JIS C 61000-4-22:2014 電磁両立性―第4-22部:試験及び測定技術―全電波無響室(FAR)における放射エミッション及びイミュニティ試験 | ページ 2

4
C 61000-4-22 : 2014 (IEC 61000-4-22 : 2010)
界強度”として定義する。
イミュニティ試験における測定量は,搬送波の電界強度で表し,測定距離dmeasurementにおける平均シス
テム変換係数 Cを用いて算出する。測定量は水平偏波及び垂直偏波各々で取得する。
dB

4.2 放射エミッション測定における測定量

(附属書B参照) FARにおける放射エミッション測定における測定量は,EUTから放射する電界強度とする。これは,
直線偏波アンテナを使用し,測定距離dmeasurementの下で,受信点における最大電圧に対して平均システム
変換係数 Cを適用した値とする。測定は,受信アンテナの水平偏波及び垂直偏波のそれぞれに対して実
dB
施し,製品規格に規定する基準距離dreferenceでの結果として表す。

5 FARの検証及び校正手順

5.1 一般

  FARにおける性能要求事項,並びに放射エミッション測定及び放射イミュニティ試験に共通の検証手
順を規定する。

5.2 検証時のセットアップ

  検証手順として使用可能なセットアップを図1図4に示す。全ての検証手順セットアップは,平均シ
ステム変換係数(5.4参照)を決定するための変換基準点(PTR)をもつ。
これらのセットアップのそれぞれに必要な主な測定器を,次に示す。詳細は,a) k)による。
− タイプ1(図1) : 信号発生器,電力増幅器,スペクトラムアナライザ又は高周波電力計,及び電界プ
ローブ
− タイプ2(図2) : 信号発生器,電力増幅器,スペクトラムアナライザ又は高周波電力計,及び基準ア
ンテナ
− タイプ3(図3) : ネットワークアナライザ及び基準アンテナ
− タイプ4(図4) : ネットワークアナライザ,電力増幅器及び基準アンテナ

――――― [JIS C 61000-4-22 pdf 6] ―――――

                                                                                              5
C 61000-4-22 : 2014 (IEC 61000-4-22 : 2010)
FAR
ADC PTR
信号発生器 電力増幅器 方向性結合器 広帯域アンテナ
FDC AC1
スペクトラムアナライザ
又は高周波電力計
電界
プローブ
FFP
コンピュータ 電界モニタ
AC1 方向性結合器と,スペクトラムアナライザ又は高周波電力計との間のケーブル減衰量(dB)
FFP 電界プローブの校正係数(リニアスケール)
ADC 方向性結合器の入出力間の減衰量(dB)
FDC 方向性結合器の結合係数(dB)
PTR 変換基準点
図1−タイプ1検証ブロック図
FAR
ADC PTR
信号発生器 電力増幅器 方向性結合器 広帯域アンテナ
FDC AC1
スペクトラムアナライザ
又は高周波電力計
基準アンテナ
FRA
スペクトラムアナライザ AC2
コンピュータ
AC1 方向性結合器と,スペクトラムアナライザ又は高周波電力計との間のケーブル減衰量(dB)
AC2 基準アンテナとスペクトラムアナライザとの間のケーブル減衰量(dB)
FRA 基準アンテナのアンテナ係数[dB(1/m)]
ADC 方向性結合器の入出力間の減衰量(dB)
FDC 方向性結合器の結合係数(dB)
PTR 変換基準点
図2−タイプ2 検証ブロック図

