この規格ページの目次
- 4 一般要求事項
- 4.1 品質システム
- 4.2 サンプリング
- 4.3 試験方法
- 4.4 文書化
- 5 包装プロセスのバリデーション
- 5.1 一般
- 5.2 据付適格性の確認(IQ)
- 5.3 運転適格性の確認(OQ)
- 5.4 稼働性能適格性の確認(PQ)
- 5.5 プロセスバリデーションの正式承認
- 5.6 プロセス管理及び監視
- 5.7 プロセスの変更及び再バリデーション
- 6 包装システムの組立
- 7 再使用可能無菌バリアシステムの使用
- 8 無菌流体経路包装
- JIS T 0841-2:2019の引用国際規格 ISO 一覧
- JIS T 0841-2:2019の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS T 0841-2:2019の関連規格と引用規格一覧
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T 0841-2 : 2019 (ISO 11607-2 : 2006,Amd.1 : 2014)
3.15
無菌流体経路包装(sterile fluid-path packaging)
流体との接触を意図した医療機器の一部分の無菌性を確実にするように設計した,保護ポートカバー及
び/又は包装システム。
注記 無菌流体経路包装の例には,静脈注射液の投与のためのチューブの内部がある。
3.16
バリデーション(validation)
あらかじめ定めた仕様に適合する製品を恒常的に産出することができるプロセスを確立するために,要
求される結果を得て,記録し,解釈するための文書化した手順(ISO/TS 11139:2006参照)。
4 一般要求事項
4.1 品質システム
4.1.1 この規格で規定する要求事項は,品質システムの一環として実施しなければならない。
注記 JIS Q 9001及びJIS Q 13485には,適切な品質システムに関する要求事項が含まれている。
4.1.2 この規格の要件を満たすために,品質システムの第三者認証を得る必要はない。
注記 医療機器によっては,個別製品で第三者認証を要求される場合がある。
4.1.3 ヘルスケア施設は,国又は都道府県が要求する品質システムを用いることを検討しなければならな
い。
4.2 サンプリング
サンプリング計画は,包装システムの選定及び試験に用いられなければならない。そのサンプリング計
画は,統計的に有効な根拠に基づかなければならない。
注記 適切なサンプリング計画の例は,JIS Z 9015-1又はJIS P 8110がある。
4.3 試験方法
4.3.1 この規格への適合を示すために用いる全ての試験方法は,バリデーションを実施し,文書化しなけ
ればならない。
注記 JIS T 0841-1の附属書B(要求事項への適合を実証するために使用できる標準試験方法及び手
順)に適切な試験方法のリストが示されている。
4.3.2 試験方法のバリデーションには,使用した方法の妥当性を実証しなければならない。このとき,次
の項目を含めなければならない。
a) 包装システムに適した試験の選定根拠の確立
b) 合否判定基準の確立
注記 合格又は不合格が,判定基準の一つである。
c) 試験方法の繰返し性の決定
d) 試験方法の再現性の決定
e) 完全性試験に関する試験方法の検出限界の確立
4.3.3 試験方法に特に規定がない限り,試験試料は,温度23±1 ℃及び相対湿度(50±2) %の雰囲気中
で24時間以上前処理しなければならない。
4.4 文書化
4.4.1 この規格の要求事項に適合していることの実証を,文書化しなければならない。
4.4.2 全ての文書は,あらかじめ定めた期間保管しなければならない。保管期間は,医療機器又は無菌バ
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リアシステムの要求事項,使用期限,トレーサビリティなどの要素を考慮しなければならない。
4.4.3 要求事項への適合の文書は,性能データ,仕様,バリデーションされた試験方法による試験結果及
びプロトコル,並びにIQ,OQ及びPQの結果を含んでもよいが,これらに限らない。
4.4.4 バリデーション,プロセス管理又はその他の品質の意思決定プロセスに関係する電子記録,電子署
名及び電子記録に署名された手書きの署名は,信頼できるものでなければならない。
5 包装プロセスのバリデーション
5.1 一般
5.1.1 成形前無菌バリアシステム及び無菌バリアシステム製造プロセスは,バリデーションしなければな
らない。
これらのプロセスには,次のものを含めるが,これらには限らない。
a) 硬質及び軟質ブリスタ成形
b) パウチ,ロール又はバッグの成形及びシール
c) 成形,充及びシール(FFS : Form Fill Seal)の自動化プロセス
d) キットの組立及びラッピング
e) 無菌流体経路製品の組立
f) トレイ,蓋(リッド)のシール
g) 再使用可能なコンテナの充及び密封
h) ラップの折畳み方法及びラッピング方法
注記 CSR(中央材料室)ラップ,綿布,滅菌紙などが相当する。
