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4.2 硝酸カリウム (KNO3)
7.4.1の注6に用いる。
4.3 融解合剤
無水炭酸ナトリウム (Na2CO3) /無水炭酸カリウム (K2CO3) の混合物 (1+1) 100gに無水四ほう酸ナトリ
ウム (4.1) 30g及び硝酸カリウム (4.2) 0.5gを混合する。
4.4 硝酸(密度1.4g/ml)の希釈液1+9
4.5 七モリブデン酸六アンモニウム [ (NH4) 6Mo7O24・4H2O],120g/l溶液
4.6 しゅう酸 (C2H2O4・2H2O),50g/l溶液
4.7 硫酸(密度1.84g/ml)の希釈液1+3
4.8 アスコルビン酸 (C6H8O6),20g/l溶液
この溶液は,使用する日に調製する。
4.9 過酸化水素,3% (V/V) 溶液
過酸化水素 [30% (V/V) から希釈液 (1+9) を調製する。
7.4.1の注9に使用する。
4.10 標準けい素溶液,50 最椀一
適切量の二酸化けい素を1 050℃で強熱して冷却した後,53.5±0.1mgをはかり採って白金るつぼ中に入
れる。酸化鉄(III) 400mg及び四ほう酸ナトリウム(4.1)又は融解合剤(4.3)4gを加えて混合する。
混合物を,徐々に1 100℃(7.4.1参照)にまで強熱して透明な融成物とする。
冷却し,硝酸(4.4)200mlに溶解し,500mlの全量フラスコ (one-mark volumetric flask) に移し,標線まで
水で希釈して混合する。
参考 酸化鉄(III)は,けい素含有量0.005% (m/m) 以下のものを用いる。
また,全量フラスコはプラスチック製を用いる。
4.11 バックグラウンド溶液
標準溶液(4.10)と併行して,四ほう酸ナトリウム(4.1)又は融解合剤(4.3)4gと酸化鉄(III)400mgからバック
グラウンド溶液を4.10に述べた手順で調製する。ただし,二酸化けい素は加えない。
5. 装置
ISO 648及びISO 1042に規定されている全量ピペット (one-mark pipette) と1標線付き容量フラスコを
含む通常の分析器具及び以下のものを使用する。
5.1 白金るつぼ 容量30ml
5.2 マッフル炉 1 100℃まで昇温可能なもの
5.3 分光光度計 600nmの付近の吸光度の測定に適したもの
6. サンプリング及び試料
6.1 分析用試料 (laboratory sample)
分析には,ISO 3081又はISO 3082に従って採取され,ISO 3082又はISO 3083によって調製された,粒
度−100 析用試料を用いる。化合水又は酸化しやすい化合物の含有量が基準より高い (significant
contents) 鉱石の場合には,粒度−160 いる。
注1 化合水及び酸化しやすい化合物の基準含有量 (significant contents) についてのガイドラインは,
ISO 7764に記されている。
――――― [JIS M 8214 pdf 6] ―――――
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参考 化合水及び酸化しやすい化合物の含有量については,JIS M 8202に記載されている。
6.2 事前乾燥試験試料 (predried test samples) の調製
分析用試料を十分に混合し,容器の全量を代表するように数インクリメントで分析試料を採取する。分
析試料をISO 7764に従って105±2℃で乾燥する(これを事前乾燥試料という。)。
7. 操作
7.1 分析回数
分析は,事前乾燥試料1個について,附属書2Aに従って独立に少なくとも2回の分析を行う。
注2 “独立に”という表現は,二度目又は続いて行った分析結果が以前の結果によって影響を受け
ないことを意味する。特にこの方法では,この条件は操作の繰り返しが,同一人が異なった時
間に,又は異なった人によって,いずれの場合も適切な再校正を含めて行われなければならな
いことを意味する。
7.2 はかり採り試料 (test portion)
6.2に従って得られた事前乾燥試料から数インクリメントを採って,約0.5gを0.000 2gのけたまではか
る。
注3 はかり採り試料は,水分の再吸収を避けるために迅速にはかり採らなければならない。
7.3 空試験及びチェック試験
1回の定量について,空試験を1個と,同一種類の鉄鉱石認証標準物質の1個を,分析試料と併行して
同一条件で分析しなければならない。認証標準物質の事前乾燥試料は,6.2に従って調製しなければならな
い。
注4 認証標準物質は,分析試料と同一種類で,両者の性質が分析操作に重大な変更を必要としない
程度によく類似したものにすべきである。
参考 空試験の際には,バックグラウンド溶液 (4.11) 10mlを加える。
同時に数試料を分析する場合,操作が同じで同一の試薬瓶からの試薬を使うのであれば,1個の空試験
値で代表することができる。
同時に同一種類の鉱石の数試料を分析する場合は,1個の認証標準物質の分析値を使用することができ
る。
7.4 定量
