JIS M 8222-2:2018 鉄鉱石―マグネシウム定量方法―第2部:原子吸光分析法 | ページ 2

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6.4.2.2.2 検量線の直線性の装置性能基準
検量線の直線性は0.7以上とする。
6.4.2.3 短時間安定性
6.4.2.3.1 短時間安定性の求め方
短時間安定性の求め方は,JA.2による。
6.4.2.3.2 短時間安定性の装置性能基準規定
検量線最高濃度溶液における測定の短時間安定性(%)は1.5を,検量線最低濃度溶液における測定の
短時間安定性(%)は0.5をそれぞれ超えてはならない。
注記 測定条件は,波長を除いて装置ごとに異なる。次に示す測定条件は,数箇所の分析室で支障な
く用いられた条件であり,操作の指針として用いることができる。測定溶液は,予混合バーナ
ーのアセチレン・空気フレーム中に噴霧される。
− マグネシウム中空陰極ランプの電流,mA 15
− 波長,nm 285.2
− 空気の流量,L/min 22
− アセチレンの流量,L /min 4.2
上記のガス流量が適用できない装置においても,空気とアセチレンとのガス流量の比率は操
作の有効な指針となる。

7 試料のはかりとり

  試料はかりとり量は,0.5 gとする。

8 操作

8.1 試料溶液の調製

  試料溶液の調製は,次の手順によって行う。
a) 試料をはかりとってビーカー(300 mL)に移し入れ,水数mLで湿らせ,時計皿で覆う。塩酸(5.2)
25 mLを加え,穏やかに加熱する。沸騰直前の温度で反応が認められなくなるまで加熱分解する。硝
酸(5.4)2 mLを加え,数分間分解する。時計皿の下面を水で洗って時計皿を取り除き,引き続きビ
ーカーを105 ℃110 ℃の熱板上で30分間加熱する。
b) 塩酸(5.2)5 mLを加え,ビーカーを時計皿で覆い,数分間加温する。水50 mLを加え,チタンの加
水分解を避けるため,ガラス棒でかき混ぜながら加熱して沸騰させる。時計皿とビーカーの内壁を水
で洗浄した後,溶液を少量のろ紙パルプを加えたろ紙(5種B)を用いてビーカー(300 mL)へろ過
する。元のビーカー内壁をポリスマン又は湿らせたろ紙を用いてこすり,付着物及び湿らせたろ紙を
漏斗上のろ紙に移す。ろ紙及びろ紙パルプは,塩酸(1+9)で3回洗浄し,次に熱水で3,4回洗浄す
る。ろ紙及び残さをるつぼ(6.1)に移し入れる。ろ液は加熱濃縮して約100 mLとして保存する。
なお,ろ紙は,漏斗に装着してから温塩酸(1+2)で数回洗浄し,更に温水で洗浄してから用いる。
c) るつぼ中のろ紙及び残さを低温(500 ℃800 ℃)で炭化して灰化する。放冷し,硫酸(5.6)2,3
滴で湿し,ふっ化水素酸(5.5)10 mLを加える。穏やかに加熱して二酸化けい素を揮散させた後,白
煙を発生させ,過剰の硫酸を除去する。700 ℃で乾固するまで加熱する。残さに炭酸ナトリウム(5.1)
1.0 gを加え,るつぼを蓋で覆い,ブンゼンバーナー(6.2)又はマッフル炉(6.3)で透明な融成物が
得られるまで融解する(1 100 ℃で約15分間)。ブンゼンバーナーを使用する場合は,るつぼを動か

