JIS Z 3197:2021 はんだ付用フラックス試験方法

JIS Z 3197:2021 規格概要

この規格 Z3197は、主として電気機器,電子機器,通信機器などの配線接続,部品の接続などに用いるはんだ付用フラックスの試験方法について規定。

JISZ3197 規格全文情報

規格番号
JIS Z3197 
規格名称
はんだ付用フラックス試験方法
規格名称英語訳
Test methods for soldering fluxes
制定年月日
1972年11月1日
最新改正日
2021年3月22日
JIS 閲覧
‐ 
対応国際規格

ISO

IEC 61189-5-2:2015(MOD), IEC 61189-5-3:2015(MOD), IEC 61189-5-4:2015(MOD), ISO 9454-1:2016(MOD), ISO 9455-10:2012(MOD), ISO 9455-13:2017(MOD), ISO 9455-14:2017(MOD), ISO 9455-15:2017(MOD), ISO 9455-16:2019(MOD), ISO 9455-17:2002(MOD), ISO 9455-1:1990(MOD), ISO 9455-3:2019(MOD), ISO 9455-5:2014(MOD), ISO 9455-6:1995(MOD), ISO12224-2:1997(MOD)
国際規格分類

ICS

25.160.50, 77.140.10
主務大臣
経済産業
JISハンドブック
‐ 
改訂:履歴
1972-11-01 制定日, 1976-03-01 改正日, 1979-02-01 確認日, 1986-10-01 改正日, 1992-05-01 確認日, 1999-03-20 改正日, 2004-03-20 確認日, 2008-10-01 確認日, 2012-03-21 改正日, 2016-10-20 確認日, 2021-03-22 改正
                                                                                   Z 3197 : 2021

pdf 目 次

ページ

  •  序文・・・・[1]
  •  1 適用範囲・・・・[1]
  •  2 引用規格・・・・[2]
  •  3 用語及び定義・・・・[3]
  •  4 フラックスの区分,構成材料及び形状・・・・[4]
  •  5 試験方法の分類及び試験の種類・・・・[5]
  •  6 試験の一般条件・・・・[8]
  •  6.1 試験場所の標準状態・・・・[8]
  •  6.2 試験片・・・・[8]
  •  6.3 数値の丸め方・・・・[8]
  •  7 試料・・・・[8]
  •  7.1 試験材・・・・[8]
  •  7.2 試薬・・・・[8]
  •  7.3 装置及び器具・・・・[8]
  •  7.4 試料の採り方・・・・[8]
  •  8 試験方法・・・・[10]
  •  8.1 内容物の試験・・・・[10]
  •  8.2 物理的特性試験・・・・[26]
  •  8.3 はんだ付時の挙動試験・・・・[27]
  •  8.4 腐食試験・・・・[34]
  •  8.5 はんだ付後の特性試験・・・・[39]
  •  附属書JA(参考)JISと対応国際規格との対比表・・・・[48]

――――― (pdf 一覧ページ番号 1) ―――――

Z 3197 : 2021

まえがき

  この規格は,産業標準化法第16条において準用する同法第12条第1項の規定に基づき,一般社団法人
日本溶接協会(JWES)から,産業標準原案を添えて日本産業規格を改正すべきとの申出があり,日本産業
標準調査会の審議を経て,経済産業大臣が改正した日本産業規格である。これによって,JIS Z 3197:2012
は改正され,この規格に置き換えられた。
  この規格は,著作権法で保護対象となっている著作物である。
  この規格の一部が,特許権,出願公開後の特許出願又は実用新案権に抵触する可能性があることに注意
を喚起する。経済産業大臣及び日本産業標準調査会は,このような特許権,出願公開後の特許出願及び実
用新案権に関わる確認について,責任はもたない。

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                                       日本産業規格                             JIS
                                                                              Z 3197 : 2021

はんだ付用フラックス試験方法

Test methods for soldering fluxes

序文

  この規格は,2016年に第2版として発行されたISO 9454-1,1990年に第1版として発行されたISO 9455-1,
2019年に第2版として発行されたISO 9455-3,2014年に第2版として発行されたISO 9455-5,1995年に
第1版として発行されたISO 9455-6,2012年に第2版として発行されたISO 9455-10,2017年に第2版と
して発行されたISO 9455-13,ISO 9455-14及びISO 9455-15,2019年に第3版として発行されたISO 9455-16,
2002年に第1版として発行されたISO 9455-17,1997年に第1版として発行されたISO 12224-2,並びに
2015年に第1版として発行されたIEC 61189-5-2,IEC 61189-5-3及びIEC 61189-5-4を基とし,技術的内
容を変更して作成した日本産業規格である。
  なお,この規格で側線又は点線の下線を施してある箇所は,対応国際規格を変更している事項である。
変更の一覧表にその説明を付けて,附属書JAに示す。

1 適用範囲

  この規格は,主として電気機器,電子機器,通信機器などの配線接続,部品の接続などに用いるはんだ
付用フラックス(以下,フラックスという。)の試験方法について規定する。
    警告 この規格に基づいて試験を行う者は,通常の実験室での作業に精通していることを前提とする。
            この規格は,その使用に関連して起こる全ての安全上の問題を取り扱おうとするものではな
          く,この規格の利用者は,各自の責任において安全及び健康に対する適切な措置をとらなけれ
          ばならない。
    注記 この規格の対応国際規格及びその対応の程度を表す記号を,次に示す。
          ISO 9454-1:2016,Soft soldering fluxes−Classification and requirements−Part 1: Classification,
              labelling and packaging
          ISO 9455-1:1990,Soft soldering fluxes−Test methods−Part 1: Determination of non-volatile matter,
              gravimetric method
          ISO 9455-3:2019,Soft soldering fluxes−Test methods−Part 3: Determination of acid value,
              potentiometric and visual titration methods
          ISO 9455-5:2014,Soft soldering fluxes−Test methods−Part 5: Copper mirror test
          ISO 9455-6:1995,Soft soldering fluxes−Test methods−Part 6: Determination and detection of halide
              (excluding fluoride)   ontent
          ISO 9455-10:2012,Soft soldering fluxes−Test methods−Part 10: Flux efficacy test, solder spread
              method
          ISO 9455-13:2017,Soft soldering fluxes−Test methods−Part 13: Determination of flux spattering

