この規格ページの目次
4
Z 8000-2 : 2022 (ISO 80000-2 : 2019)
表2−集合の記号及び表現(続き)
番号 記号,表現 意味又は同等の表現 説明·事例
2-6.6 空集合
[{}]
2-6.7 B⊆A Bは,Aに包まれる Bの全ての要素はAに属する。
Bは,Aの部分集合である “⊂”も使用されるが,番号2-6.8を参照。
A ⊇ Bは,B ⊆ Aと同じ意味をもつ。
2-6.8 B⊂A Bは,Aに含まれる Bの全ての要素はAに属するが,Aの少なくとも一
Bは,Aの真部分集合である つの要素はBに属さない。
番号2-6.7に“⊂”を用いる場合,番号2-6.8には“”
を用いる。
A ⊃ Bは,B ⊂ Aと同じ意味をもつ。
2-6.9 A∪B AとBとの和集合 集合A及びBの少なくとも一つに属する要素の集合。
攀簀 紀
2-6.10 A∩B AとBとの共通部分(共通集 集合A及びBの両方に属する要素の集合。
合) 攀簀 紀
2-6.11 集合A1, A2, ·, Anの少なくとも一つに属する要素の
A1, A2, ·, Anの合併集合(和集
合) 集合,
= ·∪ , び も用いる。
∈
∈
ここで,Iは添字の集合を表す。
2-6.12 集合A1, A2, ·, Anの全ての要素の集合,
A1, A2, ·, Anの集合の共通部
分(共通集合,積集合)
, び いる。
∈
∈
=
ここで,Iは添字の集合を表す。
2-6.13 A B AからBを引いた差(差集合) Aに属するがBには属さない要素の集合。
A B = [{x · x ∈ A ∧ x B}]
表記A−Bは用いないほうがよい。
CABも用いる。CABは,BがAの部分集合である場合
に主に用い,どの集合Aが考慮されるかが文脈から
明らかであれば,記号Aは省略してもよい。
2-6.14 (a,b) (順序対) a = c,及びb = dの場合に限り,
a,b順序対 (a, b) = (c, d)が成り立つ。
a,bの対 カンマを小数点記号と間違える可能性がある場合,
セミコロン(;)又は縦線(· )(ストローク)を分離
符合として用いてもよい。
2-6.15 (a1,a2,·,an)順序n組 番号2-6.14説明を参照。
n組
2-6.16 A×B AとBとのデカルト積 a ∈ A及びb ∈ Bのような順序対の集合
AとBとの直積 (a, b),
AとBとの直積集合 A × B = [{(x, y) · x ∈ A ∧ y ∈ B}]
2-6.17 x1 ∈ A1,x2 ∈ A2, ·, xn ∈ Anのような順序n組(x1,x2,
A1, A2, ·, Anの集合のデカルト
積 ·,xn)の集合である。
A×A×·×AはAnで表され,ここでnは積の因子の
= ·× 数である。
2-6.18 idA 集合Aの同一性 idAは,x ∈ Aである場合,全ての対の集合(x,x)であ
A×Aの直積 る。
集合Aが文脈から明らかである場合,添字Aは省略
してもよい。
――――― [JIS Z 8000 pdf 6] ―――――
5
Z 8000-2 : 2022 (ISO 80000-2 : 2019)
7 標準的な数の集合及び区間
表3−標準的な数の集合の記号の表現及び区間
番号 記号,表現 意味又は同等の表現 説明·事例
2-7.1 N ゼロを含む自然数の集合, N = [{0, 1, 2, 3,·}]
正の整数とゼロの集合 N* = [{1, 2, 3,·}]
他の制限は,次のように示してもよい。
N > 5 = [{n ∈ N · n > 5}]
記号“”,“
IN ”も用いる。
2-7.2 Z 整数の集合 Z = [{·, −2, −1, 0, 1, 2,·}]
Z* = [{n ∈ Z · n ≠ 0}]
他の制限は,次の式のように明らかな方法で示して
もよい。
Z > −3 = [{n ∈ Z · n > −3}]
記号“ ”も用いる。
2-7.3 Q 有理数の集合 Q* = [{r ∈ Q · r ≠ 0}]
他の制限は,次の式のように明らかな方法で示して
もよい。
Q < 0 = [{r ∈ Q · r < 0}]
記号“ QI ”及び“
”も用いる。
2-7.4 R 実数の集合 R* = [{x ∈ R · x ≠ 0}]
他の制限は,次の式のように明らかな方法で示して
もよい。
R > 0 = [{x ∈ R · x > 0}]
記号“ IR ”及び“
”も用いる。
2-7.5 C 複素数の集合 C* = [{z ∈ C· z ≠ 0}]
記号“ ”も用いる。
2-7.6 P 素数の集合 P = [{2, 3, 5, 7, 11, 13, 17,·}]
記号“ ”も用いる。
2-7.7 [a, b] a以上b以下の閉区間 [a, b] = [{x ∈ R · a ≦ x ≦ b}]
2-7.8 (a, b] aより大きくb以下の左半開 (a, b] = [{x ∈ R · a < x ≦ b}]
区間 また,表記]a, b]も用いる。
