JIS T 7333:2018 屈折補正用眼鏡レンズの透過率の仕様及び試験方法 | ページ 6

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T 7333 : 2018 (ISO 8980-3 : 2013)
附属書E
(参考)
スペクトル放射のリスク
E.1 青色光ハザード
地上での太陽放射を現在利用されている限界値(参考文献[13])で評価する場合,極端な照度条件(例
えば,雪面)でも,放射の青色部分によるリスクは想定されない。したがって,この規格には,この点に
関する明細を含んでいないが,リスクの有無については,意見が分かれている。青色光減衰を正確に記載
するために,青色光の透過率の定義を含んでいる。
青色光のハザード関数B(λ)は,参考文献[13]から引用している。400 nm以下では,青色光ハザード関数
B(λ)は,対数スケールで直線状に外挿される。青色光透過率計算用の完結した重み関数は,青色光ハザー
ド関数B(λ)と太陽放射の分光分布ES(λ)との積である。
WB(λ)=ES(λ)・B(λ)
この重み関数は,表B.1による。
E.2 赤外線リスク
地上での太陽放射を,現在利用している限界値(参考文献[13])で評価する場合,極端な照度条件(例
えば,雪面)でも,放射の赤外部分によるリスクはないと想定される。したがって,この規格には,この
点に関する明細は,含んでいない。
E.3 紫外線リスク
角膜照射を計算するために採用されたように(参考文献[6]),UVスカイライト紫外域の天空光の分析的
特徴付けの数式(参考文献[5])は,温帯性地域において水晶体が照射にさらされる上で最も影響が大きい
ものが太陽放射の季節変動であることを示している。それに次いで,地上反射,更に正中からの時間が影
響する(参考文献[7])。天空拡散放射は,標高が高くなるにつれて減少し(参考文献[8]及び[9]),角膜照射
は,ほぼ一定である(参考文献[7])。例外的な(実際に起こり得る以上の)日常の被ばく(曝)経験のた
めの生理的な重み付けを計算した被ばく(曝)線量と,紫外線透過線量が認められた安全限界を下回るよ
うに保つことができるであろう眼鏡レンズに関連する紫外線透過限界は,採用された透過限界の基礎であ
る。
上記の例外的照射経験に加え,それ以上の安全性の余裕を折り込んでいる。

――――― [JIS T 7333 pdf 26] ―――――

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T 7333 : 2018 (ISO 8980-3 : 2013)
附属書F
(参考)
視感透過率τVの計算例
視感透過率(3.4)の計算式を記載する。
780 nm

τ(λ) D65 (λ) (λ)
380 nm
τV 100 780 nm
%

SD65 (λ) (λ)
380 nm
積分記号が使用されているが,実際には,小さな波長間隔での値の合計として計算する。
780 nm
τ(λ) D65 (λ) (λ)
380 nm
τV 100 780 nm
%
SD65 (λ) (λ)
380 nm
したがって,τVを計算するためには,表F.1に示すとおりに作表する。
− (380780) mの波長では5 nm間隔(より高い精度のためには1 nm間隔を,低い精度では10 nm間
隔を用いてもよい。)
− CIE標準光源D65の相対的分光出力SD65(λ)と表A.2のV(λ)との積
− レンズの分光透過率τ(λ)
列2及び列3の値を乗算し,各波長の結果を列4に記載する。
列2及び列4の値[V(λ)×SD65(λ)及びτ(λ)×V(λ)×SD65(λ)]を合計し,列4[τ(λ)×V(λ)×SD65(λ)]の合計
を列2[V(λ)×SD65(λ)]の合計で除して,τVを算出する。この例では,列4の合計は,91.995であり,列2
の値は,合計が100となるように調整又は正規化されている。