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して内部をかくはんしながら溶解する。ただし,この融解が困難な場合は,炭酸ナトリウム2 gを使
用し,塩酸(5.2)も2倍量用いてもよい。この場合は,バックグラウンド溶液(5.9)も2倍量の炭酸
ナトリウム及び塩酸を用いて調製する。
d) 室温まで放冷した後,るつぼの蓋を外して,蓋とともにb)で保存したろ液に入れる。融成物の溶解が
終了した後,るつぼ及び蓋を水で洗ってから取り出す。
この段階で溶液が濁っている場合は,多量のチタンが加水分解していることを示している。この場
合は,8.2の200 mLの全量フラスコに移す前にろ紙(5種C)を用いて,ろ過する。ろ紙は温塩酸(1
+15)で1回,温塩酸(2+100)で2回,次に温水を用いて塩化鉄(III)の黄色が認められなくなる
まで洗浄する。

8.2 最終試料溶液の調製

  最終試料溶液の調製は,次のいずれかによる。
a) マグネシウム含有率(質量分率)0.10 %以下の試料
1) 8.1で得た試料溶液を,200 mLの全量フラスコへ水を用いて移し入れる。
2) 塩化ランタン溶液(5.10)40 mLを加え,水で標線までうすめる。
b) マグネシウム含有率(質量分率)0.10 %超えの試料
1) 8.1で得た試料溶液を,200 mLの全量フラスコへ水を用いて移し入れ,水で標線までうすめる。
2) 1)で調製した溶液から,表2に示すマグネシウム含有率によって規定された量を分取して200 mL
の全量フラスコに移し入れ,塩化ランタン溶液40 mLを加える。さらに,バックグラウンド溶液を
表2に従って加え,水で標線までうすめる。
表2−分取量及びバックグラウンド溶液添加量
マグネシウム含有率 分取量 相当する試料の質量 バックグラウンド溶液(5.9)添加量
[質量分率(%)] mL g mL
0.10 超え 1.00以下 20 0.05 45.0
1.00 超え 2.00以下 5 0.012 5 50.0
この表の分取量マグネシウム濃度が検量線用溶液の範囲内に収まるように規定している。より高感度の装
置に対しては試料溶液の分取量を少なくしてもよい。その場合,溶液をあらかじめ希釈して分取量が2 mL
より少なくならないようにする。空試験液も同様である。この場合には,バックグラウンド溶液の量も調整
する。

8.3 吸光度の測定

  8.2で得た最終試料溶液の一部を,水を用いてゼロ点を調整した原子吸光分析装置(6.4)のアセチレン・
空気フレーム中に噴霧し,マグネシウム中空陰極ランプから放射される波長285.2 nmの吸光度を測定する。
各溶液の測定の間には水を噴霧する。
空試験液及びゼロメンバー検量線用溶液から始めて,最終試料溶液(8.2参照)が一連の測定の適切な時
点で噴霧できるように,検量線用溶液(10.1参照)及び最終試料溶液を吸光度が増加していくような順序
で噴霧する。安定した応答が得られたら,その読み値を記録する。
測定は,少なくとも2回繰り返す。

9 空試験

  試料の代わりに試料の85 %量の酸化鉄(III)(5.8)又は試料の60 %量の鉄(5.7)を用いて,8.1,8.2 a)
及び8.3の手順に従って試料と同じ操作を試料と併行して行う。調製された溶液を空試験液とする。酸化

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鉄(III)及び鉄の量は1 mgの桁まではかる。
同時に数試料を分析する場合,操作が同じで同一の試薬瓶からの試薬を使う場合には,1個の空試験値
で代表することができる。

10 検量線の作成

10.1 検量線用溶液の調製

  6個の200 mLの全量フラスコを準備し,それぞれに表3に従って,マグネシウム標準液(5.12)1)を正
確に添加し,次に塩化ランタン溶液(5.10)及びバックグラウンド溶液(5.9)を加えて,水で標線までう
すめる。
表3−検量線用溶液へのマグネシウム標準液,塩化ランタン溶液及びバックグラウンド溶液の添加量
検量線用溶液No. マグネシウム標準液 マグネシウム 塩化ランタン溶液 バックグラウンド
(5.12)添加量 添加量 (5.10)添加量 溶液(5.9)添加量
mL μg mL mL
1(ゼロメンバー) 0 0 40 50
2 2 50 40 50
3 5 125 40 50
4 10 250 40 50
5 15 375 40 50
6 20 500 40 50
注1) マグネシウムの濃度範囲は装置に応じて変えてもよい。高感度な装置の場合には,6.4.2に規定
する性能基準を確保できる範囲で,標準液の添加量を少なくするか,マグネシウム標準液(5.12)
を水で10倍にうすめたものを用いてもよい。