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Z 3197 : 2021
          ISO 9455-14:2017,Soft soldering fluxes−Test methods−Part 14: Assessment of tackiness of flux
              residues
          ISO 9455-15:2017,Soft soldering fluxes−Test methods−Part 15: Copper corrosion test
          ISO 9455-16:2019,Soft soldering fluxes−Test methods−Part 16: Flux efficacy test, wetting balance
              method
          ISO 9455-17:2002,Soft soldering fluxes−Test methods−Part 17: Surface insulation resistance comb
              test and electrochemical migration test of flux residues
          ISO 12224-2:1997,Flux cored solder wire−Specification and test methods−Part 2: Determination of
              flux content
          IEC 61189-5-2:2015,Test methods for electrical materials, printed boards and other interconnection
              structures and assemblies−Part 5-2: General test methods for materials and assemblies−Soldering
              flux for printed board assemblies
          IEC 61189-5-3:2015,Test methods for electrical materials, printed boards and other interconnection
              structures and assemblies−Part 5-3: General test methods for materials and assemblies−Soldering
              paste for printed board assemblies
          IEC 61189-5-4:2015,Test methods for electrical materials, printed boards and other interconnection
              structures and assemblies−Part 5-4: General test methods for materials and assemblies−Solder
              alloys and fluxed and non-fluxed solid wire for printed board assemblies(全体評価 : MOD)
            なお,対応の程度を表す記号“MOD”は,ISO/IEC Guide 21-1に基づき,“修正している”
          ことを示す。

2 引用規格

  次に掲げる規格は,この規格に引用されることによって,この規格の規定の一部を構成する。これらの
引用規格は,その最新版(追補を含む。)を適用する。
    JIS B 7502 マイクロメータ
    JIS B 7525-3 浮ひょう−第3部 : 浮ひょう型比重計
    JIS C 6480 プリント配線板用銅張積層板通則
    JIS H 3100 銅及び銅合金の板及び条
    JIS H 3260 銅及び銅合金の線
    JIS K 2265-1 引火点の求め方−第1部 : タグ密閉法
    JIS K 2265-2 引火点の求め方−第2部 : 迅速平衡密閉法
    JIS K 2265-3 引火点の求め方−第3部 : ペンスキーマルテンス密閉法
    JIS K 2265-4 引火点の求め方−第4部 : クリーブランド開放法
    JIS K 3351 工業用グリセリン
    JIS K 5600-2-1 塗料一般試験方法−第2部 : 塗料の性状・安定性−第1節 : 色数(目視法)
    JIS K 5902 ロジン
    JIS K 8001 試薬試験方法通則
    JIS K 8005 容量分析用標準物質
    JIS K 8034 アセトン(試薬)
    JIS K 8057 アリザリンレッドS(試薬)

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                                                                                   Z 3197 : 2021
    JIS K 8101 エタノール(99.5)(試薬)
    JIS K 8102 エタノール(95)(試薬)
    JIS K 8180 塩酸(試薬)
    JIS K 8252 ペルオキソ二硫酸アンモニウム(試薬)
    JIS K 8312 クロム酸カリウム(試薬)
    JIS K 8322 クロロホルム(試薬)
    JIS K 8500 N,N-ジメチルホルムアミド(試薬)
    JIS K 8541 硝酸(試薬)
    JIS K 8550 硝酸銀(試薬)
    JIS K 8680 トルエン(試薬)
    JIS K 8723 ニトロベンゼン(試薬)
    JIS K 8839 2-プロパノール(試薬)
    JIS K 8891 メタノール(試薬)
    JIS K 8951 硫酸(試薬)
    JIS K 8982 硫酸アンモニウム鉄(III)・12水(試薬)
    JIS K 9000 チオシアン酸アンモニウム(試薬)
    JIS P 3801 ろ紙(化学分析用)
    JIS R 3503 化学分析用ガラス器具
    JIS R 3505 ガラス製体積計
    JIS R 3703 顕微鏡用スライドガラス
    JIS R 6252 研磨紙
    JIS Z 3001-1 溶接用語−第1部 : 一般
    JIS Z 3001-3 溶接用語−第3部 : ろう接
    JIS Z 3282 はんだ−化学成分及び形状
    JIS Z 3283 やに入りはんだ
    JIS Z 3284-1 ソルダペースト−第1部 : 種類及び品質分類
    JIS Z 3284-3 ソルダペースト−第3部 : 印刷性,粘度特性,だれ及び粘着性試験
    JIS Z 8401 数値の丸め方
    JIS Z 8803 液体の粘度測定方法

3 用語及び定義

  この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS Z 3001-1,JIS Z 3001-3及びJIS Z 3282によるほか,次によ
る。
3.1
樹脂系フラックス(resin type flux)
  ロジン(松やに)など,樹脂質を主剤にしたフラックス。
    注記 ロジンには,変性ロジンを含む。溶媒として,有機溶剤を用いる。
3.2
有機系フラックス(organic type flux)
  有機酸及び有機系活性剤を主剤にしたフラックス。

