JIS Z 4751-2-29:2005 放射線治療シミュレータ-安全 | ページ 2

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Z 4751-2-29 : 2005 (IEC 60601-2-29 : 1999)

* 例えば,X線撮影,X線透視などの,透過X線ビームによる画像作成システム
* 放射線ビームの大きさ及び位置を制御し,意図した治療範囲の輪郭を描写する構造物
* 放射線治療機器の幾何学的配置及び動きを物理的にシミュレートし,画像システムを支持する機

* 患者支持器
備考 この規格の対応国際規格を,次に示す。
なお,対応の程度を表す記号は,ISO/IEC Guide 21に基づき,IDT(一致している),MOD
(修正している),NEQ(同等でない)とする。
IEC 60601-2-29 : 1999,Medical electrical equipment−Part 2-29 : Particular requirements for the safety
of radiotherapy simulators (IDT)

1.2 目的

 次の事項を,JIS T 0601-1の1.2(目的)に追加する。
この個別規格は,放射線治療シミュレータの電離放射線からの安全性,強化された機械的及び電気的な
安全性を確実にするための要求事項を定める。これによって,正確に放射線治療をシミュレートするため
に不可欠な幾何学的パラメータを確認する。

1.3 個別規格

 次の事項を,JIS T 0601-1の1.3(個別規格)に追加する。
1.3.101 JIS T 0601-1との関係
備考 引用規格については,附属書L(規定)参照。
この個別規格の要求事項は,他のすべての規格の要求事項に優先する。この規格は,JIS T 0601-1 : 1999
“医用電気機器−第1部 : 安全に関する一般的要求事項”と関連させて読まなければならない。これを通
則と呼ぶ。
この個別規格中に,対応する章,箇条又は細分した箇条がない場合,通則のその章,箇条又は細分した
箇条は適切でない可能性もあるが,そのまま適用される。適切である可能性があるにもかかわらず通則を
適用しない場合は,その旨をこの規格に明記した。明記していない場合,通則のすべての箇条が適用され
る。
通則において行ったのと同様に,要求事項の後に適合性試験を述べてある。用語“この規格”とは,通
則及びこの規格を一緒にしたものを指す総称である。
この個別規格の章,箇条及び細分した箇条の番号は通則の章,箇条及び細分した箇条の番号と対応して
いる[ただし,29.1 b) 参照]。通則又は副通則の文章に対する変更は,次の用語で規定されている。
“置換”とは,通則及び副通則の箇条又は細分した箇条の文章が,この個別規格の文章によって完全に
置換されることを意味する。
“追加”とは,この個別規格の文章が通則及び副通則の要求事項に追加されることを意味する。
“変更”とは,通則及び副通則の箇条又は細分した箇条の文章が,この個別規格の文章で示されるよう
に変更されることを意味する。
箇条,図又は表であって通則に追加されるものは,101で始まる番号を付ける。追加の附属書はAA,
BBなどとし,追加の項目はaa,bbなどとする。
1.3.102 他の規格と文書との関係
a) EC 60601-2-7 この規格は,放射線治療シミュレータとともに使用する診断用X線発生装置の高電圧
装置に適用する[29.1 a) 参照]。
b) EC 61217 この規格は,機器の動きの呼び方,目盛の表示,それらのゼロの位置及び動きの増加方

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向に関する指針である[6.3.101 a) 参照]。

1.5 副通則

 次の事項を,JIS T 0601-1の1.5(副通則)に追加する。
1.5.101 JIS T 0601-1-1 この副通則は適用しない。
参考 IEC 60601-1-1,Medical electrical equipment−Part 1 : General requirements for safety−1. Collateral
standard : Safety requirements for medical electrical systemsがこの規格と一致している。
1.5.102 IEC 60601-1-2 この副通則のすべての箇条及び細分した箇条は,箇条36.に示されている追加の
事項とともに放射線治療シミュレータ及びそれらと不可分の情報技術装置に適用する。
備考 IEC 60601-1-2を,医療に使用される機器及び情報技術装置に適用する。放射線治療シミュレー
タ及びそれらと不可分の情報技術装置は,IEC 60601-1-2への適合から除外されない。この規格
の出版時点では,その要求事項又は試験を更に修正することが必要かどうか決めることができ
なかった。
1.5.103 IEC 60601-1-3 箇条29.の変更内容を除いて,この副通則のすべての箇条及び細分した箇条を適
用する。
1.5.104 IEC 60601-1-4 この副通則のすべての箇条及び細分した箇条を適用する[52.1 b) 参照]。