10.2 検量線の作成

  8.3の手順に従って,10.1で調製した各検量線用溶液の吸光度を試料と併行して測定する。得た吸光度と
各検量線用溶液中のマグネシウム量との関係線を作成し,この関係線をグラフの原点を通るように平行移
動して検量線とする。

11 計算

  計算は,次による。
a) マグネシウム含有率の計算 8.3及び箇条9で得た吸光度と,10.2で作成した検量線とからマグネシウ
ム量を求め,試料中のマグネシウム含有率を次の式によって算出する。
m1 m0+m2
Mg 100
m
ここに, Mg : 試料中のマグネシウム含有率[質量分率(%)]
m1 : 最終試料溶液中のマグネシウム検出量(g)
m0 : 空試験液中のマグネシウム検出量(g)
m2 : 空試験液中の鉄(5.7)又は酸化鉄(III)(5.8)に由来す
るマグネシウム量(g)
[鉄,又は酸化鉄(III)中のマグネシウム含有率(質量
分率)が0.000 2 %未満であることが保証されている場合
は,0とする。]
m : 最終試料溶液中に含まれる試料の質量(g)

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b) 酸化マグネシウム含有率の計算 試料中の酸化マグネシウム含有率は,マグネシウム含有率から次の
式によって算出する。
MgO=1.658×Mg
ここに, MgO : 試料中の酸化マグネシウム含有率[質量分率(%)]
Mg : 試料中のマグネシウム含有率[質量分率(%)]
なお,酸化マグネシウム含有率を報告値とする場合,丸めを行っていないマグネシウム含有率から酸化
マグネシウム含有率を求め,最終報告値とする。

12 許容差

  許容差は,表4による。
表4−許容差
単位 質量分率(%)
マグネシウム含有率 室内再現許容差 室間許容差a)
Rd P
0.010以上2.00以下 f(n)×0.010 74×(Mg) 0.817 28 f(n)×0.017 66×(Mg) 0.790 88
許容差計算式中のf(n)の値は,JIS Z 8402-6の表1(許容範囲の係数)による。nの値は,室内再現許容差の場合
は同一分析室内における分析回数,室間許容差の場合は分析に関与した分析室数である。また,(Mg)は,許容差を
求めるマグネシウム定量値の平均値[質量分率(%)]である。
注a) この規格における室間許容差は,各分析室においてJIS M 8202の6.5(分析値の採択)によって求めた分析
値を用いて判定する。

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附属書JA
(規定)
装置性能基準の求め方
JA.1 検量線の直線性の求め方
濃度範囲の上部域20 %の検量線の傾斜(吸光度の差;図JA.1のAA)と濃度範囲の下部域20 %の検量線
の傾斜(吸光度の差;図JA.1のAB)との比(AA/AB)を直線性として算出する。
図JA.1−検量線の直線性の基準計算用模式図
JA.2 短時間安定性の求め方
短時間安定性の求め方は,次による。
なお,吸光度の測定は,各々の測定を個別試料の測定として8.3に従って行う。
a) 最高濃度溶液の測定の短時間安定性 各部で規定された検量線用溶液のうち,最高濃度溶液について
吸光度の測定を10回繰り返し,その平均値(A)及び標準偏差(σA)を計算する。
最高濃度溶液の測定の短時間安定性(%)は, A/ AA 100 の式で算出する。
注記 標準偏差の計算式を参考として次に示す。
n 2
(xi x)
x
1
ここに, σx : 標準偏差
xi : i番目のデータ
x : 平均値
n : データ数

――――― [JIS M 8222-2 pdf 10] ―――――

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  • ISO 10204:2017(MOD)

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