JIS G 1328:1982 フェロニオブ分析方法 | ページ 6

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G 1328-1982
この場合には,指示値が既知の硫黄含有率と一致するように調節する。
8.3.6 定量操作 定量操作は,次の手順によって行う。
(1) 管状電気抵抗加熱炉による場合
(a) はかり取った試料及び助燃剤〔8.3.4〕をボートに移し,ボートの中央部にふたをかぶせ,燃焼管 (e)
の加熱部の中央に挿入し,必要があれば直ちに酸素精製部と連結し,使用する装置によって指定さ
れた酸素を送入する。
(b) 試料が燃焼し,燃焼ガスが吸収管に送られ,指示計又は記録計の指示値が次第に増加する。指示又
は記録が安定したときの値を読み取る。
(2) 高周波誘導加熱炉を用いる場合
(a) はかり取った試料及び助燃剤〔8.3.4〕をるつぼに移し,そのるつぼにふたをして燃焼管の加熱コイ
ルの中心部に挿入し,気密に酸素精製部と連結する。
(b) 酸素を使用する装置によって指定された流量で送り,高周波スイッチを入れて試料を燃焼させ,3
5分後に高周波スイッチを切る。発生した燃焼ガスは吸収管に送られ,指示計又は記録計の指示
値が次第に増加する。指示又は記録が安定したときの値を読み取る。
8.3.7 空試験 試料のみを入れないボート又はるつぼ(43)を用いて8.3.6の手順に従って操作し,指示計又
は記録計の指示値を読み取る。
注(43) 高周波誘導加熱炉を用いる場合は,硫黄含有率の低い既知試料(適当な試料がない場合は,純
度の高い鉄を用いてもよい)を添加し,既知量に相当する指示値を差し引く。
8.3.8 計算 試料中の硫黄含有率を次の式によって算出する(44)。
A B f
硫黄 % 100
W
ここに, A : 本試験における指示値
B : 空試験における指示値
指示値1単位当たりの硫黄量 (g)
f :
W : 試料はかり取り量 (g)
注(44) 注(42)の場合には,指示値は試料中の硫黄含有率を示す。
8.4 電量法
8.4.1 要旨 試料を酸素気流中で高温に加熱し,硫黄を酸化して二酸化硫黄などとし,あらかじめ一定の
pH値に設定した過酸化水素水・硫酸ナトリウム吸収液に吸収させる。このとき増加した水素イオンを中和
するのに必要なアルカリを電気分解によって発生させるために消費された電気量を測定する。
8.4.2 試薬 試薬は,次による。
(1) 過酸化水素水
(2) 硫酸ナトリウム吸収液 使用する装置に指定されたものを調製する。一般に硫酸ナトリウム20gを水
に溶解して1000mlとしたものを使用する。
(3) 陽極セル液 使用する装置に指定されたものを調製する。一般に陽極セルに水100mlを入れ,硫酸ナ
トリウム約30gを加えて素早くかき混ぜ,飽和溶液として使用する。
(4) 参照セル液 使用する装置に指定されたものを調製する。一般に硫酸ナトリウム吸収液〔8.4.2(2)〕
100mlに塩化ナトリウム24gを加え,十分にかき混ぜて溶解したものを使用する。
8.4.3 装置,器具及び材料 装置,器具及び材料は,原則として次のものを用いる。装置の概念図を付図
4に示す。

