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K 2536-3 : 2003
備考 MTBEピークには,微量の脂肪族炭化水素ピークが重なるので,MTBEのピーク面積は,デー
タ処理装置の接線法で求める。また,接線法でピーク処理してもMTBEの濃度は,重複成分の
妨害でプラスの誤差があるが,MTBEの濃度を正確に求めたい場合には,試験試料と似た組成
で,かつ,MTBEを含まない自動車ガソリンを9.1 a)の操作で測定し,次に示す計算式で補正
後のMTBEのピーク面積を求める。
なお,この補正計算式は注(4)の計算式を応用したものである。
Ac
AM A Ab
Ad
ここに, AM : MTBEのピーク面積積分値
A : 9.2 c)で記録したMTBE及びMTBEと同一保持時間の成分と
の合計のピーク面積積分値
Ab : 9.1 a)で記録したMTBEと同一保持時間の成分のピーク面積
積分値
Ac : 9.2 c)で記録したエチルベンゼンのピーク面積積分値
Ad : 9.1 a)で記録したエチルベンゼンのピーク面積積分値
d) CEPカラムを用いた場合は,図2のクロマトグラム(一例),PEG-20Mカラムを用いた場合は,図3
のクロマトグラム(一例)を参考にして,試料のクロマトグラムの芳香族炭化水素の成分を同定する。
e) 同定できない個々の芳香族炭化水素があるときは,表7に示す炭化水素表を参考にして,該当する数
種の試薬によって保持時間を確認する。
表 7 芳香族炭化水素及びその密度
芳香族炭化水素名 記号 密度 炭素数
(15 ℃)(g/cm3)
ベンゼン B 0.884 6
トルエン To 0.872 7
エチルベンゼン EB 0.871 8
p-キシレン pX 0.865 8
m-キシレン mX 0.868 8
o-キシレン oX 0.884 8
イソプロピルベンゼン iPB 0.866 9
n-プロピルベンゼン nPB 0.866 9
1-メチル-3-エチルベンゼン 1M3EB 0.869 9
1-メチル-4-エチルベンゼン 1M4EB 0.865 9
1,3,5-トリメチルベンゼン 135TMB 0.869 9
1-メチル-2-エチルベンゼン 1M2EB 0.885 9
1,2,4-トリメチルベンゼン 124TMB 0.880 9
1,2,3-トリメチルベンゼン 123TMB 0.898 9
イソブチルベンゼン iBB 0.857 10
sec-ブチルベンゼン secBB 0.866 10
tert-ブチルベンゼン tertBB 0.871 10
1-メチル-3-イソプロピルベンゼン 1M3iPB 0.865 10
1-メチル-4-イソプロピルベンゼン 1M4iPB 0.861 10
1-メチル-3-プロピルベンゼン 1M3PB 0.865 10
1,3-ジエチルベンゼン 13DEB 0.868 10
――――― [JIS K 2536-3 pdf 11] ―――――
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K 2536-3 : 2003
表 7 芳香族炭化水素及びその密度(続き)
芳香族炭化水素名 記号 密度 炭素数
(15 ℃)(g/cm3)
n-ブチルベンゼン nBB 0.864 10
1-メチル-4-プロピルベンゼン 1M4PB 0.862 10
1-メチル-2-イソプロピルベンゼン 1M2iPB 0.881 10
1,4-ジエチルベンゼン 14DEB 0.866 10
1,3-ジメチル-5-チルベンゼン 13DM5EB 0.869 10
1,2-ジエチルベンゼン 12DEB 0.884 10
1-メチル-2-プロピルベンゼン 1M2PB 0.878 10
1,4-ジメチル-2-チルベンゼン 14DM2EB 0.881 10
1,3-ジメチル-4-エチルベンゼン 13DM4EB 0.880 10
1,2-ジメチル-4-エチルベンゼン 12DM4EB 0.879 10
1,3-ジメチル-2-エチルベンゼン 13DM2EB 0.895 10
1,2-ジメチル-3-エチルベンゼン 12DM3EB 0.896 10
1,2,4,5-テトラメチルベンゼン 1245TeMB 0.891 10
1,2,3,5-テトラメチルベンゼン 1235TeMB 0.894 10
1,2,3,4-テトラメチルベンゼン 1234TeMB 0.909 10
インダン Indan 0.968 9
ナフタレン Naph 0.975 10
図 2 TCEPカラムによる分解ガソリンのクロマトグラム(一例)
――――― [JIS K 2536-3 pdf 12] ―――――
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図 3 PEG-20Mカラムによる分解ガソリンのクロマトグラム(一例)
10. 計算方法及び精度
計算方法及び精度は,次による。
10.1 計算方法
計算方法は,次による。
a) 芳香族炭化水素のそれぞれの濃度を次の式で求め,小数点以下2けたまで計算する。芳香族炭化水素
のうち,ベンゼン,トルエン及びキシレン(o-キシレン,m-キシレン,p-キシレン及びエチルベンゼ
ンの各濃度を集計)は,JIS Z 8401の規定によってそれぞれ丸めの幅を0.1に丸める。