2. 定義

 次の事項を,JIS T 0601-1の2.(定義)に追加する。
備考 附属書AAは,定義された用語及びその出典をすべて五十音順に列記している。
この個別規格の中で使用する追加用語を,次のように定義する。
2.1.101 シミュレート放射線ビーム 放射線ビームの一部であって,シミュレート絞りの影によって輪郭
の確定したもの。
2.1.102 シミュレート放射線照射野 基準軸に垂直な平面で切られたシミュレート放射線ビームの領域。
2.1.103 シミュレート絞り シミュレートされた放射線照射野の境界を定義するための手段。
2.1.104 放射線治療シミュレータ X線装置を使用して放射線治療機器の動きの幾何学的パラメータ及び
放射線照射野をシミュレートし,患者の治療計画を支援する機器。

5. 分類

 次のように,JIS T 0601-1の5.(分類)を置換する。
機器及びその装着部は,箇条6.の規定に従う表示及び/又は標識によって分類する。分類には,次のも
のを含める。

5.1 電撃に対する保護の形式による分類

− クラスI機器

5.2 電撃に対する保護の程度による装着部の分類

− B形装着部

5.3 水の有害な浸入に対する保護の程度による分類

 IEC 60529に規定されている水の浸入に対する保護
の程度による[6.1 l) 参照]。
− 指定のない限りIPX0

5.4 製造業者が指定する滅菌又は消毒の方法による分類

5.5 空気・可燃性麻酔ガス,又は酸素又は亜酸化窒素・可燃性麻酔ガスのある中での使用の安全の程度に
よる分類
− 空気・可燃性麻酔ガス又は酸素又は亜酸化窒素・可燃性麻酔ガス中での使用に適さない機器。

5.6 作動(運転)モードによる分類

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− 指定する場合を除いて,待機状態で電源(商用)に連続的に接続されることに適し,かつ,指定した
負荷に適する。

6. 標識,表示及び文書

6.3 制御器及び計器の表示

 次の事項を,JIS T 0601-1の6.3(制御器及び計器の表示)に追加する。
6.3.101 動く部分のための目盛及び表示を設ける。
a) 次のものを設けなければならない。
− 指定距離でのシミュレート放射線照射野の大きさの数値表示
− 放射線ビーム及びシミュレート放射線照射野の光による表示
− アイソセンタ位置の指示
− 焦点皮膚間距離を表示するための手段
− 患者又はX線受像器に入る基準軸の位置の指示
− シミュレート放射線ビームの角度位置に関連した,シミュレートされている放射線治療機器の可
能なくさびフィルタの方向の操作者への表示
− 焦点から受像器面までの距離の数値表示
− アイソセンタから焦点までの距離が調整可能な場合には,その数値表示
− 架台,放射線ヘッド及び照射野限定器,シミュレート絞り,X線受像器及び患者支持器のすべて
の利用可能な動きに対して,IEC 61217の表記法に従った目盛の読取り手段[1.3.102 b) 参照]
b) 放射線治療シミュレータと他の目盛表記法をもつ放射線治療機器との間のデータ転送時の誤りを減ら
すために,放射線治療シミュレータは,他の目盛表記法で読み取れる追加の目盛の読取り手段を取り
入れてもよい。その場合,放射線治療シミュレータが表示する追加の目盛表記法は明りょう(瞭)に
区別できなければならない。
(試験) 適合性は検査によって確認する。

6.7 表示光及び押しボタン

a) 表示光の色 次の事項を,JIS T 0601-1の6.7 a)(表示光の色)に追加する。
治療制御盤又は他の制御盤の上に表示光を使用する場合には,その色は次に従わなければならない。
− 放射線ビームの発生“照射” 黄(1)
− 準備完了状態 緑(1)
− 意図に反する作動状態を停止するのに必要な緊急の操作 赤
− 準備状態 その他の色
次の場合,発光ダイオード (LED) は表示光とは考えない。
− 制御盤上で,特別の色指定のない表示がすべて同じ色の発光ダイオードによって行われる場合
− 特別の色指定が要求されている表示が,明確に区別できる場合

6.8 附属文書

6.8.1 一般事項 次の事項を,JIS T 0601-1の6.8.1(一般的事項)に追加する。
備考 用語“附属文書”には“取扱説明書”及び“技術解説書”を含んでいる。この個別規格中で,
これらの三つの文書に情報を記載する必要のある箇条及び細分した箇条を表101に示す。
注(1) 放射線治療シミュレータ室又は他の場所では,これらの状態によって緊急の処置又は注意が要
求されることがある。それゆえ,そのような場所では,JIS T 0601-1の表3に従って別の色を使
用してもよい。

