JIS C 6101-1:1998 テレビジョン受信機試験方法 第1部:一般的事項―高周波テレビジョン信号及び映像周波数における電気的測定 | ページ 23

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上記のパラメータはフロント投写形ディスプレイのための測定である。
画面中心の輝度は,次の式によって算出する。
L GE
ここに, L : 画面中心の輝度 (cd/m2)
G : スクリーン利得
E : 画面中心の照度 (lx)
画面の中心位置の照度は,投写形ディスプレイの光束が得られたとき,次の式によって算出する。
k
E
S
ここに, 替 投写機の光束 (lm)
S : 画像の面積 (m2)
k : 使用投写形ディスプレイの固有係数
光束指数はk 死 地
備考 投写形ディスプレイの光束 定するのは困難である。しかし,照度Eが与えられた画面で
測定されたら,投写形ディスプレイの値k 堰歟霰 知であれば,違ったサイ
ズのその他の画面の照度は算出する。したがって,k 戰 ィスプレイの照度のための有
効な指数である。この指数はこの基準で“光束指数”として指定される。
7.4.6.2 試験方法
7.4.6.2.1 試験状態
a) 試験映像信号 : 白ウインド信号及び全白信号
7.4.6.2.2 試験手順(スクリーン利得−標準的方法)
a) 受信機設定と輝度の調整は,7.4.2.2.2と同じにする。
b) 試験信号を全白信号に変え,標準観察位置での画面中心の輝度を望遠レンズの付いた輝度計で測定す
る。
c) 最大輝度が得られるように輝度計の位置を調整する。
d) 画面の中心位置で,投写機に向けて照度計を置き,最大照度が得られるように照度計の位置を調整す
る。
e) スクリーン利得を次の式で算出する。
G L
E
ここに, L : 画面の最大輝度
E : 画面中心の最大照度
備考 画面利得はスライドプロジェクターのようなほかの光源によっても測定できる。その場合は,
試験用画面に垂直になる光軸の位置に設定し画面全体がカバーされるように光を画面に投写す
る。
7.4.6.2.3 試験手順(スクリーン利得−別法) スクリーン利得は,次の方法でより正確に求められる。
a) 受信機設定と輝度の調整は,7.4.2.2.2と同じにする。

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b) 試験信号を全白信号に変え,標準観察位置での画面中心の輝度を望遠レンズの付いた輝度計で測定す
る。
c) 最大輝度が得られるように輝度計の位置を調整する。
d) 白拡散反射器を画面の中心に置き,同じ位置で輝度を測定する。
e) 画面利得Gを次の式で算出する。
L
G
LS
ここに, L : 画面の最大輝度
LS : 拡散反射器の輝度
反射器の反射係数(約0.95)
備考 CIE発行物46で指定された白反射率基準を白拡散反射器として使う。
7.4.6.2.4 試験手順(光束指数)
a) 画面の中心位置で全白画像の照度を照度計を使って測定する。
b) 投写形ディスプレイの光束指数を次の式を使って算出する。
I
ES
ここに, 光束指数 (lm)
E : 画面の中心位置での照度 (lX)
S : 使用画面の面積 (m2)
7.4.6.3 結果の表示 結果は,表にする。ただし,投写形ディスプレイ以外の光源を利得測定に使ってい
れば,それを結果に付記する。

7.4.7 ブランキング

7.4.7.1  はじめに 投写形ディスプレイでは,ビデオ信号の折返しによる画像端の輝度上昇,又はスクリ
ーンの外側に投写されることを防ぐため,ビデオ信号の両端にブランキングをかける場合がある。そのよ
うな帰線消去が,複合試験パターン又は同様のパターンを観察して見つかったら,この項で記述する測定
を行う。
7.4.7.2 試験方法
7.4.7.2.1 試験状態
a) 試験映像信号 : 全白信号
7.4.7.2.2 試験手順
a) 試験受信機を標準受信機設定におき,全白信号を加える。
b) 二現象オシロスコープのプローブの一つをビデオ信号の入力端子へ,他方をCRTの電極のような表示
のための信号出力へ接続し,両信号の水平及び垂直ブランキング期間を比較する。
7.4.7.3 結果の表示 入力ビデオ信号と出力信号の両方のブランキング期間を表す。

7.5 液晶ディスプレイの固有特性

7.5.1 全般

 この項では,直視方式の液晶ディスプレイの測定について規定する。投写方式の液晶ディス
プレイの測定については,7.4を適用する。
この項で記述した以外の画像の一般性質の測定は,7.1に記述する。しかし,液晶ディスプレイについて
は幾何学的ひずみを測定する必要がない。