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Z 3197 : 2021
    注記 溶媒として水系又は有機溶剤系を用いる。
3.3
無機系フラックス(inorganic type flux)
  無機酸,無機塩及び無機塩基を主剤にしたフラックス。
    注記 溶媒として,グリセリン,ポリエチレングリコール,ポリオキシエチレングリコールなどの水
          溶性物質又はワックス,ワセリンなどの非水溶性物質を用いる。主剤によって強力な活性力が
          得られるが,残さ(渣)の腐食性も大きい。
3.4
ハライド含有量(halide content)
  フラックス中の,塩素(Cl),臭素(Br)及びよう素(I)含有量の合計を塩素(Cl)含有量に換算した
値。
    注記 はんだ付性を向上させるために,混合又は化学的な方法で付加する活性剤に含まれる。
3.5
精製水(distilled or deionized water)
  20 ℃での比抵抗(電気抵抗率)が5 000   圀    上の蒸留水又はイオン交換水。

4 フラックスの区分,構成材料及び形状

  この規格で対象とするフラックスの区分,構成材料及び形状を,表1に示す。
                            表1−フラックスの区分,構成材料及び形状
      区分                                   構成材料                                 形状
                       主剤               活性成分         ハライド量    ふっ化物
                                                         [%(質量分率)] 含有
 1 樹脂系        1 ロジンa)        1 無添加              1<0.01        F(あり) A 液状
                 2 合成樹脂b)      2 ハライド系活性剤c)  2<0.15        N(なし) B 固形
 2 有機系        1 水溶性有機物質  3 非ハライド系活性剤  30.152.0                 C ペースト
 (樹脂が少ない  2 非水溶性有機物                        4>2.0
 又は無添加のフ    質
 ラックス)
 3 無機系        1 水溶液中の無機  1 塩化アンモニウム
                   塩                (アンモニウムハラ
                 2 有機溶媒中の無    イド)あり
                   機塩            2 アンモニウムハライ
                                     ドなし
                 3 無機酸          1 りん酸
                                   2 その他の酸
                 4 無機塩基        1 アミン及び/又は炭
                                     酸アンモニウム
 注a) 変性ロジンを含む。
    b) ペンタエリストールの有機酸エステル,フェノール又はクレゾール誘導体,スチレンマレイン酸樹脂,アク
      リル系樹脂などの樹脂。その多くは,超低残さフラックスに用いる。
    c) その他の活性剤があってもよい。

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                                                                                   Z 3197 : 2021

5 試験方法の分類及び試験の種類

  試験方法の分類及び試験の種類は,表2による。

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Z 3197 : 2021
                                           白    紙

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                                                                                                                                                                                                          Z 3197 : 2021
                                                             表2−試験方法の分類,試験の種類,試験の主目的,箇条番号及びフラックス形状による試料の採り方
       試験方法                試験の種類                                           試験の主目的                              箇条番号                        フラックス形状による試料の採り方
        の分類                                                                                                                           やに入りはんだa)   液状フラックスb)  固形フラックスc)  ソルダペーストd)
       内容物の 水溶液比抵抗(電気抵抗率)試験           腐食性に影響するフラックス中のイオン性物質の量を調べるため,抽出液の比抵
                                                                                                                                8.1.1           B                 C                 E                  G
       試験                                              抗を測定する。
                フラックス含有量試験                     やに入りはんだ及びソルダペーストのはんだ付性に影響するフラックス含有量を
                                                                                                                                8.1.2           A                 −                −                 F
                                                         測定する。
                固形分含有量試験                         液状フラックスのはんだ付性及びフラックス残さ量に影響する固形分の含有量を
                                                                                                                                8.1.3           −                C                 −                −
                                                         測定する。
                活性剤評 有機酸  樹脂系及 中和滴定法                                                                          8.1.4.1.1.1
                                                         はんだ付性及び腐食性に影響するフラックス中の有機酸の含有量を調べるため,
                                                                                                                                                A                 C                 D                  G
                価試験   系酸価  び有機系 電位差滴定法   酸価を測定する。                                                     8.1.4.1.1.2
                         試験    水溶性                  はんだ付性及び腐食性に影響するフラックス中の水溶性有機酸の含有量を調べる
                                                                                                                              8.1.4.1.2         A                 C                 D                  G
                                                         ため,酸価を測定する。
                         ハライ  電位差滴定法                                                                                 8.1.4.2.1
                                                         はんだ付性及び腐食性に影響するフラックス中のハライドの含有量を測定する。               A                 C                 D                  G
                         ド系試  フォルハルト法          フォルハルト法は,水溶性フラックスの総ハライドを測定する方法である。 8.1.4.2.2         B                 C                 E                  G
                         験      シルバークロメート紙試験                                                                     8.1.4.2.3
                                                         はんだ付性及び腐食性に影響するフラックス中のハライドの有無を調査する。                 B                 C                 E                  G
                                 呈色反応法                                                                                   8.1.4.2.4
                                                         はんだ付性及び腐食性に影響するフラックス中のふっ化物の有無を調査する。                 A                 C                 D                  G
       物理的特 粘度試験                                 液状フラックスの品質及び作業性に影響する粘性を測定する。               8.2.1           −                C                 −                −
       性試験   比重試験                                 液状フラックスの品質及び作業性に影響する比重を測定する。               8.2.2           −                C                 −                −
                色数試験                                 液状フラックスの残さの色に影響するフラックスの色調をカラースタンダードと
                                                                                                                                8.2.3           −                C                 −                −
                                                         比較して評価する。
                引火点試験                               液状フラックスの引火の危険性を調べるため,引火点を測定する。           8.2.4           −                C                 −                −
       はんだ付 フラック はんだ広がり試験                液状フラックス,固形フラックス,やに入りはんだ及びソルダペーストのはんだ
                                                                                                                               8.3.1.1          A                 C                 E                F,G
       時の挙動 ス効力                                   付性を調べるため,そのフラックス効力をはんだの広がり特性によって評価する。
       試験              ウエッティングバランス試験      液状フラックス,固形フラックス,やに入りはんだ及びソルダペーストのはんだ
                                                                                                                               8.3.1.2
                                                         付性を調べるため,ウエッティングバランスによってはんだのぬれ効力を評価す               B                 C                 E                  G
                                                         る。
                フラックス飛び散り試験                   やに入りはんだのはんだ付後の仕上り品質に影響するはんだ付時のフラックスの
                                                                                                                                8.3.2           A                 −                −                −
                                                         飛び散りを調査する。
       腐食試験 銅板腐食試験                             はんだ付後のフラックス残さの腐食性を調べるため,銅板上のフラックス残さの
                                                                                                                                8.4.1           A                 C                 D                F,G
                                                         変色又は腐食生成物の有無によって評価する。
                銅鏡腐食試験                             フラックスの腐食性を調べるため,銅鏡上の銅の浸食程度を標準ロジン溶液(WW
                                                                                                                                8.4.2           B                 C                 E                  G
                                                         ロジン)と比較して評価する。
       はんだ付 乾燥度試験                               はんだ付後の仕上り品質に影響するフラックス残さの乾燥度を調査する。     8.5.1           A                 C                 D                  F
       後の特性 イオン性残さ試験                         はんだ付後のプリント配線板の信頼性を調べるため,フラックス残さ中のイオン
                                                                                                                                8.5.2           B                 C                 E                  F
       試験                                              性残さの量を測定し,塩化ナトリウムに換算して表示する。
                絶縁抵抗試験                             フラックスの信頼性を調べるため,くし(櫛)形基板を用いて高温高湿度中で絶
                                                                                                                                8.5.3           B                 C                 E                F,G
                                                         縁抵抗を測定する。
                電圧印加耐湿性試験−マイグレーション試験 フラックスの信頼性に影響するエレクトロケミカルマイグレーションの有無を調
                                                                                                                                8.5.4
                                                         べるため,くし形基板を用いて,バイアス電圧を印加しながら高温高湿度中に規               B                 C                 E                F,G
                                                         定時間放置した後,樹枝状の金属(デンドライト状)の有無を調査する。
       注a)    : 製品のまま 7.4.2 a),B : 25 %(質量分率)の2-プロパノール溶液7.4.2 b)
         b)    : 製品のまま 7.4.4
         c)    : 製品のまま 7.4.5 a),E : 25 %(質量分率)の2-プロパノール溶液7.4.5 b)
         d)    : 製品のまま 7.4.3 a),G : ペースト状フラックス分7.4.3 b)

