JIS Z 8732:2021 音響―音圧法による騒音源の音響パワーレベル及び音響エネルギーレベルの測定―無響室及び半無響室における精密測定方法 | ページ 2

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Z 8732 : 2021
注記1 音圧は,パスカル(Pa)で表す。
注記2 この定義は,JIS Z 8000-8:2014(対応国際規格 : ISO 80000-8:2007[21])の8-9.2と技術的に
一致している。
3.2
音圧レベル,Lp(sound pressure level)
音圧の実効値peffの2乗を,基準音圧p0の2乗で除した値の常用対数を10倍した値。
2
peff
Lp 10log10 2

(pdf 一覧ページ番号 )

                                    p0
ここに, peff : 音圧pの実効値(Pa)
p0 : 基準音圧(20 μPa)
注記1 音圧レベルは,デシベル(dB)で表す。
注記2 JIS C 1509-1で規定している周波数重み付け特性及び時間重み付け特性又は特定の周波数帯
域に適用する場合には,適切な添字を付ける。例えば,A特性音圧レベルを表す場合には,
LpAと表記する。
3.3
時間平均音圧レベル,Lp,T(time-averaged sound pressure level)
ある一定時間T(t1に始まり,t2で終わる)の音圧pの2乗の時間平均値を,基準音圧p0の2乗で除し
た値の常用対数を10倍した値。
1 t2
2
() d
ptt
LpT 10log10T t1

(pdf 一覧ページ番号 )

                           ,              2
p0
ここに, p0 : 基準音圧(20 μPa)
注記1 時間平均音圧レベルは,デシベル(dB)で表す。
注記2 時間平均音圧レベルは,必ずある測定時間長にわたって測定するので,添字Tは省略するこ
とが多い。
注記3 時間平均音圧レベルは,しばしばA特性周波数重み付けがされ,その場合の記号としてLpA,T
が用いられる。
注記4 この定義は,ISO/TR 25417:2007[20]の2.3と技術的に一致している。時間平均音圧レベルは,
デシベル(dB)で表す。
3.4
時間積分音圧レベル,LE,T(time-integrated sound pressure level)
ある一定時間T(t1に始まり,t2で終わる)の音圧pの2乗の時間積分値を,基準値E0で除した値の常
用対数を10倍した値。
t2
2
() d
ptt
t1
LET
, 10log10 (3)
E0
ここに, E0 : (20 μPa)2 s=4×10−10 Pa2s
注記1 時間積分音圧レベルは,デシベル(dB)で表す。

――――― [JIS Z 8732 pdf 6] ―――――

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Z 8732 : 2021
注記2 この量は,Lp,T+10log10(T/T0)(ただし,T0=1 s)で表される。
注記3 この量を,音の暴露(ISO 11690-1[19]参照)の測定に用いる場合には,“音圧暴露レベル(sound
exposure level)”と呼ばれている(ISO/TR 25417:2007[20]の2.7参照)。
3.5
測定時間,T(measurement time interval)
時間平均音圧レベル又は時間積分音圧レベルを算出するための,測定対象騒音源の作動時間又は作動周
期の一部又は何倍かの時間。
注記 測定時間は,秒(s)で表す。
3.6
自由音場(free sound field)
境界がなく,均質で等方性の媒質で満たされた音場。
注記1 対象とする周波数範囲で,室境界及び他の障害物からの反射が無視できる音場は,自由音場
とみなせる。
注記2 この定義は,ISO/TR 25417:2007[20]の2.17によっている。
3.7
無響室(anechoic room),無響試験室(anechoic test room),自由音場試験室(free-field test room)
自由音場の条件が成り立つ試験室。
3.8
反射面上の自由音場(free sound field over a reflecting plane)
無限大の面積の反射面の上で,障害物がなく,自由音場の条件が成り立つ半空間。
注記 反射面上の自由音場は,半自由音場ともいう。
3.9
反射面(reflecting plane)
測定対象騒音源を載せる音響的に反射性で平たんな面。
3.10
半無響室(hemi-anechoic room),半無響試験室(hemi-anechoic test room),半自由音場試験室(hemi-free-field
test room)
半自由音場の条件が成り立つ試験室。
3.11
対象周波数範囲(frequency range of interest)
一般には,1/3オクターブバンド中心周波数が100 Hzから10 000 Hzまでの周波数範囲。
注記 測定環境及び測定機器がこの規格の要求事項を満たした上で,対象周波数範囲を拡張又は縮小
することもある。A特性音響パワーレベル又はA特性音響エネルギーレベルが極端に高い又は
低い周波数で決まるような場合には,それらの周波数を含むように周波数範囲を拡張して測定
が行われる。
3.12
測定半径,r(measurement radius)
球又は半球の測定面の半径。
注記 測定半径は,メートル(m)で表す。

