JIS Z 8503-2:2006 人間工学―コントロールセンターの設計―第2部:コントロールスウィートの基本配置計画の原則 | ページ 2

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Z 8503-2 : 2006 (ISO 11064-2 : 2000)
条件 設計のステップ
始点(4.3参照)
人間−機械システムの目標 − システムの機能を定義する。
− システムのタスクをリスト化する。
状況分析 − 人間
− 機械
− インタラクション
タスク分析 − 作業を組織化し,職務を設計する。
フェイズC
フェイズD
プラントの視認性
プラントからのアクセシビリティ コントロールスウィートの位置を決定する(4.4参照)。
非常時対策など
協働作業
タスク領域についての要求事項を決定する(4.5参照)。
タスクごとの空間など
タスク領域のリンク コントロールスウィートのレイアウトを決定する(4.6
機器,建築 参照)。
指針
仕様書 レイアウトの検証及び妥当性確認(6.参照)。
タスク分析
採択された妥協策 結果を文書化し理由付けをする。すなわち,検討された
文書のフォーマット 代案及び採用案の決定的条件を明示する。
備考1. その他の留意点については,5.を参照。
2. 設計の各ステップから以前のステップにフィードバックされることもある。
3. どのステップにおいてもユーザーが参画する。
図 1 コントロールスウィートの設計ステップ

――――― [JIS Z 8503-2 pdf 6] ―――――

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− フェイズAで機能要求事項をまとめる。
− 概念設計の始めに,作業システムの意図する役割(システムの機能)及びその作業システム内のタス
クを,人間オペレータ又は技術機械へ割り当てることを含むタスクの全体像を記載する(4.3参照)。
− コントロールスウィートの位置を含むサイト,又は生産設備の全般レイアウトを決定できるようにす
る(4.4参照)。
− コントロールスウィートに関する空間的な要求事項の全体を決める。このための有力な手法は,コン
トロールスウィートで行われるタスクをリスト化し,ワークステーション,その他の設備に対する要
求事項を,それぞれのタスクに添付することである(4.5参照)。こうしてできたタスク領域を,要求
に合致するようにワークステーションに配置する(4.6参照)。
コントロールスウィートのレイアウトは,フェイズDにおける諸設計の基礎となる。どんな設計変更も
このフェイズの間に調整しなければならない。
コントロールスウィートを作りあげる上で,ユーザーからのインプットを採り入れ,それを統合しなけ
ればならない。ユーザーの参画は,その設計プロジェクトに参加した将来のユーザー,その他すべての人々
を雇用する構造化された手法である。ユーザーの参画は,その分野の専門家(例えば人間工学専門家)に
よって組織されなければならない。ユーザー及びプロジェクトチームの最初のコミュニケーションは,一
般に状況分析のときに始める。ひとたびそのようなコミュニケーションができあがったら,プロジェクト
チームは,コントロールスウィートのレイアウトについて,ユーザーに相談するのがよい。建物のレイア
ウトについて検討するのに役に立つツールはいろいろあり,例えば,スケールモデル,レイアウトボード
(例えば,マグネットスペースプランニングボード),三次元コンピュータグラフィックモデルなどがある。

4.3 コントロールスウィートレイアウトの始点

 コントロールスウィートの基本配置計画の与条件とし
て,次のことを行う。
− システム機能の定義(建設するプラントの機能)
− 人間及び機械への機能の割当て
− 運用スタッフの職務の総括的定義(交替勤務制,トレーニングレベルなど)
上記の3ステップによって,コントロールスウィート設計の始点として次の情報を準備する。
− システム機能のリスト
− 作業タスク,その関連性,継続時間,頻度及び作業負荷
− 運転スタッフ各メンバーの職務,及び一人のメンバーに割り当てられたすべてのタスクのグルーピン

− コントロールスウィートに設置される機器に関する暫定的な記述
これらすべてを使って作業場所及びその他の作業エリアを定義する(4.5参照)。
新しいコントロールスウィートを設計する場合は,類似の既存設備から得られる情報は,全くないか極
めて少ない。実績がないときは,スタッフィングレベル及び作業タスクについての,おおざっぱな全体像
から始める。これらは設計の過程を通じて完全なものにしなければならない。精ち(緻)な情報が手に入
らない場合,実動の仮定を使ってもよい。
既設設備の再設計又は改修の場合は,状況分析の結果が始点となる。作業組織の変更勧告に当たって,
観察された制約条件の分析と組み合わせて,機能分析全体を現行の作業タスクの全容と置き換えてもよい。
また,状況分析は,設計過程へのユーザーの直接参画を可能にする。

