JIS C 3660-403:2019 電気・光ファイバケーブル―非金属材料の試験方法―第403部:各種試験―架橋コンパウンドのオゾン試験 | ページ 2

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C 3660-403 : 2019 (IEC 60811-403 : 2012)
4.4.4 シース試験片の準備
2本のダンベル状試験片をJIS C 3660-501に従って準備する。試験片の最小厚さは,0.6 mmとする。
ダンベル状試験片が採れない小さいサイズのケーブルの場合は,絶縁体試験片に対して規定した試験方
法を用いる。

4.5 試験片の調整法及び応力変形方法

4.5.1  絶縁体試験片
線心に外部押出半導電層のない場合,1本の試験片はねじれることなく線心の曲がりぐせ面に沿ってマ
ンドレルに1回巻き付け,両端の交差部をひも又はテープでしばる。2回目の試験も同様とし,曲げる方
向は逆方向とする。
線心に外部押出半導電層のある場合,2本の試験片は外部押出半導電層を取り除いたものと,そのまま
のものについて,上記と同様にそれぞれの方向へ曲げる。
曲げは,2028 ℃の温度で,表1に示す外径の黄銅,アルミニウム又は適切な処理を施した木製マンド
レルを用いて行う。
表1−マンドレル外径
線心の外径 マンドレル径
d(mm) (線心径の倍数)
d≦12.5 4±0.1
12.5 20 30 45 試験片が硬くて両端末で交差できない場合には,規定の直径のマンドレルの周りに少なくとも180度曲
げてしばる。
各試験片の表面は,清浄な布で汚れ及び水滴を拭き取る。マンドレル上に曲げられた試験片は,試験前
に,追加の処理することなく,空気中に室温で3045分間放置する。
4.5.2 シース試験片
各試験片の表面は,清浄な布で汚れ及び水滴を拭き取る。試験片は,デシケータに入れ,23±5 ℃で16
時間以上放置する。
試験片の両端を固定装置で引っ張って留める。伸び率は,(33±2)%とする。
注記 留め金具近くのオゾンクラックをできるだけ避けるため,試験片の留め金具近くに適切な耐オ
ゾン塗料を塗布する場合がある。

4.6 オゾン暴露

  4.4によって準備した試験片を,試験コックの付いた試験槽の中央に並べる。試験片の間隔は,20 mm
以上とする。
試験片は,関連ケーブル規格に規定されていない限り,25±2 ℃の温度に維持し,規定オゾン濃度の乾
燥空気の流れの中に暴露する。
オゾン濃度及び暴露時間は,関連ケーブル規格の規定による。
オゾン濃度は,4.8によって試験槽内で測定する。
規定オゾン濃度の空気は,風量280560 L/hとし,空気圧は大気圧より僅かに高くしておく。

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4.7 結果の評価

  試験後,試験槽から試験片を取り出し,拡大しないで目視で観察する。
締付部分から最も遠い180度の範囲の絶縁体にクラックがあってはならない。
ダンベル状試験片の中央狭部の表面にクラックがあってはならない。
留め金具近くのクラックは無視する。