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6 試験の一般条件

6.1 試験場所の標準状態

  試験は,特に指定のない限り,温度(20±15)℃及び相対湿度(65±20)%で行う。ただし,この標準
状態における測定値の判定に疑義を生じた場合は,温度(20±2)℃及び相対湿度(65±5)%で行う。

6.2 試験片

  試験片による試験は,特に指定のない限り各試験項目ごとに試験片3個を作り,これによって行う。

6.3 数値の丸め方

  特に指定のない限り,数値の丸め方はJIS Z 8401の規則Bによる。

7 試料

7.1 試験材

  試験材は,次のいずれかとする。
    − JIS Z 3283に規定するやに入りはんだ
    − JIS Z 3284-1に規定するソルダペースト
    − 液状フラックス
    − 固形フラックス

7.2 試薬

  試薬は,次による。
a) アセトン JIS K 8034に規定するもの。
b) 2-プロパノール(イソプロピルアルコール) JIS K 8839に規定するもの。
c) 精製水 20 ℃での比抵抗(電気抵抗率)が5 000 Ωm以上の蒸留水又はイオン交換水。

7.3 装置及び器具

  装置及び器具は,次による。
a) ソックスレー抽出器
b) ホットプレート 温度(150±5)℃に調節可能なもの。
c) 恒温槽 温度(100±5)℃に調節可能なもの。
d) ろ紙(1種) JIS P 3801に規定する1種のもの。
e) 電子天びん 感量0.1 gのもの。

7.4 試料の採り方

7.4.1  一般
  フラックス形状による試料の採り方は,表2による。
7.4.2  やに入りはんだ
  やに入りはんだの場合は,次による。
a) 製品のまま 製品のままを試料とする。試料の表面をアセトンで洗浄した後,精製水で洗い,次に2-
    プロパノールを流して洗い上げ,乾燥させて試験に用いる。
b) 25 %(質量分率)の2-プロパノール溶液 やに入りはんだ中のフラックスと同じフラックスを入手し
    て,25 %(質量分率)の2-プロパノール溶液を調製する。
      なお,フラックスが入手できない場合は,次に示す操作で,やに入りはんだ中のフラックス固形分
    を抽出して25 %(質量分率)の2-プロパノール溶液を調製する。
      やに入りはんだ約150 gを切り取り,両端を潰して封をする。アセトンを含ませた布で表面を清浄

