この規格ページの目次
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この試験の判定は,5.11.4.11に示す。
6.7.2 踏みつけ及び曲げ試験(5.11.4.11参照)
6.7.2.1 目的
この試験は,人の履物のかかとによる伝送管への踏みつけ及び曲げを想定し,その耐性を確認する。
6.7.2.2 装置
6.6.1.2の規定と同様とする。
6.7.2.3 手順
6.6.1.3の規定と同様とする。
6.7.3 よじり試験(5.11.4.11参照)
6.7.3.1 目的
この試験の目的は,使用のために組み立てる過程に生じるよじり力に対する伝送管の耐性を確認する。
6.7.3.2 手順
接続しない状態の伝送管を伝送管の直径の5倍未満の間隔で置かれた2枚の平行板の間に置く。伝送管
を平たんに輪状に配置し,一方の端を試験中は動かないように固定する。
自由な方の端に引張り力をかける方向は輪の接線方向とし,輪の径が小さくなる方向とする。
動力系を介して負荷がない状態から5秒で200 Nまで引張り力がかかるようにし,引張り力がかかった
状態を10秒間継続する。
この試験を,同じ位置に輪を作り10回繰り返す。
もし,伝送管が接続部を介して幾つかの部分からなる場合は,接続部を含めて輪を作り試験をする。
伝送管を平たんに輪状に配置し,一方の端を固定した輪を作り,接続部と輪の交差点が反対側にあるよ
うにする。
6.7.4 引張試験(5.11.4.11参照)
6.7.4.1 目的
この試験は,使用中に伝送管にかかる引張り力を想定し,P形及びM形の線源容器に対して行う。
6.7.4.2 手順
伝送管の端を線源容器に接続する。線源容器を試験中に動かないように固定する。
伝送管の最終端に500 Nの引張り力を与える。
もし,最終端が接続部ならば,接続の先端棒又はコリメータに引張り力を与える。
引張り力を30秒間負荷し,この操作を10回繰り返す。
7 表示
7.1 線源容器
線源容器又は線源容器に永久的に取り付けた金属板に,恒久的な,彫刻,スタンプ又はその他の方法で
a) h)に示す情報を表示する。
a) 製造業者名,製造年月及び製造番号
b) 半径2.5 cm以上の放射能標識[1]
c) “放射性同位元素”の文字
d) 線源容器に格納できるγ線源の核種及び最大の放射能(単位は,Bq)
e) 線源容器の形式
f) 線源容器のカテゴリ
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g) 線源容器の全質量
h) γ線源の種類に応じ,d)の最大放射能のγ線源を線源容器に格納した場合のγ線源から1 mの距離にお
ける最大周辺線量当量率。
注記 線源容器の表示の内容は,法令などの要求に従う。
7.2 線源ホルダ又は線源アセンブリ
線源ホルダ又は線源アセンブリには,“放射能”の文字,又は放射能を示すマーク[1]が見えるように表示
する。さらに,線源ホルダ又は線源アセンブリの製造業者の識別マーク,形式及び製造番号が見えるよう
に表示することが望ましい。
放射能を示すマーク及び銘板は,火災,水及び108 Gyの放射線量に耐え,各シンボルは可能ならば,0.5
mの距離から観察者が目視できるものとする。
8 線源容器内のγ線源の識別
線源容器は,γ線装置で使用するγ線源に関する次の情報に留意して,ラベルの取付けを設計する。
a) 放射性核種の元素記号及び質量数
b) ベクレルで表した公称放射能及び放射能測定日
c) γ線源の識別番号
d) γ線源製造業者の識別
耐熱及び耐食性を含め,ラベル及びその固定の耐久性に対し考慮する。
9 添付文書
9.1 記載文書
γ線装置の添付文書は,次による。
a) γ線装置の技術説明書及び技術的特性を記載した文書
b) 製造業者の証明書
c) 取扱説明書
d) 点検,保守及び修理の手順を記載した文書
e) 引渡手順を記載した文書
9.2 γ線装置に関する技術説明書及び技術的特性
9.2.1 記載事項
記載事項は,次による。
a) 無資格者の使用に対する警告,又は安全手順が十分に満足されていない場合,特に線源アセンブリの
取出し及び移動の可能性がある場合に,“生命に関わる危険が生じることあり”ということを示した警
告をつけ,使用方法を使用者に明示する。
b) 線源アセンブリを含めて,機器の主な要素及び部品を適切な写真又は図面でそれぞれを示す。
