39
Z 8105 : 2022
番号 用語 定義 参考
IEC 60050 対応英語
-845番号
3016 暗い 明度が低いことを表すために用いる形容詞 22-065 dark
注釈1 “暗い”は,3015の意味との混同のおそれがない
場合にだけ用いてよい。混同のおそれがある場合
には,“低明度の”を用いる。
3017 ヘルムホル 22-066
明所視の範囲内で輝度を一定に保ちながら,色刺激の純度を Helmholtz-
ツ·コール 増加させたときに知覚色の明るさが変化する現象 Kohlrausch
ラウシュ現 phenomenon
象
3018 色相 22-067
ある面が,純粋な赤,黄,緑,青,若しくはそれらの隣り合 hue
った二つの間の知覚色と同類に見えるという視感覚の属性
又はそれを尺度化した値
3019 ユニーク色 22-068
それ自体の色相名だけによって記述できて,他の色相成分は unitary hue,
相, 含んでいないように知覚される色相 unique hue
(心理的)基 注釈1 例えば,赤みも緑みも感じない黄色相。
本色相 注釈2 ユニーク色相には,赤,黄,緑及び青の4色相が
ある。
3020 バイナリー色 隣り合った二つのユニーク色相の組合せとして記述される22-069 binary hue
相, 色相
(心理的)中 注釈1 例えば,黄緑色相,また,オレンジは黄みの赤又
間色相 は赤みの黄,紫は赤みの青などとされて,共にバ
イナリー色相である。
3021 22-070
アブニー現象 色刺激の主波長及び輝度を一定に保ちながら,純度を減少さ Abney
せたときに色相が変化する現象 phenomenon
3022 ベゾルド·ブ 22-071
刺激の色度を一定に保ちながら,明所視の範囲内で輝度を変 Bezold-Brcke
リュッケ現 化させたときに生じる色相の変化 phenomenon
象 注釈1 ある種の単色光刺激では,(与えられた順応状態
で)広い輝度範囲にわたって色相が一定に保たれ
る。これらの刺激の波長は不変波長invariant
wavelengthと呼ばれることがある。
3023 22-072
カラフルネス ある面の知覚色について,有彩色の度合いが強いか弱いかの colourfulness
基になる視感覚の属性
注釈1 関連色の場合,ある与えられた色度及び与えられ
た輝度率に対して,輝度が非常に高い場合を除い
ては,この属性は,通常,輝度の上昇とともに上
昇する。
注釈2 以前は,クロマチックネスchromaticness(2078参
照)で色相と飽和度との組合せ,すなわち,色度
に対する知覚の相関量を表した。
3024 飽和度 22-073
ある面について,その明るさと比較して相対的に判断される saturation
色み
注釈1 与えられた観察条件において,明所視の範囲内の
輝度レベルで与えられた一定の色度の色刺激は,
非常に明るい場合を除いて,あらゆる輝度ではほ
ぼ一定の飽和度を示す。
注釈2 飽和度は,主に発光色の色みの表示に用いられ
る。
――――― [JIS Z 8105 pdf 41] ―――――
40
Z 8105 : 2022
番号 用語 定義 参考
IEC 60050 対応英語
-845番号
3025 彩度, 22-074
ある面について,それと同様に照明された,完全な白又は高 chroma
クロマ い透過率に見える面の明るさと比較して表した色み
注釈1 与えられた観測条件及び明所視の範囲内の輝度
レベルに対して,与えられた色度で,与えられた
輝度率の(反射物体の)色刺激は,非常に明るい
場合を除いて,あらゆる照度レベルに対してほぼ
一定の彩度を示す。同じ環境で,一定の照度レベ
ルでは,(物体の)輝度率を増加すれば,通常,彩
度は増加する。
3026 カラーオーダ 系統的に知覚色を配列した標準色見本がある色の体系 23-017 colour order
システム system
3027 マンセル表色 マンセル(A. H. Munsell)の考案による色票集に基づき,1943 Munsell color
系 年に米国光学会(Optical Society of America)の測色委員会で system
尺度を修正した表色系
注釈1 マンセルヒュー,マンセルバリュー,マンセルク
ロマによって表面色を表す。マンセルヒューは色
相を,マンセルバリューは明度を,マンセルクロ
