JIS Z 4751-2-43:2021 医用電気機器―第2-43部:IVR用X線装置の基礎安全及び基本性能に関する個別要求事項 | ページ 7

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Z 4751-2-43 : 2021 (IEC 60601-2-43 : 2010,Amd.1 : 2017,Amd.2 : 2019)

203.11 剰余放射線に対する防護

  JIS Z 4751-2-54:2021の203.11を適用する。

203.12 漏れ放射線に対する防護

  JIS Z 4751-2-54:2021の203.12を適用する。

203.13 迷放射線に対する防護

203.13.2 防護区域からのX線装置の制御
JIS Z 4751-2-54:2021の203.13.2を適用する。
203.13.3 距離による防護
JIS Z 4751-2-54:2021の203.13.3を適用する。
203.13.4 占居有意区域の明示
置換
JIS T 0601-1-3:2015の13.4の3番目の段落の3番目のダッシュは,次によって置換する。
− 等カーマ分布図を,IVR用X線装置周辺の迷放射線の分布図として附属文書の中で提供しなければな
らない。これらの分布図は,透視の公称最高管電圧で作動させ,IVR用X線装置を代表的な配置とし
たときのものでなければならない。さらに,次の条件を満たさなければならない。
· X線ビームが水平となる少なくとも一つの代表的な配置,及び垂直となる少なくとも一つの代表的
な配置に対する情報を含まなければならない。
· 等カーマ分布図は,1 Gy cm2の面積線量で正規化した等カーマ曲線で示さなければならない。
· 等カーマ分布図は,床面から高さ1.0 m及び1.5 mの水平面での情報を含めなければならない。追
加で,他の面での情報を含んでもよい。
· 隣接する曲線が示す値は,2倍を超えてはならない。
· データの根拠となる測定位置関係は,附属書BBに規定する検証に用いる配置に適合しなければな
らない。
· データは,IVR用X線装置又はファントムから15 cm以上で,患者照射基準点から3 m以内又は
0.1 Gy(1 Gy cm2当たりの空気カーマ)までの全ての点で,測定値に対する誤差が±50 %以下でな
ければならない。
情報には,それぞれの配置において,焦点を図の面に投影して示したIVR用X線装置の縮尺配置図も
含めなければならない。さらに,測定時の位置関係,焦点受像器間距離,管電圧及び入射野寸法の詳細情
報も含めなければならない。
注記 等カーマ分布図の表示例を,図BB.1及び図BB.2に示す。
(試験)適合性は,附属文書の検査によって確認する。等カーマ分布図を,附属書BBに規定する手順
に従って確認する。
追加
IVR用X線装置では,次の場所にいる操作者が負荷状態をオン·オフする手段を使用できなければなら
ない。
a) VR用X線装置が適切に配置された場合の,全ての指定された占居有意区域。患者に近い幾つかの占
居有意区域では,十分長いケーブルをもった一つの足踏スイッチを用いてもよい。

――――― [JIS Z 4751-2-43 pdf 31] ―――――

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b) 患者の照射領域から2 m以上離れた場所又は据付時に防護区域が設けられている場合は,その防護区
域内。
IVR用X線装置は,203.6.4.2で規定した全ての視覚的及び聴覚的信号は,a)及びb)の全ての場所で,操
作者が認知できるように提供しなければならない。モニタ上の画像の存在によってこの要求事項に適合し
てはならない。
追加の細分箇条
203.13.4.101 迷放射線の制限がある占居有意区域
JIS Z 4751-2-54:2021の203.13.4.101を適用する。
203.13.4.102 指定占居有意区域からの制御
JIS Z 4751-2-54:2021の203.13.4.102を適用する。
203.13.5 手動操作器及び制御装置
JIS Z 4751-2-54:2021の203.13.5を適用する。
203.13.6 迷放射線の試験
203.13.4の試験には,JIS T 0601-1-3:2015の13.6は適用せずに,附属書BBを適用する。
203.13.4.101及び203.13.5の試験には,JIS Z 4751-2-54:2021の203.13.6を適用する。
追加の箇条

