JIS T 9271:2015 福祉用具―車椅子用クッション | ページ 2

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9 性能

  車椅子用クッションは,11.111.4の試験を行ったとき,表3の規定に適合しなければならない。
表3−車椅子用クッションの性能
項目 性能 試験方法
耐洗濯性 洗濯を行った後に,表示値(cm)に対し 11.1
て±10 %とする。
沈み込み 通常荷重時沈み込み量 20 mm以上 11.2
過荷重時沈み込み量 5 mm以上
耐久性 使用上支障のある破損があってはならな 11.3
い。
滑り特性 0.5以上とする。 11.4

10 試験条件

10.1 試験室

  環境温度(23±5)℃,相対湿度(50±15)%の環境状態で実施する。

10.2 試料の調製

10.2.1 洗濯
洗濯可能な車椅子用クッションは,JIS L 0217に規定する記号を表示する場合は,JIS L 0217の3.(試
験方法)に規定する方法によって洗濯を10回行い,JIS L 0217に規定する記号を表示しない場合は,製造
業者の指定する洗濯方法によって洗濯を10回行う。
10.2.2 試料の標準状態
環境温度下で無負荷状態において少なくとも12時間放置する。

10.3 試験装置などの許容差

  特に規定のない限り,力の許容差は±5 %,質量の許容差は±5 %,寸法の許容差は±10 %,時間の許容
差は±5 %とする。

11 試験方法

11.1 耐洗濯性

  耐洗濯性は,洗濯後の試料を測定することによって,寸法を確認する。寸法測定は,次による。
11.1.1 手順
a) 試料を平らな台の上に置き,使用状態に整える。
b) 試料の最大縦幅,最大横幅及び最大厚さ寸法(mm)を測り,二捨三入及び七捨八入し,5 mm単位で
丸める。
c) 体形に合わせてくぼ(窪)ませた形状の試料の最大厚さ寸法は側方端で,凸面及び平面の試料は中心
線で測定する(図1参照)。

――――― [JIS T 9271 pdf 6] ―――――

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1 : 体形に合わせてくぼ(窪)んだ形状の
車椅子用クッション
2 : 平面車椅子用クッション
3 : 凸面車椅子用クッション
4 : 側方端
5 : 厚さ測定の場所
a : 負荷なし状態の厚さ
b : 水平を保った厚板
図1−車椅子用クッションの厚さ測定方法

11.2 沈み込み試験

  沈み込み試験は,次による。
11.2.1 試験装置
試験装置は,次による。
11.2.1.1 荷重装置
a) 試料に180 Nの垂直な負荷をかけ,LCJ(図2及び図3参照)の基準面から垂直方向の変位を±1 mm
の精度で測定でき,試験の間,基準面に垂直に負荷できる手段をもつ。
b) 試料は,負荷をかけても曲がらないように固い水平面(図2におけるテーブル)で保持する。
c) CJに0 Nから180 N±5 Nの範囲の負荷をかけられる構造とする。
d) 0 mmから120 mmの範囲で±1 mm間隔でLCJの変位を計測できる変位計を備える。

――――― [JIS T 9271 pdf 7] ―――――

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1 : 荷重装置
2 : フレーム
3 : 押し込み棒
4 : 高さゲージ(変位計)
5 : 基準面
6 : 試料を固定する面ファスナー
(8試料の裏面)
7 : LCJ
8 : 試料
9 : テーブル
図2−荷重装置の例
11.2.1.2 LCJ LCJは,荷重装置の押し込み棒の先端を支え,試料の上に垂直方向の荷重を負荷する当て
板(ジグ)であり,次による(図3参照)。
a) 剛性棒の中心から左右120 mm±5 mmの位置に,ざ(坐)骨結節の役目をなす直径50 mm±2 mmの
圧子の中心を置く。
b) 剛性棒は,幅25 mm±1 mm,長さ400 mm±20 mm,厚さ10 mm±0.2 mmとする。
c) 剛性棒の中心から198 mm±10 mmの位置に,大たい(腿)骨上部の突起の役目をなす直径25 mm±1
mm,厚さ10 mm±1 mmの転子の中心を置き,ねじ式取付ボルトで50 mm±2 mmの幅のメッシュウ
ェビング(帯)を挟むように取り付ける。
1 : メッシュウェビング(帯)
2 : φ50 mm高さ50 mmの圧子[ざ(坐)骨結節の役割。左右に二つ。]
3 : 転子[ねじ式取付ボルトの受け部分。大たい(腿)骨上部の突起の役割で左右に二つ。]
4 : 剛性棒
図3−LCJ