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6.8.2 取扱説明書
a) 一般的情報 次の事項を,JIS T 0601-1の6.8.2 a)(一般的情報)に追加する。
− 取扱説明書には,次の事項を含まなければならない。
− すべてのインタロック及びその他の放射線安全装置の機能の説明
− それらが正しく稼働していることを確認する指示
− そのような確認をする推奨頻度
− 安全機能をもつ部品で,機器の正常な使用中に,電離放射線の影響を受けて絶縁耐力及び/又は
機械的強度が損なわれる部品については,検査及び交換の推奨間隔
− 加湿前処理試験4.10によって模擬された気候条件で影響され得る機器の部品の一覧表及びこの条
件で実際に試験された部品の一覧表
j) 環境保護 次の事項を,JIS T 0601-1の6.8.2 j)(環境保護)に追加する。
− 使用者の電離放射線防護管理者のために,次のことに関するデータを含まなければならない。
・利用できるシミュレート放射線照射野の大きさの範囲
・利用できる最大放射線照射野の大きさ及びこれが指定される焦点からの距離
・放射線ビームの利用できる方向
・X線源装置/放射線ヘッドの上の接触可能な点に留意した焦点の位置
・利用できる最大X線管電圧
6.8.3 技術解説書
a) 一般 次の事項を,JIS T 0601-1の6.8.3 a)(一般)に追加する。
技術解説書は,正常な使用のために必要な環境条件及び電源についての詳細情報を提供しなければ
ならない。
次の表101を,JIS T 0601-1の(一般)に追加する。
表 101 附属文書,取扱説明書及び技術解説書に情報を記載する必要のある
この個別規格における箇条及び細分した箇条
備考 “確認項目”は適合文書の利用可能性を確認する助けとなる。
確認項目 附属文書 取扱説明書 技術解説書
1 5.4
2 6.8.2 a) 及び j)
3 6.8.3 a)
4 16 aa)
5 18 b)
6 22.4.1 a)1) 及び a) 2)
7 22.4.1 a) 4)
8 22.4.2 e)
9 22.4.3 e)
10 22.7.101
11 28.101 b)
12 29.203.3
13 29.208.2
14 36
15 52.1 b)

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Z 4751-2-29 : 2005 (IEC 60601-2-29 : 1999)
第2章 環境条件
次の事項を除いて,JIS T 0601-1の第2章(環境条件)を適用する。

10. 環境条件

 次の備考を,JIS T 0601-1の10.(環境条件)に追加する。
備考 この規定の1.1“技術解説書に指定された環境条件及び電源条件の範囲内で使用する”及び6.8.3
a) の追加項目参照。
10.2.2 電源
a) 機器は,次の電源で使用できなければならない。
JIS T 0601-1 10.2.2 a) の規定の一部“十分低い内部インピーダンス(個別規格の規定による。)。”を,
次のように変更する。
− 十分に低い内部インピーダンスをもち,負荷状態と無負荷定常状態との間で±5 %を超える電圧
変動を防止できる電源。
第3章 電撃の危険に対する保護
次の事項を除いて,JIS T 0601-1の第3章(電撃の危険に対する保護)を適用する。

16. 外装及び保護カバー

 次の事項を,JIS T 0601-1の16.(外装及び保護カバー)に追加する。
aa) この箇条の要求事項の全体又は一部が,設置設備の性質によって満たされる場合,適合性試験の方法
を附属文書の中で指定しなければならない[57.1 a) も参照]。
(試験) 設置設備の適合性は,検査及び試験によって確認する。

18. 保護接地,機能接地及び等電位化

b) 次の事項を,JIS T 0601-1の18.b) に追加する。
技術解説書には,次のような助言を含まなければならない。保護接地線は,設置の際に機器の保護
接地端子を外部保護システムに接続するように恒久的に固定し,各々の接地設備において,またそこ
で生じ得る最大故障電流に対して,各国規制に従って適切な大きさにしておく必要がある。
適用される各国規制に従って検査及び試験によって,設置設備の適合性を確認する必要がある[18.
f),6.5,57.及び58.参照]。
f) 次のように,JIS T 0601-1の18.f) の適合性試験の第1段落を置換する。
無負荷時の電圧が6 Vを超えない,周波数50 Hz又は60 Hzの電流源から25 Aか又は試験される機
器のその部分に流れる定格電流の1.5倍の電流のうちどちらか小さい方の電流値 (±10 %) を510 s
間,保護接地端子と基礎絶縁の不良時に生きになる各接触可能金属部との間に流す。

19. 連続漏れ電流及び患者測定電流

19.1 一般的要求事項

b) 次のように,JIS T 0601-1の19.1 b) を置換する。
連続的な接地漏れ電流及び外装漏れ電流の規定値は,正常な稼働温度で,典型的な恒久設置電源に
おいて,次の条件のあらゆる組合せに適用する。

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JIS Z 4751-2-29:2005の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60601-2-29:1999(IDT)

JIS Z 4751-2-29:2005の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 4751-2-29:2005の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称