203.101 直接透視

  IVR用X線装置では,直接透視を行ってはならない。

――――― [JIS Z 4751-2-43 pdf 32] ―――――

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附属書
次を除き,通則の附属書を適用する。

――――― [JIS Z 4751-2-43 pdf 33] ―――――

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附属書AA
(参考)
特定指針及び根拠
AA.1 一般指針
この附属書は,この個別規格の重要な要求事項について簡潔な根拠を提供する。その目的は,要求事項
の理由を説明することによって個別規格の効果的適用を促進すること,及び必要に応じて更なる指針を提
供することである。
AA.2 特定の箇条についての根拠
この箇条は,この個別規格の特定の箇条及び細分箇条についての根拠である。項目番号は,この規格の
本文中の箇条及び細分箇条の番号である。
201.1.1−適用範囲
この規格に適合しているIVR用X線装置を使用する必要性について記載する。
1980年代初頭から,広範囲の診断及びIVRにおける可視的手段としての透視の使用は,確実に増加し
てきた。あらゆる点からみて,今後しばらくは,この増加傾向は続くと考えられる。これらのIVRでは,
場合によっては,患者皮膚面上のX線照射野の位置を変えずに,長時間の透視の動作が要求される。患者
に対する全体的な臨床効果からみて,これらの手技は,他の治療に比べて通常有意義な利点があることに
留意する。表AA.1は,透視照射時間が長時間に及ぶ可能性のあるIVRの例を示す。さらに,これらの手
技は,異なったレベルの電離放射線防護教育を受けた多様な臨床医によって実施される。このような特性
のため,放射線誘発皮膚障害などの確定的影響の可能性を除外できないという点で,これらのIVRは,放
射線診断学の手技とは異なる。
表AA.1−照射による確定的影響の可能性のある長時間IVRの例
高周波心臓カテーテル焼しゃく(灼)術
経けい(頸)静脈性肝内門脈大循環短絡術
塞栓術
心臓及び心臓以外の血管再建術
幾つかのIVRの結果として放射線誘発皮膚障害が確認されたことによる懸念から,一部の国において,
IVR中の障害を回避するための特別な勧告が発行された(参考文献[4]及び[5]参照)。この特別な勧告には,
皮膚の吸収線量が見積もれるような特徴をもつIVR用X線装置が推奨されている。この推奨の目的は,
照射による吸収線量レベルが,確定的障害のいき(閾)値に近づいたり,超えた皮膚領域の同定を促進す
ることである。このような同定は,放射線障害の兆候が出たときの連絡及び患者介護において,又は同じ
皮膚領域へ追加の照射を考えている場合に重要になると考えられる。さらに,その情報は,医療従事者及
び医療施設が手技を改善することによって,将来における傷害の可能性を低減するために役立つと考えら
れる。
医用放射線学の中には手技の性質上,これらの放射線障害のリスクが生じることがないが,出血,感染,
血管損傷などのIVRの危険は生じるIVRがある。表AA.2に,これらの手技の例を示す。

――――― [JIS Z 4751-2-43 pdf 34] ―――――

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Z 4751-2-43 : 2021 (IEC 60601-2-43 : 2010,Amd.1 : 2017,Amd.2 : 2019)
表AA.2−確定的影響がなさそうな透視下の手技の例
下大静脈フィルタ留置術
中心静脈栄養用埋込型カテーテル設置術
生検
内シャント拡張術
この個別規格に適合した機器を提供するかどうかの決定は,製造業者が行う。IVR用に分類された機器
を使用するかどうかの決定は,機器の責任部門及び操作者が行う(参考文献[6]及び[7]参照)。
201.3.201−画像表示遅れ
画像表示遅れは,物理的なX線パルスの生成とそれに対応する画像表示との間の待ち時間に関わるもの
である。
201.4.101−回復管理
操作者によって回復可能な故障(例えば,装置の再立上げ)とは,操作者が使用している装置で可能な
手段によって一連の実用的な措置を講じることができ,かつ,その措置を取扱説明書に記載できる故障で
ある。
操作者によって回復可能でない故障は,外部の援助,例えば,サービスマンの介入又は装置が使用者に
提供していない手段(サービスモードによる点検,部品交換など)を必要とする。
幾つかのIVRは,小さなステント,カテーテルなどの器具を視覚化するために拡大及び高線量の使用を
必要としているという意味で,回復可能な装置故障時に設定していた操作モードに戻ることが重要である。
これらの器具は,最小限のX線不透過性物質である。これらの器具を安全に留置する又は安全に抜去する
ために,操作者がそれらを見えるように使用していた以前の透視モードに戻すことが必要である。
要求事項の中で示されている多くの正常操作は,重要である。なぜならば,回復可能な装置故障はまれ
であり,それが発生したとき,操作者に混乱が生じるからである。この混乱を最小にするために,緊急機
能は,緊急でない操作時と同一の制御を用い,かつ,同一の方法による操作とすることが望ましい。
201.4.102−線量記録
表示された線量を手書きで記録することは,線量情報の不足がもたらすリスクを取り去るための十分な
方法とは考えられない。
線量データを出力する機能が基本性能である理由は,二つある。一つ目は,患者への前回のIVRの線量
を知る必要性である。二つ目は,患者への現在のIVRの線量を知る必要性である。
一つ目の場合,患者へのハザードは,患者への前回の手技の線量での情報の欠如である。前回の皮膚へ
の放射線は,皮膚を過敏にさせ,その後の放射線の確定的影響が生じる限度値を下げる。前回皮膚に照射
された放射線量の情報がなければ,操作者は,危害をもたらす可能性を判断できず,かつ,危害をもたら
すリスクを最小限にするように手技を行うのが困難である。そのため,このハザードに起因するリスクは,
放射線に起因する危害,特に皮膚への確定障害の可能性を増大する。この危害の重大さは,非常に大きく
なり得る。例えば,痛みを伴う,外観を損なう,働くことができず収入を失う原因となる,治療のために
外科手術が必要な,そして治癒するのに数年かかるかもしれない皮膚の損傷(参考文献[8]及び[9]参照)。
二つ目の場合,IVRを受け,確定的影響をもたらすのに十分高い線量を受けた患者へのハザードは,そ
の手技の線量に関わる情報の欠如である。危害は,その手技を行った医師が別途線量データを記録してい
ないと,患者に確定的影響の診断及び予後診断を提供することは不可能である。確定的影響の重大さは,
直接皮膚線量に比例し,かつ,適切な管理は,線量の情報に依存する。
この個別規格に従っている装置の使用目的であるIVRに関わるリスクは高い(参考文献[10],[11],[12]

――――― [JIS Z 4751-2-43 pdf 35] ―――――

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JIS Z 4751-2-43:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60601-2-43:2010(IDT)
  • IEC 60601-2-43:2010/AMENDMENT 1:2017(IDT)
  • IEC 60601-2-43:2010/AMENDMENT 2:2019(IDT)

JIS Z 4751-2-43:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 4751-2-43:2021の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称