――――― [JIS Z 8732 pdf 7] ―――――

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Z 8732 : 2021
3.13
測定面(measurement surface)
時間平均音圧レベル又は時間積分音圧レベルを測定するマイクロホンの位置が決められた測定対象騒音
源を取り囲む面積Sの仮想面。
注記1 測定面の面積は,平方メートル(m2)で表す。
注記2 半無響室では,測定対象騒音源が置かれている反射面が境界となる。
3.14
特性音源寸法,d0(characteristic source dimension)
座標系の原点から基準箱の最も遠い隅までの距離(図1参照)。
注記1 特性音源寸法は,メートル(m)で表す。
注記2 基準箱とは,騒音源の音を放射する全ての部分及び騒音源を搭載するための試験台を取り囲
む仮想的な直方体をいう。半無響室の測定では,反射面が基準箱を構成する一つの面となる。
3.15
暗騒音(background noise)
測定対象騒音源以外の全ての音源からの騒音。
注記 暗騒音には,空気伝搬音,固体伝搬振動による放射音,及び測定装置内部の電気的ノイズも含
まれる。
3.16
暗騒音補正値,K1(background noise correction)
暗騒音の影響を考慮するために,測定対象騒音源について測定した時間平均音圧レベル又は時間積分音
圧レベルを補正する値。
注記1 暗騒音補正値は,デシベル(dB)で表す。
注記2 暗騒音補正値は,周波数に依存する。一つの周波数帯域の暗騒音補正値を,K1fと表す。ただ
し,fは周波数帯域の中心周波数。A特性周波数重み付けをする場合には,K1Aと表記する。
3.17
time-averaged sound pressure level)
面上時間平均音圧レベル,L(surface
p
測定面上の全てのマイクロホン位置又はトラバース経路における暗騒音補正をした時間平均音圧レベル
のエネルギー平均値。
NM
0.1Lpi (ST)
10
i 1
Lp 10log10 (4)
NM
ここに, Lpi(ST) : 測定対象騒音源が作動している間の,測定面上のi番目の
マイクロホン位置又はトラバース経路における暗騒音補
正をした時間平均音圧レベル(dB)
NM : マイクロホン位置又はトラバース経路の数
注記 面上時間平均音圧レベルは,デシベル(dB)で表す。
3.18
L(surface time-integrated sound pressure level)
面上時間積分音圧レベル,E,T
測定面上の全てのマイクロホン位置における暗騒音補正をした時間積分音圧レベルのエネルギー平均値。

