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ならない。
a) 作業実施許可に関わる全ての責任。すなわち,必要に応じた特定業務訓練の実施。
b) 作業実施許可書の発行。
c) DT作業の結果。
d) 毎年行われる7.4 a)の視力要求事項への適合の確保。
e) DT方法の適用が大幅な中断をすることなく継続していることの証明。
f) その技術者が組織内での業務に関連した有効な認証を保有することの確保。
g) 適切な記録の保管。
これらの責任事項については手順書に記載することが望ましい。
5.5.4 自分自身が雇用主となっている個人は,雇用主に帰する全ての責任を負わなければならない。
5.5.5 この規格に基づいた認証は,NDT作業者の一般的な力量を証明するものである。作業実施許可は,
雇用主の責任の下にあり,認証を受けた被雇用者はその雇用主に特有な装置,NDT手順書,材料,製品な
どに関する更なる専門知識が必要とされることがあるため,認証は作業実施許可を意味するものではない。
規制事項及びコードで要求されている場合には,作業実施許可は,該当する工業のコード及び規格,NDT
手順書,装置並びに試験の対象となる製品の受入れ基準について,資格証明書保持者の知識を検証するた
めに作成された,雇用主が要求する特定業務訓練及び試験を明示する品質手順書に従って雇用主が付与し
なければならない。
5.6 申請者
申請者は,雇用,自営又は非雇用にかかわらず,次のことを行わなければならない。
a) 訓練コースを修了した証拠書類を提出する。
b) 要求されている経験が,資格付けされた監督の下で得られていることを証明できる証拠書類を提出す
る。
c) 7.4の要求事項を満足する視力の証拠書類を提出する。
d) 認証機関が発行した倫理規定を遵守する。
5.7 資格証明書保持者
資格証明書保持者は,次のことを行わなければならない。
a) 認証機関が発行した倫理規定を遵守する。
b) 毎年,7.4 a)に従って視力の検査を行い,その検査結果を雇用主に提出する。
c) 認証の有効性における条件が満たされなくなったときは,認証機関及び雇用主に通知する。
6 資格レベル
6.1 レベル1
6.1.1 レベル1の認証を受けた個人は,指示書に従って,かつ,レベル2又はレベル3技術者の監督の下
で,NDTを実施する力量を実証している。雇用主はレベル1技術者に,資格証明書に明記された力量の範
囲で,NDT指示書に従って次の項目を実施する許可を与えてもよい。
a) DT装置を調整する。
b) DTを実施する。
c) 記載された基準に従ってNDT結果を記録し,分類する。
d) 結果を報告する。
6.1.2 レベル1の認証を受けた技術者は,使用するNDT方法若しくは技法の選択又はNDT結果の解釈
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について責任を負ってはならない。
6.2 レベル2
レベル2の認証を受けた個人は,NDT手順書に従ってNDTを実施する力量を実証している。雇用主は
レベル2技術者に,資格証明書に明記された力量の範囲で,次の項目を実施する許可を与えてもよい。
a) 使用するNDT方法に適用するNDT技法を選択する。
b) DT方法の適用制限を明確にする。
c) DTコード,規格,仕様書及び手順書を,実際の作業条件に適したNDT指示書に書き換える。
d) 装置の調整及びその検証を行う。
e) DTを実施し,監督する。
f) 適用される規格,コード,仕様書又は手順書に従って結果を解釈し,評価する。
g) レベル2又はそれより下のレベルの全ての作業を実施し,監督する。
h) レベル2又はそれより下のレベルの技術者を指導する。
i) NDT結果を報告する。
6.3 レベル3
6.3.1 レベル3の認証を受けた個人は,認証の対象となるNDT作業の実施及び指示する力量を実証して
いる。レベル3技術者は,次の項目を実証している。
a) 現行の規格,コード及び仕様書によって結果を評価し,解釈する力量をもっている。
b) DT方法の選択,NDT技法の確立及びほかに判定基準が存在しない場合にはその確立を補佐するた
めに,適用する材料,製造,プロセス及び製品技術についての十分な実技に関する知識をもっている。
c) ほかのNDT方法に関する一般的な知識に精通している。
6.3.2 レベル3技術者に,資格証明書に明記された力量の範囲で,次の各事項を実施することを許可して
もよい。
a) 試験設備,並びに試験センター及びその職員についての全責任を負う。
b) DT指示書及び手順書を作成し,編集上及び技術上の精査,並びに妥当性を実証する。
c) 規格,コード,仕様書及び手順書を解釈する。
d) 使用する特定のNDT方法,手順書及びNDT指示書を指定する。
e) 全レベルの全ての作業を実施し,監督する。
f) 全レベルのNDT技術者を指導する。
7 申請資格
7.1 一般
申請者は,資格試験の前に視力及び訓練に関する最小限の要求事項を満足し,認証を受ける前に工業に
ついての経験に関する最小限の要求事項を満たさなければならない。
7.2 訓練
7.2.1 申請者は,認証を求めるNDT方法及び資格レベルについての訓練を修了したことを証明する認証
機関が認める文書を,提出しなければならない。
