この規格ページの目次
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C 8513 : 2015
3.11
大形電池(large battery)
総質量が12 kgを超える電池。
3.12
大形素電池(large cell)
総質量が500 gを超える素電池。
3.13
リチウム素電池(lithium cell)
負極作用物質がリチウムである非水溶液系電解液を用いた素電池。
(IEV482-01-06:2004)
3.14
公称電圧(nominal voltage)
電池系の固有な電圧に基づいて規定する電池電圧。
(IEV482-03-31:2004)
3.15
開路電圧,OCV(open-circuit voltage,off-load voltage)
外部回路へ電流が全く流れていないときの電池端子間の電圧。
(IEV482-03-32:2004,修正)
3.16
非円形(素電池又は電池)[prismatic (cell or battery)]
JIS C 8515に規定する電池区分6に適合する,断面が円形ではない素電池又は電池。
3.17
保護素子(protective devices)
ヒューズ,ダイオード又はほかの電気的若しくは電子的に電流制御を行う素子で,電気回路において電
流の中断,電流の一方向化又は電流を制限することで電流の流れを阻止するもの。
3.18
公称容量(nominal capacity)
製造業者が指定する条件に従って測定した素電池又は電池の容量で,製造業者が公表した値。
(IEV482-03-15:2004,修正)
3.19
誤使用(reasonably foreseeable misuse)
供給者が意図しない方法であり,供給者が容易に予測し得る,使用者の誤った電池の使用方法。
3.20
リスク(risk)
危害が発生する確率と危害の大きさとの組合せ。
3.21
安全(safety)
受入不可能なリスクがないこと。
3.22
未放電(undischarged)
――――― [JIS C 8513 pdf 6] ―――――
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素電池又は電池の放電されていない状態。
4 安全性に関する要求事項
4.1 設計
リチウム一次電池は,化学組成(正極,負極及び電解液)及び内部構造(ボビン形及びスパイラル形)
によって分類する。また,形状には,円筒形,コイン形及び非円形がある。リチウム一次電池の安全性へ
の要求事項は,内部構造,形状,容量などによって異なるため,電池の設計段階においてそれら全ての安
全面を十分に考慮する必要がある。
リチウム一次電池の安全性に関する設計上の共通指針を,次に示す。
a) 製造業者が決めた限界温度を超える異常な温度上昇を阻止する。
b) 電流の流れを遮断することによって,電池内部の温度上昇を制御する。
c) 電池内部の圧力が極度に上昇した場合に,電池内部のガスを外部に放出する弁などの導入によって,
輸送時,正常使用又は誤使用において,激しい破裂を防止する。
詳細は,附属書Aを参照。
4.2 品質計画書
製造業者は,材料及び部品,素電池,並びに完成電池の検査手順を規定した品質計画書を作成する。そ
の品質計画書は,該当する電池の製造工程全てを網羅しなければならない。
5 サンプリング
5.1 一般
試料は,一般的な統計的手法によって,製造ロットから抜き取る。
5.2 試験試料数
試験試料数は,表1による。試験A試験Eでは,同じ素電池又は電池を繰り返し使用する。試験F
試験Mでは,それぞれの試験ごとに新しい素電池又は電池を使用する。
表1−試験試料数
単位 個
試験項目 放電状態 素電池又は1個の素電池から 複数個の素電池からなる電池
なる電池a)
試験A試験E 未放電 10 4
完全放電 10 4
試験F又は 未放電 5 5(構成素電池)
試験G 完全放電 5 5(構成素電池)
試験H 完全放電 10 10(構成素電池)
試験I試験K 未放電 5 5
試験L 未放電 20b) −
試験M 50 %放電済み 20c) −
75 %放電済み 20d) −
略号の説明
− : 規定しない。
注a) 電池を構成する素電池が全ての試験に合格している場合,その結果を電池の試験結果として代用することが
できる。ただし,試験結果に影響を与えるような加工が行われた場合は電池として試験の実施が必要。
b) 4個の電池を直列に接続し,その中の1個を逆向きに接続する(5組)。
c) 4個の電池を直列に接続し,その中の1個を50 %放電済みの電池とする(5組)。
d) 4個の電池を直列に接続し,その中の1個を75 %放電済みの電池とする(5組)。
――――― [JIS C 8513 pdf 7] ―――――
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6 試験及び要求事項
6.1 一般
6.1.1 試験の適用
素電池及び電池に適用する試験は,表2による。
表2−試験の適用
種類 試験項目
正常使用試験 誤使用試験
A B C D E F G H I J K L M
s ○ ○ ○ ○ ○ ○a) ○a) ○ ○ ○ ○ ○b) ○c)
m ○ ○ ○ ○ ○ ○a) )○a) )○d) ○ ○ ○ − −
注記
正常使用試験の場合
A : 高度シミュレーション
B : 温度サイクル
C : 振動
D : 衝撃
誤使用試験の場合
E : 外部ショート
F : 衝突
G : 圧壊
H : 強制放電
I : 異常充電
J : 自由落下