――――― [JIS C 61000-4-22 pdf 7] ―――――

6
C 61000-4-22 : 2014 (IEC 61000-4-22 : 2010)
FAR
PTR
ベクトルネットワーク
アナライザ ポート 1 広帯域
又は アンテナ
スカラネットワーク ポート 2
アナライザ
AC2
基準 FRA
アンテナ
PRA
コンピュータ
基準アンテナとネットワークアナライザとの間のケーブルの減衰の補正には,ネットワークアナライザのノー
マライズ機能を使ってもよい。(正規化のために基準アンテナの基準点PRAと変換基準点PTRを接続する)その
場合には,式(9)のAC2は0(ゼロ)として計算する。
FRA 基準アンテナのアンテナ係数[dB(1/m)]
AC2 基準アンテナとスペクトラム(ネットワーク)アナライザとの間のケーブル減衰量(dB)
PRA 基準アンテナの基準点
PTR 変換基準点
図3−タイプ3 検証ブロック図
PTR
FAR
ADC
ベクトルネット R 電力 方向性結合器 広帯域
ワークアナライザ 増幅器 アンテナ
又は
A
スカラネットワーク
FDC
アナライザ AC1
B
AC2 基準アンテナ
FRA
PRA
コンピュータ
AC1 方向性結合器と,スペクトラムアナライザ又はネットワークアナライザとの間のケーブル減衰量(dB)
AC2 基準アンテナと,スペクトラムアナライザ又はネットワークアナライザとの間のケーブル減衰量(dB)
FRA 基準アンテナのアンテナ係数[dB(1/m)]
ADC 方向性結合器の入出力間の減衰量(dB)
FDC 方向性結合器の結合係数(dB)
PTR 変換基準点
PRA 基準アンテナの基準点
R ネットワークアナライザポート(出力ポートR)
A ネットワークアナライザポート(入力ポートA)
B ネットワークアナライザポート(入力ポートB)
図4−タイプ4 検証ブロック図

――――― [JIS C 61000-4-22 pdf 8] ―――――

                                                                                              7
C 61000-4-22 : 2014 (IEC 61000-4-22 : 2010)
次の構成要素は,FARの検証セットアップの一部である。異なるセットアップのタイプに対して要求
する構成要素の概要リストを,表1に示す。
a) 全電波無響室(FAR) 試験領域及び検証の距離は,図5(5.5参照),3.12及び3.14による。
b) 広帯域アンテナ 広帯域アンテナの位置は室内で固定する。
注記1 アンテナ係数は,この検証及び校正では,FAR試験システムの変換係数の一部として与
えられるため,必要ではない。
c) 高周波電力計,選択レベル計,又はスペクトラムアナライザ
d) 方向性結合器
e) 等方性電界プローブ及び電界モニタ
f) 基準アンテナ 基準アンテナは,30 MHz1 GHzの周波数範囲に対してはCISPR 16-1-4の5.4.2.3,
1 GHz18 GHzの周波数範囲に対してはCISPR 16-1-4の8.3.3.1の各要求事項に従わなければならな
い。
g) 広帯域アンテナに接続するケーブル 広帯域アンテナまでの配線は固定する。
注記2 この検証及び校正では,広帯域アンテナに接続するケーブルの減衰は,FAR試験システ
ムの変換係数の一部に含まれる。
注記3 広帯域アンテナに接続するケーブルの影響を最小限とするため,ケーブルはアンテナから
背面の電波吸収体壁に向けて水平に配置した後,床に向けて垂直に配置することが望まし
い。
h) 他の高周波ケーブル 他の高周波ケーブルの特性は,事前に校正しなければならない。この校正に利
用したケーブルとその後の試験で使用するケーブルに差異がある場合には,個別に特性を考慮する。
i) 信号源 安定した信号を発生できる高周波信号発生器。
j) 電力増幅器 出力電力は,この検証及び校正並びにイミュニティ試験[c)及びd)参照]の間監視しな
ければならない。高調波及び利得圧縮特性については,附属書Aを参照。
k) スカラ又はベクトルネットワークアナライザ 2点間伝達関数(S21)又は2信号の比の測定に用いる
測定器。
表1−それぞれの検証セットアップに必要な構成
構成要素a) 検証セットアップb)
タイプ1 タイプ2 タイプ3 タイプ4
a) 全電波無響室(FAR)
b) 広帯域アンテナ
c) 高周波電力計 − −
d) 方向性結合器 −
e) 等方性電界プローブ及び電界モニタ − − −
f) 基準アンテナ −
g) 広帯域アンテナ接続ケーブル
h) 他の高周波ケーブル
i) 信号源 − −
j) 電力増幅器 −
k) ネットワークアナライザ − −
注a) 各項目の初頭記号は,5.2のa) k) に対応する。
b) “”は必要な項目,“−”は不要な項目を示す。