7.2.2 全ての資格レベルに対して,申請者は,認証機関が認めた理論及び実技訓練コースを修了しなけれ
ばならない。
レベル3に対しては,表2に記載された最小限の訓練に加えて,資格取得のための準備は,申請者の学
術的及び技術的経歴によって,その他の訓練コース,会議又はセミナへの出席,教科書,定期刊行物,そ
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の他の印刷又は電子媒体による専門的な教材での学習などによって行うことができる。
注記 NDT技術者訓練組織に関するガイドラインは,ISO/TR 25108 [3] に記載されている。
7.2.3 適用するNDT方法について,認証の申請者に必要とされる最小限の訓練時間は7.2.4及び表2に,
可能な訓練時間の削減は,7.2.5に規定する。
この時間は,適切な数学的能力,材料及びプロセスの予備知識をもつ申請者を基本として規定する。こ
れが当てはまらない場合,認証機関は,訓練の追加を要求することがある。
訓練時間には,実技及び理論コースを含む。
附属書Aに明示された工業分野を創設する際,認証機関は表2の訓練に関する最小限の要求事項が十分
であるか又は増加させた方がよいかどうかを考慮することが望ましい。
7.2.4 レベル2に直接申請する場合,表2に示すレベル1及びレベル2の訓練時間の合計を満たさなけれ
ばならない。レベル3に直接申請する場合,表2に示すレベル1,レベル2及びレベル3の訓練時間の合
計を満たさなければならない。レベル3の認証を受けた個人の責任(6.3参照)及びレベル3の基礎試験の
パートC(表6参照)の内容を考慮する場合,ほかのNDT方法に関する追加訓練が必要となることがある。
表2−最小限の訓練要求
単位 時間
NDT方法 レベル1 レベル2 レベル3
AT 40 64 48
ET 40 48 48
B−圧力法 24 32 32
LT
C−トレーサガス法 24 40 40
MT 16 24 32
PT 16 24 24
ST 16 24 20
TT 40 80 40
RT a) 40 80 40
UT 40 80 40
VT 16 24 24
注a) Tに対して,訓練時間は放射線安全を含まない。
7.2.5 可能な訓練時間の削減については,次による。幾つかの削減が適用できる場合,その削減の合計が
訓練時間の50 %を超えてはならない。どのような削減も,認証機関の承認を必要とする。
a) 全ての資格レベル
− 複数のNDT方法(例 MT,PT)又は既に認証を受け,ほかのNDT方法の認証を求める場合,関
連する訓練用シラバスが重複するとき(例 製品技術),訓練用シラバスに従ってそれらのNDT方
法(例 PT,MT,VT)の総訓練時間を削減してもよい。
− 関連する学科で技術系の単科大学若しくは総合大学を卒業した申請者,又は単科大学若しくは総合
大学で関連する工学若しくは理学を少なくとも2年履修した申請者に対して,総必要訓練時間の
50 %まで削減してもよい。
注記 NDT方法に関する科目(化学,数学又は物理)及び/又は製品若しくは工業分野に関する科
目(化学工学,金属工学,機械工学など)が訓練時間の削減に該当する。
b) レベル1及びレベル2
求める認証が次のように限定されている場合,訓練時間を50 %まで削減してもよい。
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− 適用の場合(例 棒,管及びロッドで自動化されたET,UT,又は圧延した鋼板の垂直超音波探傷
による板厚及びラミネーション試験)
− 技法の場合(例 X線透視法だけを使用するRT)
c) Tレベル2を直接申請する場合,認証がフィルムの解釈で,かつ,対象が一つの製品分野だけに限定
されている場合は,最小限の訓練要求は56時間とする。
7.3 工業に関わるNDT経験
7.3.1 一般
申請者が認証を求めている分野で得る最小限の経験期間は,表3によるものとし,可能な経験期間の削
減については7.3.3による。申請者が二つ以上のNDT方法の認証を求める場合,全体の経験期間はそれぞ
れのNDT方法の経験の合計でなければならない。
レベル2の認証について,この規格の意図として,作業経験は,レベル1技術者としての期間から成る
としている。もし個人がレベル1での経験期間がなく,レベル2の資格認証を直接受ける場合は,レベル
1及びレベル2に要求される経験期間の合計を満たさなければならない。この場合,経験期間の削減は,
認められない。
全ての資格レベルに対して,試験前の最小限の経験期間は,認証機関が明示しなければならない(表3
に示す値に対する割合又は%値)。試験に合格してから経験の一部を得る場合,試験結果は2年間又は関連
するNDT方法(複数)で要求された合計の経験期間のいずれか長い期間有効である。
経験期間を証明する文書を,雇用主の確認を得て認証機関に提出しなければならない。
表3−工業に関わる最小限の経験
単位 月数
NDT方法 経験a)
レベル1 レベル2 レベル3
AT,ET,LT,RT,UT,TT 3 9 18
MT,PT,ST,VT 1 3 12
注a) 作業経験は,公称40時間/週又は法定労働時間/週を基にする。40時間/
週を超えて業務を行っている場合には,総労働時間に基づいた経験の月数と
