JIS Z 8106:2000 音響用語 | ページ 4

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Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)
IEV番号 用語 定義 対応英語(参考)
801-25-26 (ある点の)機械イ mechanical
線形の機械系において,ある1点に加えられた力を,そ
ンピーダンス の結果生じた速度の,力と同じ方向成分で除した値。 imped-ance (at a
備考 ねじれ機械インピーダンスの場合は,力及び point)
速度をトルク及び角速度で置き換える。
801-25-27 機械抵抗 機械インピーダンスの実数部。 mechanical
resistance
801-25-28 機械リアクタンス 機械インピーダンスの虚数部。 mechanical reactance
801-25-29 見掛けの質量 apparent mass
正弦波運動をしているとき,力をその結果生じる加速度
の同相成分で除した値。
備考 この用語は,慣性が主である周波数帯に適す
る。
801-25-30 スチフネス stiffness
摩擦と慣性が無視できる系において,正弦波運動をして
いるときに1点に加わる力をその結果生ずる変位の同相
成分で除した値。
備考 ねじれスチフネスの場合は,力と変位をトル
クと回転角で置き換える。
801-25-31 コンプライアンス スチフネスの逆数。 compliance
801-25-32 電気機械変換器 electromechanical
電気信号を受けて機械信号を出力するように設計された
変換器又はその逆。 transducer
801-25-33 電気機械結合係数 次のいずれかの値。 electromechanical
(1) a) 電気信号を機械信号に変換する場合に,電気系の駆 coupling
動電流によって制止機械系に生じる力を,駆動電流 coefficient(1)
で除した値。
b) 機械信号を電気信号へ変換する場合に,機械系にお
ける駆動速度によって生じる電気系の短絡電流を,
駆動速度で除した値。
備考 これらの定義は,ジャイレータ結合をする相
反電気機械変換器。例えば,電磁変換器の場
合に適する。この場合,両者は等しい大きさ
となる。
参考 一般に“電気機械力係数”とよばれている。
また,“電気機械統合係数”の用語は,電気機
械変換器の能率として定義されることもあ
る。
801-25-34 電気機械結合係数 次のいずれかの値。 electromechanical
(2) a) 電気信号を機械信号に変換する場合に,電気系の駆 coupling
動電圧によって制止機械系に生じる力を,駆動電圧 (2)
coefficient
で除した値。
b) 機械信号を電気信号へ変換する場合に,機械系にお
ける駆動速度によって生じる電気系の短絡電流を,
駆動速度で除した値。
備考 これらの定義は,トランス結合をする相反電
気機械変換器,例えば,静電又は圧電変換器
の場合に適する。この場合,両者は等しい大
きさとなる。
参考 一般に“電気機械力係数”とよばれている。
また,“電気機械統合係数”の用語は,電気機
械変換器の能率として定義されることもあ
る。

――――― [JIS Z 8106 pdf 16] ―――――

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Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)
IEV番号 用語 定義 対応英語(参考)
801-25-35 比音響インピーダン音場内の1点において,音圧を粒子速度で除した値。 specific acoustic
ス impedance
801-25-36 比音響抵抗 比音響インピーダンスの実数部。 specific acoustic
resistance
801-25-37 比音響リアクタンス比音響インピーダンスの虚数部。 specific acoustic
reactance
801-25-38 比音響アドミタンス比音響インピーダンスの逆数。 specific acoustic
備考 この実数部は比音響コンダクタンス,虚数部 admittance
は比音響サセプタンスである。
801-25-39 媒質の特性インピー平衡状態における媒質の密度と音の速さの積。 characteristic
ダンス 備考 非分散性の媒質内を進行する平面音波では, impedance of a
比音響インピーダンスは,媒質の特性インピ medium
ーダンスに等しい。
参考 固有音響抵抗ともいう。
801-25-40 音響インピーダンス acoustic impedance
指定された面において,音圧をその面を通過する体積速
度で除した値。
801-25-41 音響抵抗 音響インピーダンスの実数部。 acoustic resistance
801-25-42 音響リアクタンス 音響インピーダンスの虚数部。 acoustic reactance
801-25-43 音響質量, acoustic mass,
慣性が主である周波数において,正弦波運動をしている
イナータンス とき,音圧をその結果生じる同相の体積加速度で除したinertance
値。
備考 音響質量は,質量を面積の2乗で除した次元
をもつ。
801-25-44 音響スチフネス acoustic stiffness
摩擦と慣性が無視できる正弦波運動をしている系におい
て,音圧をその結果生じる同相の体積変位で除した値。
801-25-45 音響コンプライアン音響スチフネスの逆数。 acoustic compliance