2-7.9 [a, b) a以上b未満の右半開区間 [a, b) = [{x ∈ R · a ≦ x < b}]
表記[a, b[も用いる。
2-7.10 (a, b) aより大きくb未満の開区間 (a, b) = [{x ∈ R · a < x < b}]
表記]a, b[も用いる。
2-7.11 (−∞, b] b以下の無限の右半閉区間 (−∞, b] = [{x ∈ R · x ≦ b}]
また,表記]−∞, b]も用いる。
2-7.12 (−∞, b) b未満の無限の開区間 (−∞, b) = [{x ∈ R · x < b}]
また,表記]−∞, b[も用いる。
2-7.13 [a, +∞) a以上の無限の左半閉区間 [a, +∞) = [{x ∈ R · a ≦ x}]
表記[a, ∞),[a, +∞[及び[a, ∞[も用いる。
2-7.14 (a, +∞) aより大きく無限の開区間 (a, +∞) = [{x ∈ R · a < x}]
表記(a, ∞),]a, +∞[及び]a, ∞[も用いる。
――――― [JIS Z 8000 pdf 7] ―――――
6
Z 8000-2 : 2022 (ISO 80000-2 : 2019)
8 その他の記号
表4−その他の記号及び表現
番号 記号,表現 意味又は同等の表現 説明·事例
2-8.1 a=b aはbに等しい 特定の等式の同一性が常に成り立つことを強調する
(1.6) ために,記号≡を用いてもよい。
(1.15) ただし,別の意味については,番号2-8.18を参照。
2-8.2 a≠b aはbと等しくない 打ち消し線は垂直であってもよい。
(1.7)
2-8.3 a =b aは,定義上,bに等しい 例
ここで,p : 運動量
m : 質量
v : 速度
記号“=def”及び“”も用いる。
日本では,この“定義上等しい”に対しても,“=”
(番号2-8.1)を用いることが多い。
2-8.4 a b aはbに対応する 例
E = kTの場合,1 eV 11 604.5 Kである。
地図上の1 cmが10 kmの長さに対応する場合,1 cm
10 kmと表してもよい。
対応関係は対称ではない。
2-8.5 ab aはbにほぼ等しい 近似が十分に良好であるかどうかは使用者に依存す
(1.8) る。同等性は除外されない。
日本では,“≒”も用いる。
2-8.6 ab aは漸近的にbに等しい 例
xがaに近づく場合,
1 1
sin( 一 一
(x → a)については,番号2-8.16参照。
2-8.7 a~b aはbに比例する 近似的な記号~は,等価関係のためにも用いる。
(1.18) また,表記a ∝ bも用いる。
2-8.8 MN MはNと一致し, M及びNは点集合(幾何学的図)である。
MはNと同形である この記号は,数学的構造の同形性にも用いる。
2-8.9 a<b aはbより小さい
(1.10)
2-8.10 b>a bはaより大きい
(1.9)
2-8.11 a≦b aはb以下である
(1.12)
2-8.12 b≧a bはa以上である
(1.11)
2-8.13 a≪b aはbよりはるかに小さい aがbに比べて十分に小さいかどうかは状態に依存
(1.14) する。
2-8.14 b≫a bはaよりはるかに大きい bがaに比べて十分に大きいかどうかは状態に依存
(1.13) する。
2-8.15 ∞ 無限大 この記号は,数字を示すものではなく,限界を扱う
(1.19) 様々な式の一部であることが多い。
また,+∞,−∞という表記も用いる。
――――― [JIS Z 8000 pdf 8] ―――――
7
Z 8000-2 : 2022 (ISO 80000-2 : 2019)
表4−その他の記号及び表現(続き)
番号 記号,表現 意味又は同等の表現 説明·事例
2-8.16 x→a xがaに近づく この記号は,限界を扱う様々な式の一部として存在
(4.1) する。
aは“∞”,“+∞”,又は“−∞”であってもよい。
2-8.17 m n mのn分割 整数m及びnに対して :
∃k∈Zm k=n
が成り立つ。
2-8.18 n ≡ k mod m nとkとがmを法として合同 整数n,k,及びmに対して :
である m (n−k)
が成り立つ。
数理論のこの概念は,番号2-8.1の第4列(説明欄)
と混同してはならない。
2-8.19 (a + b) 丸括弧 角括弧及び波括弧は,特定の分野で特定の意味をも
(1.36) [a + b] 角括弧 つことが多いので,グループ化には丸括弧だけを用
(1.37) [{a + b}] 波括弧 いることが望ましい。丸括弧は曖昧さを伴わずに組
(1.38) 〈a + b〉 山括弧 み込んでもよい。
9 初等幾何学
表5−基本形状の記号及び表現
番号 記号,表現 意味又は同等の表現 説明·事例
2-9.1 ABCD 直線ABは直線CDに平行で g及びhが,それぞれ点A及びB,並びに点C及び
(2.5) ある Dによって決定される直線である場合,“g h”と表
記する。
