この規格ページの目次
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Z 3910 : 2017
ここに, Xi1 : 試料中の定量成分含有率[%(質量分率)]
A1 : 試料溶液中の定量成分検出量(g)
A2 : 空試験液中の定量成分検出量(g)
m6 : 試料はかりとり量(g)
11.4 銀の定量
11.4.1 試薬
試薬は,次による。
11.4.1.1 硝酸
11.4.1.2 すず[純度99.99 %(質量分率)以上]
11.4.1.3 鉛[純度99.99 %(質量分率)以上]
11.4.1.4 アンチモン[純度99.9 %(質量分率)以上]
11.4.1.5 銅[純度99.9 %(質量分率)以上]
11.4.1.6 ビスマス[純度99.9 %(質量分率)以上]
11.4.1.7 インジウム[純度99.9 %(質量分率)以上]
11.4.1.8 亜鉛[純度99.9 %(質量分率)以上]
11.4.1.9 酒石酸[純度98.0%(質量分率)以上]
11.4.1.10 銀標準液(Ag : 50 mg/L)
銀[純度99.99 %(質量分率)以上]0.100 gをはかりとり,ビーカー(200 mL)に移し入れる。硝酸(1
+1)20 mLを加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカー
の内壁を水で洗い,時計皿を取り除き,溶液を100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線
までうすめて原液(Ag : 1 g/L)とする。この原液を使用の都度,必要量だけ水で正確に20倍にうすめて
銀標準液とする。
11.4.2 試料はかりとり量
試料はかりとり量は,0.5 gとする。
11.4.3 操作
11.4.3.1 試料溶液の調製
試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかりとり,ビーカー(200 mL)に移し入れる。
b) 水15 mL及び酒石酸15 gを加え,加熱して酒石酸を溶解した後,硝酸10 mLを加え,できるだけ低
温度で加熱して分解し,常温まで冷却する。
c) 溶液を100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめる。
d) 約1時間静置した後,溶液を乾いたろ紙(5種C)を用いてろ過する。
11.4.3.2 吸光度の測定
11.4.3.1 d) で得たろ液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光分析装置のアセチレン・空気フ
レーム中に噴霧し,波長328.1 nmにおける吸光度を測定する。
なお,共存元素の影響がある場合は,328.1 nm以外の波長を用いて測定してもよい。
11.4.4 空試験
試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。この溶液を空試験液とする。
11.4.5 検量線の作成
検量線の作成は,次による。
――――― [JIS Z 3910 pdf 21] ―――――
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Z 3910 : 2017
a) 試料用検量線の作成
1) すず,鉛,銀,アンチモン,銅,ビスマス,インジウム及び/又は亜鉛を,試料0.5 g中に含まれる
合金成分の量とほぼ同じになるように,数個はかりとり,それぞれビーカー(200 mL)に移し入れ
る。
2) 11.4.3.1 b) に従って操作した後,銀標準液(11.4.1.10)010 mL(銀として0500 μg)を段階的に
加える。以下,11.4.3.1 c)11.4.3.2の手順に従って試料溶液と並行して操作し,得た吸光度と銀量
との関係線を作成し,この関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
b) 空試験用検量線の作成 数個のビーカー(200 mL)を用意し,銀標準液(11.4.1.10)020 mL(銀と
して0500 μg)を段階的にはかりとる。以下,11.4.3.1 c)11.4.3.2の手順に従って[ただし,11.4.3.1
d) の操作は,行わなくてもよい。]試料溶液と並行して操作し,得た吸光度と定量成分量との関係線
を作成し,この関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
11.4.6 計算
11.4.3.2及び11.4.4で得た吸光度と11.4.5 a) 及び11.4.5 b) で作成した検量線とから,それぞれ銀量を求
め,試料中の銀含有率を,次の式によって算出する。
(A3 A4 )
Ag2 100
m7
ここに, Ag2 : 試料中の銀含有率[%(質量分率)]
A3 : 試料溶液中の銀検出量(g)
A4 : 空試験液中の銀検出量(g)
m7 : 試料はかりとり量(g)
11.5 アルミニウムの定量
11.5.1 試薬
試薬は,次による。
11.5.1.1 塩酸
11.5.1.2 硝酸
11.5.1.3 硫酸
11.5.1.4 硫酸(2+100)
11.5.1.5 臭化水素酸[純度47.049.0 %(質量分率)]
11.5.1.6 臭化水素酸・臭素混合溶液
臭化水素酸180 mLに臭素20 gを加え,よくかき混ぜる。
11.5.1.7 すず[純度99.99 %(質量分率)以上]
11.5.1.8 鉛[純度99.99 %(質量分率)以上]
11.5.1.9 銀[純度99.99 %(質量分率)以上]
11.5.1.10 アンチモン[純度99.9 %(質量分率)以上]
11.5.1.11 銅[純度99.9 %(質量分率)以上]
11.5.1.12 ビスマス[純度99.9 %(質量分率)以上]
11.5.1.13 インジウム[純度99.9 %(質量分率)以上]
11.5.1.14 亜鉛[純度99.9 %(質量分率)以上]
11.5.1.15 アルミニウム標準液(Al : 5 mg/L)