801-25-46 音響アドミタンス 音響インピーダンスの逆数。 acoustic admittance
801-25-47 電気音響変換器 electroacoustic
電気信号を受けて音響信号を出力するように設計された
変換器又はその逆。 transducer
801-25-48 電気音響結合係数 次のいずれかの値。 electroacoustic
(1) a) 電気信号を音響信号に変換する場合に,電気系の駆 coupling
動電流によって制止音響系に生じる音圧を駆動電流 coefficient(1)
で除した値。
b) 音響信号を電気信号へ変換する場合に,音響系にお
ける駆動体積速度によって生じる電気系の開放電圧
を駆動体積速度で除した値。
備考 これらの定義は,ジャイレータ結合をする相
反電気音響変換器。例えば,電磁変換器の場
合に適する。この場合,両者は等しい大きさ
となる。
参考 電気音響力係数又は単に力係数ともいう。

――――― [JIS Z 8106 pdf 17] ―――――

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Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)
IEV番号 用語 定義 対応英語(参考)
801-25-49 電気音響結合係数 次のいずれかの値。 electroacoustic
(2) a) 電気信号を音響信号に変換する場合に,電気系の駆 coupling
動電圧によって制止音響系に生じる音圧を駆動電圧 coefficient(2)
で除した値。
b) 音響信号を電気信号へ変換する場合に,音響系にお
ける駆動体積速度によって生じる電気系の短絡電流
を,駆動体積速度で除した値。
備考 これらの定義は,トランス結合をする相反電
気音響変換器,例えば,静電又は圧電変換器
の場合に適する。この場合,両者は等しい大
きさとなる。
参考 電気音響力係数又は単に力係数ともいう。
801-25-50 基準点 reference point
変換器の電気音響特性のよりどころとするため,その変
換器の形状に対応して指定された点。主軸上にとった極
座標系の原点とするのが望ましい。
801-25-51 主軸, principal axis,
電気音響変換器の指向特性を表すための極座標系の定義
基準軸 に用いられる,基準点を通る軸。 reference axis
備考 幾何学的な対称軸を主軸とすることが多い。
801-25-52 実効音響中心, effective acoustic
音を発生する電気音響変換器に関する,指定された周波
仮想音響中心 centre,
数,指定された方向及び距離範囲における,音圧がその
virtual acoustic
点からの,距離に反比例するような仮想の点音源の位置。
備考 可逆変換器を受音に用いるときの実効音響中 centre
心は,音の発生に用いるときの音響中心と一
致する。
参考 単に,音響中心ともいう。
801-25-53 音圧感度, pressure sensitivity,
受音のための電気音響変換器に関する,指定された周波
電圧感度 voltage sensitivity
数における,開放出力電圧を変換器の受音部に印加され
る音圧で除した値。
備考 負荷インピーダンスが端子開放での値と異な
るときは,これを明示しなければならない。
801-25-54 自由音場感度 free-field sensitivity
受音のための電気音響変換器に関する,指定された周波
数及び指定された音波入射方向における,開放出力電圧
を無じょう乱平面進行波自由音場の音圧で除した値。
備考 負荷インピーダンスが端子開放での値と異な
るときは,これを明示しなければならない。
801-25-55 回折係数 指定された周波数及び指定された音波入射方向におけdiffraction factor
る,変換器の受音部に印加される音圧のその変換器が置
かれていないときのその点での自由音場音圧に対する
比。
801-25-56 自由音場電流感度 free-field current
受音のための電気音響変換器に関する,指定された周波
数及び指定された音波入射方向における,変換器の出力sensitivity
端短絡電流を無じょう乱平面進行波自由音場の音圧で除
した値。
参考 負荷インピーダンスが端子短絡での値と異な
るときは,これを明示すること。

――――― [JIS Z 8106 pdf 18] ―――――

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Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)
IEV番号 用語 定義 対応英語(参考)
801-25-57 対電圧感度, sensitivity to voltage
音を発生する電気音響変換器に関する,指定された周波
音源の電圧感度 数における,実効音響中心から指定された距離,指定さ
れた方向での自由音場音圧を入力信号電圧で除した値。
備考 変換器の実効音響中心が簡単に決められない
ときには,変換器の基準点から距離を測定す
る。
801-25-58 対電流感度, sensitivity to current
音を発生する電気音響変換器に関する,指定された周波
音源の電流感度 数における,実効音響中心から指定された距離,指定さ
れた方向での自由音場音圧を入力信号電流で除した値。
備考 変換器の実効音響中心が簡単に決められない
ときには,変換器の基準点から距離を測定す
る。
801-25-59 対電力感度, sensitivity to electric
音を発生する電気音響変換器に関する,指定された周波
音源の電力感度 数における,実効音響中心から指定された距離,指定さpower
れた方向での自由音場音圧の2乗の時間平均値を入力信
号電力で除した値。
備考 変換器の実効音響中心が簡単に決められない
ときには,変換器の基準点から距離を測定す
る。
801-25-60 相反定理 reciprocity pricnciple
線形,受動,かつ,可逆の電気音響変換器に関する次の
ような原理 :
a) 変換器が受音(すなわち,マイクロホンとして)動
作するときの電圧感度と,その変換器が音を発生す
るときの電流感度との関係,及び
b) 変換器が受音(すなわち,マイクロホンとして)動
作するときの電流感度と,その変換器が音を発生す
るときの電圧感度との関係は,変換器の配置,周波
数及び媒質の物理的性質だけに依存する。
801-25-61 相反係数 reciprocity
可逆電気音響変換器に関する,指定された周波数におけ
る, coefficient
a) 変換器が受音(すなわち,マイクロホンとして)動
作するときの電圧感度を,その変換器が音を発生す
るときの電流感度で値,又は,
b) 変換器が受音(すなわち,マイクロホンとして)動
作するときの電流感度を,その変換器が音を発生す
るときの電圧感度で除した値。
801-25-62 接話感度 close-talking
マイクロホンに関する,指定された周波数における,開
放出力電圧のそのマイクロホンの基準点での音圧に対すsensitivity
る比。ここに,音圧は,人の口及び頭部又はその音響特
性を模擬する指定された音源によって発生された,マイ
クロホンを取り除いた後の無じょう乱音場における値と
する。
備考1. 負荷インピーダンスが開放負荷の値以外の
場合は,明示しなければならない。
2. この定義は,口の近傍で使用されるマイク
ロホンだけに適用する。
801-25-63 正面感度 axial sensitivity
指定された周波数における,主軸に沿って基準点に向か
って伝搬する平面進行音波に対するマイクロホンの自由
音場感度

