JIS B 0102-1:2013 歯車用語―第1部:幾何形状に関する定義 | ページ 2

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B 0102-1 : 2013
a) 交差軸歯車対 b) ねじ歯車(3.2.1.5) c) ウォームギヤ(2.3.2.8)
図8−軸角の例
2.1.1.9
外転サイクロイド機構(epicyclic gear),外転サイクロイド歯車列(epicyclic gear train),遊星歯車機構
(planetary gear),遊星歯車列(planetary gear train)
内歯歯車(2.1.2.8)と,それと同軸で回転し,その内歯歯車及び太陽歯車(2.1.2.7)とかみ合う遊星歯車
(2.1.2.9)を支持するキャリヤ(2.1.2.10)から構成される機構。これらの構成要素が複数で構成される機
構もある(図9参照)。
図9−遊星歯車機構の例
2.1.2 相手歯車
2.1.2.1
相手歯車(mating gear)
かみ合う二つの歯車のうち,主体でない方の歯車。
2.1.2.2
小歯車(pinion)
歯車対をなす二つの歯車のうち,歯数(2.1.2.12)の少ない方の歯車。
2.1.2.3
大歯車(wheel, gear)
歯車対をなす二つの歯車のうち,歯数(2.1.2.12)の多い方の歯車。

――――― [JIS B 0102-1 pdf 6] ―――――

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注記 “wheel”又は“gear”を大歯車とするのは,これらが“pinion”と対として用いられているこ
とが明らかな場合に限る。
2.1.2.4
駆動歯車(driving gear)
歯車対をなす二つの歯車のうち,相手の歯車を回転させる歯車。
2.1.2.5
被動歯車(driven gear)
歯車対をなす二つの歯車のうち,相手の歯車によって回転させられる歯車。
2.1.2.6
中間歯車(idler gear)
二つの歯車にかみ合って,一方から回転させられ他方を回転させる歯車。
2.1.2.7
太陽歯車(sun gear)
遊星歯車機構において,中心に位置する外歯車(図9参照)。
2.1.2.8
内歯歯車(annulus gear)
遊星歯車機構において,外側に位置する内歯車(図9参照)。
2.1.2.9
遊星歯車(planet gear)
遊星歯車機構において,キャリヤ(2.1.2.10)が支持する中間歯車(図9参照)。
2.1.2.10
キャリヤ(carrier)
遊星歯車機構において,遊星歯車を支持する回転要素(図9参照)。
2.1.2.11
セグメントギヤ(gear segment)
歯が全周にわたらない歯車。
2.1.2.12
歯数(number of teeth)
一つの歯車の全周にわたる歯の数。
2.1.2.13
歯車の一部分(sector of a gear)
一つの歯車の中から連続した数ピッチを取り出した部分。
2.1.3 相対速度
2.1.3.1
歯数比(gear ratio)
大歯車の歯数を小歯車の歯数で除した値。
2.1.3.2
速度伝達比(transmission ratio)
歯車の入力軸の角速度を出力軸の角速度で除した値。
注記 必要があれば,速度伝達比に,両歯車の回転方向が同じときに+,逆のときに−を付ける。

――――― [JIS B 0102-1 pdf 7] ―――――

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2.1.3.3
減速歯車(speed reducing gears)
出力軸の角速度が,入力軸の角速度より小さい歯車対又は歯車列。
2.1.3.4
増速歯車(speed increasing gears)
出力軸の角速度が,入力軸の角速度より大きい歯車対又は歯車列。
2.1.3.5
減速比(speed reducing ratio)
減速歯車の速度伝達比。
2.1.3.6
増速比(speed increasing ratio)
増速歯車の速度伝達比の逆数。
2.1.4 ピッチ面及び基準面
2.1.4.1
ピッチ面(pitch surface)
与えられた歯車対で,相手歯車の相対運動の瞬間軸が,考えている歯車に対して描く幾何学的な面(図
10参照)。
注記 平行軸歯車対及び交差軸歯車対のピッチ面は,滑ることなく互いに転がる。食い違い軸(円筒
及びハイポイド)歯車対のピッチ面は,歯面に沿った滑りを伴う。
a) 円筒歯車(2.3.2.1) b) ラック(3.1.7.1) c) 冠歯車(4.1.6.1)
図10−ピッチ面及びピッチ平面の例
2.1.4.2
基準面(reference surface)
歯車の歯の寸法を定義する,基準となる面(図11参照)。
図11−基準面の例

――――― [JIS B 0102-1 pdf 8] ―――――

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2.1.4.3
基準···(reference ···)
歯車の基準面に関連して定義され,用語に適用される限定詞。
注記 “基準”と“かみ合い”とを明確に区別する必要がない場合,慣用的に限定詞“基準”を既知
のこととして省略してもよい。加工時のデータム面として“基準面”を使用し,これと混同す
るおそれがある場合は,限定詞“歯の基準”を用いる。
2.1.4.4
かみ合い···(operating ···)
歯車のピッチ面に関連して定義され,用語に適用される限定詞。
注記 “基準”と“かみ合い”とを明確に区別する必要がない場合,慣用的に限定詞“基準”を既知
のこととして省略してもよい。加工時のデータム面として“基準面”を使用し,これと混同す
るおそれがある場合は,限定詞“歯の基準”を用いる。
2.1.4.5
ピッチ平面(pitch plane)
ラック(3.1.7.1),又は冠歯車(4.1.6.1)のピッチ面(図10参照)。

2.2 歯の特性

2.2.1  寸法及び係数
2.2.1.1
歯(tooth, gear tooth)
相手歯車のこれらの要素に対応する要素間の空間に入り込み,これによって一方の歯車が他方を回転さ
せることを保証する歯車の要素。
2.2.1.2
歯溝(tooth space)
歯車の隣り合う二つの歯の間の空間。
2.2.1.3
歯部(toothing)
歯のある部品の完全な歯の部分。
2.2.1.4
ピッチ(pitch)
隣接する対応歯面(2.2.4.4)の,ある特定の方向での均一な間隔を定義した寸法。
2.2.1.5
モジュール(module)
基準面上でのピッチを,円周率πで除した値。
2.2.1.6
ダイヤメトラルピッチ(diametral pitch)
円周率πをインチ単位で表示した,基準面上でのピッチで除した値。
2.2.1.7
モジュール単位(unity value of dimension)
ミリメートル単位で表した歯の寸法を与える寸法を,モジュールで除した値。
注記 歯の寸法を与える寸法が転位量(3.1.8.6)の場合,この値は“転位係数”という。

――――― [JIS B 0102-1 pdf 9] ―――――

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2.2.1.8
有効歯幅(effective facewidth)
かみ合っているとみなされる歯幅(3.1.1.14)。
2.2.2 歯先及び歯底面
2.2.2.1
歯先面(tip surface)
外歯車(2.2.2.7)の歯の外接面,又は内歯車(2.2.2.8)の歯の内接面を含む,同軸回転面(図12参照)。
2.2.2.1
2.2.2.1
a) 外歯車 b) 内歯車
図12−歯先面の例
2.2.2.2
歯末(addendum)
基準面と歯先面との間の歯の部分(図13参照)。
2.2.2.3
歯の頂部(top land)
一つの歯の歯先面の部分(図13参照)。
図13−歯の部分の名称の例(1)
2.2.2.4
歯底面(root surface)
歯溝の底を含む同軸回転面(図14参照)。

――――― [JIS B 0102-1 pdf 10] ―――――

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JIS B 0102-1:2013の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 1122-1:1998(MOD)

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