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X 7105 : 2001 (ISO 19105 : 2000)
3.21 不確定判定 (inconclusive verdict)観測された試験結果では合格とも不合格とも判定できない場合
に与えられる試験の判定。
3.22 不適合,不適合性 (non-conformance) 規定された要件に,一つ以上適合しないこと。
3.23 合格判定 (pass verdict)適合と報告された試験判定。
3.24 性能試験 (performance testing)処理能力,応答性など,種々の条件下での試験対象 (IUT) の性能
上の特性を測定する試験。
備考 性能試験は,適合性試験の一部ではない。
3.25 頑健性試験 (robustness testing) 試験対象 (IUT) が,誤りを含むデータをいかに適切に処理するか
を決める試験。
備考 頑健性試験は,適合性試験の一部ではない。
3.26 試験対象システム,SUT (system under test) 試験対象 (IUT) を支援するために必要な計算機のハ
ードウェア,ソフトウェア及び通信網。
適合性評価過程を実施する組織。
3.27 試験機関 (testing laboratory)
3.28 検証試験 (verification test)試験対象 (IUT) が正しいかどうかを証明するために開発された試験。
4. 略号
この規格で用いる略号を,次に示す。
ATS : 抽象試験項目群 (abstract test suite)
ETS : 実行可能試験項目群 (executable test suite)
ICS : 実装適合性宣言 (implementation conformance statement)
IUT : 試験対象 (implementation under test)
IXIT : 試験用実装補助情報 (implementation extra information for testing)
SUT : 試験対象システム (system under test)
5. 適合性の一般的枠組み
5.1 一般
地理情報規格群では,ある実装が地理情報規格群のうちの適用可能な規格の適合性要件を満
たしている場合に,その実装は,適合しているとみなす。適合性要件は,それぞれの規格の適合性の箇条
で規定する。
5.2 適合性の箇条
地理情報規格群のすべての試験可能な規格は,適合性の箇条を含む。この箇条は,
その規格への適合を宣言するために満たさなければならないすべての要件を規定する。適合性の箇条は,
適合性試験の入口としての役割を果たす。
適合性の箇条に関する要件は,附属書Aによる。
5.3 適合性要件
適合性要件は,次のとおりに分類できる。
a) 必す(須)要件 すべての場合に,遵守しなければならない要件。
b) 条件付き要件 仕様で定めた条件に該当する場合には,遵守しなければならない要件。
c) 任意選択要件 任意選択機能に適用可能な要件がある場合には,実装に合わせて選択できる要件。
さらに,適合性要件は,次のとおりに記述できる。
a) 肯定形 しなければならないことを記述する。
b) 否定形 してはならないことを記述する。
プロファイルのような規格の部分集合に特定な一組の任意選択要件を扱うため,適合性クラスを設けて
もよい(附属書A参照)。
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5.4 実装適合性宣言
特定の実装の適合性を評価するためには,任意選択機能のうちどれが実装された
機能かに関する記述がなければならない。これによって,実装された機能に関する要件についてだけ適合
性を試験できるようになる。このような記述は,実装適合性宣言(以下,ICSという。)と呼ばれる。機能
は,地理情報規格群の規定する枠組みの範ちゅう(疇)で記述しなければならない。これらの機能には,
地理情報規格群の規定する枠組みを超えるものを含んでいてはならない。
この記述は,試験機関が適合性評価過程において,試験対象システム(以下,SUTという。)をよく理
解するため及び試験項目を識別するために役立つ。
この記述は,実装適合性宣言 (ICS) 様式を用いて自分で作成してもよく,試験機関が提供してもよい。
ICS様式とは,適合性試験を受けるのに必要なSUTの機能を文書化するために,用いる質問形式の文書と
する。
ICSについての詳細は,ISO/IEC 9646-1,ISO/IEC 9646-2,及びISO/IEC 9646-5並びにJIS B 3700-31に
よる。
5.5 適合実装
適合実装は,ICSに合致し,地理情報規格群の適用可能な規格の適合性要件を満たさなけ
ればならない。このような実装は,ICS中に実装によって実現可能にしていると記述する任意選択要件も
含め,すべての対象となる試験に合格していなければならない。地理情報規格群の規格で記述されていな
い追加された機能については,それらが規格で明白に禁止されていなければ,実現可能としてもよい。
6. 適合性試験の方法論
6.1 一般
ここで,適合性試験の方法論,用いられる色々な種類の適合性試験及び依頼者によって試験
機関に提供されなければならない付加的な情報について規定する。
6.2 適合性試験の種類
6.2.1 一般 適合性試験は,試験対象の実装が関連する地理情報規格で規定された要件に適合しているか
どうかを定めることを目的とする。適合性の度合を示す程度に応じて,次の2種類の試験に区別する。
a) 基本試験 この試験によって,IUTが適合していることの予備的な証拠が得られる。標準の抽象試験
項目群 (ATS) で基本試験を採用することにした場合には,この試験は,適合性評価過程の最初に用い
なければならない。どの試験が基本試験であるかは,地理情報規格群の各規格で定められている(1)。
注(1) これらの基本試験のための実行可能試験項目を事前に入手して,試験機関への基本試験及び機
能試験の申請に先立って,自らそのシステムを試験してもよい(社内事前試験)。社内事前試験
を機能試験について行ってもよいが,基本試験を対象とするほうがより適切である。
b) 機能試験 この試験は,試験対象 (IUT) の観察できる機能が実装適合性宣言 (ICS) に記述されてい