c) 線源容器,遠隔操作装置,伝送管及び先端棒又はコリメータの基本的な構造図を示す。
d) 線源アセンブリが線源容器若しくは先端棒又はコリメータの外に一部又は全部が出ている間の状態を
明確にするための図解による操作説明書を示す。
e) 図解による参照と,視覚的,聴覚的又は機械的な方法のいずれかを用いて,5.5.2の要求以上(格納位
置にあるかどうかを示す。)に合致する方法を記載した操作説明書を示す。
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9.2.2 技術的特性
γ線装置を正しく使用し動作させるために不可欠な全ての特性を提示し,次による。
a) γ線装置に使用する遮蔽材料
b) 線源容器に使用する遠隔操作装置及び伝送管の説明書
c) 伝送管に許容される最小曲げ半径
d) 適切な分類,その他主要な事項を含めて,その線源容器に使用するγ線源の特性(JIS Z 4821-1参照)
の詳細
e) 線源容器に使用できる線源ホルダの詳細仕様
f) 線源容器の収納可能な放射性同位元素ごとの最大放射能量
g) 線源ホルダの自動固定装置
h) コリメータを使用した場合に,そのコリメータの最大透過率の線錐の幾何学的特性(形状及び大きさ)
i) カテゴリIIの線源容器に使用する伝送管の最大長
j) 使用している電池及び電球の種類,形式,電圧,容量
k) 蓄電池を使用してγ線装置を動作する場合,充電に必要な電圧,供給電流値
l) 基本的な電気回路図
m) カテゴリSに対する非適用の事項
9.3 製造業者の証明書
各機器に対して,製造業者は次の事項を提示する。
a) この規格に合致している証明書
b) その線源容器で測定され,最大線量に外挿した周辺線量当量率の証明書
9.4 使用のための指示
次の指示は,箇条3で定義されている用語で説明する。
a) 先端棒又はコリメータを含む種々の組合せにおける種々の部品の組立方法
b) 組み立てたγ線装置を使用する際,種々の操作段階で行うべき順序を述べた指示と,これらの指示を
守らなかったことによって起こり得る被ばくのリスクに関する警告
c) 線源容器の保管
d) 関係のない人々の予期しない被ばくを防止するために,使用していない間におけるγ線装置の保護キ
ャップ・保護プラグ類の使用方法
9.5 検査,保守,修理の手順
次の情報を使用者に提供する。
a) γ線源が装されている線源アセンブリ及び減衰したγ線源が装されている線源容器を交換すると
きの輸送及び引渡しに関する手順
b) 保守作業の手順及び頻度に関する指示書
c) 遠隔操作装置の保守の手順
d) γ線装置(線源容器,遠隔操作装置,伝送管,先端棒又はコリメータを含む。)の内部の清浄さ,変形,
破壊又は摩耗を点検するための手順
e) 推定される原因の徴候から予見される事故のときに従うべき手順
9.6 引渡しのための手順
使用者に対して,線源容器及びγ線源が耐用年数に達したときに,特にこん包及び輸送において,法令
などの要求に従って安全で適切な方法で引渡しのための手順を提供する。
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10 適合評価を行う試験機関のための補足文書
箇条9に規定されている使用者に提供される文書に加えて,次の文書をプロトタイプの試験を実施する
機関に提供する。
a) プロトタイプの線源容器及び附属部品の完全な構造図
b) 線源容器の図面及び寸法並びに各部の名称のある構造説明書
c) 製造業者が実施する保守と修理のための試験リスト
d) 線源容器に保管されている核種ごとについて,遮蔽材の最小厚さを求めるための減弱係数
e) 線源アセンブリ及び接続金具との点検に使用する引張試験の説明
11 品質保証プログラム
γ線装置の設計,製造,試験,輸送,検査及び記録に関して,JIS Q 9001,JIS Q 9004又はIAEA-STI-PUB998
に規定されているように品質保証プログラムを確立する。このようなγ線装置の各製造業者は,設計,製
造している複雑で多数のγ線装置に適切な品質保証プログラムを展開する。
参考文献 [1] 放射性同位元素等による放射線障害の防止に関する法律施行規則 別表及び放射性同位元
素又は放射性同位元素によって汚染された物の工場又は事業所の外に置ける運搬に関する