アルミニウム[純度99.9 %(質量分率)以上]0.100 gをはかりとり,ビーカー(200 mL)に移し入れる。
――――― [JIS Z 3910 pdf 22] ―――――
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Z 3910 : 2017
塩酸(1+1)20 mLを加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及び
ビーカーの内壁を水で洗い,時計皿を取り除き,溶液を100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,
水で標線までうすめて原液(Al : 1 g/L)とする。この原液を使用の都度,必要量だけ水で正しく200倍に
うすめてアルミニウム標準液とする。
11.5.2 試料はかりとり量
試料はかりとり量は,3.0 gとする。
11.5.3 操作
11.5.3.1 試料溶液の調製
試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかりとり,ビーカー(200 mL)に移し入れる。
b) 臭化水素酸・臭素混合溶液(11.5.1.6)30 mLを加え,加熱して分解する。硫酸20 mLを加え,加熱蒸
発して硫酸白煙を発生させる。
c) 臭化水素酸10 mLを少量ずつ滴下し,その都度加熱して硫酸の白煙を生じさせて,すず,アンチモン,
ひ素などを揮散させ,引き続き加熱蒸発して液量を約10 mLとする。常温まで放冷した後,水50 mL
を注意しながら少量ずつ加え,溶解する。
d) 溶液を常温まで冷却する。このとき,硫酸鉛の沈殿があれば,溶液をろ紙(5種C)を用いてろ過し,
ろ紙上の沈殿を硫酸(2+100)で洗浄し,ろ液及び洗液をビーカーに受け,加熱濃縮して蒸発乾固す
る。
e) 塩酸10 mL及び硝酸10 mLを加えて加熱し,可溶性塩類を溶解させ,約20 mLまで濃縮する。
f) 常温まで冷却した後,溶液を50 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめる。
11.5.3.2 吸光度の測定
11.5.3.1 f) で得た溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光分析装置のアセチレン・一酸化
二窒素フレーム中に噴霧し,波長309.3 nmにおける吸光度を測定する。
なお,共存元素の影響がある場合は,309.3 nm以外の波長を用いて測定してもよい。
11.5.4 空試験
試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。この溶液を空試験液とする。
11.5.5 検量線の作成
検量線の作成は,次による。
a) 試料用検量線の作成
1) すず,鉛,銀,アンチモン,銅,ビスマス,インジウム及び/又は亜鉛を,試料3 g中に含まれる
合金成分の量とほぼ同じになるように数個はかりとり,それぞれビーカー(200 mL)に移し入れる。
2) 11.5.3.1 b)11.5.3.1 e) に従って操作した後,アルミニウム標準液(11.5.1.15)020 mL(アルミニ
ウムとして0100 μg)を段階的に加える。以下,11.5.3.1 f)11.5.3.2の手順に従って試料溶液と並
行して操作し,得た吸光度とアルミニウム量との関係線を作成し,この関係線を原点を通るように
平行移動して検量線とする。
b) 空試験用検量線の作成 数個のビーカー(200 mL)を用意し,アルミニウム標準液(11.5.1.15)020
mL(アルミニウムとして0100 μg)を段階的にはかりとる。以下,11.5.3.1 f)11.5.3.2の手順に従っ
て試料溶液と並行して操作し,得た吸光度と定量成分量との関係線を作成し,この関係線を原点を通
るように平行移動して検量線とする。
11.5.6 計算
――――― [JIS Z 3910 pdf 23] ―――――
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Z 3910 : 2017
11.5.3.2及び11.5.4で得た吸光度と11.5.5 a) 及び11.5.5 b) で作成した検量線とから,それぞれアルミニ
ウム量を求め,試料中のアルミニウム含有率を,次の式によって算出する。
( A5 A6 )
Al 100
m8
ここに, Al : 試料中のアルミニウム含有率[%(質量分率)]
A5 : 試料溶液中のアルミニウム検出量(g)
A6 : 空試験液中のアルミニウム検出量(g)
m8 : 試料はかりとり量(g)
11.6 金及びニッケルの定量
11.6.1 試薬
試薬は,次による。
11.6.1.1 王水(塩酸3,硝酸1)
11.6.1.2 すず[純度99.99 %(質量分率)以上]
11.6.1.3 鉛[純度99.99 %(質量分率)以上]
11.6.1.4 銀[純度99.99 %(質量分率)以上]
11.6.1.5 アンチモン[純度99.9 %(質量分率)以上]
11.6.1.6 銅[純度99.9 %(質量分率)以上]
11.6.1.7 ビスマス[純度99.9 %(質量分率)以上]
11.6.1.8 インジウム[純度99.9 %(質量分率)以上]
11.6.1.9 亜鉛[純度99.9 %(質量分率)以上]
11.6.1.10 金標準液(Au : 50 mg/L)
金[純度99.99 %(質量分率)以上]0.100 gをはかりとり,ビーカー(200 mL)に移し入れる。王水20
mLを加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビーカーの内壁
を水で洗い,時計皿を取り除き,溶液を100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線までう
すめて原液(Au : 1 g/L)とする。この原液を使用の都度,必要量だけ水で正確に20倍にうすめて金標準
液とする。