Ai Ws 100
Ciw
As fiw W
ここに, Ciw : 芳香族炭化水素iの濃度(質量%)
Ai : 芳香族炭化水素iのピーク面積積分値
As : 内標準物質のピーク面積積分値(4)
Ws : 内標準物質のはかり採り量(g)
W : 試料のはかり採り量(g)
fiw : 芳香族成分iの炭素数に応じた質量相対感度(5)
注(4) 内標準物質と同一保持時間の成分が試料中に含まれている場合には,内標準物質のピーク面積
積分値を次の式によって求める。
Ac
As A Ab
Ad
ここに, As : 内標準物質のピーク面積積分値
A : 9.2で記録した内標準物質cis-デカリン又はn-ウンデカンと内
標準物質と同一保持時間の成分との合計のピーク面積積分値
Ab : 9.1で記録した内標準物質と同一保持時間の成分のピーク面積
積分値
Ac : 9.2で記録したエチルベンゼンのピーク面積積分値
――――― [JIS K 2536-3 pdf 13] ―――――
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Ad : 9.1で記録したエチルベンゼンのピーク面積積分値
(5) 表7に示す炭素数8,9及び10の芳香族炭化水素の質量相対感度は,7.3 b)3)で求めた質量相
対感度を用いる。ただし,C8芳香族炭化水素成分はエチルベンゼンの質量相対感度,C9芳香族
炭化水素成分は1,2,4-トリメチルベンゼンの質量相対感度,C10芳香族炭化水素成分は,n-ブチ
ルベンゼンの質量相対感度を用いる。
なお,同定できない個々の芳香族炭化水素については,n-ブチルベンゼンの質量相対感度を
用いる。
b) )で求めた芳香族炭化水素の濃度を次の式によって集計し,芳香族分の濃度を求め,JIS Z 8401の規
定によって丸めの幅を0.1に丸める。
CAW C1W C2W C3W CiW
・・・・
ここに, CAW : 芳香族分の濃度(質量%)
CiW : 芳香族炭化水素iの濃度(質量%)
備考1. 濃度を容量%で算出する場合は,次の式で計算する。ただし,同定できない個々の芳香族炭
化水素の密度については,0.88を用いる。
d
Civ Ciw
di
CAV CiV C2V C3V CiV
・・・・
ここに, CiV : 芳香族iの濃度(容量%)
CAV : 芳香族分の濃度(容量%)
di : 表7に示す芳香族炭化水素の15 ℃の密度(g/cm3)
d : JIS K 2249の規定によって測定した試料の15 ℃の密度
(g/cm3)
2. メタノール,MTBE及び灯油分は,10.1 a)及び備考1.に準じて計算し,JIS Z 8401の規定に
よって丸めの幅を0.1に丸める。
なお,メタノール,MTBE,n-トリデカン及びn-テトラデカンの密度は,表8を用いる。
表 8 各成分の密度
単位 g/cm3
成分 密度 15 ℃
メタノール 0.796
MTBE 0.745
n-トリデカン 0.756
n-テトラデカン 0.762
3. 灯油分は,備考2.で求めたn-トリデカン及びn-テトラデカンの合計量(容量%)に係数14(6)
を乗じて,JIS Z 8401の規定によって丸めの幅を0.1に丸める。ただし,灯油分が1.0容量%
未満の場合は,すべて1.0容量%未満とする。
注(6) 市販灯油中のn-トリデカンとn-テトラデカンの合計量の平均値に,市販灯油間のこれらの成分
のばらつき(3シグマ限界)を考慮して算出した係数。
10.2 精度
精度は,次による。
この試験方法によって得られた試験結果の許容差(確率0.95)は,次による。
備考 試験結果が許容差を外れた場合には,JIS Z 8402-6の規定によって処理する。
――――― [JIS K 2536-3 pdf 14] ―――――
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K 2536-3 : 2003
a) 室内併行精度 同一試験室において,同一人が同一試験器で,引き続き短時間内に同一試料を2回試
験したときの試験結果の差の許容差を表9に示す。
b) 室間再現精度 異なる2試験室において,別人が別の試験器で,同一試料をそれぞれ1回ずつ試験し
たとき,2個の試験結果の差の許容差を表9に示す。
表 9 精度
単位 質量%
成分 濃度範囲 室内併行許容差 室間再現許容差
ベンゼン 0.55 0.04X+0.11 0.13X+0.33
トルエン 525 0.06X 0.18X
キシレン 315 0.07X 0.21X
芳香族分 − X(740−3.35X)10-4+0.06 X(1 400−5.69X)10-4+0.11
備考 Xは各成分の試験結果の平均値。
参考 表9に示す芳香族分の式によって算出した許容差を参考図1に示す。
参考図 1 精度
11. 試験結果の報告
試験結果には,次の事項を記載する。
a) 試料名,採取場所及び採取年月日
b) 日本工業規格(日本産業規格)番号 : JIS K 2536-3
c) 10.1によって得られた結果
d) 特記事項
JIS K 2520:2000の国際規格 ICS 分類一覧
- 75 : 石油及び関連技術 > 75.100 : 潤滑剤,工業用油及び関連製品