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7.5.1.1 標準観視距離,高さ及び位置 標準観視距離は,画面高さの6倍とし,標準観察位置は,白画像
の輝度が,画面中心で標準観視距離において最大になる位置にする。
標準観視距離,高さ及び位置の定義については7.4.1で与えられる。
投写形ディスプレイの標準観視距離については,ここで定義するのと異なるので注意を要する。
7.5.1.2 一般的試験状態 7.1.1.4と同じ状態を適用する。

7.5.2 輝度均一度

 標準観察位置を除いて,7.4.2.2と同じ方法を用いる。

7.5.3 輝度の時間による変化

7.5.3.1 はじめに この試験は,液晶ディスプレイの輝度は動作の初期の時間によって変化しやすいので,
白画像の輝度の時間変化を測定する。
7.5.3.2 試験方法 輝度計は,標準観察位置に置く。
7.5.3.2.1 試験状態 7.4.2.2.1と同じにする。
7.5.3.2.2 試験手順
a) 受信機設定と輝度の調整は,7.4.2.2.2と同じにする。
b) ディスプレイの電源を切り,その温度が試験室の温度にほぼ達した後に再び電源を入れる。
c) 画面の中心の白画像の輝度を,動作開始の1分後から輝度が安定するまでスポット輝度計によって測
定する。
d) 中心以外の画面の点での変化が必要ならば,それらを図82で指定された点で行う。
7.5.3.3 結果の表示 結果は,グラフにする。

7.5.4 色度の均一度

 色度の均一度は,標準観察位置を除いて,7.4.3の方法を適用して測定する。

7.5.5 視野角及び輝度均一度の角度依存性

 視野角は標準観察位置を除き,1/2輝度で,7.4.4の方法を適
用して測定する。
輝度均一度は7.4.2の方法を適用して,視野角に対応する観察位置で測定する。

7.5.6 色度の角度依存性

 視野角上の色度への依存は,標準観察位置を除いて,7.4.5の方法を使い,1/2
輝度に対する視野角に対応した観察位置で測定する。

7.6 ワイド画面ディスプレイでの固有特性

7.6.1 全般

 16 : 9のアスペクト比をもつワイド画面ディスプレイは,ワイドクリアビジョン (EDTVII)
画像のようなワイドアスペクト画像,及びダウンコンバートされたHDTV画像に使われるだけでなく,4 :
3のアスペクト比の従来のテレビジョン画像にも使われる。
この項では従来の走査のワイド画面ディスプレイでの表示固有特性の測定について規定する。

7.6.2 表示モード

  ワイド画面ディスプレイ上の画像の表示は,次のモードに分類できる。
− ワイドモード(フルモード) : 画面上の16 : 9画像を表示する。
− ナローモード(ノーマルモード) : アスペクト比の変更がなく,画面内の4 : 3画像を表示する。
画面の両側に空白が残る。
− ズームモード : 全体画面又は画像の上部及び底部の切取りによって4 : 3画像の一部を表示する。

7.6.3 試験方法

7.6.3.1  ワイドモード(フルモード) 3.2.1で規定したワイド画面用の試験信号を用いていれば,7.1と
同じ試験方法が使える。
7.6.3.2 ナローモード(ノーマルモード) 画面内に取り入れた4 : 3アスペクト比の枠が公称画面サイズ
として仮定できれば,7.1と同じ試験信号及び試験方法が使える。枠の高さは,面高さと等しくする。

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7.6.3.3 ズームモード このモードは,画像内容の一部が切り取りによって欠けるので,テレビジョン受
信機のオプションとみなす。したがって,それは試験方法の標準化には必要ない。
第8章 倍速走査表示を使う受信機の固有特性

8.1 全般

 倍速走査は,順次及びフィールド倍速走査の2タイプに分類できる。
順次走査は,像品質を高めるために使われ,一方,フィールド倍速走査は画像のちらつきを減らし,明
るい画像にするために使われる。
そのような走査方式のディスプレイ上の画像の特性を測定する方法は,飛越し走査がある通常のディス
プレイに対するものと同様であるが,幾つかの特性は通常のものとは異なる。
しかしながら,このタイプの走査方式のテレビジョン画像の表示については,R, G及びB原色信号処理
回路に挿入されたライン及びフィールドメモリを使って元の信号から2倍の映像周波数に変換された高速
映像信号によって動作させることが必要である。したがって,表示装置のドライブポートでの映像信号の
すべての周波数成分は,入力輝度信号に対して2倍になる。
順次走査ディスプレイ上の画像の表示については,複合映像信号の輝度及び色度成分を,動き適応型Y/C
分離器によって分離する必要がある。動画成分の周波数はラインメモリによって2倍にされ,一方,静止
画成分の周波数はフィールドメモリで2倍にされる。したがって,動画の特性は静止画のそれとは異なる。
次の特性はこれらの種類のディスプレイの受信機に関連する。
1) 画像の一般性質 7.1の試験方法が,そのまま利用できる。
2) 輝度チャネルの特性 6.1の試験方法が適用でき,同じ試験信号が使える。しかし,信号の周波数成
分が2倍になり,Tが表示装置のドライブポートで1/2に減らされることに注意する必要がある。
3) 色度チャネルの特性 動き適応型Y/C分離器の性能の試験方法は検討中である。
第9章 垂直ブランキング期間への信号挿入による画像の妨害