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(1) 酸素精製部 8.2.3(1)に準ずる。ただし,脱水管には,過塩素酸マグネシウムを詰める。逆流防止用の
酸素は精製しなくてもよい。
(2) 試料燃焼部 8.2.3(2)に準ずる。ただし,高周波誘導加熱炉のみを用いる(図2参照)。
(3) 燃焼ガス精製部 8.3.3(3)による(図2参照)。
(4) 二酸化硫黄定量部 収じん管の上部に逆流防止用酸素入口及び燃焼ガス出口を取り付け,ヒーターで
加熱して二酸化硫黄などの凝縮を防ぐ。燃焼ガス出口には吸収液還流管を取り付け(図2参照),陰極
セルの吸収液〔8.4.2(2)〕を循環させる。燃焼ガス出口と陰極セルとの間には冷却管を,陰極セルと燃
焼ガス出口との間には循環ポンプ(45)を取り付ける。
電解セル(図3参照)は,陰極セル,陽極セル及び参照セルから成り,各セルは多孔板隔膜で連結
する。陰極セルには電解用白金電極(46),pH測定用ガラス電極及びかき混ぜ機を,陽極セルには電解
用白金電極(46)を,参照セルには参照電極(47)を,それぞれ取り付ける。陰極セルには硫酸ナトリウム
吸収液〔8.4.2(2)〕(48)を,陽極セルには陽極セル液〔8.4.2(3)〕(49)を,参照セルには参照セル液〔8.4.2(4)〕
をそれぞれ入れる。また,過酸化水素水槽を設げ,陰極セルに一定の割合(50)で過酸化水素水を滴加で
きるようにする。
測定回路は,電解電流パルス発生回路,pH測定回路,パルス数制御回路などから成る。電解電流を
一定の大きさの電気量(51)のパルスとして供給し,陰極セルの吸収液のpHが設定値からずれるとパル
スの発生を始め,ずれが大きい間は,単位時間当たりのパルス数を多くし,ずれが小さくなると単位
時間当たりのパルス数を少なくし,設定値と一致するとパルスの発生を停止する。この間に発生した
パルスの全数を,硫黄量に対応した値として指示計に指示させる。指示計は,指定された試料はかり
取り量の場合に,硫黄含有率を直示するものが望ましい。
(5) 酸素ボンベ及び減圧弁,流量計,磁器燃焼るつほ及びふた,助燃剤 これらについては8.2.3による。
注(45) 通常,吸収液の循環速度が毎分80100mlの割合となる循環ポンプを用いる。
(46) 白金電極の大きさは,少なくとも2cm2以上とすることが望ましい。
(47) 参照電極には,一般に銀・塩化銀電極を用いる。
(48) 硫酸ナトリウム吸収液は,汚染した場合は交換する。
(49) 陽極セル液は,白金電極の10mm上まで加える。硫酸ナトリウムの結晶が底部に十分に残って
いなければならない。
(50) 通常約3秒間に過酸化水素水2滴が滴加するように調節する。
(51) 市販の装置では,1パルス当たりの電気量が3×10−3クーロン,すなわち,硫黄0.5×10−6gに
対応するように設計されている。

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図2 高周波誘導加熱炉の燃焼部,燃焼ガス精製部 図3 電解セルの例
及び吸収液還流管の例
8.4.4 試料はかり取り量及び助燃剤添加量 試料は,使用する装置に最も適した量(通常は0.51.0g)
をはかり取り,その14倍量の助燃剤を添加する(41)。
8.4.5 予備操作 予備操作は,次の手順によって行う。
(1) 装置 (8.4.3) を気密に連結した後,電源を入れて各部を安定させ,高周波誘導加熱に関する条件(36)を
設定する。
(2) 各セルに指定の高さまでそれぞれの溶液が入っていることを確かめ,酸素を使用する装置によって指
定された流量(52)で供給し,陰極セル吸収液のかき混ぜ,吸収液の循環及び冷却水の供給(53)を始める。
過酸化水素水20滴を加え,タイマーを作動させて過酸化水素水を自動的に補給する。
(3) 吸収液を電解し,そのpHを45の一定値に設定し(54),指針を零に調節する。
(4) 試料と組成の類似する硫黄含有率既知の試料(37)を用い,8.4.6の手順に従って操作して指示値を求め
(55),空試験 (8.4.7) を行って補正し,次の計算式によって指示値1単位当たりの硫黄量を求める(42)。
W0 S
f
A0 B0
ここに, f : 指示値1単位当たりの硫黄量 (g)
W0 : 既知試料のはかり取り量 (g)
S : 既知試料の硫黄含有率 (%)
A0 : 本試験における指示値
B0 : 空試験における指示値
注(52) 通常,燃焼用酸素は毎分1500ml,逆流防止用酸素は毎分300400mlとする。
(53) 通常,冷却水は毎分80mlを流す。
(54) 市販の装置には,pHの設定値が直接読み取れないものがある。この場合には,所定の操作に従
ってpHを設定する。
(55) 初めの23試料の分析値は採用しない。
8.4.6 定量操作 定量操作は,次の手順によって行う。