11.6.1.11 ニッケル標準液(Ni : 10 mg/L)
ニッケル[純度99.95 %(質量分率)以上]0.100 gをはかりとり,ビーカー(200 mL)に移し入れる。
硝酸(1+1)20 mLを加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及び
ビーカーの内壁を水で洗い,時計皿を取り除き,溶液を100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,
水で標線までうすめて原液(Ni : 1 g/L)とする。この原液を使用の都度,必要量だけ水で正確に100倍に
うすめてニッケル標準液とする。
11.6.2 試料はかりとり量
試料はかりとり量は,1.0 gとする。
11.6.3 操作
11.6.3.1 試料溶液の調製
試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかりとり,ビーカー(200 mL)に移し入れる。
b) 王水30 mLを加え,時計皿で覆い,加熱して分解する。常温まで冷却した後,時計皿の下面及びビー
カーの内壁を水で洗い,時計皿を取り除く。
――――― [JIS Z 3910 pdf 24] ―――――
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Z 3910 : 2017
c) 溶液を100 mLの全量フラスコに水を用いて移し入れ,水で標線までうすめる。
d) 約1時間静置した後,乾いたろ紙(5種C)を用いてろ過する。
11.6.3.2 吸光度の測定
11.6.3.1 d) で得たろ液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光分析装置のアセチレン・一酸化
二窒素フレーム中に噴霧し,波長242.8 nmにおける金の吸光度及び波長232.0 nmにおけるニッケルの吸
光度を測定する。
なお,精度及び正確さを満足することを確認してあれば,水素・空気,その他のフレームを用いてもよ
い。また,共存元素の影響がある場合は,242.8 nm及び232.0 nm以外の波長を用いて測定してもよい。
11.6.4 空試験
試料を用いないで,試料と同じ操作を試料と並行して行う。この溶液を空試験液とする。
11.6.5 検量線の作成
検量線の作成は,次による。
a) 試料用検量線の作成
1) すず,鉛,銀,アンチモン,銅,ビスマス,インジウム及び/又は亜鉛を,試料1 g中に含まれる
合金成分の量とほぼ同じになるように,数個はかりとり,それぞれビーカー(200 mL)に移し入れ
る。
2) 11.6.3.1 b) の操作を行った後,金標準液(11.6.1.10)又はニッケル標準液(11.6.1.11)020 mLを
段階的に加える。以下,11.6.3.1 c)11.6.3.2の手順に従って試料溶液と並行して操作し,得た吸光
度と金量又はニッケル量との関係線を作成し,この関係線を原点を通るように平行移動して検量線
とする。
b) 空試験用検量線の作成 数個のビーカー(200 mL)を用意し,金標準液(11.6.1.10)又はニッケル標
準液(11.6.1.11)020 mLを段階的にはかりとる。以下,11.6.3.1 c)11.6.3.2の手順に従って[ただ
し,11.6.3.1 d) の操作は,行わなくてもよい。]試料溶液と並行して操作し,得た吸光度と金量又はニ
ッケル量との関係線を作成し,この関係線を原点を通るように平行移動して検量線とする。
11.6.6 計算
11.6.3.2及び11.6.4で得た吸光度と,11.6.5 a) 及び11.6.5 b) で作成した検量線とから,それぞれ金量又
はニッケル量を求め,試料中の金又はニッケル含有率を,次の式によって算出する。
(A7 A8 )
Xi2 100
m9
ここに, Xi2 : 試料中の金又はニッケル含有率[%(質量分率)]
A7 : 試料溶液中の金又はニッケル検出量(g)
A8 : 空試験液中の金又はニッケル検出量(g)
m9 : 試料はかりとり量(g)
12 波長分散方式蛍光X線分析法
12.1 要旨
試料にX線を照射して元素を励起し,発生する定量元素の蛍光X線を検出器に導き,その蛍光X線強
度を測定する。
12.2 装置
蛍光X線分析装置は,JIS K 0119の5.1(装置の構成)に規定する波長分散方式を用いる。
――――― [JIS Z 3910 pdf 25] ―――――
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JIS Z 3910:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.160 : 溶接,ろう付け及びはんだ付け > 25.160.50 : ろう付け及びはんだ付け
JIS Z 3910:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH0301:1997
- 非鉄金属地金のサンプリング,試料調製及び分析検査通則
- JISH0321:1973
- 非鉄金属材料の検査通則
- JISH2105:1955
- 鉛地金
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0116:2014
- 発光分光分析通則
- JISK0119:2008
- 蛍光X線分析通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則
- JISK0211:2013
- 分析化学用語(基礎部門)
- JISK1105:2017
- アルゴン
- JISZ2611:1977
- 金属材料の光電測光法による発光分光分析方法通則
- JISZ3001-1:2018
- 溶接用語―第1部:一般
- JISZ3001-3:2008
- 溶接用語―第3部:ろう接
- JISZ3282:2017
- はんだ―化学成分及び形状
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方