4.8 オゾン濃度の測定

4.8.1  化学分析
4.8.1.1 試薬
試薬は,分析に適した品質の試薬を用いる。
常時,蒸留水を用いる。
a) でんぷん指示液 可溶性でんぷん1 gを冷水40 mLに入れ完全に溶解するまでかくはん(撹拌)しな
がら沸点まで加熱する。この溶液を冷水で約200 mLに薄めて,次に結晶塩化亜鉛2 gを加える。溶液
を静置し,上澄液を用いる。繰り返し用いる場合,溶液は,23日ごとに作り直す。
他の方法は,沸騰水100 mL中に可溶性でんぷん1 gを溶かした新しい液を使ってもよい。
いずれのでんぷん溶液も指示薬として用いる場合は,滴定液に10 %酢酸を23滴加える。
b) 標準よう素溶液 よう化カリウム(KI)2 g及び水10 mLをひょう量瓶に入れ質量を量る。ひょう量
皿に載せたひょう量瓶内の溶液中によう素を総よう素量が約0.1 gになるまで直接加える。よう素を加
えた溶液の質量を正確にひょう量し,加えたよう素の量を決定する。溶液をビーカーに注いでから,
ビーカー上に保持したひょう量瓶を水で洗う。次に,溶液をビーカーから1 000 mL目盛の全量フラス
コに注ぎ,水ですすがれたビーカーで水を全量フラスコへ注ぎ,全量フラスコ内の溶液を1 000 mLに
希釈する。
注記 この溶液は,茶色の瓶に入れ,密栓をして冷暗所に保管すると安定する。
c) チオ硫酸ナトリウム溶液 標準よう素溶液とほぼ同じ力価のチオ硫酸ナトリウム(Na2S2O3)溶液を準
備する。作り方は,1000 mL全量フラスコにチオ硫酸ナトリウム五水和物(Na2S2O3・5H2O)0.24 gを
入れ1 000 mLに希釈する。この溶液は徐々に力価を失うので,オゾン試験を行う日に,力価を補正す
る。
Na2S2O3溶液の力価Eは,よう素等価計数として次の式で計算され,溶液ミリリットル(mL)当た
りのよう素ミリグラム(mg)で表す。
F C
E
S
ここに, F : よう素溶液の体積(mL)
C : よう素濃度(mg/mL)
S : 滴定に要したNa2S2O3溶液の体積(mL)
d) よう化カリウム溶液 純粋なKI 20 gを水2 000 mLで薄める。
e) 酢酸 10 %溶液(体積比)を準備する。
4.8.1.2 手順
体積を測定したオゾンを含む空気を試験槽からKI溶液を通して泡立てるか,又は適切な方法で捕集し
てKI溶液と混合させる。
手順は,次のいずれかの方法による。
a) I溶液100 mLの入った試料瓶の一方の口を試験槽の試料採取用コックへ,他の口を500 mLガスビ

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ュレットへ接続する。試料瓶からガス室の試料採取用コックへ接続するガラス管は,試料瓶内のKI
溶液面より下方に達するようにする。ビュレット上の2方止栓を大気方向に開き,ビュレットの底に
接続したアスピレータをもち上げて,ビュレットを水で満たす。ビュレットの大気側方向止栓を閉じ,
試料瓶方向へ開き,試験槽の試料採取用コックを試料瓶方向へ開く。アスピレータをビュレットの水
が空になるまで下げる。この点に達したとき,試験槽から500 mLのガスがKI溶液内で泡立つ。次に,
止栓を閉じ,瓶を滴定のために回収する。
b) 400 mL容量の分液漏斗をKI溶液で満たし,充された口を試験槽の試験用コックへ接続する。試験
用コックと分液漏斗の底に付いている止栓とを同時に開け,KI溶液約200 mLを漏斗の下方に置いた
目盛付きシリンダに移す。試験栓と止栓とを速やかに閉じた後,分液漏斗を取り外す。次に,KI溶液
と完全に反応するよう分液漏斗を振る。目盛付きシリンダ内の溶液は,遊離よう素の存在を確認する
ため,でんぷん指示薬で試験し,検出されなかった場合は,そのガス試料は捨てて,再度捕集する。
a)又はb)のいずれかの方法によって,試験槽からの既知体積と反応したKI溶液は,でんぷん指示薬を
用いて,Na2S2O3溶液で滴定する。
4.8.1.3 計算
室温及び常圧下で(平均室内温度及び圧力下での,この分析方法の精度内で)よう素1 mgはオゾン0.1
mgと等価であるから,オゾン濃度は,次の式で計算する。
10 S E
オゾン%(体積比)=
V
ここに, S : 滴定に使用したNa2S2O3溶液の体積(mL)
E : Na2S2O3溶液のよう素等価係数(よう素mg/Na2S2O3 mL)
V : 捕集したガス試料の体積(mL)
4.8.2 オゾンメータによる直接測定
化学的分析に代わる方法として,オゾン濃度は,化学的方法によって得られた結果との比較によって,
校正されたオゾンメータで直接測定できる。

5 試験報告書

  試験報告書は,JIS C 3660-100に従って作成する。

JIS C 3660-403:2019の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60811-403:2012(IDT)

JIS C 3660-403:2019の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 3660-403:2019の関連規格と引用規格一覧