JIS T 7333:2018 屈折補正用眼鏡レンズの透過率の仕様及び試験方法 | ページ 2

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T 7333 : 2018 (ISO 8980-3 : 2013)
3.6
偏光効率,P(polarizing efficiency)
次に掲げる式によって定義される偏光する透過光線の百分率を示す偏光レンズの特性。
τp, min
τp, max
P 100 %
τp, min
τp, max
ここに, τp,max : 100 %直線的に偏光された放射で測定された視感透過率の最
大値
τp,min : 100 %直線的に偏光された放射で測定された視感透過率の最
小値
注記 JIS T 7330の8.1.12を修正。

4 記号

  フォトクロミックレンズの特徴的視感透過率の記号を,表1に規定する。
表1−フォトクロミックレンズの特徴的視感透過率の記号
記号 特徴的視感透過率
τV0 規定された調整の後,(23±2) ℃で到達した色がうすい状態での視感透過率
τV1 平均的な屋外状態を模して規定された照射の後,(23±2) ℃で到達した色が濃い状態での視感透過率
τVW 低い気温の屋外状態を模して規定された照射の後,(5±2) ℃で到達した色が濃い状態での視感透過率
τVS 高い気温の屋外状態を模して規定された照射の後,(35±2) ℃で到達した色が濃い状態での視感透過率
τVA 減光された状態を模して規定された照射の後,(23±2) ℃で到達した色が濃い状態での視感透過率

5 分類

  眼鏡レンズは,透過率に関して,次のように分類する。
a) 透過において(グレーを含む。)意図した色をもたないクリアレンズ
b) 均一カラーレンズ
c) グラジエントカラーレンズ
d) フォトクロミックレンズ
e) 偏光レンズ
注記 上記の分類の二つ以上の組合せもあり得る。

6 要求事項

6.1 一般的事項

  この規格の6.3の引用を含むアンカットフィニッシュトレンズについての基本的要求事項は,JIS T 7331
による。要求事項は,他の規定がない限り,温度は(23±5) ℃で,また,設計基準点で適用しなければな
らない。

6.2 一般的透過率要求事項

6.2.1  色合いの分類記載,カテゴリ及びUV透過率に関する要求事項
眼鏡レンズは,表2において規定される五つの色合いの表記又は視感透過率カテゴリの一つに分類され,
箇条7に規定する方法に従って試験しなければならない。
カテゴリ0,1,2及び3に分類される視感透過率τVをもつように意図された眼鏡レンズは,設計基準点
において,視感透過率が記載されたカテゴリの境界を絶対値で2 %を超えてはならない。例えば,視感透

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過率40 %をもつように意図されたレンズで,実際の透過率が45 %のレンズは,カテゴリ2のレンズのUV
に関する要求事項に適合することになる。
カテゴリ4に分類される視感透過率τVをもつように意図された眼鏡レンズは,設計基準点における視感
透過率が記載された値の相対的に20 %を超えて当該カテゴリの境界を超えてはならない。
全てのレンズは,意図された視感透過率τVに対応して,表2に規定されたUVに関する要求事項を満た
さなければならないが,カテゴリ0の透明ガラス眼鏡レンズでUV透過性能に関して何も具体的な主張が
されていないレンズは,表2のUVに関する要求事項から除外される。
注記 この除外は,一部の透明クラウンガラスレンズがUVBに関する要求事項を満たすことができ
ないことから適用している。
6.2.2 カラーレンズにおける視感透過率の許容差
色合いは,製造業者の見本を参照して注文することが推奨されている。そのような色合いは,見本と明
らかに異なっていてはならない。その場合,分光光度計で測定する視感透過率τVによっては評価しない。
特定の視感透過率τVで注文されたレンズでは,設計基準点において測定されたτVが注文の値から絶対値
で±8 %以内でなければならない。一対のレンズの色合いは,明らかに異なっていてはならない。
表2−視感透過率のカテゴリ及びそれに関連する太陽紫外線領域における許容透過率
可視領域 紫外線領域
視感透過率 太陽UV-A透過率 太陽UV-B透過率
τV τSUVA τSUVB
の範囲 の最大値 の最大値
色合いの 視感透過率 次を超え 次まで 315 nmを超え 280 nmを超え
表記 カテゴリ % % 380 nmまでのUV-A 315 nmまでのUV-B
透明又はとても 0 80.0 100 τV 0.05τV
うすい色合い
うすい色合い 1 43.0 80.0 τV 0.05τV
中間の色合い 2 18.0 43.0 0.5τV 絶対値で1.0 %又は
0.05τVのうちの大きい方
濃い色合い 3 8.0 18.0 0.5τV 絶対値で1.0 %
とても濃い色合 4 3.0 8.0 絶対値で1.0 %又は 絶対値で1.0 %
い 0.25τVのうちの大きい方