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                                                                                   Z 3197 : 2021
    にする。このはんだをビーカーに入れ,十分な精製水を加え,はんだを覆ってホットプレート上で加
    熱し,5分間6分間沸騰する。はんだをビーカーから取り出しアセトンですすいだ後,室温に放置し
    て乾燥する。はんだ表面を汚さないよう,かつ,切断面が潰れないようにかみそり又ははさみを用い
    て,長さ2 mm3 mmに切断する。封をした両端は廃棄する。
      切断片を清浄なソックスレー抽出器の抽出管に入れ,回収した凝縮液がきれいになるまで,2-プロ
                                                                                         (100
    パノール又は他の適切な溶剤でフラックスを抽出する。このフラックス抽出液をビーカーに移し,
    ±5)℃の恒温槽中で蒸発乾固した後,固形分含有量(25±0.5)%(質量分率)となるように,抽出
    で用いた溶剤で希釈して,25 %(質量分率)の2-プロパノール溶液を調製する。
      なお,フラックスを抽出するとき,又は25 %(質量分率)の2-プロパノール溶液を調製するとき,
    フラックスが2-プロパノールに溶けない場合は,他の適切な精製水に混和しやすい溶剤を用いる。
      試験に使用するフラックスと同じものを,やに入りはんだの製造業者から入手してもよい。
7.4.3  ソルダペースト
  ソルダペーストの場合は,次による。
a) 製品のまま 製品のままを試料とし,均一になるように数回かくはんして用いる。
b) ペースト状フラックス分 ソルダペーストのフラックス分だけを評価する必要がある場合は,ソルダ
    ペースト中のフラックスと同じフラックスを入手して用いる。
      なお,フラックスが入手できない場合は,次に示す操作で,ソルダペースト中のフラックス分を抽
    出して用いる。
      風袋質量をはかった300 mLビーカー1にソルダペースト(100±2)gを0.1 gの桁まではかりとる。
    これに2-プロパノール又は他の適切な溶剤100 mLを加え,突沸を防ぐため,ガラス棒でかくはんし
    ながら,(150±5)℃のホットプレート上で約3分間煮沸する。約1分間静置した後,温かい上澄み液
    をはんだ粉末が混入しないように,ろ紙(1種)を用いて風袋質量をはかった300 mLビーカー2にろ
    過する。このとき,溶液を完全に流し出す必要はない。また,ろ過した溶液は透明でなくてもよい。
    さらに,抽出液の着色がなくなるまで,2-プロパノール又は他の適切な溶剤30 mLで上記の抽出操作
    を数回繰り返す。抽出液は,ビーカー2の抽出液と混ぜ合わせる。
      ビーカー1中の残さが完全に乾くまで(100±5)℃の恒温槽で20分間以上加熱し,はんだ粉末の入
    ったビーカー1から残っている溶剤を蒸発させる。ビーカー1の質量をはかり,質量が一定(測定前後
    の質量差が0.1 g以内)になるまで溶剤の蒸発を繰り返す。抽出したフラックス質量を式(1)によって
    算出し,小数点以下1位に丸める。
                         FW1    WW3   2   (1)
                      ここに,         F :  抽出したフラックス質量(g)
                                      W1 :  ソルダペースト採取質量(g)
                                      W2 :  ビーカー1の質量(g)
                                      W3 :  はんだ粉末の入ったビーカー1の質量(g)
      次に,抽出液の入ったビーカー2をホットプレート上で加熱し,式(1)のフラックス質量(F)になる
    まで溶剤を蒸発して,残った不揮発分をソルダペーストのペースト状フラックス分とする。
      なお,フラックスを抽出するとき,又は25 %(質量分率)の2-プロパノール溶液を調製するとき,
    フラックスが2-プロパノールに溶けない場合は,他の適切な精製水に混和しやすい溶剤を用いる。
7.4.4  液状フラックス

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  液状フラックスの場合は,製品のまま試料として用いる。
7.4.5  固形フラックス
  固形フラックスの場合は,次による。
a) 製品のまま 製品のまま試料として用いる。
b) 25 %(質量分率)の2-プロパノール溶液 2-プロパノール又は他の適切な溶剤を用いて,固形分含有
    量25 %(質量分率)の2-プロパノール溶液を調製する。
      なお,フラックスを抽出するとき,又は25 %(質量分率)の2-プロパノール溶液を調製するとき,
    フラックスが2-プロパノールに溶けない場合は,他の適切な精製水に混和しやすい溶剤を用いる。

8 試験方法

8.1 内容物の試験

8.1.1  水溶液比抵抗(電気抵抗率)試験
  この試験は,樹脂系又は有機系フラックス(表1の区分参照)中に含む水溶性導電性物質の量を調べる
ため,フラックス溶液から抽出した水の比抵抗を測定するものであって,次による。
a) 試験の概要 25 %(質量分率)の2-プロパノール溶液を,精製水に加えて煮沸する。この溶液の比抵
    抗を20±2 ℃で測定する。
b) 試薬 試薬は,次による。
  − 精製水
c) 装置及び器具 装置及び器具は,次による。
  1) ホットプレート
  2) 水槽 (20±2)℃に調節可能なもの。
  3) マイクロシリンジなど (0.100±0.005)mLの体積が採取できるもの。
  4) 導電率計 セル定数約0.1の電導セルを備えたもの。
  5) 化学天びん又は電子天びん 感量0.000 1 g又は0.001 gのもの。
  6) 一般の実験器具 JIS R 3503に規定するもの又はこれと同等のものでなければならない。また,こ
      の試験専用のものとし,清浄に保管しなければならない。
d) 試験の手順 試験の手順は,次による。
  1) 一般事項 使用前に,全てのガラス器具を洗浄剤溶液中で十分洗浄する。流水で数回,次に精製水
      で5回以上すすぐ。ビーカー50 mL(以下,ビーカーという。)に50 mLの液体を入れ,電導セルを
      浸したときに,電導セルの電極が液体で十分に覆われていることを確認する。
  2) 測定 時計皿5枚及びビーカー5個を十分に洗浄する。
  2.1) ビーカーの清浄度の確認
  2.1.1) 精製水を5個のビーカーの50 mLの標線まで満たし,(20±2)℃の水槽に浸し,その温度に達
         した後,導電率計を用いて,この温度で各ビーカーの精製水の比抵抗を測定する。各ビーカーの
         精製水の比抵抗は,5 000    圀                瀰
  2.1.2) いずれかのビーカーの比抵抗が,5 000  圀     下の場合は,その時計皿及びビーカーを十分に洗
         浄し,2.1.1)を繰り返す。
  2.2) 抽出液の調製
  2.2.1) 試料が25 %(質量分率)の2-プロパノール溶液の場合は,精製水が入ったビーカーの2個を残
         し,残りの3個のビーカーのそれぞれに(0.100±0.005)mLの25 %(質量分率)の2-プロパノ

