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b) 空試験用検量線の作成 数個のビーカー(200 mL)を用意し,定量成分の標準液(13.3.1213.3.30)
020 mLを段階的にはかりとる。以下,13.5.1 c)13.5.2の手順に従って[ただし,13.5.1 d) の操作
は行わなくてもよい。]試料溶液と並行して操作し,得た発光強度と定量成分量との関係線を作成し,
検量線とする。
13.8 計算
13.5.2及び13.6で得た発光強度と13.7 a) 及び13.7 b) で作成した検量線とから,それぞれ定量成分量を
求め,試料中の定量成分含有率を,次の式によって算出する。
(A9 A10 )
Xi3 100
m10
ここに, Xi3 : 試料中の定量成分含有率[%(質量分率)]
A9 : 試料溶液中の定量成分検出量(g)
A10 : 空試験液中の定量成分検出量(g)
m10 : 試料はかりとり量(g)
14 スパーク放電発光分光分析法
14.1 要旨
平面状又は棒状に成形・調製した試料を電極とし,スパーク放電によって元素を励起し,発生する定量
成分の発光スペクトルを分光器によって分光し,その発光強度を測定する。
14.2 試薬
14.2.1 アルゴン
JIS K 1105に規定する1級に相当するものを用いる。
14.3 装置
スパーク放電発光分光分析装置は,JIS K 0116の5.1(装置の構成)に規定するものを用いる。
14.4 試料の調製
分析試料及び検量用試料は,合金成分が均質になるように溶湯を調製して鋳込み,その直径は50 mm以
下,厚さは510 mmとする。試料が粉末状又は粒状の場合は,平均組成が得られる位置から,薬さじな
どを用いて採取し,融解した後,鋳型試料を調製する。鋳型は,できるだけ急冷できる熱伝導性のよい材
質を使用することが望ましい。試料のスパーク照射面は,旋盤又は研磨機で平滑で平たんな面に仕上げる。
試料研磨は,分析時ごとに行う。
14.5 検量用試料
検量用試料は,合金組成が分析試料とほぼ同じもので,定量成分含有率が試料中の定量成分含有率より
高いもの及び低いもの複数個を使用する。このとき,定量成分含有率が試料中の定量成分含有率より高い
検量用試料を1個選び,これを検量線校正試料とする。2点で検量線を校正する場合は,検量線の上限及
び下限付近のものをそれぞれ選び,これを検量線校正試料とする。
合金成分の検量用試料中の定量成分及び合金成分の含有率は,箇条8箇条11及び/又は箇条13の方
法によって定量し,決定する。
14.6 操作
操作は,次による。
a) 試料は,14.4で調製した分析試料と対電極(タングステン)とを電極支持台に保持する。
b) あらかじめ定めた繰り返し精度のよい発光条件で,スパークを発生させ,定量成分の発光強度を測定
――――― [JIS Z 3910 pdf 31] ―――――
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する。発光強度の測定には,繰り返し精度がよく,共存元素の影響のない分析線を選定して用いる。
分析線の例を,表8に示す。共存元素の影響がある場合には,表8に示す波長以外の波長を用いて
測定してもよい。
表8−測定波長の例
単位 nm
定量成分 波長
すず Sn I 291.35
鉛 Pb I 405.78
銀 Ag I 338.28
アンチモン Sb I 231.14
銅 Cu I 276.66
ビスマス Bi I 306.77
亜鉛 Zn I 481.05
鉄 Fe I 302.06
アルミニウム Al I 309.27
ひ素 As I 234.98
カドミウム Cd I 228.80
インジウム In I 325.61
金 Au I 242.79
ニッケル Ni I 352.45
ゲルマニウム Ge I 303.91
注記 I : 原子線
14.7 検量線の作成
14.5で調製した検量用試料のそれぞれと対電極とを電極支持台に保持する。以下,14.6 b) の手順に従っ
て分析試料と同じ操作を並行して行い,得た定量成分のスペクトル強度と検量用試料中の定量成分含有率
との関係線を作成する。
なお,定量成分に対する共存元素の影響がある場合には,定量成分に対する共存元素の補正係数を求め
るとともに,基準検量線を作成する。
14.8 定量操作
定量操作は,次の手順によって行う。
a) 分析試料及び14.5で選定した検量線校正試料と対電極とを電極支持台に保持する。
b) 検量線校正試料中の定量成分の発光強度を,14.6 b) と同じ条件で測定し,得た発光強度と14.6 b) で
測定した検量線校正試料中の定量成分の発光強度との比を求めて,14.7で作成した検量線の傾きを補
正する。
c) 分析試料中の定量成分の発光強度を,14.6 b) と同じ条件で測定する。
d) ) で得た定量成分の発光強度とb) で傾きを補正した検量線とから,分析試料中の定量成分含有率を
求める。
なお,定量成分に対する共存元素の影響がある場合には,分析試料中の定量成分の発光強度と14.7
で作成した基準検量線とから,定量成分の未補正含有率を求め,14.7で求めた補正係数を用いて未補
正含有率を補正して,分析試料中の定量成分含有率を求める。
JIS Z 3910:2017の国際規格 ICS 分類一覧
- 25 : 生産工学 > 25.160 : 溶接,ろう付け及びはんだ付け > 25.160.50 : ろう付け及びはんだ付け
JIS Z 3910:2017の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISH0301:1997
- 非鉄金属地金のサンプリング,試料調製及び分析検査通則
- JISH0321:1973
- 非鉄金属材料の検査通則
- JISH2105:1955
- 鉛地金
- JISK0050:2019
- 化学分析方法通則
- JISK0116:2014
- 発光分光分析通則
- JISK0119:2008
- 蛍光X線分析通則
- JISK0121:2006
- 原子吸光分析通則
- JISK0211:2013
- 分析化学用語(基礎部門)
- JISK1105:2017
- アルゴン
- JISZ2611:1977
- 金属材料の光電測光法による発光分光分析方法通則
- JISZ3001-1:2018
- 溶接用語―第1部:一般
- JISZ3001-3:2008
- 溶接用語―第3部:ろう接
- JISZ3282:2017
- はんだ―化学成分及び形状
- JISZ8401:2019
- 数値の丸め方