――――― [JIS C 61000-4-22 pdf 9] ―――――

8
C 61000-4-22 : 2014 (IEC 61000-4-22 : 2010)

5.3 試験設備

5.3.1  一般事項
FARの検証は,5.3.25.3.8に従って,報告書に写真及び文書を記載する。
5.3.2 試験領域
試験領域は,箇条6に規定するように,EUTに接続したケーブルを含む,EUTの最大寸法を取り囲む
円筒状の空間である。試験領域の直径,底面の位置,上面の位置及び中心位置を明確に定義しなければな
らない。
5.3.3 広帯域アンテナ
広帯域アンテナは,FAR内部の試験領域の外の固定位置に設置しなければならない。アンテナ位置は,
通常,試験領域の中心の高さに設置する。広帯域アンテナは放射エミッション測定では受信アンテナとし
て使用し,検証及び校正並びにイミュニティ試験では送信アンテナとして使用する。検証及び校正は,イ
ミュニティ試験又は放射エミッション測定に用いる様々な周波数範囲に対応したアンテナごとに行う。
5.3.4 アンテナケーブル
アンテナケーブルが反射体になり,FAR試験で得た結果に影響を及ぼす可能性があるので,ケーブル
の配置を考慮する。FAR内の広帯域アンテナに接続したケーブルの長さ及び配置は,FARでの検証及び
製品試験で同一にする。検証に当たってアンテナケーブルにフェライト素子を装着した場合は,EUT試
験でも同一条件とする。
5.3.5 セットアップテーブル
セットアップテーブルは非導電性で,低誘電率の材料で構成することが望ましい。試験領域内に設置す
る可搬形のセットアップテーブルは,5.6に規定する装置の検証では,配置する必要はない。試験領域外
に設置し,常にEUT試験に使用するセットアップテーブルは,FAR装置の一部として考え,5.6の検証
手順でも,設置しなければならない。
5.3.6 ターンテーブル
最少の設備構成として,試験領域内に遠隔操作ターンテーブルを設置することが望ましい。試験設備の
検証及び校正は,ターンテーブル,電力供給線及び通信ケーブルをEUT試験に用いる標準的な配置にし
て行う。
5.3.7 自動アンテナ偏波切替機
試験時間の短縮のため,コンピュータ制御の自動アンテナ偏波切替機を用いることが望ましい。
5.3.8 電波吸収体の配置
検証で用いる電波吸収体の配置は,EUT試験と同じでなければならない。

5.4 FAR検証手順によって決定する量の定義

  各検証位置に対し,FAR検証手順から決定する量をこの細分箇条で規定する。位置xにおけるシステム
変換係数CdB,x[dB(1/m)]は,式(1) による。
2
dx
CdB,x 15
20 log( fMHz ) 10 log (1)
Pfn,x
ここに, fMHz : 周波数(MHz)
x : 検証位置を示す記号
dx : 広帯域アンテナの基準点と,電界プローブ又は基準アンテナ
の基準点との距離(m)(5.5参照)
Pfn,x : 正規化進行波電力(W)。式(2)による。

――――― [JIS C 61000-4-22 pdf 10] ―――――

次のページ PDF 11

JIS C 61000-4-22:2014の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61000-4-22:2010(IDT)

JIS C 61000-4-22:2014の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 61000-4-22:2014の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称