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Z 9290-4 : 2016 (IEC 62305-4 : 2010)
次のa)及びb)の条件に当てはまる場合,内部システムを保護することができる。
a) 上段のSPDに対してエネルギー協調がとれている。
b) 次の3条件のいずれかを満たしている。
1) P/F≦UW : SPDと機器との間の配線長が無視できる場合(代表例は,機器の端子部にSPDを設置)
2) P/F≦0.8 UW : 回路長が10 m以下の場合(代表例は,二次分電盤又はコンセントにSPDを設置)
注記6 内部システムにおける故障が人命の損失又は公共サービスの損失の原因となる場合,振動現
象による電圧が2倍になることを考慮し,判断基準として,UP/F≦UW/2とすることが望まし
い。
3) P/F≦(UW−UI)/2 : 回路長が10 mを超える場合(代表例は,建物の引込口,又はある場合には二次
分電盤にSPDを設置)
注記7 通信用シールドケーブルに対し,波頭部の立ち上がりしゅん(峻)度によって,各種の要求
が適用されることがある。この影響における情報は,ITU-T Lightning HandbookのChapter 10
に記載がある。
建築物等(又は部屋)の空間遮蔽及び/又はケーブルの遮蔽(シールドケーブル又は金属製ケーブルダ
クトの使用)を実施している場合,誘導過電圧UIは,一般に僅かであり,したがって,ほとんどの場合無
視することができる。
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Z 9290-4 : 2016 (IEC 62305-4 : 2010)
I : 部分雷電流
UI : 誘導過電圧
UP/F=UP+ΔU : 充電用導体とボンディング用バーとの間の雷サージ電圧
UP : SPDの制限電圧
: ボンディング導体上での誘導電圧降下
ΔU=ΔUL1+ΔUL2
H : 磁界
dH/dt : 磁界の時間微分
注記 充電用導体とボンディング用バーとの間の雷サージ電圧UP/Fは,ボンディング導体上での
誘導電圧降下ΔUのために(UP 及びΔUの最大値は必ずしも同期はしてはいないが),SPD
の電圧防護レベルUPよりも高くなる。さらに,SPDを通過する部分雷電流によって,SPD
の後段回路の防護側ループにおいて追加の電圧を誘導する。したがって,接続した機器に
被害を及ぼす最大電圧は,SPDの電圧防護レベルUPよりもかなり高くなることがある。
図C.1−充電用導体とボンディング用バーとの間の雷サージ電圧
C.2.2 設置位置及び放電電流を考慮したSPDの選定
SPDは,JIS Z 9290-1の附属書E(各設置場所における雷サージ)に従って,設置点で想定する放電電
流に耐えることが望ましい。SPDの使用は,電源用ではJIS C 5381-11,及び通信用ではJIS C 5381-21に
よってクラス分けした耐量による。
SPDの放電電流定格の選定は,接続形態の種類及び配電方式の種類の影響を受ける。これに関するより
多くの情報は,JIS C 5381-12及びJIS C 60364-5-53に記載がある。
SPDは,想定する設置位置によって,次のように選定することが望ましい。
a) 建築物等の引込線入口(LPZ 1の境界 : 例 主分電盤MB)
1) impで試験したSPD(クラスI試験) SPDに要求するインパルス電流Iimpは,JIS Z 9290-1のE.2
[建築物等への落雷による雷サージ(損傷の発生源S1)]及び/又はE.3.1[ラインへの落雷による
雷サージ(損傷の発生源S3)]によって選定したLPLに従った設置点で想定する(部分)雷電流に
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Z 9290-4 : 2016 (IEC 62305-4 : 2010)
対応することが望ましい。
2) nで試験したSPD(クラスII試験) このタイプのSPDは,線路の大部分がLPZ 0B内にある場合,
又は損傷の発生源S1及びS3によるSPD故障の可能性が無視できる場合に,用いることができる。
SPDの要求する公称放電電流Inは,JIS Z 9290-1のE.3.2[配電線近傍への落雷による雷サージ(損
傷の発生源S4)]によって選定したLPL及び関連する過電流に基づく設置点で想定するサージレベ
ルとすることが望ましい。
注記1 損傷の発生源S1及びS3によるSPDの故障のリスクは,建物及び引込線への直撃雷(ND
