4
Z 2343-3 : 2017
5.2.2 洗浄能力の測定部
浸透液の洗浄能力を確認するため,試験片の左右いずれか半分に25 mm×35 mmの測定部を互いに隣接
して四つ設け,四つの測定部の粗さをそれぞれRa=2.5 μm,Ra=5 μm,Ra=10 μm及びRa=15 μmとする
(図2参照)。Ra=2.5 μmの測定部はサンドブラストで,その他の測定部は放電加工によって加工する。
5.2.3 きず測定部
きず測定部は,試験片の洗浄能力測定面を除いた半分である(図2参照)。
5.2.4 めっき
試験片の試験表面に厚さ60 μm±3 μmの無電解ニッケルをめっきし,ビッカース硬さ500HV0.2
600HV0.2の範囲の硬さを得る。ニッケル層に厚さ0.5 μm1.5 μmの薄いクロムの層でめっきする。次に
試験片に熱処理を加え(例えば,405 ℃で70分加熱),ビッカース硬さ900HV0.31000HV0.3の硬さを得
る。クロムめっき面の粗さ(Ra)は1.2 μm1.6 μmとする。
5.2.5 人工きずの製作
試験表面(めっきされた測定部)の裏側に28 kNの荷重をかけて,等間隔に五つのくぼみを付ける。
その一例として人工きずの製作は,表2による。
表2−きず番号
きず 1 2 3 4 5
加える力 kN 2.0 3.5 5.0 6.5 8.0
人工きず製作のためのくぼみは,圧縮機(圧力能力120 kN)又は半球状の押込み圧子を取り付けたビッ
カース硬さ試験機を使用して付ける。押込み圧子の詳細を図3に示す。くぼみを付けるときは,0.05 kN/s
の負荷速度,及び0.5 kN/sの除荷速度で連続的に荷重を作用させる。
単位 mm
注記 鋼種 : ロックウェル硬さ HRC53からHRC62までの焼入れ,焼
戻し条件,又は同等品質のISO 4957に記載された90MnV8
図3−球形の押込み圧子
五つのくぼみは等間隔に配置し,最も粗さの低い測定部の隣に,最も小さなくぼみによってできた試験
表面のきずがくるようにして,また,くぼみのサイズを小さいものから大きいものという順序で並べる。
人工きずは,表3に示す直径の円内に入るようにする。
――――― [JIS Z 2343-3 pdf 6] ―――――
5
Z 2343-3 : 2017
表3−標準的なきず直径
きず番号 典型的な寸法(直径)
mm
1 3
2 3.5
3 4
4 4.5
5 5.5
5.2.6 計測
きずのサイズを校正済みのスケールを使用して最大直径部分で光学的に測定する。各対比試験片には,
五つの人工きずの実測値及び四つの洗浄能力区画の粗さを記載したJIS G 0415の5.1(検査証明書3.1)に
よる証明書を添付する。
5.3 タイプ3対比試験片の形状及び寸法
タイプ3対比試験片は,図4に示すとおりとし,材料は,JIS H 4000に規定するA2024Pとする。
5.3.1 一般
試験片(図4参照)の形状は長方形とし,寸法は75 mm×50 mmで,板厚が8 mm10 mmとする。
単位 mm
図4−タイプ3対比試験片
5.3.2 人工きずの製作
タイプ3対比試験片の製作方法は,板の片面中央部をブンゼンバーナで520 ℃530 ℃に加熱した面に
流水をかけて急冷し,割れを発生させる。同様にして反対面にも割れを発生させ,次に中央部に溝を機械
加工する。
6 識別
タイプ1対比試験片,タイプ2対比試験片及びタイプ3対比試験片は,この規格の番号に続けて供給者
の個別番号で識別する。
各対比試験片は,この規格に準拠し,また,JIS G 0415の5.1による証明書を添付する。
――――― [JIS Z 2343-3 pdf 7] ―――――
6
Z 2343-3 : 2017
参考文献
[1] EN 10027-1,Designation systems for steel−Part 1: Steel names, principal symbols
[2] ISO 4957,Tool steels
――――― [JIS Z 2343-3 pdf 8] ―――――
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Z 2343-3 : 2017
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS Z 2343-3:2017 非破壊試験−浸透探傷試験−第3部 : 対比試験片 ISO 3452-3:2013,Non-destructive testing−Penetrant testing−Part 3: Reference test
blocks
(I) JISの規定 (II) (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごとの評
国際 価及びその内容 的差異の理由及び今後の対
規格 策
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
番号
及び題名 番号 の評価
1 適用範囲 1 JISに同じ 追加 タイプ3対比試験片を追加した。 ISOに提案を検討する。
4 対比試験 a) タイプ1対比試験片 4.1 タイプ1対比試験片 追加 タイプ1対比試験片を切断し2片一組と ISOに提案を検討する。
片の種類 して使用できることを追加した。
c) タイプ3対比試験片 − JISに同じ 追加 タイプ3対比試験片の内容を追加した。 ISOに提案を検討する。
規定なし
5 対比試験 5.1 タイプ1対比試験片 5.1 規定なし 追加 分かりやすく表にした。技術的差異はな −
片の形状及 の形状及び寸法 い。
び寸法 5.2 タイプ2対比試験片 5.2 追加 硬さはJIS Z 2244を,材質はJIS G 4305 −
の形状及び寸法 又は同等とすることとした。技術的差異
はない。
5.3 タイプ3対比試験片 − 追加 タイプ3対比試験片の内容を追加した。 ISOに提案を検討する。
の形状及び寸法
6 識別 6 追加 タイプ3対比試験片を追加した。 ISOに提案を検討する。
JISと国際規格との対応の程度の全体評価 : ISO 3452-3:2013,MOD
注記1 箇条ごとの評価欄の用語の意味は,次による。
− 追加 国際規格にない規定項目又は規定内容を追加している。
Z2
注記2 JISと国際規格との対応の程度の全体評価欄の記号の意味は,次による。
3
− MOD 国際規格を修正している。
43-
3 : 2017
2
JIS Z 2342:2003の国際規格 ICS 分類一覧
- 23 : 一般的に利用される流体システム及びその構成要素 > 23.020 : 流体貯蔵装備 > 23.020.30 : 圧力容器,ガスボンベ
JIS Z 2343-3:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISG0415:2014
- 鋼及び鋼製品―検査文書
- JISG4305:2012
- 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISG4305:2021
- 冷間圧延ステンレス鋼板及び鋼帯
- JISH4000:2014
- アルミニウム及びアルミニウム合金の板及び条
- JISZ2244:2009
- ビッカース硬さ試験―試験方法
- JISZ2300:2009
- 非破壊試験用語
- JISZ2300:2020
- 非破壊試験用語
- JISZ2343-1:2017
- 非破壊試験―浸透探傷試験―第1部:一般通則:浸透探傷試験方法及び浸透指示模様の分類
- JISZ2343-2:2017
- 非破壊試験―浸透探傷試験―第2部:浸透探傷剤の試験