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X 0135-3 : 2011
6 機能領域の定義
6.1 要求事項
6.1.1 機能領域に対する一般要求事項
機能領域は,次を満たさなければならない。
− 他の全ての機能領域と明確に区別できる。
− 機能規模に関係した特性に基づいて表現される。
機能領域は,情報技術産業界で広く使われている用語を用い,その機能領域の出自が分かるような名前
を適切に付けることが望ましい。
例 X社におけるリアルタイムシステム領域
このように名前を付けることによって,FSMを行う人々にとって受け入れやすい機能領域となる。また,
FSM以外でも,ソフトウェアの開発及び維持管理のような,ソフトウェアの分類が必要な分野でも利用で
きるものとなり得る。
注記 “リアルタイム”,“業務アプリケーション”,“プロセス制御”などのような工業用語を,単独
で領域名称を評価しないで使用することは次の点から避けられる。これらの情報技術産業界で
広く使われている領域名称は,品質,技術などの利用者非機能要件を分類の前提として含んで
いることが多い。FSMのための領域分類は,利用者非機能要件にかかわらず機能要件だけで決
定されるものでなければならない。例えば,交通信号機制御は,“リアルタイム”ソフトウェア
と呼ばれている。しかし,産業界で広く使われている“リアルタイム”という概念には,FUR
に加えて,次のような利用者非機能要件が含まれる可能性がある。
− 時間制約
− 特定のハードウェア
− 即時フィードバック(システムからの出力の一部を入力側に戻す操作)
− 人以外のソフトウェア及び/又はハードウェアとの通信
− 安全性及び信頼性
− 耐故障性
これらの利用者非機能要件の有無によって,分類が変わる場合は,利用者非機能要件に依存
する分類となってしまう。
一組のFURが複数の機能領域に属することもあり得る。
6.1.2 機能領域の特性に対する一般要求事項
機能領域の特性は,次を満たさなければならない。
a) IS X 0135-1に定義されている機能規模の全ての特性を継承している。
b) URによって表現される。
c) ソフトウェアの開発手法から独立である。
d) 利用者非機能要件から独立である。
6.1.3 機能領域の分類手法に対する要求事項
機能領域の分類手法(FDC手法)は,次を満たすことが望ましい。
a) 同じ条件の下で,同じ結果が導かれる。
b) 手法として一貫性がある。
c) DC手法によって定義された機能領域は,将来にわたってその意味が不変である。
d) 利用者にとって理解しやすい構成である。
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e) 機能領域の特性を定義している。
6.2 手順
6.2.1 所与のFURが属する機能領域の特定
個々のFURが属する機能領域を特定する手順を,次に示す。
a) DC手法を用い,FURの特性を識別する。
b) )で用いたFDC手法に定義されている機能領域の特性と,a)で識別したFURの特性とを照合する。
c) URが属する機能領域を特定する。
6.2.2 個々の機能領域に対するFSM手法の適用可能度合いの判定
ある機能領域に対するFSM手法の適用可能度合いを判定する手順を,次に示す。
a) DC手法で定義されている個々の機能領域の特性を識別する。
b) 評価対象のFSM手法のそれぞれのBFC型に対し,FSM手法がa)で識別したどの特性を機能規模の測
定結果に反映できるかを調べる。
c) 機能領域の特性とFSM手法が測定結果に反映できる特性とを比較する。
d) 個々の機能領域に対するFSM手法の適用可能度合いを次のように判定する。
1) 機能領域の全ての特性を測定結果に反映できる場合,そのFSM手法はその機能領域に対して“適用
可能”である。
2) 機能領域の特性のうち一部しか測定結果に反映できない場合,そのFSM手法はその機能領域に対し
て“部分的に適用可能”である。
3) 機能領域の特性を測定結果に全く反映できない場合,そのFSM手法はその機能領域に対して“適用
不可能”である。
7 検証
7.1 概略
7.1.1 検証の目的は,あるFSM手法が特定の能力特性を示す程度に関して客観的な証拠を提供すること
である。検証結果にどの程度の精緻さがある場合に許容できるかは,検証スポンサが置かれている状況及
び検証の目的によって異なる。例えば,ある能力特性の水準がある目的に対しては許容できるが,別の目
的に対しては許容できないということがあり得る。
7.1.2 FSM手法の検証は,次の実施を目的とした検証チームによって行われなければならない。
a) SM手法の能力特性記述の正確性の決定,及び/又は
b) 検証スポンサから要求された試験の実施
7.1.3 検証は,次の作業内容で構成されていなければならない。
a) 検証チームの任命(検証実施に必要な能力を備えていることが確認できる検証チームを組織する。7.2
参照)
b) 検証入力の準備(検証入力の特定又は作成。7.3参照)
c) 検証の実施(7.4参照)
d) 検証成果物の編集(7.5参照)
注記 図3に検証の手順を示す(図中の項番は,この規格の細分箇条を示す。)。
7.1.4 検証報告は,検証の対象であるFSM手法の特定の版にだけ有効である。特定用途向け改定手法を
含め,各版の手法をそれぞれ別のFSM手法とみなし,個別に検証しなければならない。検証チームは,あ
るFSM手法とこれと同一手法で既に検証済みの版との間の類似点及び/又は相違点を識別できる場合に
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は,新しい検証の基礎データとして,以前の検証結果を用いてもよい。ただし,同じFSM手法の以前の版
に対して何らかの検証試験が報告されていた場合には,検証チームは現在の検証の間,以前の検証と同様
な検証試験の実施を検討しなければならない。
注記 以前に実施された検証結果を用いて検証を実施する場合,検証チームは,二つの版には未知の
相違点があり得ることに留意する必要がある。検証チームは,検証の間,全ての変更が手法の
能力特性に及ぼす総合的な影響を考慮しなければならない。
7.1.5 検証チームは,FSM手法の文書が7.3.2の定義に照らして全てそろっていて,それらが検証対象の