マは彩度を表す。
3028 オストワルト オストワルト(W. Ostwald)が考案した表色系 Ostwald system
表色系 注釈1 色相,白色量(W),黒色量(S)によって表面色
を表す。
注釈2 白色量,黒色量,純色量(V)は次の関係にある。
W+S+V=100
注釈3 白色量,黒色量が0の色をオストワルト純色と呼
ぶ。
3029 ナチュラルカ ヘリング(E. Hering)の反対色説を基に,スウェーデンで体 Natural Color
ラーシステ 系化された表色系 System
ム(NCS) 注釈1 色相,黒色量,クロマチックネスで表面色を表す。
3030 (視覚系の) 22-012
種々の輝度,分光分布及び視角の大きさをもつ刺激に,事前 adaptation (of the
順応 及びそのときにさらされることによって,視覚系の状態が変 visual system)
化する過程
注釈1 特定の周波数,方位,大きさなどに対する順応も
この定義に含まれるものとして知られている。
3031 輝度順応 視覚系が視野の輝度に順応する過程,又は順応した状態 luminance
adaptation
3032 明順応 少なくとも数カンデラ毎平方メートル以上の輝度の刺激に22-015 light adaptation
対する輝度順応
注釈1 明順応状態ではほとんど,すい体だけが働くと考
えられる。
3033 暗順応 22-015
100分の数カンデラ毎平方メートル未満の輝度の刺激に対す dark adaptation
る輝度順応
注釈1 暗順応状態では,ほとんどかん体だけが働くと考
えられる。
3034 色順応 22-013
照明光源の分光分布が変化した場合に,その環境での物又は chromatic
光の色の知覚が補正される順応 adaptation
――――― [JIS Z 8105 pdf 42] ―――――
41
Z 8105 : 2022
番号 用語 定義 参考
IEC 60050 対応英語
-845番号
3035 明所視 少なくとも数カンデラ毎平方メートルの輝度レベルに順応22-016 photopic vision
したときの,正常眼による視覚
注釈1 明所視ではすい体が主として活動している光受
容器である。
3036 暗所視 22-017
100分の数カンデラ毎平方メートル未満の輝度レベルに順応 scotopic vision
したときの,正常眼による視覚
注釈1 暗所視ではかん体が主として活動している光受
容器である。
3037 薄明視 暗所視と明所視との中間(状態)の視覚 22-018 mesopic vision
注釈1 薄明視覚ではすい体とかん体との両方が活動し
ている。
3038 プルキンエ現 22-036
(色が異なる2種類の色刺激を)それぞれの相対分光分布は Purkinje
象 変えないで,同じ比率で明所視から薄明視又は暗所視の明る phenomenon
さへと輝度を変化させたとき,短波長成分が優勢な色刺激に
比べて長波長成分が優勢な色刺激の明るさが相対的に減少
する現象
注釈1 明所視から薄明視又は暗所視へと経過していく
ときに分光視感効率は変化して,最大視感効率の
波長が短波長に移動する。
3039 補助視野 視感色彩計などの観測視野の周りの視野で,普通は無彩色の surround of a
光で,特定の輝度をもつように作られる comparison
注釈1 表面色の比較における補助視野として用いる孔 field
あき型紙は,マスクともいう。
3040 フリッカ 輝度又は分光分布が時間的に揺らぐ光刺激によって誘導さ22-092 flicker
れる,視感覚の不安定な印象
3041 臨界フリッカ 22-093
互いに異なった2種類の光刺激が,交互に同一視野に提示さ critical flicker
周波数, れてフリッカが生じているとき,2刺激のある交替周波数を frequency,
融合周波数 超えるとフリッカが知覚できなくなるが,このフリッカが感 fusion frequency
じられない最小の周波数
3042 色融合周波数 色度の異なった2種類の光刺激が,交互に同一の視野に提示 critical colour
されたフリッカが生じているとき,2刺激のある交替周波数 fusion
を超えると色度のフリッカが知覚できなくなるが,この色度 frequency
のフリッカが感じられない最小の周波数
