弁は,JIS T 7201に規定するいかなる円すい接合とも合ってはならない。

4.3

操作性 そ生器は,一人だけの操作で有効な換気が得られるような構造でなければならない。

4.4

分解及び再組立て 清しょく(拭),消毒又は滅菌のために使用者によって分解できる構造のそ生器

では,部品を組み合わせる場合,誤った再組立てが行えないような構造でなければならない。

4.5

患者呼吸弁のハウジング 患者呼吸弁のハウジングは,機能する弁機構が操作者に容易に見えるよ

うに作られていなければならない。

4.6

バッグ再充いつ弁 そ生器に用いる再充いつ弁は,自動的に作動し,手で操作できてはならない。

4.7

加圧限定システム 加圧限定システムは,次のとおりとする。

(1) 加圧限定システムには,オーバーライド機構を備えること。ただし,新生児用及び乳児用のそ生器に

ついては,加圧限定システムにオーバーライド機構を備えなくてもよい。

(2) オーバーライド機構にロック機構が付いている場合には,オーバーライド機構の作動モード(例えば,

ON又はOFF)が,使用者に容易に見えること。

(3) 小児用及び成人用のそ生器には,加圧限定システムを備えなくてもよい。

(4) 加圧限定システムは,作動するときに,可聴又は可視の警報で使用者に知らせることができる構造が

望ましい。

5. 構成部品

5.1

酸素に対する耐性 高圧の酸素に直接接触する構成部品は,発火に対して適切な耐性がなければな

らない。

5.2

腐食と劣化への耐性 そ生器の構成部品は,長期保管と塩水環境での使用に対して,十分に耐えな

ければならない。

5.3

清しょく,消毒又は滅菌 使用時に汚染を受ける構成部品は,製造業者が指定した清しょく,消毒

又は滅菌の方法に対して十分に耐えなければならない。ただし,使用が1回限り(使い捨て)の部品は,

この限りではない。

6. 試験

6.1

試験条件 試験条件は特に規定がない限り,温度20〜25℃,相対湿度45〜75%とする。

6.2

酸素供給及び送り込まれる吸気の酸素濃度 そ生器を,コンプライアンス (C) 204ml/kPa

{20ml/cmH2O} と抵抗 (R) 1.96kPa/ (l/s) {20cm H2O/} (l/s)} の特性をもつテスト肺に接続し,また,酸素分

析計(±1%酸素の精度,90%以上10秒の応答速度)を患者接続口からできるだけ遠くのコンプライアン

スチャンバ(テスト肺)内の部位に接続する。テスト肺を毎分12回の呼吸数と600mlの1回換気量で換

気させ,毎分15l以下の酸素流量を導入する。酸素濃度の安定値が得られるまで,この測定を続ける。バ

ッグ(圧縮部)を圧迫するのには,片方の手(男性成人の平均的な大きさの手)だけを使わなければなら

ない(付図1参照)。

6.3

呼気抵抗 そ生器の患者接続口に,新生児用及び乳児用のそ生器では毎分5l,その他のそ生器では

毎分50lの定常空気流を導入し,患者接続口で生じた圧力(呼気圧)を記録する。

6.4

吸気抵抗 そ生器の患者接続口を,新生児用及び乳児用のそ生器では毎分5l,その他のそ生器では

毎分50lの定常空気流吸引源に接続し,患者接続口で生じた圧力(吸気圧)を測定する。

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JIS T 7205:1989の対応国際規格一覧

  • ISO 5356-1:1987(NEQ)
  • ISO 8382:1988(NEQ)

JIS T 7205:1989の国際規格分類一覧

  • 11.040.10

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規格番号
規格名称
T7201
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