――――― [JIS T 7333 pdf 27] ―――――

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T 7333 : 2018 (ISO 8980-3 : 2013)
表F.1−視感透過率τVの計算に必要な値の一覧表
波長 λ(nm) V(λ)×SD65(λ) τ(λ) τ(λ)×V(λ)×SD65(λ)
380 0.000 1 0.58 0.000 058
385 0.000 2 0.72 0.000 144
390 0.000 3 0.81 0.000 243
395 0.000 7 0.89 0.000 623
400 0.001 6 0.905 0.001 448
・ ・ ・ ・
(中略) (中略) (中略) (中略)
・ ・ ・ ・
755 0.000 2 0.92 0.000 184
760 0.000 1 0.92 0.000 092
765 0.000 1 0.92 0.000 092
770 0.000 1 0.92 0.000 092
775 0.000 1 0.92 0.000 092
780 0.000 0 0.92 0.000 00
合計 100.00 91.995 0
したがって,
91.995 0
τV 100 91.995 %
100.00
JIS T 7330は,分光透過率τ(λ)を,特定の波長における物質によって放射される分光放射束と入射分光
束との比率と,定義している。表F.1に示す分光透過率の値は,この考えに準じているが,多くの場合,
特にグラフにおいて,値は百分率として示される。その場合には,式の100倍の乗数を無視する。
ここに示した例では,5 nm間隔を使用する。1 nm間隔を使用する場合は,V(λ)×SD65(λ)の値を線形で補
間する必要がある。10 nm間隔を使用する場合,列2は,合計した値が100.00にはならないが,最後の除
算においてその点を考慮する。
太陽紫外線及び太陽赤外線透過率,並びに信号光の認識及び検知の相対視感度減衰率(係数)において
も同様の方法を使用する。

――――― [JIS T 7333 pdf 28] ―――――

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T 7333 : 2018 (ISO 8980-3 : 2013)
附属書G
(参考)
参考文献
(一般参考文献)
[1] JIS T 7313:2006 屈折補正用単焦点眼鏡レンズ及びJIS T 7314:2006 屈折補正用多焦点眼鏡レンズ
注記 原国際規格では,ISO 8980-1:2004,Ophthalmic optics−Uncut finished spectacle lenses−Part 1:
Specifications for single-vision and multifocal lensesを記載している。
[2] JIS T 7315:2006 屈折補正用累進屈折力眼鏡レンズ
注記 原国際規格では,ISO 8980-2:2004,Ophthalmic optics−Uncut finished spectacle lenses−Part 2:
Specifications for progressive power lensesを記載している。
[3] ISO 21987:2009,Ophthalmic optics−Mounted spectacle lenses
[4] CIE 85:1989,Solar spectral irradiance pp 25-28
(専門参考文献)
[5] A. E. S. Green, K. C. Cross, L. A. Smith, Improved Analytic Characterization of Ultraviolet Skylight,
Photochem. Photobiol., (1980), 31 p.59.
[6] H. L. Hoover, Solar Ultraviolet Irradiation of human Cornea, Lens, and Retina: Equations of Ocular Irradiation,
Appl. Opt., (1986), 25 p.329.
[7] L. Hoover, S. G. Marsaud, Calculating Solar Ultraviolet Irradiation of the Human Cornea and Corresponding
Required Sunglass Lens Transmittances, Proceedings of the SPIE, vol. 601, Ophthalmic Optics, 140-145(1985).
[8] H. Piazena, Virtical Distributin of Solar Irradiation in the Tropical Chilean Andes, Am. Soc. Photobiol., Annual
Meeting, Chicago, June, 1993.
[9] M. Blumenthaler, W. Rehwald, W. Ambach, Seasonal Variations of Erythema Dose at Two Alpine Stations in
Different Altitudes, Arch. Met. Geoph. Biocl., Ser.B, (1985) 35, p.389.
[10] J. K. Davis, The Sunglass Standard and its Rational, Optom. Vis. Sci., (1990), 67 p.414.
[11] H. L. Hoover, Sunglasses, Pupil Dilation, and Solar Irradiation of the Human Lens and Retina, Appl. Opt.,
(1987), 26 p.689.
[12] P. Moon, Proposed standard solar-radiation curves for engineering use. J. Frnklin Inst., 230(1940), pp.583-617.
[13] Threshold Limit Values for Chemical Substances and Physical Agents and Biological Exposure Indices
(1995-1996), ACGIH.
[14] CIE 15.2,Colorimetry.

JIS T 7333:2018の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 8980-3:2013(IDT)

JIS T 7333:2018の国際規格 ICS 分類一覧

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