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(1) はかり取った試料及び助燃剤 (8.4.4) をるつぼに移し,そのるつぼにふたをして燃焼管の加熱コイル
の中心部に挿入して気密に酸素精製部と連結する。
(2) 酸素を使用する装置によって指定された流量で通じ,高周波スイッチを入れて試料を燃焼させる。発
生した燃焼ガスは,陰極セルに送られて一定時間後(56)に電解が始まり,指示値が次第に増加する。
(3) 指示値が一定となったとき,高周波誘導加熱をやめて(57)指示値を読み取る。
注(56) 吸収液中に吸収された二酸化炭素を追い出すのに必要な時間で,通常は56分間とし,タイマ
ーを用いて設定する。
(57) 燃焼タイマー付きの場合には,自動的に停止する。
8.4.7 空試験 試料の代わりに硫黄含有率の低い既知試料(58)を用いて8.4.6の手順に従って操作し,指示
値を読み取って既知量に相当する指示値を差し引く。
注(58) 適当な試料がない場合は,高純度の鉄を用いてもよい。
8.4.8 計算 試料の硫黄含有率を次の式によって算出する(44)。
A B f
硫黄 % 100
W
ここに, A : 本試験における指示値
B : 空試験における指示値
指示値1単位当たりの硫黄量 (g)
f :
W : 試料はかり取り量 (g)
8.5 赤外線吸収法(積分法)
8.5.1 要旨 試料を酸素気流中で高温に加熱し,硫黄を酸化して二酸化硫黄などとし,過剰の酸素と共に
赤外線吸収検出器に送って二酸化硫黄の赤外線吸収量を測定する。
8.5.2 装置,器具及び材料 装置,器具及び材料は,原則として次のものを用いる。装置の概念図の例を
付図5に示す。
(1) 酸素精製部 8.2.3(1)に準ずる。ただし,脱水管には過塩素酸マグネシウムを詰める。酸素は二分して
一定の圧力で,一方は燃焼管に,他方は赤外線吸収検出器の対照セルに送る。
(2) 試料燃焼部 8.2.3(2)に準ずる。ただし,高周波誘導加熱炉のみを用いる(図4参照)。
(3) 燃焼ガス精製部 8.3.3(3)に準ずる。ただし,収じん管にはガラス綿を,脱水管には過塩素酸マグネシ
ウムをそれぞれ詰める(図4参照)。
(4) 二酸化硫黄定量部 赤外線吸収検出器(図5参照)は,赤外線発生源,フィルターセル,試料セル,
対照セル,赤外線検出部などから成り,二酸化硫黄の赤外線吸収量を測定できるものを用いる。
測定回路は,直線化回路,積分回路,演算回路などから成り,検出器から取り出された電気信号を,
二酸化硫黄濃度と直線関係に変換・積分し,硫黄量に比例した値として指示計に指示させる。指示計
は,指定された試料はかり取り量の場合に硫黄含有率を直示するものが望ましい。
(5) 酸素ボンベ及び減圧弁,流量計,磁器燃焼るつぼ及びふた,助燃剤 これらについては8.2.3による。
8.5.3 試料はかり取り量及び助燃剤添加量 試料は,使用する装置に最も適した量(通常は0.51.0g)
をはかり取り,その14倍量の助燃剤を添加する(41)。

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図4 高周波誘導加熱炉における試料燃焼 図5 赤外線吸収検出器の例
部と燃焼ガス精製部の例
8.5.4 予備操作 予備操作は,次の手順によって行う。
(1) 装置 (8.5.2) を気密に連結した後,電源を入れて各部を安定させ,高周波誘導加熱に関する条件(36)を
設定する。
(2) 酸素を使用する装置によって指定された流量で送り,指示計の零点調節などを行う。
(3) 試料と組成の類似する硫黄含有率既知の試料(37)を用い,8.5.5の手順に従って操作して指示値を求め
(59),空試験 (8.5.6) を行って補正し,次の計算式によって指示値1単位当たりの硫黄量を求める(42)。
W0 S
f
A0 B0
ここに, f : 指示値1単位当たりの硫黄量 (g)
W0 : 既知試料のはかり取り量 (g)
S : 既知試料の硫黄含有率 (%)
A0 : 本試験における指示値
B0 : 空試験における指示値
注(59) 初めの35試料の分析値は採用しない。
8.5.5 定量操作 定量操作は,次の手順によって行う。
(1) はかり取った試料及び助燃剤 (8.5.3) をるつぼに移し,そのるつぼにふたをして燃焼管の加熱コイル
の中心部に挿入し,気密に酸素精製部と連結する。
(2) 酸素を通じて燃焼管内を所定の圧力にし,高周波スイッチを入れて試料を燃焼させる。発生した燃焼
ガスは精製部を経て赤外線吸収検出器の試料セルに送られ,指示値が次第に増加する。
(3) 指示値が一定になったとき,高周波誘導加熱をやめて(57)指示値を読み取る。
8.5.6 空試験 試料の代わりに硫黄含有率の低い既知試料(58)を用いて8.5.5の手順に従って操作し,指示
値を読み取って既知量に相当する指示値を差し引く。
8.5.7 計算 試料中の硫黄含有率を次の式によって算出する(44)。

――――― [JIS G 1328 pdf 30] ―――――

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