――――― [JIS T 9271 pdf 8] ―――――

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11.2.2 試験用試料の準備
試験用試料の準備は,次による。
a) 試験用試料は,未使用の車椅子用クッションとする。
b) 試料の材質によって,負荷をかけた後変形したままの場合があるため,十分な回復時間をおき,平ら
になるようリセットする。
11.2.3 試験手順
試験手順は,次による。
a) 11.2.2の試験用試料を用意する。
b) 荷重装置を水平に設置する。
c) 荷重装置に取り付けたLCJが荷重装置のテーブルに接触したときを厚さ0 mmとなるよう,変位計を
調整する。
d) 試料の後部端から127 mm±25 mmの位置又は製造業者が指定するざ(坐)骨結節が接触する位置に
LCJの中心軸がくるように試料を置く。
e) CJに1.5 N±0.5 Nの負荷をかけ,試料の厚さを1 mm単位で測定する。
f) 一旦,負荷を除いた後にe)を3回実施し,その平均を四捨五入によって1 mm単位に丸め,試料厚さ
(h)とする。
g) 負荷を一旦除いた後,通常時の荷重値として135 N±5 Nの垂直負荷をかける。
h) 300秒後,荷重装置のテーブル表面からLCJの下端までの厚さを1 mm単位で測定し,“L135”とする。
i) さらに,過荷重時荷重値として,LCJ上の負荷を180 N±5 Nまで増やす。
j) 負荷を増やして60秒±5秒経過した後,荷重装置のテーブル表面からLCJの下端までの厚さを1 mm
単位まで測定し,“L180”とする。
k) ) j)を3回実施し,L135及びL180についてそれぞれの平均を四捨五入によって1 mm単位まで求め
る。ただし,各回の測定は11.2.2 b) によって試料を設定する。
11.2.4 結果の求め方
a) 11.2.3で求めた試料厚さ(h)及びL135の計算値から,h−L135を求め,二捨三入,七捨八入によっ
て5 mm単位に丸め,通常荷重時沈み込み量とする。
b) 11.2.3で求めたL135及びL180の計算値から,L135−L180を求め,二捨三入,七捨八入によって5 mm
単位で丸め,過荷重時沈み込み量とする。

11.3 耐久性試験

  耐久性試験は,次による。
a) 体重制限を記載していないものは,使用者体重を100 kgとして試験を行う。
b) 図4に示すように質量が使用者体重の20 %程度の砂袋を車椅子用クッションの上に置き,砂袋の上面
が平らになるように砂袋を調整する。
c) 砂袋の上に平らな板を置き,荷重を負荷する。
d) 負荷位置は,前後方向が車椅子用クッション後端から25 %程度で左右方向が中央になるように位置を
合わせる。
e) 表4の荷重を1 000回繰り返し加える。

――――― [JIS T 9271 pdf 9] ―――――

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表4−適用する使用者体重と荷重との関係
適応使用者体重 荷重
25 kg以下 250 N
25 kgを超え 50 kg以下 500 N
50 kgを超え 75 kg以下 750 N
75 kgを超え 100 kg以下 1000 N
100 kg超 製造業者の指定による。
f) 車椅子用クッションの形状,硬さ,損傷の有無及び損傷の程度を,目視,触感などによって確認し使
用に支障がないか判定する。
図4−耐久性試験の例

11.4 滑り特性試験

  滑り特性試験は,次による。
11.4.1 試験装置
試験装置は,次による。
11.4.1.1 圧子
a) 圧子は,そり(スレッド)とおもりとによって構成し,試料に試験荷重に相当する試験テーブルに垂
直な力を与える装置であり,縦100 mm,横100 mmの正方形の平たん(坦)で滑らかなそりとする。
b) 圧子にc)の標準シートを標準シートの縦糸方向と平行に巻き付ける。
c) 標準シートは,単一繊維布とし,JIS L 0803に規定するナイロン7-2又はこれと同等のものとする。
注記 同等のものとは,ISO 105-F03に規定する単一繊維布を含む。
d) 標準シートの寸法は,縦糸方向(耳に平行な方向)に長さ約200 mm,幅約105 mmとする。
11.4.1.2 駆動装置
駆動装置は,次による。
a) 圧子を引っ張る方向は,摩擦面に対して平行でなければならない。
b) 摩擦を引き起こす運動には顕著な振動があってはならず,速度は500 mm/min±10 mm/minとし,100
mm以上の移動が可能でなければならない。
11.4.1.3 試験テーブル
試験テーブルは,厚さ5 mmで硬さがJIS K 6253-3に規定するタイプAデュロメータによって,A50±
15のゴムシートを試験テーブルに貼った平たん(坦)な試験テーブルとする。
11.4.1.4 摩擦力測定システム
摩擦力測定システムは,次による。
a) 摩擦力測定システムは,記録装置とロードセルとによって構成する。

――――― [JIS T 9271 pdf 10] ―――――

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JIS T 9271:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 16840-2:2007(MOD)

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