版に対応するものであることを検証しなければならない。
7.1.6 検証チームは,検証の間,検証スポンサと連絡を取り合うことが望ましい。
7.1.7 FSM手法の所有者が問合せに応じてくれる場合,検証チームは,次を行わなければならない。
a) 検証の間に生じた疑義などについて,所有者と情報交換を行う。
b) 検証報告書内に所有者との連絡の内容を記述し,必要に応じて,関連する規定又は検証作業との相互
参照を示す。
7.1.8 検証チームは,FSM手法の所有者から得た情報をこの検証に付加することによって,検証対象の
手法が別の版になってしまうかどうかを判断しなければならない。この場合,7.1.4に従わなければならな
い。
7.1.9 FSM手法の所有者が問合せに応じてくれる場合,所有者に対して,検証による知見に対して発言
する機会及び検証報告書の発行に先立って検証報告書に意見を記載する機会を与えなければならない。
7.1.10 FSM手法の所有者が相応な期間内に検証報告書の知見に回答しない場合,検証チームは,報告書
の発行作業を進めてもよい。この期間は,FSM手法の所有者と検証チームとの間で検証着手時に合意して
おくことが望ましい。
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アクティビティ 実施項目 関係者
検証チームの 検証チームの能力の確認
検証スポンサ
任命(7.2) (7.2.1)
FSM手法の文書の収集 検証スポンサ
(7.3.2)
検証チーム
検証スポンサ
検証入力の準 検証される能力特性記述 試験要求一覧の FSM手法の所有者
備(7.3) 一覧の作成(7.3.3) 作成(7.3.4)
検証チーム
検証スポンサ
FSM手法の所有者
検証の計画
検証チーム及び
(7.3.5)
検証スポンサ
要求された試験の実施 検証チーム
[7.4 a)]
検証の実施 試験結果の記録[7.4 b)] 検証チーム
(7.4)
試験結果の分析
検証チーム
[7.4 c)]
試験結果のレビュー及び
能力特性記述の正確性の 検証チーム
評価
[7.4 d)]
検証出力の作 検証報告書の作成
成(7.5) 検証チーム
[7.5.1]
図3−検証
7.2 検証チームの任命
7.2.1 検証チームの能力の確認
この規格に従ってFSM手法を検証するために,検証チームは,次の能力をもつことが望ましい。
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a) IS X 0135の全ての部の概念を理解している。
b) この規格の細部まで十分に理解している。
c) 測定に関する概念を十分に理解している。
d) 検証されるFSM手法の利用経験がある。
e) この規格に限らないソフトウェア分野におけるJIS又は国際規格に従った検証試験を行ったことがあ
る。
注記 測定に関する概念には,次を含む。
− 統計的手法
− 測定理論
− ソフトウェア規模測定の概念
7.2.2 検証チームの責任
検証チームは,この規格で定める検証プロセスにおける全ての作業内容が漏れなく実施されたことを保
証しなければならない。
全ての作業には,次を含まなければならない。
a) 検証計画の作成
b) 検証手順の定義
c) 検証の実施(検証手法適用,試験結果の記録及び分析,並びにあらゆる記述の正確性の評価)
d) 検証報告書の作成
7.3 検証入力の準備
7.3.1 検証入力への要求事項
7.3.1.1 検証入力は,少なくとも次を含まなければならない。
a) この規格
b) SM手法の文書
c) SM手法が,JIS X 0135-2に従って,JIS X 0135-1に適合していることの証拠
d) 検証スポンサによって提示された検証の目的及び/又は観点,並びにその背景
e) 検証される能力特性記述及び/又は試験要求の一覧
f) 検証計画
g) 検証手順
7.3.1.2 検証の入力には,次が含まれていることが望ましい。
a) 参照利用者要件(RUR)
b) 参照FSM手法
参照利用者要件(RUR)及び参照FSM手法は,検証対象のFSM手法に対して適用可能性の検証が要求
されている機能領域に属するものであることが望ましい。
検証チームは,利害関係のない専門家がこの規格に従って実施した試験結果を活用してもよい。
7.3.2 FSM手法の文書の収集
FSM手法の文書は,JIS X 0135-2を用いてJIS X 0135-1への適合性の評価に用いられた全ての資料を含
まなければならないが,それだけに限定されない。
7.3.3 検証される能力特性記述一覧の作成
検証される能力特性記述の一覧を作成しなければならない。この一覧に含まれる能力特性記述は,7.3.2
で収集した文書に記載されている記述でなければならない。この一覧は,検証チームの助言のもとに,検
――――― [JIS X 0135-3 pdf 15] ―――――
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JIS X 0135-3:2011の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO/IEC TR 14143-3:2003(MOD)
- ISO/IEC TR 14143-4:2002(MOD)
- ISO/IEC TR 14143-5:2004(MOD)
JIS X 0135-3:2011の国際規格 ICS 分類一覧
JIS X 0135-3:2011の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISX0135-1:2010
- ソフトウェア測定―機能規模測定―第1部:概念の定義
- JISX0135-2:2004
- ソフトウェア測定―機能規模測定―第2部:ソフトウェア規模測定手法のJIS X 0135-1:1999への適合性評価
- JISX0135-6:2008
- ソフトウェア測定―機能規模測定―第6部:JIS X 0135規格類及び関連規格の利用指針
- JISX0142:2010
- ソフトウェア技術―機能規模測定―IFPUG機能規模測定手法(IFPUG4.1版未調整ファンクションポイント)計測マニュアル
- JISX0143:2013
- ソフトウェア技術―COSMIC機能規模測定手法