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         ール溶液を,マイクロシリンジなどを用いて加える。
  2.2.2) 試料がソルダペーストから採取したペースト状フラックス分を試料とする場合は,精製水が入っ
         たビーカーの2個を残し,残りの3個のビーカー中の精製水を捨て,ペースト状フラックス分
         (0.100±0.005)gをはかりとった後,精製水を加える。
  2.2.3) 試料溶液の入った3個のビーカーと精製水が入った2個のビーカーの全てのビーカーに時計皿で
         蓋をして,ホットプレート上で加熱し,60秒間沸騰したものを抽出液とする。次いで,流水中
         で冷却した後,(20±2)℃に保持した水槽中に置く。
  2.3) 比抵抗の測定
  2.3.1) 試料溶液が,(20±2)℃に達した後,2.3.2)2.3.5)に従って,この温度で5個のビーカーの精製
         水及びフラックス試料の抽出液の比抵抗を測定する。
  2.3.2) 精製水中で電導セルを十分に洗浄した後,セルをビーカー中の抽出液に浸し,比抵抗を読む。
  2.3.3) 精製水中で電導セルを十分に洗浄した後,セルをビーカー中の精製水に浸し,比抵抗を読む。
  2.3.4) 精製水中で電導セルを十分に洗浄した後,セルを次のビーカー中の抽出液に浸し,比抵抗を読む。
  2.3.5) 精製水中で電導セルを十分に洗浄した後,残ったビーカー中の精製水及び抽出液の比抵抗を読
         む。
  3) 比抵抗の算出 フラックス試料の抽出液の比抵抗は,3個の試験試料で測定した比抵抗の平均値で
      表し,小数点以下1位に丸める。
        なお,受渡当事者間の協定に基づいて小数点以下2位に丸めてもよい。
8.1.2  フラックス含有量試験
  この試験は,やに入りはんだ及びソルダペースト中のフラックス含有量を測定するものであって,次に
よる。
a) 試験の概要 質量既知のやに入りはんだ又はソルダペーストのはんだ分を溶融し,フラックス分と分
    離して,質量をはかる。フラックス含有量は,やに入りはんだ又はソルダペーストに対する質量分率
    として算出し,%(質量分率)で表示する。
b) 試薬 試薬は,次による。
  1) グリセリン JIS K 3351に規定する1号(精製グリセリン)。
  2) 2-プロパノール
  3) 精製水
c) 器具 器具は,次による。
  1) ホットプレート 試験に用いるはんだの液相線温度より約50 ℃高い温度で使用できるもの。
  2) 化学天びん又は電子天びん
  3) 一般の実験器具
d) 試験の手順 試験の手順は,次による。
  1) やに入りはんだ やに入りはんだの場合は,A法又はB法による。
  1.1)   法 2-プロパノールを含んだ布で清浄にした後,試料(30±2)gを0.001 gの桁まではかりとり,
        100 mLのビーカーに入れる。このビーカーにグリセリン約20 mLを加え,ホットプレートをはん
        だの液相線温度より約50 ℃ 高い温度に設定して,加熱してはんだを溶融する。はんだとフラッ
        クスとを完全に分離した後,放冷してはんだを凝固する。
          次に,凝固したはんだを取り出して水道水で洗い,更に2-プロパノールに約5分間浸して洗い,
        室温で放置して乾燥させる。乾燥後のはんだの質量を0.001 gの桁まで測定して,フラックス含有

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        量を式(2)によって算出し,小数点以下1位に丸める。
                            WW1   2
                         F          100  (2)
                              W1
                      ここに,         F :  フラックス含有量[%(質量分率)]
                                      W1 :  採取した試料の質量(g)
                                      W2 :  凝固したはんだの質量(g)
  1.2)   法 試料約200 gを0.01 gの桁まではかりとり,できるだけしっかりとビーカーの底に慎重に詰
        める。試料を入れたビーカーの質量を0.01 gの桁まで測定する。ホットプレートをはんだの液相
        線温度より約50 ℃高い温度に設定して加熱する。はんだが全て溶融したら直ちにビーカーを取り
        外し,約30分間室温で冷却させる。
          次に,2-プロパノールなどの溶媒を使って,ビーカー内のフラックス残さ及びその痕跡が除去
        されるまで繰り返し洗浄する。ビーカー内の残留物が完全に乾燥するまで,空気の穏やかな流れ
        の下でホットプレート上で加温して,ビーカーから残留溶媒を蒸発させる。はんだを入れたビー
        カーの質量を0.01 gの桁まで測定して,フラックス含有量を式(3)によって算出し,小数点以下1
        位に丸める。
                            W2  W3
                         F          100  (3)
                              W1
                      ここに,         F :  フラックス含有量[%(質量分率)]
                                      W1 :  採取した試料の質量(g)
                                      W2 :  試料を入れたビーカーの質量(g)
                                      W3 :  凝固したはんだを入れたビーカーの質量(g)
  2) ソルダペースト ソルダペーストの場合は,均一にかくはんしたソルダペースト中から試料(30±1)
      gを0.001 gの桁まで100 mLのビーカーにはかりとる。このビーカーにグリセリン約20 mLを加え
      ホットプレートをはんだの液相線温度より約50 ℃高い温度に設定して,加熱することによってはん
      だを溶融する。はんだとフラックスとを完全に分離した後,放冷してはんだを凝固する。
        次に,凝固したはんだを取り出して水道水で洗い,更に2-プロパノールに約5分間浸して洗い,
      室温で乾燥する。乾燥後のはんだの質量を,質量計を用いて0.001 gの桁まで測定して,フラックス
      含有量を式(4)によって算出し,小数点以下1位に丸める。
                            WW1   2
                         F          100  (4)
                              W1
                      ここに,         F :  フラックス含有量[%(質量分率)]
                                      W1 :  採取した試料の質量(g)
                                      W2 :  凝固したはんだの質量(g)
        なお,金属含有量を求める場合は,次の式のように100 %からフラックス含有量を減じた値とし
      て求める。
                 金属含有量[%(質量分率)]=100−フラックス含有量[%(質量分率)]
8.1.3  固形分含有量試験
  この試験は,液状フラックス(表1の形状を参照)中の固形分含有量を測定するものであって,次によ
る。
a) 試験の概要 質量を測定した液状フラックスを乾燥器中で加熱し,冷却後,フラックスの質量を再度
    測定することによって固形分含有量を求める。
b) 装置及び器具 装置及び器具は,次による。