5.1.2 プロセスバリデーションには,少なくともIQ,OQ及びPQを,この順序で含めなければならない。
5.1.3 プロセス開発は,プロセスバリデーションの一環ではないが,成形及びシールの不可欠な部分とし
て考慮することが望ましい(附属書A参照)。
5.1.4 既存の製品のバリデーションは,過去のIQ及びOQのデータに基づいてもよい。このデータは,
重要なパラメータの許容差の決定に用いることができる。
5.1.5 類似の成形前無菌バリアシステム及び無菌バリアシステム製造プロセスをバリデーションすると
きは,類似性(プロダクト・ファミリ)を確定し,限界条件の場合の構成を特定する根拠を文書化しなけ
ればならない。少なくともワーストケースの場合の構成をバリデーションして,この規格への適合性を決
定しなければならない。
注記 例えば,類似性は,異なるサイズの成形前無菌バリアシステムで確立できる。
5.2 据付適格性の確認(IQ)
5.2.1 IQを実施しなければならない。
IQの考慮事項には,次のことを含む。
a) 装置設計仕様
b) 配線,ユーティリティ,機能性などの設置状態
c) 安全性
d) 設計パラメータ内で動作する装置
e) 供給業者の文書,印刷物,図面及びマニュアル
f) 予備品リスト
g) ソフトウェアバリデーション
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T 0841-2 : 2019 (ISO 11607-2 : 2006,Amd.1 : 2014)
h) 清浄度,温度,湿度などの設置場所の環境条件
i) 操作員の教育訓練文書
j) 操作マニュアル又は手順
5.2.2 工程管理項目を規定しなければならない。
5.2.3 工程管理項目を管理し,監視しなければならない。
5.2.4 工程管理値があらかじめ定めた値を超えた場合,アラーム,警報システム又は機械停止システムが
作動しなければならない。
5.2.5 重要なプロセス計器,センサ,表示器,コントローラなどは,校正し,その校正スケジュールを文
書化しなければならない。校正は,PQの前及び後に実施することが望ましい。
5.2.6 予防保全及び清掃スケジュールを文書化しなければならない。
5.2.7 プログラマブルロジックコントローラ(PLC),データ収集及び検査システムなどのソフトウェア
システムの使用は,バリデーションし,それらが意図するように機能することを確認しなければならない。
ソフトウェア及びハードウェア,特にインタフェースが正しく機能することを確認するために,機能試験
を実施しなければならない。データ又は記録の使用可能性,信頼性,同一性,精度及びトレーサビリティ
を明らかにするために,システムを点検しなければならない(例えば,正しいデータと誤ったデータとを
入力し,電力損失を模擬してバリデーションすることによって。)。
5.3 運転適格性の確認(OQ)
5.3.1 予測される全ての工程管理項目の条件下で,成形前無菌バリアシステム及び無菌バリアシステムが,
あらかじめ定めた全ての条件を満たして製造されることを確実にするための検証を行わなければならない。
5.3.2 成形前無菌バリアシステム及び無菌バリアシステムは,管理値の上限及び下限の範囲内で製造しな
ければならない。また,それらは,あらかじめ定めた要求事項を満たす特性を示さなければならない。次
の品質特性を考慮しなければならない。
a) 成形又は組立の場合
1) 完全な無菌バリアシステムが成形又は組み立てられている。
2) 製品が無菌バリアシステムに適合している。
3) 基本寸法を満たしている。
b) シールの場合
1) 規定したシール幅で,シールがされている。
2) シールの導通又は不完全なシールがない。
3) 破袋又は破れがない。
4) 材料層の離又は分離がない。
注記 シール幅の仕様の例については,EN 868-5:2009の4.3.2参照。
c) 他のクロージャシステムの場合
1) 連続したクロージャである。
2) 破袋又は破れがない。
3) 材料層の離又は分離がない。
5.4 稼働性能適格性の確認(PQ)
5.4.1 PQは,プロセスがあらかじめ定めた使用条件の下で,容認可能な成形前無菌バリアシステム及び
無菌バリアシステムを一貫して生産することを実証しなければならない。
5.4.2 PQには,次のものを含まなければならない。
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T 0841-2 : 2019 (ISO 11607-2 : 2006,Amd.1 : 2014)
a) 実際の製品又はそれを模擬した製品
b) Qで確定した工程管理値
c) 製品,包装要求事項の検証
d) プロセス管理及び能力の保証
e) プロセスの繰返し性及び再現性
5.4.3 プロセスへの取組み(プロセス・チャレンジ)には,製造中に起こることが予測される条件を含ま
なければならない。
注記 これらの取組みは,機械設定及び切替え手順,プロセス始動及び再開手順,電源異常及び変動,
並びに該当する場合は複数のシフトを含めてもよいが,これらに限らない。