7.4.1 試料の分解
はかり採り試料(7.2)を白金るつぼ(5.1)に移し入れ,四ほう酸ナトリウム(4.1)又は融解合剤(4.3)4gと混合
する(注5及び注6参照)。
白金るつぼにふたをし,マッフル炉(5.2)中で徐々に1 100℃まで加熱する。この温度を試料が完全に分解
するまで保持する(注7参照)。
白金るつぼを冷却し(注8参照),硝酸(4.4)200mlを入れた600mlのビーカーに移し入れ,冷却された融
成物を90℃以下で溶解する(注9参照)。
この溶液を冷却した後,500mlの全量フラスコ中に洗い移し,水で標線まで希釈して混合する(この溶
液を試料溶液とする。)。
注5 白金るつぼの侵食を最少限に抑えるために,四ほう酸ナトリウム(4.1)又は融解合剤(4.3)2gをる
つぼ中で前もって融解し,冷却したときに振り動かして,るつぼの下部内壁を内張りするのが
よい。四ほう酸ナトリウム(4.1)又は融解合剤(4.3)の残り2gをるつぼ中で試料と十分に混合する。
――――― [JIS M 8214 pdf 7] ―――――
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注6 還元物質又は硫化物を含む試料には四ほう酸ナトリウム(4.1)と融解する際分解を促進し,るつ
ぼへの影響を防止するために,硝酸カリウム(4.2)0.1gを加えるべきである。
注7 加熱時間中に融成物を振り動かすことは,試料の融解を大いに促進する。一般に,15分で十分
である。しかし,融解は試料が完全に分解するまで続けなければならない。
注8 融成物を溶解するのを容易にするために,冷却凝固中,融成物を静かに振り動かして,るつぼ
の内壁に薄い均一な膜を作らせるとよい。振り動かしながらわずかに加熱すればこの操作が容
易となる。
注9 試料中にマンガン含有量が高いと濁りが生じることがある。この場合には過酸化水素(4.9)数滴
を添加し濁りを消した後,最少限の時間煮沸して過剰の過酸化水素を分解する。
7.4.2 空試験溶液の調製
試料の融解と併行して,すべての試薬を用い,試料を除くほかは7.4.1に述べた操作に従って,また別の
融解を行う。
冷却した融成物を溶解し,試料溶液と同じ処理を行い,全量フラスコで水で500mlに希釈して混合する。
7.4.3 吸光度の測定
試料溶液5.0mlを分取し,100mlの全量フラスコに移し入れる。その後,硝酸(4.4)2ml及びモリブデン酸
アンモニウム溶液(4.5)5.0mlを加える。
溶液を十分に混合し,5分間放置する。
次に,しゅう酸溶液(4.6)10.0ml,硫酸(4.7)5.0ml及びアスコルビン酸(4.8)5.0mlを順次手早く添加し,お
のおの添加するごとによく振とうする。添加が終わるまでの時間は3分を超えてはならない。最後に十分
振り混ぜた後,1分間放置し,水で標線まで薄めて混合する。
さらに,5分後,10mmの光路長のセルで,水を対照として試料溶液及び空試験溶液の吸光度を測定す
る。測定に適切な波長は,約600nmである。試料溶液の吸光度は,空試験溶液の吸光度で補正する。
注10 この方法の感度は,およそ以下のとおりである。
水銀蒸気ランプ又はHg578フィルタを用いて求めた0.250mgSi/100mlは,10mmの光路長に対
して0.55の吸光度である。
7.5 検量線の作成
検量線を作成するために,標準けい素溶液(4.10)を分取し,表1に従って適切な量のバックグラウンド溶
液(4.11)を加えて5.0mlにする。
注11 試料溶液及び検量線溶液の調製には,同じ融解試薬を用いなければならない。
表1 溶液の分取量
標準けい素溶液 バックグラウンド溶液 分取量5ml中のSi量 けい素含有量
(4.10) (4.11) (0.50g試料に対して)
ml ml mg % (m/m)
0.00 5.0 0.00 0.0
0.10 4.9 0.005 0 0.10
0.20 4.8 0.010 0.20
0.50 4.5 0.025 0.50
1.00 4.0 0.050 1.00
3.00 2.0 0.15 3.00
5.00 0.0 0.25 5.00
これらの溶液は,7.4.3で述べたように処理し,吸光度をゼロ検量線溶液で得られた吸光度で補正する。
光路長10mmに対して算出された吸光度を横座標に,けい素既知量を縦座標にとり作図する。この曲線の
――――― [JIS M 8214 pdf 8] ―――――
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こう配Zは,けい素含有量[質量百分率,% (m/m)]を算出するのに用いる。
8. 結果の表示
8.1 けい素含有量の計算
けい素含有量wSi(質量百分率)は,次の式によって小数点以下4けたまで計算する。
A 10
wSi (1)
m
ここに, A : 空試験溶液(7.4.2)の吸光度で補正し,試料溶液の1cmの
光路長に換算した吸光度
m : はかり採り試料の質量 (g)
8.2 結果の一般的処理
8.2.1 精度 (repeatability) 及び許容差
この分析方法の精度は,次の回帰式で表される。1)
r=0.020 9X+0.014 8 (2)