6.3 路上の使用又は運転目的の眼鏡レンズの分光透過率に関する要求事項

6.3.1  一般的事項
視感透過率が8 %以下のレンズは,運転用又は道路での使用を目的としない。したがって,この項は,
視感透過率が8 %以下のレンズには適用しない。
6.3.2 分光透過率
(475650) mの波長域でのレンズの分光透過率τ(λ)は,どの波長においても0.2τv以上でなければなら
ない。
この規格の発行日から3年間において,この規格の発行日に存在し,(500650) mの全ての波長におけ
る分光透過率τ(λ)が0.2τV以上であるとする要求事項を満たす製品は,この規格の要求事項を満たすとみな
される。
6.3.3 昼光での使用
D65光源を用いて測定したとき,昼間に路上及び運転に使用する眼鏡レンズの視感透過率τVは,設計基

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準点において8 %を超えていなければならない。
6.3.4 薄暮又は夜間の運転
視感透過率τVが75 %未満の眼鏡レンズは,薄暮又は夜間における路上及び運転に使用してはならない。
フォトクロミック眼鏡レンズの場合,7.5.3.5に従って試験を実施する。
6.3.5 白熱信号光の認識及び検知における相対視感度減衰率(係数)
眼鏡レンズは,次の値の相対視感度減衰率(係数)Q値を下回ってはならない。
a) red(赤) : 0.8
b) yellow(黄) : 0.6
c) green(緑) : 0.6
d) blue(青) : 0.4
相対視感度減衰率(係数)Q値は,表A.1に従って,3.5に基づいて計算しなければならない。

6.4 特殊な種類の眼鏡レンズの透過率に関する追加の要求事項

6.4.1  フォトクロミックレンズ
6.4.1.1 一般
フォトクロミック眼鏡レンズは,通常,色がうすい状態と色が濃い状態とに対応する二つのカテゴリに
分類される。色がうすい状態及び色が濃い状態の透過率は,7.5の方法で測定しなければならない。色がう
すい状態及び色が濃い状態のUV透過率は,表2の両カテゴリについて規定した値に適合しなければなら
ない。
注記 色が濃い状態のレンズのカテゴリを記載することは要求しない。
6.4.1.2 フォトクロミック反応
7.5.3.17.5.3.3に規定している方法による試験を実施したとき,色のうすい状態τV0,及び15分間の照
射の後の色が濃くなった状態τV1におけるフォトクロミック試験レンズ(7.5.1参照)の視感透過率の比は,
少なくとも1.25以上でなければならない。
τV0≧
1.25
τV1
6.4.1.3 種々の温度におけるフォトクロミック反応
フォトクロミックの温度による影響を記載する場合は,5 ℃(τVW),23 ℃(τVl),35 ℃(τVS)で7.5.3.6に規
定している手順を用いて,色が濃い状態の試料(7.5.1参照)の視感透過率を測定して決めなければならな
い。
注記 上記の情報を提供するという条件で,製造業者は,他の温度の情報を追加してもよい。
6.4.1.4 中程度の光レベルでのフォトクロミック反応
中程度の光レベルでのフォトクロミック反応を記載する場合は,7.5.2.1に規定された光量を30 %の強度
までに減衰させて照射した後,7.5.3.4に規定している方法を使用して,色が濃い状態における視感透過率
τV1を測定して決めなければならない(7.5.1参照)。
6.4.2 偏光レンズ
6.4.2.1 個々のアンカット偏光レンズ
7.6に規定している方法で試験したとき,3.6に従って算出される偏光効率は,カテゴリ2,3及び4では
78 %を,カテゴリ1では60 %を超えていなければならない。
眼鏡レンズに水平方向を示す印がある場合,実際の透過面は,この印から(90±3)°の位置になければな
らない。

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注記 この許容差は,この規格の2005年版では偏光面を基準として±3°と規定していたが,この規
格では,透過面を基準としたため(90±3)°としている。
6.4.2.2 枠入れされた一対の偏光レンズ
レンズが枠入れされた眼鏡が偏光によって太陽のグレアを減衰すると記載する場合,レンズは,7.6に規
定する方法を用いた試験において,透過面が垂直から±5を超えて逸脱しないようにフレームに枠入れさ
れていなければならない。
6.4.3 グラジエントカラーレンズ
グラジエントカラーレンズの要求事項は,眼鏡レンズの設計基準点で決めなければならない。グラジエ
ントカラーは,製造業者の見本レンズ,識別コード,名称又は参照番号を参照して注文することを推奨す
る。