及びNL)の合計数が,ND+NL≦0.01の条件に従う場合,無視することができる。
b) 被保護機器の近く[LPZ 2及びこれ以上の境界 : 例 SB(二次分電盤),SA(コンセント)]
1) nで試験したSPD(クラスII試験) SPDの要求する公称放電電流Inは,JIS Z 9290-1のE.4[誘導
効果による雷サージ(損傷の発生源S1又はS2)]によって選定したLPL及び関連する過電流に基
づく設置点で想定するサージ電流とすることが望ましい。
注記2 クラスI及びクラスII試験の特性をもつSPDを,この位置に用いることができる。
2) コンビネーション波形の開回路電圧UOCで試験したSPD(クラスIII試験) 引込線が完全にLPZ 0B
内である場合,又は損傷の発生源S1及びS3によるSPDの故障が無視できる場合,このタイプの
SPDを用いることができる。SPDが要求する開回路電圧UOC(試験クラスIIIは,インピーダンス2
Ωのコンビネーション波形発生器を用いるので,短絡電流ISCはこれを用いて決定する。)は,JIS Z
9290-1のE.4によって選定したLPL及び関連する過電流に基づく設置点で想定するサージレベルと
することが望ましい。
C.3 協調のとれたSPDシステムの設置
C.3.1 一般事項
協調のとれたSPDシステムの効率は,SPDの適切な選定だけではなく,これらの正しい設置にも依存す
る。次の事項を考慮する。
a) PDの位置
b) 接続導体
C.3.2 SPDの設置位置
SPDの位置は,C.2.2に従うことが望ましく,主として次の事項に影響を受ける。
a) 規定した損傷の発生源[例 建築物等への直撃雷(S1),引込線への直撃雷(S3),建築物等近傍の大
地への落雷(S2),引込線近傍への落雷(S4)]
b) 雷サージ電流を大地に放流するための最接近場所(建築物等への引込口付近)
考慮する第1の基準は,SPDが引込口に近いほど,そのSPDによって保護する建築物等内の機器の数量
を多くすることができる(経済的利点)ことである。第2の基準としては,SPDと被保護機器とが近いほ
ど,その保護がより効果的となる(技術的利点)ことである。
C.3.3 接続導体
SPDの接続導体は,表1に規定する最小断面積とすることが望ましい。
C.3.4 SPDの協調
協調のとれたSPDシステムでは,カスケードに接続したSPDは,JIS C 5381-12及び/又はJIS C 5381-22
に従ったエネルギー協調が必要である。この目的のため,SPDの製造業者は,異なるSPD間でエネルギー
協調を達成するための十分な情報を提供することが望ましい。
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Z 9290-4 : 2016 (IEC 62305-4 : 2010)
C.3.5 協調のとれたSPDシステムを設置するための手順
協調のとれたSPDシステムは,次のように設置することが望ましい。
a) PD 1の設置 次の全ての事項に適合させることで,SPD 1によって適切に機器を保護する。適合し
ない場合は,追加のSPD(SPD 2)の設置が必要になる。
1) 建築物等への引込口(LPZ 1の境界 : 例 設置場所MB)への,C.2.2の要求項目を満足するSPD 1
の設置
2) 被保護内部システムのインパルス耐電圧UWの決定
3) PD 1の電圧防護レベルUP1の選定
4) .2.1の要求項目に適合していることの確認
b) PD 2の設置 次の全ての事項に適合させることで,SPD 1及びSPD 2によって適切に機器を保護す
る。適合しない場合は,追加のSPD(SPD 3)の設置が必要になる。
1) 必要な場合,機器の近く(LPZ 2の境界 : 例 設置場所SB又はSA)への,C.2.2の要求項目を満足
し,かつ,上段のSPD 1とエネルギー協調のとれたSPD 2の設置(C.3.4参照)。
2) PD 2の電圧防護レベルUP2の選定
3) .2.1の要求事項に適合していることの確認
c) PD 3の設置 次の全ての事項に適合させることで,SPD 1,SPD 2及びSPD 3によって適切に機器を
保護する。
1) 必要な場合,機器の近傍[例 設置場所SA(コンセント)]への,C.2.2の要求項目を満足し,かつ,
上段のSPD 1及びSPD 2とエネルギー協調のとれたSPD 3の設置(C.3.4参照)。
2) 条件UP/F3≦UWを満足していることの確認(C.2.1参照)