P=0.026 4X+0.115 1 (3)
0.007 4X+0.005 2 (4)
0.007 8X+0.041 7 (5)
ここに, X : 乾燥試料中のけい素含有量(質量百分率),次のように計算する。
− 室内の計算式[式(2)及び式(4)] : 2回の分析値の算術平均
− 室間の計算式[式(3)及び式(5)] : 2か所の分析室の最終結果(8.2.3)の算術平均
r : 室内の許容差
P : 室間の許容差
室内の標準偏差
室間の標準偏差
8.2.2 分析値の採択
認証標準物質で求めた結果において,この分析結果と標準物質の認証値との間に統計的に有意差が認め
られてはならない。真度 (accuracy) 及び精度 (precision) ともにこの方法に相当する分析方法を用いて,
少なくとも10か所の分析室で分析した標準物質に対しては,有意差の検定には次の式を用いる。
2
2 sWc
sLc 2
nWc 2 r
Ac A≦2 L (6)
Nc n
ここに, AC : 認証値
A : 認証標準物質を分析して得られた結果又はその平均値
SLC : 認証値を決定した分析室の室間標準偏差
SWC : 認証値を決定した分析室の室内標準偏差
nWC : 認証値を決定した分析室の分析回数の平均
NC : 認証値を決定した分析室の数
n : 認証標準物質の分析回数(ほとんどの場合n=1)
び 8.2.1に定義してあるとおり。
もし,式(6)の左辺が右辺より小さいか又は等しければ,差|Ac−A|は統計的に有意ではなく,逆の場合は,
統計的に有意である。
差が有意であるときは,試料の分析と同時に認証標準物質の分析を繰り返す。もし,差が再び有意であ
1) 追加の情報は,附属書2B及び附属書2Cに記載されている。
――――― [JIS M 8214 pdf 9] ―――――
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るならば,同じ種類で別の認証標準物質を用いて同じ操作を繰り返さなければならない。
分析試料の二つの分析値の範囲が8.2.1の式(2)で計算されたrの限度を超えるときは,附属書2Aのフロ
ーシートに従って,更にもう一度同じ種類の認証標準物質とともに分析試料の分析を行わなければならな
い。
分析試料の結果の採択の可否は,いつの場合も認証標準物質の結果の採択の可否に従わなければならな
い。
注12 認証標準物質の情報が不十分なときには,次の手順を用いる。
a) 室間標準偏差を推定するのに十分なデータがあれば,S2Wc/nWcを削除して,SLCを室平均値の
標準偏差とみなす。
b) もし,認証標準物質の認証が1分析室だけで行われている場合,又は室間の分析結果がない
場合には,この認証標準物質はこの規格には適用しないのがよい。その使用が避けられない
場合は,次の式を用いる。
2
2 r
Ac A≦2 2 L
n
8.2.3 最終結果の計算
最終結果は,分析試料の採択し得る値の算術平均か,又は附属書2Aに規定した手順によって求める。
小数点以下4けたまで計算した採択し得る分析値の算術平均は,次のようにして小数点以下2けたに丸め
なければならない。
a) 小数点以下3けた目の数値が5より小さいときには,それを切り捨て,小数点以下2けた目の数値は
そのままとする。
b) 小数点以下3けた目の数値が5で,小数点以下4けた目に0以外の数値があるとき,又は小数点以下
3けた目の数値が5より大きいときには,小数点以下2けた目の数値を一つだけ増加させる。
c) 小数点以下3けた目の数値が5で,小数点以下4けた目が0のときは,小数点以下3けた目の5を切
り捨て,小数点以下2けた目の数値が0,2,4,6又は8であれば小数点以下2けた目の数値はそのま
まとし,1,3,5,7又は9であれば小数点以下2けた目の数値は切り上げて数を一つだけ増加させる。
8.3 酸化物換算係数
wSio2 (%)=2.139×wSi (%)
9. 試験結果の報告
試験結果の報告には,次の情報を記載する。
a) 分析室の名称とあて先
b) 最終結果が報告された日付
c) この附属書の引用
d) 試料の識別に必要な詳細事項
e) 分析結果
f) 試験結果の参照番号
g) 定量時に気がついた特記事項,及びこの附属書に規定がない操作で,分析試料又は認証標準物質の分
析結果に影響を与えているおそれがある操作
――――― [JIS M 8214 pdf 10] ―――――
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JIS M 8214:1995の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 2598-1:1992(MOD)
- ISO 2598-2:1992(MOD)
JIS M 8214:1995の国際規格 ICS 分類一覧
- 73 : 鉱採及び鉱物 > 73.060 : 金属鉱物及びそれらの濃縮物 > 73.060.10 : 鉄鉱石
JIS M 8214:1995の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISM8202:2015
- 鉄鉱石―分析方法通則