技術上の基準に係る細目等を定める告示 別記第13による。
――――― [JIS Z 4560 pdf 29] ―――――
附属書JA
(参考)
JISと対応国際規格との対比表
JIS Z 4560:2018 工業用γ線装置 ISO 3999:2004,Radiation protection−Apparatus for industrial gamma radiography
Specifications for performance, design and tests
(I) JISの規定 (II)国際 (III)国際規格の規定 (V) JISと国際規格との技術的差
(IV) JISと国際規格との技術的差異の箇条ごと
規格番号 の評価及びその内容 異の理由及び今後の対策
箇条番号 内容 箇条 内容 箇条ごと 技術的差異の内容
及び題名 番号 の評価
2 引用規格
3 用語及び 用語及び定義 3 用語及び定義を規定 変更 JIS Z 2300に規定のある用語の定 技術的な差異はない。
定義 義を変更した。
3.6 3.6 施錠装置を規定 追加 鍵操作による施錠が困難な線源容 国内で広く用いられている施錠方
法を追加した。
器の場合に,ケースに収納して鍵施
錠する方法を追加した。
3.9 3.14 収納管を規定 追加 ワイヤドラム式のレリーズワイヤ 国内で広く用いられているワイヤ
の収納装置を追加した。 ドラム式のレリーズワイヤ収納装
置を追加した。
4 分類 4.1.3 カテゴリS 4.1.3 カテゴリXの線源容器 変更 線源容器の分類名称をカテゴリS “X”では数字と混同しやすいた
を規定 に変更した。 め“S”とした。技術的な差異はな
い。
5 設計・性 5.1 e) 5.1.5 電気回路をIEC規格に 変更 国内法に適合することに変更した。 技術的な差異はない。
能・構造 適合させることを規定
5.1.12 放射線遮蔽材料の耐温削除 国内では,線源容器だけでB型輸 国内では,線源容器及び保護容器
度特性を規定 との組合せでB型輸送物として,
送物としての使用がないため,削除
とした。 放射線遮蔽材料の特性の要求を満
足させており,線源容器だけでの
使用がないため削除した。
Z4
5.1.13 放射線遮蔽材料として削除 劣化ウランの使用を削除した。 法的な手続きの理由によって,劣
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劣化ウランの使用を規 化ウランの使用は,取り入れない。
: 2
定
0 18
3
――――― [JIS Z 4560 pdf 30] ―――――
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JIS Z 4560:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 3999:2004(MOD)
JIS Z 4560:2018の国際規格 ICS 分類一覧
JIS Z 4560:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC60068-2-47:2008
- 環境試験方法―電気・電子―第2-47部:動的試験での供試品の取付方法
- JISC60068-2-6:2010
- 環境試験方法―電気・電子―第2-6部:正弦波振動試験方法(試験記号:Fc)
- JISC61000-6-1:2019
- 電磁両立性―第6-1部:共通規格―住宅,商業及び軽工業環境におけるイミュニティ規格
- JISC61000-6-2:2019
- 電磁両立性―第6-2部:共通規格―工業環境におけるイミュニティ規格
- JISQ9001:2015
- 品質マネジメントシステム―要求事項
- JISQ9004:2018
- 品質マネジメント―組織の品質―持続的成功を達成するための指針
- JISZ2300:2009
- 非破壊試験用語
- JISZ2300:2020
- 非破壊試験用語
- JISZ4001:1999
- 原子力用語
- JISZ4333:2014
- X線,γ線及びβ線用線量当量(率)サーベイメータ
- JISZ4504:2008
- 放射性表面汚染の測定方法―β線放出核種(最大エネルギー0.15MeV以上)及びα線放出核種
- JISZ4821-1:2015
- 密封放射線源―第1部:一般要求事項及び等級