注釈1 一般に,臨界融合周波数より低い周波数である。
3043 網膜照度 網膜上における照度を等価的に表すものとして定めた量 22-010 retinal
注釈1 輝度1 cd/m2の光源を面積1 mm2の瞳を通して見 22-038 illuminance
るときの網膜照度を単位とし,これを1トロラン
ド(単位記号Td)という。
3044 グレア 22-098
視野内の輝度分布,若しくはその値の不適切,又は極端な対 glare
比があることによって,不快を生じるか,又は細かいもの若
しくは対象物を見る能力の低下を生じる視覚の状態
3045 (目の)残像 光の刺激(色刺激)を除いた後に生じる視知(感)覚 after image
3046 色対比 二つの色が相互に影響し,その相違が強調されて見える現象 colour contrast
注釈1 色相対比,明度対比,彩度対比などがある。
3047 同時対比 空間的に近接して置いた二つの色を同時に見るときに生じ simultaneous
る色対比 contrast
3048 継時対比 時間的に近接して現れる二つの色を順次に見るときに生じ successive
る色対比 contrast
――――― [JIS Z 8105 pdf 43] ―――――
42
Z 8105 : 2022
番号 用語 定義 参考
IEC 60050 対応英語
-845番号
3049 同化効果 一つの色が他の色に囲まれているとき,囲まれた色と周囲と assimilation
の色の差が少なく見える現象 effect
注釈1 この現象は,周囲の色と囲まれた色の面積が小さ
いとき,又は囲まれた色が周囲の色と類似してい
るときなどに起こる。また,しま(縞)図形にお
いても起こる。
3050 いき(閾)値 刺激いきと識別いきとの総称 threshold
注釈1 刺激の存在又は二つの刺激の差異が,知覚できる
かできないかの境界となるような刺激尺度上の
値,又はその差。
3051 輝度刺激いき 知覚を可能にする最低の輝度 31-024 luminance
(閾) 注釈1 この値は,視野の大きさ,周囲の状況,順応状態 threshold
及びその他の観察条件に依存する。
3052 輝度識別いき 知覚できる最小の輝度差 22-088 luminance
(閾) 注釈1 この値は,輝度,及び順応状態を含む観察条件に difference
依存する。 threshold
3053 視認性 対象物の存在又は形状の見やすさの程度 31-133 visibility
3054 可読性 文字,記号又は図形の読みやすさの程度 31-128 legibility
3055 受容器 光その他の刺激を受け入れる生体の器官 receptor
3056 刺激 受容器に与えられる,物理的なエネルギー stimulus
3057 中心視 対象物の像を網膜の中心部の黄斑で結像して見ること 22-008 central vision
3058 黄斑 網膜中心部の黄斑色素を含む視角縦半径6°,横半径8°の22-004 macula lutea
だ(楕)円形の部分をいい,すい体視からかん体視に移行す
る部位
3059 中心か(窩) 黄斑の中心の薄く,かつ,くぼみをもった視角半径1.5° 22-006 fovea,
2.0°の部分で,すい体だけを含み,色の識別及び視力が最も fovea centralis
よい部分
3060 周辺視 網膜中心以外の周辺網膜で見ること 22-009 peripheral vision
3061 22-002
すい(錐)体 網膜の中にあって,明所視過程を引き起こす感光色素を含む cones
光受容器
3062 22-003
かん(杆)体 網膜の中にあって,暗所視過程を引き起こす感光色素を含む rods
光受容器
3063 仮性同色 異常色覚にとって識別しにくい色の組合せ 22-120 pseudoisochroma
tic plates
3064 正常色覚 色の識別能力が正常である色覚 normal colour
vision
3065 色覚異常 正常色覚に比べ,色の識別能の低い色覚 anomalous colour
vision
3066 色の見えモデ 2025参照。 23-027 colour appearance
ル model
3067 光源色モード 照明光源の属性であるように見える色 23-028 illuminant mode
(色の見え (of colour