2-9.2 AB⊥CD 直線ABは直線CDに垂直で g及びhが,それぞれ点A及びB,並びに点C及び
(2.3) ある Dによって決定される直線である場合,“g ⊥ h”と表
記する。平面において,直線は交差する。
2-9.3 ABC 三角形ABCの頂点Bの角度 ABC =
角度は方向付けされておらず, CBA,で,
(2.2) 0≦ ABC ≦ π radである。
回転角度を含む,より一般な定義については,JIS Z
8000-3を参照。
2-9.4 AB 線分AB 線分は,終点A及びBを含む直線AB上のAとBと
(2.1) の間の点の集合である。
2-9.5 AB AからBへのベクトル もし,AB =CD の場合,Aから見たBは,Cから見た
Dの場合と同じ向きと距離をもつ。
A = C,B = Dとはならない。
2-9.6 d(A,B) 点Aと点Bとの間の距離 距離は,線分の長さAB ベクトルAB の大きさ
でもある。
10 演算
表6−数学的演算の記号及び表現
番号 記号,表現 意味又は同等の表現 説明·事例
2-10.1 a+b aとbの和 この演算は加算という。記号“+”は加算記号である。
(1.1) “+”は,正の符号としても用いる。
2-10.2 a−b aからみたbとの差, この演算は減算という。記号“−”は減算記号である。
(1.2) a引くb “−”は,負の符号としても用いる。
――――― [JIS Z 8000 pdf 9] ―――――
8
Z 8000-2 : 2022 (ISO 80000-2 : 2019)
表6−数学的演算の記号及び表現(続き)
番号 記号,表現 意味又は同等の表現 説明·事例
2-10.3 a±b aとbの和又はaからみたbと これは,二つの値を一つの表現に結合したものであ
(1.3) の差 る。
2-10.4 ab aからみたbとの差又はaとb −(a ± b) = −a b
の和
2-10.5 a b aとbとの積 この演算は乗算という。乗算のための記号は,中点
(1.4) a×b (·)又は斜め十字(×)である。
ab 数の乗算の場合は,“×”を用いるのが望ましい。
ab 誤解が生じない場合は,いずれの記号も省略しても
よい。
種々の積の場合の“·”と“×”の使用については,
番号2-6.16,番号2-6.17,番号2-18.11,番号2-18.12,
番号2-18.23及び番号2-18.24も参照のこと。
2-10.6 aとbとの商,
(1.5) a割るb
(1.17) a/b 記号“:”は,しばしば,同じ次元の量値の比率のた
a:b めに用いる。
ISOでは,記号“÷”は用いないほうがよいとしてい
る。
2-10.7 n a1 + a2 +·+ an, n a a iia
(1.30) a1i a1,a2,·,anの合計 i 1 i i ai
表記, , , 及び
i i
も用いる。
2-10.8 n a1·a2·an, n
ia a i
(1.31)
1
ai a1, a2, ·, anの積
表記, 1 i
, ,
ia
i
及び
a i
i i
も用いる。
2-10.9 下 aのp乗 a2を“aの2乗”といい,a3を“aの3乗”という。
(1.20)
2-10.10 下 aの1/2乗 a ≧ 0であれば,√ 最
(1.21) a aの平方根 記号“√a”は用いないほうがよい。
番号2-10.11説明を参照。
2-10.11 a1/n aの1/n乗 ≧ 0である。
a ≧ 0であれば,√
(1.22) na aのn乗根 上側の線がない“n√a”記号は用いないほうがよい。
ただし,記号“n√”又は“√”を多項式に用いる場合
は,曖昧さを避けるために丸括弧を用いる。
2-10.12 xの平均値 他の方法によって得られる平均値は,
〈x〉 xの算術平均 − 添字hによって示される調和平均,
− 添字gによって示される幾何平均,
− しばしば“二乗平均平方根”という,下付き添字
q又はrmsによって示される二次平均。
添字は,算術平均を表す場合にだけ省略してもよい。
数学では,xの共役複素数にも“ ”を用いる。番号
2-15.6参照。
――――― [JIS Z 8000 pdf 10] ―――――
次のページ PDF 11
JIS Z 8000-2:2022の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 80000-2:2019(IDT)
JIS Z 8000-2:2022の国際規格 ICS 分類一覧
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.060 : 量及び単位
JIS Z 8000-2:2022の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISZ8000-1:2014
- 量及び単位―第1部:一般
- JISZ8000-3:2014
- 量及び単位―第3部:空間及び時間
- JISZ8000-3:2022
- 量及び単位―第3部:空間及び時間