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Z 7152 : 2013 (ISO 13271 : 2012)
附属書C
(参考)
2段バーチャルインパクタの例
C.1 設計及び特性データ
図C.1は,吸引ノズルを取り付けていない2段バーチャルインパクタの例を示している(吸引ノズルは
附属書Eを参照)。バーチャルインパクタの特性データを表C.1に示す。このバーチャルインパクタは,
一般的な全粒子損失が10 %未満の層流ユニットである。
1 : PM 10加速ノズル
2 : 10 μmより大きい粒子の捕集ノズル
3 : 10 μmより大きい粒子の捕集フィルタ,CF1
4 : 10 μmより大きい粒子の捕集のための吸引管
5 : PM2.5加速ノズル
6 : 2.510 μmの粒子の捕集ノズル
7 : 2.510 μmの粒子の捕集フィルタ,CF2
8 : 2.510 μmの粒子の捕集のための吸引管
9 : 2.5 μm より小さな粒子捕集のためのバックアップフィルタ,BK
10 : 2.5 μm より小さな粒子捕集のための吸引管
11 : 附属書 Eに従った交換可能な吸引ノズルの取付部
12 : 環状流路
図C.1−2段バーチャルインパクタの基本的な設計
――――― [JIS Z 7152 pdf 26] ―――――
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Z 7152 : 2013 (ISO 13271 : 2012)
表C.1−バーチャルインパクタの特性データ
インパクタ PM10分粒部 PM2.5分粒部
(i=2.5 μm, j=2)
(i=10 μm, j=1)
長さ(吸引ノズル付),L 約248 mm −
内径,DV 約70 mm −
試料ガス体積流量,qV − 12.5 L/min
ノズルの数,Ni − 6 6
粒子加速ノズルの内径,D0, i − 3.9 mm 1.5 mm
粒子捕集ノズルの内径,D1, i − 5.1 mm 2.0 mm
粒子加速ノズルの出口と粒子捕集ノズルの入口 − 3.5 mm 2.5 mm
との間の距離,s,i
粒子加速ノズル長さ,l0, i − 5.0 mm 4.0 mm
ストークス数,Stk50, i − 0.46 0.49
分粒部当たりの全流量,qV 0, i×Ni=qV − 12.5 L/min 11.5 L/min
分粒部当たりの副流量,qV1, i×Ni=qV(CFj) − 1.0 L/min 1.2 L/min
ノズル流速,vi − 2.9 m/s 18.1 m/s
−
粒子加速ノズル中のレイノルズ数(20 ℃,大気) 750 1 800
C.2 吸引ノズルの内径の選択
式(8)から求めた,図C.1及び表C.1で示されたバーチャルインパクタの排ガス速度と適切な吸引ノズル
の内径との関係を,表C.2に示す。
表C.2−排ガス速度と適切な吸引ノズルの内径との関係(大気条件の空気)
吸引ノズルの内径 排ガス速度の範囲 吸引ノズルの内径 排ガス速度の範囲
mm m/s mm m/s
3 22.732.7 7 4.26.0
3.5 16.724.1 8 3.24.6
4 12.818.4 9 2.53.6
4.5 10.114.6 10 2.02.9
5 8.211.8 12 1.42.0
6 5.78.2 14 1.01.5
C.3 分粒曲線
図C.2に,実験で求めた分粒部の粗粒子分離効率曲線を示す。分粒部の分離効率が設計計算どおりかを
チェックするために,附属書Hに記載したような方法に従って実験を行った。粗粒子分離効率曲線は,表
1に示す条件を満足している。
――――― [JIS Z 7152 pdf 27] ―――――
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Z 7152 : 2013 (ISO 13271 : 2012)
A : 分粒部の粗粒子分離効率(%) dae : 空気動力学径(μm)
図C.2−複数ノズルをもつ多段バーチャルインパクタの分粒部の粗粒子分離効率曲線の例[5]
C.4 検出限界
個々のフィルタのひょう量検出限界が0.3 mgの場合,PM2.5のひょう量検出限界は0.3 mgである。標準
状態[温度273.15 K(0 ℃),圧力101.32 kPa]の乾き1 m3の試料ガス体積では,PM2.5濃度の検出限界は
0.3 mg/m3である。
二つの独立しているひょう量(バックアップフィルタ及び2段目分粒部の捕集フィルタ)にPM10の検
出限界が影響を及ぼされるので,不確かさの伝ぱ(播)のため,検出限界はPM2.5の値より大きく0.4 mg
である。したがって,標準状態[温度273.15 K(0 ℃),圧力101.32 kPa]の乾き1 m3の試料ガス体積では,
PM10濃度の検出限界は0.4 mg/m3 である。
C.5 測定の不確かさ