――――― [JIS Z 8732 pdf 8] ―――――

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Z 8732 : 2021
NM
0.1LETi
,,(ST)
10
i 1
LET
, 10log10 (5)
NM
ここに, LE,T,i (ST) : 測定対象騒音源が作動している間の,測定面上のi番目の
マイクロホン位置における暗騒音補正をした時間積分音
圧レベル(dB)
NM : マイクロホン位置の数
注記 面上時間積分音圧レベルは,デシベル(dB)で表す。
3.19
音響パワー,P(sound power)
ある面上の1点における音圧pと粒子速度のその面に直交する成分unとの積の時間平均値を,その面全
体にわたって積分した量。
注記1 音響パワーは,ワット(W)で表す。
注記2 この量は,ある面を通して音源が空気中に放射する音響エネルギー(J)の時間率(J/s)に相
当する。
注記3 この定義は,ISO/TR 25417:2007[20]の2.8と技術的に一致している。
注記4 積分面を音源を取り囲む閉曲面全体とした場合,この量を音源の音響パワーという。
3.20
音響パワーレベル,LW(sound power level)
音響パワーPを,基準音響パワーP0で除した値の常用対数を10倍した値。
P
LW 10log10 (6)
P0
ここに, P0 : 基準音響パワー(1 pW)
注記1 音響パワーレベルは,デシベル(dB)で表す。
注記2 JIS C 1509-1で規定している周波数重み付け特性又は特定の周波数帯域を適用する場合には,
適切な添字を付ける。例えば,A特性音響パワーレベルを表す場合には,LWAと表記する。
注記3 この定義は,ISO/TR 25417:2007[20]の2.9と技術的に一致している。
注記4 音源の音響パワーを式(6)で表した値を,音源の音響パワーレベルという。
3.21
音響エネルギー,J(sound energy)
ある一定の時間T(t1に始まり,t2で終わる)にわたって音響パワーの瞬時値P(t)を積分した量。
t2
J () d
Ptt (7)
t1
注記1 音響エネルギーは,ジュール(J)で表す。
注記2 この量は,非定常で過渡的な音響現象に用いる。
注記3 この定義は,ISO/TR 25417:2007[20]の2.10によっている。
注記4 音源を取り囲む閉曲面全体についてこの量を積分した場合,音源の音響エネルギーという。
3.22
音響エネルギーレベル,LJ(sound energy level)
音響エネルギーJを,基準音響エネルギーJ0で除した値の常用対数を10倍した値。

――――― [JIS Z 8732 pdf 9] ―――――

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Z 8732 : 2021
J
LJ 10log10 (8)
J0
ここに, J0 : 基準音響エネルギー(1 pJ)
注記1 音響エネルギーレベルは,デシベル(dB)で表す。
注記2 JIS C 1509-1で規定している周波数重み付け特性又は特定の周波数帯域を適用する場合には,
適切な添字を付ける。例えば,A特性音響エネルギーレベルを表す場合には,LJAと表記する。
注記3 この定義は,ISO/TR 25417:2007[20]の2.11によっている。
注記4 音源の音響エネルギーを式(8)で表した値を,音源の音響エネルギーレベルという。
3.23
指向性指数,DIi(directivity index)
測定対象騒音源が測定面上のi番目のマイクロホンの方向に放射する音の音圧レベルと測定面全体に放
射する音の音圧レベルの平均値との差。
DIi Lpi Lp (9)
ここに, Lpi : 測定対象騒音源が作動している間の,測定面上のi番目のマイ
クロホン位置における暗騒音補正をした時間平均音圧レベル
又は時間積分音圧レベル(dB)
L :
p 面上時間平均音圧レベル又は面上時間積分音圧レベル(dB)
注記 指向性指数は,デシベル(dB)で表す。
3.24
面上音圧レベル不均一指数,VI(surface sound pressure level non-uniformity index)
測定面上で測定される音圧レベルのばらつきの程度を示す指数。
NM
1 2
VI (Lpi Lpav ) (10)
(NM 1) i 1
ここに, Lpi : 測定対象騒音源が作動している間の,測定面上のi番目のマイ
クロホン位置における暗騒音補正をした時間平均音圧レベル
又は時間積分音圧レベル(dB)
Lpav : 測定面上の全てのマイクロホン位置における暗騒音補正をし
た時間平均音圧レベル又は時間積分音圧レベルの算術平均値
(dB)
NM : マイクロホン位置の数
注記1 面上音圧レベル不均一指数は,デシベル(dB)で表す。
注記2 特定の測定半径でVIを求める場合には,VIrと表記する。

4 基準気象条件

  音響パワーレベル及び音響エネルギーレベルを求める際の基準気象条件は,次のとおりで,この状態に
おける空気の特性音響インピーダンスρc(ただし,ρは空気の密度,cは音速)は,411.5 N s/m3である。
a) 気温 : 23.0 ℃
b) 静圧 : 101.325 kPa
c) 相対湿度 : 50 %

――――― [JIS Z 8732 pdf 10] ―――――

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JIS Z 8732:2021の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 3745:2012(MOD)
  • ISO 3745:2012/AMENDMENT 1:2017(MOD)

JIS Z 8732:2021の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 8732:2021の関連規格と引用規格一覧