の) appearance)
3068 物体色モード 物体の属性であるように見える色 23-029 object mode (of
(色の見え colour
の) appearance)
――――― [JIS Z 8105 pdf 44] ―――――
43
Z 8105 : 2022
番号 用語 定義 参考
IEC 60050 対応英語
-845番号
3069 順応白色 23-081
観察条件に順応している観測者が,完全な無彩色及び輝度率 adapted white
が1であると判断するような色刺激
3070 不変波長 与えられた順応条件に対して,輝度値の広い範囲にわたっ23-084 invariant
て,色相が一定であるように知覚される単色光刺激の波長 wavelength
注釈1 不変波長はナノメートル(nm)で表す。
3071 つや, 試料の表面構造によって起こる正反射角近傍方向における24-126 bloom
ブルーム 光の散乱
3072 ヘイズ 通常,光散乱による対比の減少による曇りの状況 24-127 haze
注釈1 反射において相関する量は,次のとおりである。
a) 表面における反射によって,明らかな観察物
体の対比の減少の原因である試料の光沢表面
における光散乱。
b) 反射の方向が,正反射方向から規定された角
度より外れることにより,光沢試料表面によ
って散乱された反射光の比率。
注釈2 透過において相関する量は,次のとおりである。
a) 物体をとおして観察された,物体の明らかな
対比の減少の原因である試料による光散乱。
b) 入射ビームの方向から規定された角度より外
れるように散乱された透過光の比率。
3073 ラスター 24-128
はっきりした鏡面像を生じるような高い光沢ではないが,あ lustre
る方向により多く光を反射する表面の見えの特性
3074 斑点, 色材粒子より大きい程度の,表面の色の見えの不均一性 24-129 mottle
まだら 注釈1 代表的な大きさの程度は,1 mmから10 mmであ
る。
3075 フロップ 24-130
二つの著しく異なったアスペキュラー角において,観察され flop
る材料の見えの差
3076 クラリティ 24-131
材料からある距離によって隔てられたところで,明瞭な対比 clarity (of a
(材料の) 像又は対比物体が,材料を通して知覚できる透過性又は半透 material)
過性材料の特性
3077 鮮明性(表面 表面の反射によって作られる物体の像の先鋭性によって特24-132 distinctness-of-
の) 徴付けられる見えの様相 image (of a
surface)
3078 異方性材料 24-133
照明又は観察される角度によって,材料の視感的な見えが明 gonio-apparent
らかに変化する材料 material
注釈1 異方性材料には,明るさが大きく変化するメタリ
ックフレーク顔料,ラスター顔料,色相が大きく
変化する干渉性顔料が含まれる。
3079 ゆず肌 オレンジの肌に似ている表面の不規則な見え 24-134 orange peel
3080 あらさ(物理 24-135
物体の表面における凸凹した状況を,知覚に関連させること roughness
的な) を意図した物理量
3081 シーン(表面 無光沢面でない表面の大きな入射角における鏡面光沢 24-136 sheen
の) 注釈1 通常,測定の入射角は85°である。
3082 スペックル 24-137
荒い表面又は同質でない媒体による干渉光の散乱が,ざらざ speckle
らした感じの表面又は媒体のランダム光の強度分布を生じ
させる現象
――――― [JIS Z 8105 pdf 45] ―――――
次のページ PDF 46
JIS Z 8105:2022の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60050-845:2020(MOD)
JIS Z 8105:2022の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.180 : 光学及び光学的測定 > 17.180.20 : 色及び光の測定
- 01 : 総論.用語.標準化.ドキュメンテーション > 01.040 : 用語集 > 01.040.17 : 度量衡及び測定.物理的現象(用語集)