して加算することができるが,その経験の証拠の作成が必要となる。
7.3.2 レベル3
レベル3の責務として,いかなる特定のNDT方法についてもその技術範囲を超えた知識が要求される。
この広範な知識は,教育・訓練・経験の多様な組合せによって獲得してもよい。表3は,技術専門学校又
は認定された単科大学若しくは総合大学で,少なくとも2年の工学又は科学を履修した申請者に対する最
小限の経験を示す。これに該当しない場合には,経験期間は2倍としなければならない。
レベル3の認証について,この規格の意図として,作業経験は,レベル2技術者としての期間から成る
としている。もし個人がレベル2での経験期間がなく,レベル1からレベル3の資格認証を直接受ける場
合は,レベル2及びレベル3に要求される経験期間の合計を満たさなければならない。この場合,経験期
間の削減は認められない。
7.3.3 期間の削減
7.3.3.1 幾つかの削減が適用できて,その合計が経験期間の50 %を超えない場合,経験期間の可能な削減
について,次に規定する。どのような削減も,認証機関の承認を必要とする。
経験期間の可能な削減を考慮する場合,認証機関は次の内容を考慮することが望ましい。
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− 経験の質が多様であり,かつ,その経験が集中して得られ,求めている認証と関わりが非常に大きい
状況において,より早く技能を習得することがある。
− 2種類以上の表面NDT方法,すなわち,MT,PT及びVTの経験を同時に取得する場合に,1種類の
NDT方法の適用で得られる経験が,ほかの1種類以上の表面方法で得られる経験と補完関係にあるこ
とがある。
− 既に認証を受けているNDT方法のうち,一つの分野での経験が,同じNDT方法の別の分野での経験
と補完関係にある。
− 申請者がもっている教育のレベル及び質も考慮することが望ましい。これは特にレベル3の申請者に
当てはまるが,ほかの資格レベルにも適用できる。
7.3.3.2 作業経験についての経験月数は,この規格で取り扱っている二つ以上のNDT方法ごとで,同時
に得てもよい。この場合,必要とされる全体の経験は,次のように低減される。
− 二つのNDT方法の場合,必要とされる全体の期間の25 %を削減
− 三つのNDT方法の場合,必要とされる全体の期間の33 %を削減
− 四つ以上のNDT方法の場合,必要とされる全体の期間の50 %を削減
全ての場合において,申請者は,認証を求めているNDT方法それぞれについて,表3で要求されてい
る期間の最小50 %であることを示す必要がある。
7.3.3.3 全ての場合において,申請者は,認証を求めているNDT方法及び分野の組合せのそれぞれにつ
いて,要求する経験期間の少なくとも半分の経験月数をもっていることを示す必要がある。この経験月数
が1か月未満であってはならない。
7.3.3.4 求めている認証が,適用において限定されている場合(例 厚さ測定又は自動探傷試験)には,
経験期間を最大で50 %削減してもよい。ただし,1か月未満であってはならない。
7.3.3.5 必要な実技経験期間の50 %を上限として,適切な実技コースを修了することで取得してもよい。
その際,このコースの期間は,最大で5倍までの経験期間に置き換えてもよい。この手順は7.3.3.4の規定
との関連で使用してはならない。このコースは,頻繁に起こるNDT上の問題を解決する実用的な方法に
集中するものでなければならなく,既知の欠陥をもつ試験体のNDTを重要な要素として含めるのが望ま
しい。このプログラムは,認証機関によって承認されなければならない。
7.4 視力要求事項-全ての資格レベル
申請者は,視力が満足していることを証明する文書を次の要求事項に従って提出しなければならない。
a) 近方視力は,Jaeger number 1) 1,Times Roman N 4.5又はそれに相当する文字(1.6 mmの高さがあるこ
と)の中の最小のものを30 cm以上離れて,矯正又は未矯正のいずれかで,単眼又は両眼で読める。
注1) aeger numberは,米国非破壊試験協会が採用している視力表の番号。
b) 色覚は,雇用主の指定するNDT方法で使われる色彩又はグレイスケール(灰色の濃淡)間のコント
ラストを見分けて識別できれば十分とする。
認証機関は,a)における要求事項を適切な代替によって置き換えることを考慮してもよい。
認証後,雇用主は,近方視力検査を毎年実施し,視力が要求事項を満足していることを検証しなければ
ならない。
8 資格試験
8.1 一般
資格試験は,一つの製品分野又は一つ以上の工業分野で適用されるNDT方法を取り扱うものでなけれ
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JIS Z 2300:2020の国際規格 ICS 分類一覧
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JIS Z 2305:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISQ17024:2012
- 適合性評価―要員の認証を実施する機関に対する一般要求事項