――――― [JIS Z 8106 pdf 19] ―――――

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Z 8106 : 2000 (IEC 60050-801 : 1994)
IEV番号 用語 定義 対応英語(参考)
801-25-64 ランダム入射感度 random-incidence
受音のための電気音響変換器に関する,指定された位置,
sensitivity
指定された周波数における,すべての方向から同じ確率
で相次いで入射する同じ音波による開放出力電圧の2乗
平均値の平方根を,変換器が置かれていないときに,そ
の音波の一つがその位置に自由伝搬して入射するときの
音圧で除した値。
801-25-65 拡散音場感度 diffuse-field
受音のための電気音響変換器に関する,指定された位置,
sensitivity
指定された周波数における,すべての方向から同じ確率
で入射するおおむね同時に入射する音波群による開放出
力電圧の2乗平均値の平方根を,変換器が置かれていな
いときのその位置での同じ音波群による音圧の2乗平均
値の平方根で除した値。
801-25-66 指向性パターン directional pattern
指定された平面内,指定された周波数において,電気音
響変換器の感度レベルを音波の放射又は入射方向の関数
として表した図。通常は,極座標図として描かれる。
801-25-67 指向係数 direcitivity factor
a) 音の発生のための電気音響変換器に関する,指定さ
れた周波数における,主軸上の決められた点におけ
る自由音場音圧の2乗と変換器の実効音響中心を中
心として上記の決められた点を通る球面上での音圧
の2乗平均値に対する比。
b) 受音のための電気音響変換器に関する,指定された
周波数における,主軸に沿って入射する音波に対す
る自由音場感度の2乗とすべての方向から同じ確率
で相次いで入射する音波群に対する感度の2乗平均
値に対する比。
801-25-68 指向性利得,指向指変換器の指向係数の10を底とする対数(常用対数)のdirectional gain,
数 10倍。 directivity index
備考 指向性利得は,特に指定された主軸以外の方
向に対しても与えられる。
801-25-69 角度偏り損失 angular deviation
変換器の主軸に対する感度レベルから,その変換器の指
定された方向に対する感度レベルを減じた値。 loss

3.6 マイクロホン

   IEV番号         用語                             定義                       対応英語(参考)
801-26-01 マイクロホン 音響振動から電気信号を得る電気音響変換器。 microphone
801-26-02 標準マイクロホン 一次校正法で感度が正確に校正されているマイクロホstandard microphone
ン。
801-26-03 音圧マイクロホン 音圧に応答する電気出力をもつマイクロホン。 pressure microphone
801-26-04 音圧傾度マイクロホ音圧傾度に応答する電気出力をもつマイクロホン。 pressure-gradient
ン microphone
801-26-05 全指向性マイクロホ omnidirectional
音波の入射方向に,実用上独立な感度をもつマイクロホ
ン ン。 microphone
801-26-06 指向性マイクロホン音波の入射方向に,依存する感度をもつマイクロホン。 directional
micro-phone
801-26-07 単一指向性マイクロ unidirectional
一方向の音波に,顕著な最大感度をもつ指向性マイクロ
ホン ホン。 microphone
801-26-08 ラインマイクロホン line microphone
直線上に配列した電気音響変換素子アレイ,又はこれと
音響的に等価な働きをするアレイで構成した指向性マイ
クロホン。
801-26-09 組合せマイクロホン multiple microphone
指向性効果を得るために,二つ又はそれ以上の素子で構
成したマイクロホン。

――――― [JIS Z 8106 pdf 20] ―――――

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JIS Z 8106:2000の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60050-801:1994(IDT)

JIS Z 8106:2000の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 8106:2000の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC1505:1988
精密騒音計