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                                                                                   Z 3197 : 2021
  1) 共栓付平型ひょう量瓶 内径40 mm,深さ40 mmのもの。
  2) 化学天びん又は電子天びん
  3) 乾燥器 温度(110±5)℃に設定及び保持できるもの。
  4) デシケータ
c) 試験の手順 試験の手順は,次による。
      なお,沸点100 ℃以上の有機溶剤系フラックスの試験は,受渡当事者間の協定による。
  1) 有機溶剤溶媒系フラックス(沸点100 ℃未満) 共栓付平型ひょう量瓶を温度(110±5)℃に保持し
      た乾燥器中で1時間乾燥する。乾燥器から取り出した後,デシケータ中で室温まで冷却する。冷却
      後,質量を0.001 gの桁まで測定する(W)。フラックス(1.0±0.1)gを0.001 gの桁まで測定する
      (W1)。このとき,必要があれば,揮発物の蒸発を防ぐ手段を施す。質量を測定した後,(110±5)℃
      に保持した乾燥器中で1時間乾燥する。乾燥器から取り出した後,デシケータ中で室温まで冷却す
      る。冷却後,質量を0.001 gの桁まで測定する(W2)。
  2) 水溶媒系フラックス 1)と同様の方法による。ただし,フラックスの乾燥条件は,(110±5)℃で3
      時間とする。
d) 固形分含有量の算出 固形分含有量は,%(質量分率)で表し,式(5)によって算出する。また,3個
    の試料の平均値で表し,小数点以下1位に丸める。
                            W2  W
                         S          100  (5)
                              W1
                      ここに,         S :  固形分含有量[%(質量分率)]
                                       W :  共栓付平型ひょう量瓶の質量(g)
                                      W1 :  採取した試料の質量(g)
                                      W2 :  乾燥後の共栓付平型ひょう量瓶及び残さの質量(g)
8.1.4  活性剤評価試験
8.1.4.1  有機酸系活性剤含有量試験
8.1.4.1.1 酸価試験(樹脂系及び有機系)
8.1.4.1.1.1 中和滴定法
  この試験は,樹脂系フラックス及び有機系フラックス(表1の区分を参照)中の酸の含有量を酸価によ
って評価するもので,次による。
a) 試験の概要 試験材のフラックス分をエタノールに溶解する。この溶液を0.1 mol/L 水酸化カリウ
    ム・エタノール溶液[N/10水酸化カリウム(エタノール溶液)]で滴定し,酸価を求める。
b) 試薬 試薬は,次による。
  1) 一般事項 精製水及び分析用試薬と認められる1級又は特級の試薬を用いる。
  2) 0.1 mol/L 水酸化カリウム・エタノール溶液[N/10水酸化カリウム(エタノール溶液)] 市販の容
      量分析用0.1 mol/L 水酸化カリウム・エタノール溶液[N/10水酸化カリウム(エタノール溶液)],
      又は0.1 mol/Lより高濃度の容量分析用 水酸化カリウム・エタノール溶液[水酸化カリウム(エタ
      ノール溶液)]をJIS K 8101に規定するエタノール(99.5)を用いて希釈したもの。
        力価は,使用時に標定し,次による。
        0.1 mol/L 水酸化カリウム・エタノール溶液25 mLを全量ピペットで正確にとり,フェノールフ
      タレイン溶液を2,3滴加え,力価が既知の0.1 mol/L 塩酸で滴定する。終点は,液の色が無色とな
      る点とする。