5.4.4 プロセスへの取組みは,1回の生産内の変動性及び異なる生産間の再現性を実証するために,適切
なサンプリングによる少なくとも3回の生産を含めなければならない。生産時間は,工程管理項目として
考慮することが望ましい。
注記 これらの管理項目は,機械の平衡,休止及びシフト変更,通常始動及び停止並びに材料ロット
間の差を含むが,これらに限らない。
5.4.5 成形,シール及び組立作業の手順及び仕様を文書化し,PQに組み込まなければならない。
5.4.6 プロセスの重要な管理項目を監視し,記録しなければならない。
5.4.7 プロセスは,管理下に置き,あらかじめ定めた要求事項に適合する製品を一貫して生産できなけれ
ばならない。
5.5 プロセスバリデーションの正式承認
5.5.1 バリデーションプログラムの最終段階として,プロセスバリデーション結果の審査及び承認を実施
し,文書化しなければならない。
5.5.2 文書は,全てのプロトコル及び結果を要約及び引用し,プロセスバリデーションに関する結論を明
記しなければならない。
5.6 プロセス管理及び監視
5.6.1 日常作業中に包装プロセスが管理下にあり,かつ,確立した管理値内にあることを保証するための
手順を確立しなければならない。
5.6.2 重要な工程管理項目は,日常的に監視し,その手順を文書化しなければならない。
5.7 プロセスの変更及び再バリデーション
5.7.1 包装及びシールプロセスに関する文書は,変更の文書化,検証,及び承認に関して変更管理手順に
よって取り扱わなければならない。
5.7.2 初期バリデーションを毀損し,滅菌医療機器の無菌性,安全性又は有効性に影響する変更を,装置,
製品,包装材料又は製造プロセスについて行う場合は,プロセスの再バリデーションを行わなければなら
ない。
注記 バリデーション済みプロセスの状態に影響を与えることがある変更のリストの例を,次に示す。
− 工程管理項目に影響を与えることのある原材料の変更
− 新しい部品が装置に据え付けられた場合
− ある施設又は場所から別のところへのプロセス及び/又は装置の移動
− 滅菌プロセスの変更
− 品質又はプロセス管理指標における悪化傾向
5.7.3 再バリデーションの必要性を評価して,文書化しなければならない。初期バリデーションの全ての
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側面を繰り返す必要がない状況の場合は,この再バリデーションは,変更箇所に限定してもよい。
5.7.4 複数の小さな変更が重なると,プロセスのバリデーション状態に影響を与えることがあるため,定
期的な再バリデーション又は再審査をすることが望ましい。
6 包装システムの組立
6.1 無菌バリアシステムは,医療機器に対して汚染によるリスクを最小限にするために,適切な環境条
件下で組み立てなければならない。
6.2 包装システムの組立プロセスは,誤ったラベル表示を防止するために,管理されたラベル表示及び
処理手順に従わなければならない。
注記 追加的な手引きについては,DIN 58953-7及びDIN 58953-8参照。
6.3 包装システムは,あらかじめ定めた滅菌プロセスで無菌性を保証する,バリデーションされたプロ
セスに基づいた指示に従って組立及び充をしなければならない。これらの指示は,内容物,内容物の配
置,全質量,内側ラッピング,緩衝材などを含むことが望ましい。
7 再使用可能無菌バリアシステムの使用
箇条6に規定した要求事項に加えて,JIS T 0841-1の5.1.10及び5.1.11に規定する,使用のための指示
及び制限事項に従わなければならない(例えば,組立,分解,保守,修理,保管)。
注記 再使用可能なコンテナの追加的な手引きについては,EN 868-8及びDIN 58953-9を参照。再使
用可能布の追加的な手引きについては,EN 13795-1及びANSI/AAMI ST65を参照。
8 無菌流体経路包装
8.1 無菌流体経路構成要素及びクロージャの組立は,箇条5及び箇条6の要求事項を満たさなければな
らない。
8.2 “無菌流体経路(sterile fluid-path)”とラベル表示した医療機器は,機器とクロージャとを組み合わ
せた構造で流体経路の無菌性を維持しなければならない。
注記1 微生物バリア特性及び無菌バリアシステムの完全性に関する要求事項は,JIS T 0841-1で規
定している。これらの要求事項は,機器自体に適用する。
注記2 この規格の要求事項の解釈では,機器及びクロージャは無菌バリアシステムを構成する。
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- ISO 11607-2:2006/AMENDMENT 1:2014(IDT)
JIS T 0841-2:2019の国際規格 ICS 分類一覧
JIS T 0841-2:2019の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JIST0841-1:2019
- 最終段階で滅菌される医療機器の包装―第1部:材料,無菌バリアシステム及び包装システムに関する要求事項