9.1 はじめに

 この試験は,複合映像信号のフィールド帰線消去期間に挿入されたディジタルデータ信
号及びITS(insertion test signals : 挿入試験信号)による妨害に対する受信機の除去能力を評価する。妨害
は,認識可能な帰線,画像の上部のフレア,走査及び色搬送波の同期の誤動作,そして色の誤判別の形に
なって現れる。
さらに,妨害はバズの増加として音声チャネル内にも現れるが,その測定はJIS C 6101-2 : 1998で扱わ
れる。

9.2 試験方法

 試験信号は普通,実際に使用されている挿入信号又は新規のサービスで使うために計画
された信号とする。しかし,次の試験信号は,様々な挿入状態で受信機性能を調査するのに都合がいいと
考えられる。
− 水平同期信号と同期する100%の振幅の約100kHzの方形波
− 色搬送波と同期する100%の振幅の正弦波
− NRZ-PRBS (Non-Retum to Zero Pseudo Random Binary Sequence) [非ゼロ回帰,擬似ランダム2進シ
ーケンス]パルス,ビデオ周波数帯域全体に分配されるスペクトル。そのビットレート,振幅及び
挿入ラインは文字放送規格に一致させる。
方形波及び正弦波の場合,信号を運ぶライン数及びその位置は垂直ブランキング期間の範囲内で変化さ
せる。

9.2.1 試験状態

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a) 試験映像信号 挿入信号付きカラーバー信号
同様の挿入信号付きの全灰色信号
b) 挿入信号 上記の挿入信号の一つ
c) 信号入力 高周波テレビジョン信号又はベースバンド信号
d) 試験チャネル 代表チャネル(3.3.3参照)
e) 入力信号レベル 標準入力信号レベル(3.6.1参照)

9.2.2 試験手順

a) 試験受信機を3.6.4に規定の標準観視状態に置き,ある形式の挿入信号付きのカラーバー信号の高周波
テレビジョン信号をアンテナ入力端子へ,又は複合映像信号をベースバンド入力端子へ加える。
b) TU-R五段階評価によって,画像の妨害を主観的に評価する。
もし,方形波及び正弦波が挿入信号として使われたら,評価はフィールド帰線消去期間内の様々な
ライン数及び位置について行う。
垂直同期調節があれば,試験は調節範囲内の同期範囲内にする。
c) 試験映像信号を全灰色信号に変え,a)とb)を繰り返す。
d) 必要ならば,挿入信号をその他のものに変えてa)からc)までを繰り返す。

9.3 結果の表示

 試験の主観的評価の得点は,平均的な意見及び対応標準偏移(IEC 60569-12参照)に
よって表す。
次の状態を結果に付記する。
− 試験信号の種類
− 試験信号を運ぶライン数とフィールド同期パルスに関連したそれらの位置
第10章 文字放送の固有特性

10.1 全般

 受信文字放送の品質は,受信機内の文字放送デコーダ回路へ出力される文字放送信号の特性
とデコーダの性能によって決まる。

10.2 一般的試験状態

  − 試験受信機は3.6.3で指定された標準受信機設定にする。
− 試験信号は,標準入力信号レベルで,文字放送信号が付いた試験映像信号で変調した代表的なチャ
ネルの一つの高周波テレビジョン信号としてアンテナ端子に加える。
− 測定によっては,入力信号レベルは標準値から変化させる。

10.3 文字放送信号の特性

10.3.1 はじめに

 受信文字放送信号の特性は次のパラメータで規定される。
− 振幅値
− ゼロ点とそのオーバシュート及びピークピーク値
− アイハイト
− 復号マージン
− アイワイズ
− 比例ジッター
− 復号しきい値

10.3.2 試験方法検討中

――――― [JIS C 6101-1 pdf 115] ―――――

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JIS C 6101-1:1998の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60107-1:1997(MOD)

JIS C 6101-1:1998の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6101-1:1998の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称