表C.3及び表C.4はバーチャルインパクタを2台用いて,同一のガス流路で並行測定(paired measurement)
した値から,式(11)によって計算した標準不確かさの結果である。これらの不確かさには,捕集フィルタ
及びバックアップフィルタでは測定前後のひょう量の差をとることなどの影響も含まれる。
――――― [JIS Z 7152 pdf 28] ―――――
26
Z 7152 : 2013 (ISO 13271 : 2012)
表C.3−並行測定による排ガス中の標準状態におけるPM10及びPM2.5質量濃度測定の不確かさ結果
(測定者が同一の場合)
プラントの 測定数 PM10濃度の PM10濃度の PM2.5濃度の PM2.5濃度の
タイプ n 平均値 標準不確かさ 平均値 標準不確かさ
mg/m3 mg/m3 mg/m3 mg/m3
ガス流路 7 31.9 2.1 2.4 0.4
廃棄物焼却炉 3 6.4 0.8 5.8 0.9
重油,天然ガス
3 3.8 0.6 1.5 0.3
混焼ボイラ
表C.4−並行測定による排ガス中の標準状態におけるPM10及びPM2.5質量濃度測定の不確かさ結果
(測定者が異なる場合)
プラントの 測定数 PM10濃度の PM10濃度の PM2.5濃度の PM2.5濃度の
タイプ n 平均値 標準不確かさ 平均値 標準不確かさ
mg/m3 mg/m3 mg/m3 mg/m3
ガス流路 7 51.8 4.4 3.4 0.6
――――― [JIS Z 7152 pdf 29] ―――――
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Z 7152 : 2013 (ISO 13271 : 2012)
附属書D
(参考)
排ガス温度及びガス組成がレイノルズ数に及ぼす影響
D.1 要旨
バーチャルインパクタの分粒特性を一定に保つためには,分粒部のガス流れが層流域(レイノルズ数が
3 000より小)でなければならない。D.2に,レイノルズ数の計算域及び典型的な煙道条件におけるレイノ
ルズ数の計算例を示す。
D.2 レイノルズ数
内径D0,iをもつ粒子加速ノズル中のレイノルズ数Reは,式(D.1)によって算出する。
viD,0i
p,t,
Re=
i (D.1)
各分粒部の環状流路(図C.1を参照)を通る主流Q2に対して,環状流路のレイノルズ数Reは式(D.2)に
よって算出する。
vann,idann ,i
p,t, h
Reann ,i= (D.2)
環状流路の内径dannは式(D.3)によって算出する。
4Area
dann= (D.3)
(πdann 1,+dann 2, )
環状流路のガス流速,vann,i=qV2,i×Ni /Area及び式(D.3)を式(D.2)に代入すると,
4 p, t, hqV ,2iNi
Reann ,i= (D.4)
(πdann 1,+dann 2, )
ここに, i : 粒径を特定するインデックス(i=2.5 μm又は10 μm)
vi : i分粒部の粒子加速ノズル中のガス速度(m/s)
vann : 環状流路のガス速度(m/s)
Rei : i分粒部のレイノルズ数
ρp,t,h : 操作条件のガス密度(kg/m3)
D0,i : i分粒部の粒子加速ノズルの内径(m)
dann : i分粒部の環状流路の等価内径(m)
η : 操作条件下の成分ガスの粘度(Pa・s)
Area : 環状流路の面積(m2)
dann,1 : i分粒部の環状流路の内径(m)
dann,2 : i分粒部の環状流路の外径(m)
qV2,i : i分粒部の主流量(m3/s)
Ni : i分粒部の粒子加速ノズルの数
表D.2表D.4は,実排ガスの温度,ガス組成等データに基づく分粒部の粒子加速ノズル中のレイノル
ズ数の計算値に及ぼす各因子の影響を示す。表D.1のデータは,図C.1,表C.1で仕様を示したバーチャ
ルインパクタで,商用石炭燃焼プラントのPM10/PM2.5を測定したときに得られたものである[15]。これ
らの計算よって,排ガス温度の違いがレイノズル数に最も影響する。粒子加速ノズル内のガス流れのレイ
ノルズ数Reは,いずれも層流の領域(100なお,環状流路のレイノルズ数はいずれも十分低く,層流領域である。
――――― [JIS Z 7152 pdf 30] ―――――
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JIS Z 7152:2013の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 13271:2012(IDT)
JIS Z 7152:2013の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.40 : 固定施設からの発生ガス
JIS Z 7152:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ8808:2013
- 排ガス中のダスト濃度の測定方法