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Z 9290-4 : 2016 (IEC 62305-4 : 2010)
附属書D
(参考)
SPDの選定において考慮する要素
D.1 一般
Iimp,Imax及びInは,クラスI試験及びクラスII試験における動作責務試験で用いる試験パラメータであ
る。これらは,システムに設置するSPDの位置でのLPL確率レベルで発生を想定する放電電流の最大値
に関係する。Iimpは,クラスI試験に関係し,Imaxは,クラスII試験に関係する。
JIS C 5381-11に従ったIimp,Q及びW/Rの推奨値を,表D.1に示す。
表D.1−Iimp a)の推奨値
Iimp b) 1 2 5 10 12.5 c) 20 25
kA
Q 0.5 1 2.5 5 6.25 c) 10 12.5
C
W/R 0.25 1 6.25 25 39 c) 100 156
kJ/Ω
注a) この表は,ラインと中性線との間を接続しているSPDを対象とする(接続タイプ1)。
b) 一般に,Iimpは,Imaxよりも長い波形に関係している(例 10/350 μs)。
c) IS C 60364-5-53参照
D.2 SPDが受けるストレスを決定する項目
SPDが雷サージ印加によって受けるストレスは,多くの複雑で相互に関連したパラメータの関数であり,
次の事項を含んでいる。
a) 建築物等内のSPDの位置(図D.1参照)
b) 雷撃の設備への結合方法(図D.2参照)。例 建築物等のLPSへの直撃雷(S1),建築物等への近傍雷
(S2),又は建築物等への引込線への直撃雷(S3)若しくは近傍雷(S4)
c) 建築物等内での雷電流の分流。例 接地極システムへ流れる雷電流の一部,並びに建築物等への引込
線・管類(配電線,金属配管,通信線等)及びこれらに用いている雷等電位ボンディング用のSPDを
経由しての遠方の接地へ流れる残りの雷電流
d) 建築物等への引込線の抵抗及びインダクタンス。これらの構成要素は,電流波高値I及び電荷Qの配
分比に影響する。
e) 設備に接続した追加の導電性の引込線・管類。これらは直撃雷電流の一部を通電するため,雷等電位
ボンディング用SPDを経由して配電線へ流れる割合を低減する。非導電性部材の交換によって,引込
線・管類の耐久性に注意を払うことが望ましい。
f) 波形。雷サージ発生時に,SPDが処理する必要のある電流波高値を簡単に考慮することはできない。
この雷サージの波形(例 直撃雷電流及び分流雷電流に対しては10/350 μs,誘導雷電流に対しては8/20
μs)及び電荷量Qを考慮する。
g) 電源線経由で対象とする建築物等に相互接続した追加の建築物等。これらは,雷電流の分流に影響す
る。
――――― [JIS Z 9290-4 pdf 70] ―――――
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JIS Z 9290-4:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 62305-4:2010(IDT)
JIS Z 9290-4:2016の国際規格 ICS 分類一覧
JIS Z 9290-4:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC5381-11:2014
- 低圧サージ防護デバイス―第11部:低圧配電システムに接続する低圧サージ防護デバイスの要求性能及び試験方法
- JISC5381-12:2014
- 低圧サージ防護デバイス―第12部:低圧配電システムに接続する低圧サージ防護デバイスの選定及び適用基準
- JISC5381-21:2014
- 低圧サージ防護デバイス―第21部:通信及び信号回線に接続するサージ防護デバイス(SPD)の要求性能及び試験方法
- JISC5381-22:2018
- 低圧サージ防護デバイス―第22部:通信及び信号回線に接続するサージ防護デバイス(SPD)の選定及び適用基準
- JISC60364-5-53:2006
- 建築電気設備―第5-53部:電気機器の選定及び施工―断路,開閉及び制御
- JISC60664-1:2009
- 低圧系統内機器の絶縁協調―第1部:基本原則,要求事項及び試験
- JISC61000-4-5:2018
- 電磁両立性―第4-5部:試験及び測定技術―サージイミュニティ試験
- JISZ9290-1:2014
- 雷保護―第1部:一般原則
- JISZ9290-3:2019
- 雷保護―第3部:建築物等への物的損傷及び人命の危険