6.5 耐放射性

  7.7に規定している照射の後,レンズの視感透過率の絶対変化(τV'−τV)は,絶対値の5 %以下でなけれ
ばならない。
なお,τVは,照射後の視感透過率とする。さらに,次の条件を満たさなければならない。
a) フォトクロミックフィルタでは,τV0/τV1が1.25以上となる。
b) 初めのτVに対するUVに関する要求事項を継続して満たす。
c) 元から路上での使用及び運転用の使用が意図されている場合,6.3の要求事項を継続して満たす。
d) 表2に規定する値よりも低いUV透過率を主張する場合,その透過率を継続して満たす。

7 試験方法

7.1 一般

  この箇条は,眼鏡レンズの透過率特性についての標準となる試験方法を規定する。
同等であることが示されるならば,品質管理などのために他の試験方法を使用してもよい。

7.2 分光透過率

  この試験方法における透過率の測定精度は,次の値を超えてはならない。
− 20 %よりも大きい透過率では,絶対値で2 %
− 20 %以下の視感透過率では,絶対値で1 %
− 視感透過率が20 %以下のレンズのUV透過は,相対値で10 %
− これらの測定精度は95 %の信頼度に基づいていなければならない。

7.3 視感透過率及び相対視感度減衰率

7.3.1  視感透過率τVを測定するには,JIS Z 8781-2に規定する標準の光D65の分光分布と,JIS Z 8781-1
に規定する明所視(2度視野観察者)における平均的な人眼の比視感度とを利用する。視感透過率τVを分
光透過率τ(λ)から計算するとき,波長の間隔は,10 nmを超えてはならない。
7.3.2 信号光の認識及び検知[白熱光]の相対視感度減衰率
分光透過率τ(λ)から信号光の相対視感度減衰率(係数)Q値を算出するときに,ステップ幅は,10 nmを
超えてはならない。JIS T 7330に規定する関連する数式は,次のとおりである。
τsignal
Q
τV
ここに, τV : 3.4に記載
τsignal : 3.5に記載

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ESignal(λ)×V(λ) : 赤色,黄色,緑色及び青色の白熱灯のための値は,
表A.1に記載
注記 情報として,赤色,黄色,緑色及び青色の発光ダイオード(LED)信号光のESignal(λ)×V(λ)を,
表D.1に記載している。

7.4 紫外線透過率

7.4.1  一般
アンカットフィニッシュト眼鏡レンズの(280380) mのスペクトル範囲における紫外線透過率は,分光
光度計を用いて測定する。
7.4.2 装置
分光光度計は,次の条件を満たさなければならない。
a) (280380) mの領域を測定が可能
b) 分光帯域幅(半値全幅及びFWHM)が5 nmを超えない。
c) 分光データを5 nm以下の波長間隔で測定が可能
7.4.3 計算
(280315) mのτSUVB,及び(315380) mのτSUVAの生化学放射線作用に重み付けをした太陽紫外線透
過率の値を算出するとき,(25) mの固定(すなわち,一定)分光帯域幅で記録されたデータを算出する
場合には,ステップ幅は帯域幅以下とし,可変分光帯域幅で記録されたデータ又は2 nmよりも小さな帯
域幅で記録されたデータを算出する場合には,2 nmを超えないステップ幅を使用する。
注記 JIS T 7330で定義している太陽紫外線透過率τSUVAとτSUVBとを計算するためのスペクトル関数
は,附属書Bに規定している。波長間隔が5 nmよりも小さい値を使用するときは,直線補間
で求めてもよい。
関連する数式は,JIS T 7330及び箇条3による。

7.5 フォトクロミックレンズの透過率特性及び試料

7.5.1  試料
試料は,通常,厚さ(2.0±0.1) mのプラノレンズでなければならない。この厚さ以外のものが使用され
る場合は,厚さを明記しなければならない。注意深く洗浄を行った後,各試料は,7.5.3.1に規定している
状態にしなければならない。
注記 ベースカーブは,規定はしないが,記録すること。
7.5.2 装置
7.5.2.1 光源
光源は,フォトクロミックレンズの色を濃くするために使用する。
光源(ソーラーシミュレータ)は,Air Mass (AM) =2(参考文献の[4]又は[12]参照),すなわち,(50 000
±5 000) xの照度で定義された太陽放射の実際の分光分布にできる限り近似させる。また,夜間運転に対
する視感透過率の場合には,7.5.3.5に規定されている照度で測定する。
試験は,試料のところで(50 000±5 000) xの指定照度をもち,表3に規定する放射照度値をもつ放射光
源(例えば,フィルタ付きの高圧キセノンランプ)を用いて行う。放射光源の強度は,光源からの出力の
ドリフトを修正するためにモニタする。
(15 000±1 500) xでの試験が要求される場合は,表3の値に関係する放射照度を0.3倍する。
太陽放射に関連するリスクについての詳細は,附属書Eを参照。
注記1 光源からの放射が透過率の測定に干渉しないように注意することが望ましい。

――――― [JIS T 7333 pdf 10] ―――――

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  • ISO 8980-3:2013(IDT)

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