4.4 コントロールスウィートの場所

 サイト内のコントロールスウィートの適切な場所を決めるために,
相互に影響しあう次の人間工学的諸断面を考慮する。

――――― [JIS Z 8503-2 pdf 7] ―――――

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− 視界。換言すれば,処理サイト/エリアが特定のオペレータから見えることが重要な場合,直接目で視
て確かめられるところに作業エリアを置く。
− コントロールスウィート,製造装置,ローカルコントロールルーム及びローカルワークステーション
間の距離。
− コントロールスウィートへのアクセスビリティ及び緊急避難口。
− コミュニケーション及び個人同志のやりとりについての要求事項を含む職務・作業設計案。
− ユーザータスクと機器との相互関係。
− コントロールルーム内でのオペレータの動き,他の要員及び来訪者の存在への配慮。
− 清掃などのサービス,及びメンテナンス業務への配慮。
環境面について,次のことを考慮する。
− 適切な明かり,及び窓。
− 適切なコントロールルームの温度。
− 高騒音レベルからの保護又は排除。
− 振動からの保護又は排除。
− 外部に設置された機器(例えば,レーダー,電磁セパレーターなど)の電磁界がある場合は,人間の
健康への影響が十分に解明されていないので,その影響を最小化する位置に作業場所を置く。
詳細はJIS Z 8503-6参照。
技術面からは,次のことを考慮する。
− 建物の土木的構造。
− プロセスユニット(相互関連のあるプロセス),保護すべき区域などの相互関係。
− 配管,ケーブル及びダクトの径路。
− 将来の拡張のための備え。
その他,次のことを考慮する。
− コントロールスウィートの安全面,例えば,建屋の耐爆構造の要否,毒物の危険性及びコントロール
スウィートをシェルターとして使用することの可否など。
− セキュリティ。外部とのアクセス,特殊な検問と出入り口など。
− 広報(外部との出入りにも関係)
− セキュリティ及び広報のためのコントロールスウィートの視界。
− 建築意匠。建物が周囲と調和していること。
備考 評価のツールについては,6.参照。

4.5 コントロールスウィート内のタスク領域の概観

 コントロールスウィートのタスク領域に関する要
求事項の概要を作成する。タスク領域の概要は,コントロールスウィートと,その中で行われるタスクに
機能関連性をもつすべての部屋に関係する(6.参照)。
仕様には,次の項目を含むのがよい。
− 部屋ごとのユーザー数(数値の変動を含む。)
− 部屋ごとのフル装備されたワークステーションの推定寸法,及び推定所要空間。
− シフト交替時の引継ぎ及びチーム打合せについての要求事項。
− プリンター,電話器,警報などの騒音発生源及びこれに関連する要求事項。
− 将来の改修,拡張に備えた空間的余裕。
各作業タスクごとにタスク領域を指定する方法は,有用な手法である。これらのタスクゾーンを,

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次の原則の一つ又は幾つかに従ってワークステーションに割り当てる。
− 幾つかのタスク領域を一つの部屋にまとめる。例えば,すべての制御・統括タスク領域(オペレータ
デスク)及び休憩エリアは,一つの部屋に置ける。
− タスク領域を合併させる。例えば,すべての制御・統括タスクは,事務的タスクのタスク領域に合併
できる(いずれのタスクも同じ人が一つのワークステーションで行う。)。
− あるタスクを別の部屋に置く(他のタスクを排除する。)。

4.6 コントロールスウィートレイアウトの設計

 コントロールスウィートの機能設計は,タスク領域の
概要及び各タスク領域の要求事項に基づいて行う。
考慮しなければならない重要な点は,次による。
− タスク領域間のつながりを要するタスク
− タスク領域へのアクセス
− 環境的制約(例えば, 窓とコンピュータスクリーンとの関係)
− 建物全体のレイアウトについての建築的原則。形,階,柱,鉄骨構造,通路,業務用通路など。
− 機器収納庫及びメンテナンスアクセス
備考1. 評価のツールについては,6.参照。
2. コントロールルームの形状の詳細については,JIS Z 8503-3参照。コントロールスウィート
にある他の部屋及びローカルコントロールルームの詳細は,同じ指針が適用できる。

5. 人間工学的留意点

 コントロールスウィートの配置計画に当たっては,次に規定する人間工学的な諸
様相を考慮しなければならない。フローチャート(図1)に,これらの要因を統合化する過程を示す。リ
ンク分析は,職務タスクパターンを分析するツールであり,このパターンによって,個人及びチームオペ
レーションのための機器の最適な配置及び/又はメンテナンスを決めることができる。