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        力価は,式(6)によって算出し,小数点以下4位に丸める。
                             fH V
                         fK         (6)
                              25
                      ここに,         fK :  0.1 mol/L 水酸化カリウム・エタノール溶液[N/10水酸
                                             化カリウム(エタノール溶液)]の力価
                                       fH :  0.1 mol/L 塩酸の力価
                                       V :  0.1 mol/L 塩酸の滴定量(mL)
  3) フェノールフタレイン溶液 フェノールフタレイン1 gをJIS K 8891に規定するメタノール50 mL
      に加え,溶解後,メタノールで100 mLに薄めたもの。
  4) 中和エタノール JIS K 8101に規定するエタノール(99.5)を,フェノールフタレインを指示薬と
      して0.1 mol/L 水酸化カリウム溶液(N/10水酸化カリウム溶液)(エタノール,トルエン,エタノー
      ル・トルエン混合液又は2-プロパノールのうち,試料の溶解性が最も高い溶媒を選択し,その溶媒
      で調製した溶液。)で中和したもの。
  5) 0.1 mol/L 塩酸 JIS K 8001のJA.6.4 e) 6)のもの又は力価既知の市販の容量分析用のもの。
c) 装置及び器具 装置及び器具は,次による。
  1) 一般の実験器具 この試験に用いるガラス器具は,JIS R 3503に規定するもの又はこれと同等品。
  2) 乾燥器 温度(100±5)℃に設定及び保持できるもの。
  3) マグネチックスターラ 回転数が制御可能なもの。
  4) 化学天びん又は電子天びん
  5) 全量ピペット JIS R 3505に規定するもの。
  6) ろ紙(1種) JIS P 3801に規定する1種のもの。
d) 試験の手順 試験の手順は,次による。
  1) やに入りはんだ(フラックスが入手できない場合) やに入りはんだ用フラックスが入手できない
      場合の試験の手順は,次による。
  1.1) やに入りはんだの表面を7.4.2 a)によって洗浄した後,このはんだからフラックスの質量が約1 g
        になるやに入りはんだをはかりとり,長さ2 mm3 mmの小片に切断する。はんだ小片の総質量
        を,0.001 gの桁まで測定する(W1)。
  1.2) 全てのはんだ小片を,適切なフラスコ又はビーカーに入れ,中和エタノールを100 mL加え,時計
        皿で蓋をした後,穏やかに加熱してフラックスを抽出する。フラックスを抽出した後,上澄み液
        を別のビーカーに静かに移し,抽出液とする。はんだ小片を,中和エタノール25 mLで2,3回洗
        浄し,この洗浄液を抽出液に加え,試験液とする。
  1.3) フラックスを抽出したはんだ小片を,(100±5)℃に保持した乾燥器中で1時間乾燥する。冷却後,
        質量計を用いてはんだ小片の総質量を0.001 gの桁まで測定する(W2)。フラックスの質量は式(7)
        によって算出し,小数点以下1位に丸める。
                         BWW  1   2  (7)
                      ここに,         B :  フラックスの質量(g)
                                      W1 :  やに入りはんだの総質量(g)
                                      W2 :  フラックス抽出後のはんだ小片の総質量(g)
  1.4) 試験液にフェノールフタレイン溶液を3滴加え,マグネチックスターラ上に置く。飛散しない程
        度に強くかくはんする。0.1 mol/L 水酸化カリウム・エタノール溶液[N/10水酸化カリウム(エタ
        ノール溶液)]で滴定し,やわらかい赤(ピンク又は微紅色)が15秒間消えない点を終点とする。

JIS Z 3197:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61189-5-2:2015(MOD)
  • IEC 61189-5-3:2015(MOD)
  • IEC 61189-5-4:2015(MOD)
  • ISO 9454-1:2016(MOD)
  • ISO 9455-10:2012(MOD)
  • ISO 9455-13:2017(MOD)
  • ISO 9455-14:2017(MOD)
  • ISO 9455-15:2017(MOD)
  • ISO 9455-16:2019(MOD)
  • ISO 9455-17:2002(MOD)
  • ISO 9455-1:1990(MOD)
  • ISO 9455-3:2019(MOD)
  • ISO 9455-5:2014(MOD)
  • ISO 9455-6:1995(MOD)
  • ISO12224-2:1997(MOD)

JIS Z 3197:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 3197:2021の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISB7502:2016
マイクロメータ
JISB7525-3:2018
浮ひょう―第3部:浮ひょう型比重計
JISC6480:1994
プリント配線板用銅張積層板通則
JISH3100:2018
銅及び銅合金の板及び条
JISH3260:2018
銅及び銅合金の線
JISK2265-1:2007
引火点の求め方―第1部:タグ密閉法
JISK2265-2:2007
引火点の求め方―第2部:迅速平衡密閉法
JISK2265-3:2007
引火点の求め方―第3部:ペンスキーマルテンス密閉法
JISK2265-4:2007
引火点の求め方―第4部:クリーブランド開放法
JISK3351:2009
工業用グリセリン
JISK5600-2-1:2014
塗料一般試験方法―第2部:塗料の性状・安定性―第1節:色数(目視法)
JISK5902:1969
ロジン
JISK8001:2017
試薬試験方法通則
JISK8005:2014
容量分析用標準物質
JISK8034:2006
アセトン(試薬)
JISK8057:2010
アリザリンレッドS(試薬)
JISK8101:2006
エタノール(99.5)(試薬)
JISK8102:2012
エタノール(95)(試薬)
JISK8180:2015
塩酸(試薬)
JISK8180:2021
塩酸(試薬)
JISK8252:2010
ペルオキソ二硫酸アンモニウム(試薬)
JISK8312:2011
クロム酸カリウム(試薬)
JISK8322:2020
クロロホルム(試薬)
JISK8500:2007
N,N-ジメチルホルムアミド(試薬)
JISK8541:2015
硝酸(試薬)
JISK8541:2021
硝酸(試薬)
JISK8550:2006
硝酸銀(試薬)
JISK8550:2021
硝酸銀(試薬)
JISK8680:2006
トルエン(試薬)
JISK8723:2019
ニトロベンゼン(試薬)
JISK8839:2007
2-プロパノール(試薬)
JISK8891:2006
メタノール(試薬)
JISK8951:2006
硫酸(試薬)
JISK8982:2008
硫酸アンモニウム鉄(III)・12水(試薬)
JISK9000:2008
チオシアン酸アンモニウム(試薬)
JISP3801:1995
ろ紙(化学分析用)
JISR3503:1994
化学分析用ガラス器具
JISR3505:1994
ガラス製体積計
JISR3703:1998
顕微鏡用スライドガラス
JISR6252:2006
研磨紙
JISZ3001-1:2018
溶接用語―第1部:一般
JISZ3001-3:2008
溶接用語―第3部:ろう接
JISZ3282:2017
はんだ―化学成分及び形状
JISZ3283:2017
やに入りはんだ
JISZ3284-1:2014
ソルダペースト―第1部:種類及び品質分類
JISZ3284-3:2014
ソルダペースト―第3部:印刷性,粘度特性,だれ及び粘着性試験
JISZ8401:2019
数値の丸め方
JISZ8803:2011
液体の粘度測定方法