K : 高温使用
L : 逆装
M : 過放電
略号の説明
種類
s : 素電池又は1個の素電池からなる電池
m : 複数個の素電池からなる電池
試験の適用
○ : 適用
− : 非適用
注a) この試験は,F又はGのどちらかの試験を適用する。
b) この試験は,CR17345(CR123A),CR15H270(CR2)及び類似の電池に適用する。類似の電池とは,CR17345
(CR123A)及びCR15H270(CR2)と同様に,電極がスパイラル構造であって,一般の消費者が購入し機器
へ逆装されるおそれがある電池とする。
c) この試験は,CR17345(CR123A),CR15H270(CR2)及び類似の電池に適用する。類似の電池とは,CR17345
(CR123A)及びCR15H270(CR2)と同様に,電極がスパイラル構造であって,一般の消費者が購入し新旧
混用によって過放電されるおそれがある電池とする。
d) この試験は,構成素電池に適用する。
――――― [JIS C 8513 pdf 8] ―――――
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6.1.2 試験実施者への安全警告
この規格で規定する試験を実施するときは,身体に危害を与えるおそれがあるため,適切な予防措置を
講じなければならない。この規格の試験は,適切な要件を満たし,経験をもつ専門家が,適切な保護装置
を装備した上で実施しなければならない。
6.1.3 試験温度
特に指定がない限り,試験温度は20±5 ℃とする。
6.1.4 パラメータの測定許容差
規定又は実際のパラメータについて,制御(管理)又は測定する値の総合的な精度の許容差は,次によ
る。
なお,この許容差には,使用する計測器及び測定技術の精度,並びに実際の試験でのその他全ての誤差
要因を含む。
a) 電圧 : ±1 %
b) 電流 : ±1 %
c) 温度 : ±2 ℃
d) 時間 : ±0.1 %
e) 寸法 : ±1 %
f) 容量 : ±1 %
6.1.5 予備放電
予備放電の必要な試験では,公称容量が得られる負荷抵抗又は製造業者が指定する負荷電流によって,
素電池又は電池を,規定の放電深度まで放電する。
6.1.6 試験用補助電池
試験用補助電池には,試験電池と同じ種類の素電池又は電池を使用する。可能な場合,試験用補助電池
には,試験電池と同じ製造ロットの素電池又は電池を使用する。
6.2 試験評価基準
6.2.1 ショート
素電池又は電池を試験したときに,試験後の開路電圧が試験直前の電圧の90 %以下に低下した場合,シ
ョートが発生したとみなす。この要求は,完全放電した素電池又は電池の試験には適用しない。
6.2.2 過度の温度上昇
素電池又は電池の外装ケースの温度が170 ℃を超えた場合,過度の温度上昇が発生したとみなす。
6.2.3 漏液
試験中に,素電池又は電池から電解液,ガス又はその他の物質が目視で確認できるほど漏出した場合,
漏液とみなす。また,電池ケース,附属品又はラベル以外の物質が素電池又は電池から失われ,質量の減
少が表3に示す質量減少率の最大値を超えた場合,漏液とみなす。
質量の減少率 一 侮 次の式による。
m− m1
m/ m 100 %
m
ここに, m : 試験前の電池質量(g)
m1 : 試験後の電池質量(g)
電池質量の減少分(g)
――――― [JIS C 8513 pdf 9] ―――――
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表3−質量減少率の最大値
電池質量m 質量減少率 一 湧Y
g %
m< 1 0.5
1≦ m≦75 0.2
m>75 0.1
6.2.4 弁作動
安全性確保の一つの機能として素電池又は電池から過剰なガスを放出することがあり,ガスが放出され
た場合,弁が作動したとみなす。このガスは,危険となるような物質を含んでいるおそれがある。
6.2.5 発火
素電池又は電池から炎が発する状態を,発火とする。
6.2.6 破断
素電池容器又は電池ケースの一部に(その原形を保つ程度に)破れを生じ,ガス,電解液及び固形物質
が漏出する状態を,破断とする。
6.2.7 破裂
素電池容器又は電池ケースが裂け,数片に割れ,電池を構成する固形物が電池の中心から250 mm以上
離れた距離まで猛烈な勢いで放出する現象を,破裂とする。
注記 放出された距離が250 mm未満の場合は,破断とみなす。
図1−針金製のかご
(この規格では不要であり,不採用とした。)
6.3 試験及び要求事項-概要
正常使用(試験A試験D)及び誤使用(試験E試験M)における安全性試験を規定する。
試験項目及び要求事項は,表4による。
――――― [JIS C 8513 pdf 10] ―――――
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JIS C 8513:2015の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60086-4:2014(MOD)
JIS C 8513:2015の国際規格 ICS 分類一覧
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.300 : 危険物に対する防護
JIS C 8513:2015の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC8500:2017
- 一次電池通則
- JISC8515:2017
- 一次電池個別製品仕様