5.1 コミュニケーション

 次の点を考慮する。
− 相互に口頭での頻繁なコミュニケーションを必要とする個々のタスク領域は,互いに近くに置く。
− コントロールスウィートの機器類は,必要に応じてオペレータ同志が,互いに視線を交わせるように
配置する。
− コントロールスウィートの機能にとって余分なコミュニケーションが,要員の注意を反らさないよう
にする。
− 機能の異なる部屋及び場所は,外乱の源にならないように互いに分離する。

5.2 通行及び通行路

 次の点を考慮する。
− 行き来とコミュニケーションを考慮して,距離を最短にする。
− サイトのある部分を直接目視して監視する必要がある場合は,監視タスクの作業場所は,サイトにあ
るコントロールスウィートに定める。
− 一般の人々に対するアクセス制限が,許された人々のアクセスの妨げにならないようにする。
− 非常口を通っての近道など好ましくない歩行通路に特に留意する。サイトのレイアウトは,必要があ
って訪れるどのエリアにも,容易にアクセスできるものであることが望ましい。
− ユーザーは,出入口又は人通りの多い通路を背にして座っていることに,居心地の悪さを感じるもの
である。オペレータが,気を散らさずに通常の位置から入室者を観ることができるようにする。この
ことは,セキュリティーの観点からも必要である。JIS Z 8503-3参照。

5.3 出入口

 次の点を考慮する。

――――― [JIS Z 8503-2 pdf 9] ―――――

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Z 8503-2 : 2006 (ISO 11064-2 : 2000)
− コントロールスウィート内のドア及びゲートは,大抵の機器が搬入できるものであることが望ましい。
これに関しては,機器の将来の拡張,メンテナンス,交換など,床下及び天井からのアクセスを必要
とする場合についても考えておくのがよい。
− 出入口を管轄できるスペースを考慮する。
− 救急,非常用機器具及び非常口への常時アクセスを考慮する。

5.4 環境条件

 次の点を考慮する。
− 床,壁及び天井の材料は,グレア,反射及び大きなコントラストを抑えたものとする。必要に応じて
適切な手段でノイズを抑える。
− 外乱の源になりそうな事項を特定し配慮する。コントロールルームは,このような外乱が最も少ない
場所に計画する。
− コントロールスウィートの場所は,毒物,汚染物質,放射能などが存在することがある場合,その危
険にさらされる可能性が最小になるところとする。

5.5 清掃

 次の点を考慮する。
− 建物又は構造物の材料は,長もちし,かつ,清掃しやすいものが望ましい。
− コントロールスウィート内に,ほこり及び外からのきょう雑物が,できるだけ入り込まないような対
策をとる。
− 洗浄剤の使用及び保管が,人々に悪臭又は接触の危険をもたらさないようにする。

5.6 保守

 次の点を考慮する。
− 保守作業は,コントロールスウィートの運営に邪魔にならないように行えることが望ましい。
− 保守のために機器へのアクセスが容易であるのがよい。定期点検の必要な機器(例えば,照明器具,
火災・ガス検知システム,天候調整システムなど)について留意する。
− ケーブルダクト,空調ダクトなどは,うまく隠されていて目に触れないのがよいが,保守及び修理の
ためにはいつでもアクセスできることが望ましい。
備考 メンテナンス(及び清掃)タスクの頻度及び関連施設は,コントロールセンターの運用時間(24
時間,週7日,その他)によって異なる。

5.7 来訪者

 コントロールスウィートの配置計画に当たっては,来訪者向けの設備を備えるのがよい。
専門的な来訪者と一般見学者とを区別する。それぞれのグループについて,その要求事項をシステマティ
ックに検討して確定する。次の点を考慮する。
− 一般見学者をコントロールスウィートに案内する場合は,できるだけ邪魔にならないようにする。見
学者によって,オペレータの活動が影響されないことが望ましい。一般見学者用のしかるべき受入設
備を(例えば,セントラルコントロールルームの外側に)造るのがよい。
− 専門的来訪者には,オペレータを邪魔しない範囲で,ディスプレイが見えるように設備する。
− 安全靴,ヘルメットなどの置き場所も考慮する。

5.8 支援情報

 オペレータ及びその他の要員が使う情報の幾つかは,文書形式(例えば,図面,マニュ
アルなど,できれば電子化されて)になっているのがよい。次の点を考慮する。
− 頻繁に使う情報は,簡単に取り出せるように保管されているのがよい。
− ファイリング及び保管設備は,先々の分量も適切に見越したものであることが望ましい。
− 緊急時に必要な文書は,すぐ取り出せるように特に配慮する。
− スペースの節減及び検索の迅速化のために,特に,緊急時の手順に,コンピュータを活用した文書管
理を考慮する。

――――― [JIS Z 8503-2 pdf 10] ―――――

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  • ISO 11064-2:2000(IDT)

JIS Z 8503-2:2006の国際規格 ICS 分類一覧

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