る機能に合致しているかどうかを検査する。この試験では,地理情報規格群の適切な規格に規定され
た適合性要件のすべての範囲について,包括的に試験を行う。どの試験が機能試験であるかは,地理
情報規格群の各規格で定められている。
適合性の箇条で与えられる抽象試験項目群 (ATS) は,基本試験として用いなければならない機能試験が
あるならば,それらを示す。ATSは,機能試験に付随する形の基本試験は含まない。単純な例では基本試
験を必要としなくてもよい。
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6.2.2 基本試験 基本試験は,試験対象 (IUT) について全体を通して試験を行うのが適切であるかどう
かを判断するために限定的に行う。基本試験は,抽象形式又は実行可能形式のいずれでもよい。基本試験
は,機能試験を実行すべきかどうかを決断する前に,適合の程度を決定するために用いてもよい。基本試
験は,単純な機能試験とする。適合性の箇条は,どの試験項目を基本試験として用いてもよいかを識別す
ることが望ましい。
基本試験は,次の場合に用いなければならない。
a) 著しい不適合を検出する場合。
b) 機能試験を実行するかどうかを決めるための,前段階の試験とする場合。
基本試験は,次の場合に単独で用いてはならない。
a) 実装が適合しているかどうかを決める場合。
b) 欠陥の原因を決定し,その決定を保証する場合。
6.2.3 機能試験 機能試験は,抽象形式又は実行可能形式のいずれでもよい。機能試験では,規格に規定
した適合性要件のすべての範囲について,実装を実際に可能な限り全体を通して調べることが望ましい。
機能試験は,必すの機能及び試験対象 (IUT) が実現可能にしていると実装適合性宣言 (ICS) に記述され
ている任意選択機能を検査するために規定することが望ましい。
機能試験は,次の場合に用いなければならない。
a) 試験対象 (IUT) の機能が適合性要件と合致しているかどうかを検査する場合,すなわち,実装が適合
しているかどうかを決める場合。
b) 欠陥の原因を調べる場合。
機能試験は,次のいずれかの場合に用いてはならない。
a) 実装された個々の機能と関連している振舞いを,詳細に試験する場合。
b) 完全性を保証する場合。
抽象機能試験は,抽象試験項目群 (ATS) で定める。
6.3 試験用実装補助情報
実装を試験するために,試験機関は,試験対象 (IUT) 及び試験環境に関係す
る情報を必要とする。試験のために実装を提出する依頼者は,この情報を試験用実装補助情報 (IXIT) と
して提出しなければならない。IXITは,IXIT様式による質疑応答の過程で完成させてもよい。
試験用実装補助情報 (IXIT) は,次のものを含まなければならない。
a) 試験対象 (IUT) に対して適切な実行可能試験項目群 (ETS) を実施し,結果を分析できるように,試
験機関が必要とするIUTに関する情報。
b) 関係する実装適合性宣言 (ICS) に対する参照及び他の管理情報。
試験用実装補助情報 (IXIT) は,関係する実装適合性宣言 (ICS) と矛盾してはならない。矛盾点を除く
ために,無矛盾性検査が,試験の準備段階で行われなければならない。ICSは試験機関に試験領域を定め
るための情報を与えるが,IXITは試験をどのように行うかの情報を与える。特に,IXITは,試験対象シス
テム (SUT) 内での概念の構成及び配置,並びにSUTへのアクセス手段及びSUTの変更手段を詳細に提供
する。さらに,IXITは,IUTの概念と規格との間の変換アルゴリズムを含む。一つの適合性評価過程に一
つのIXITが存在しなければならない。
IXITについての詳細は,ISO/IEC 9646-1,ISO/IEC 9646-2及びISO/IEC 9646-5並びにJIS B 3700-31に
よる。
6.4 適合性評価
――――― [JIS X 7105 pdf 8] ―――――
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6.4.1 過程の概要 適合性評価過程は,関連するこの地理情報規格に対する実装の適合性を決定するため
に必要な適合性試験のすべての活動を含む。
適合性評価過程は,次の四つの段階からなる。
a) 試験の準備
b) 試験実施過程
c) 結果の解析
d) 適合性試験報告書
適合性評価過程を図1に示す。
図1 適合性評価過程の概要
6.4.2 試験の準備 試験の準備は,次の順序によって行うことが望ましい。
a) 管理情報の作成
b) 試験のための実装適合性宣言 (ICS) 及び試験用実装補助情報 (IXIT) の作成
c) 試験方法及び抽象試験項目群 (ATS) の確認
d) CSの確認,関連する適合性要件を考慮したICSの分析
e) 相当するICSに対する無矛盾性検査を含むIXITの確認
f) ICS及びIXITを基にした,最初の抽象試験項目の選択及びパラメタ値の割当て
g) 試験対象システム (SUT) の準備
備考 これによって,試験実施過程で試験対象 (IUT) 試験をするのに先立って,依頼者が独自に,実
行可能試験項目を実行できるようになる。
h) 最終的な抽象試験項目の選択
実行可能試験項目群 (ETS) は,抽象試験項目の選択及びパラメタ値の割当て[f)及びh)の段階]の結果
として作成される。この時点で,試験対象 (IUT) 及び適合性評価過程の適用範囲は固定され,その後は変
更できない。これは,依頼者と試験機関との合意によって行われる。
6.4.3 試験実施過程 試験実施過程では,実行可能試験項目群 (ETS) を実行し,観測された試験結果,
その他の関連する情報を適合性ログに記録する。試験対象 (IUT) への入力及び試験項目の実行によって観
測された試験結果は,適合性ログに記録しなければならない。試験実施過程の間にIUTから得られるすべ
ての情報を記録及び保持することは,解析段階及び監査目的で必要不可欠となる。
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6.4.4 結果の解析 結果の解析は,抽象試験項目に記述されている判定基準に照らして,観測された試験
結果を評価することによって行われなければならない。試験実施過程段階と解析段階とは明確な区分があ
るが,この二つの段階は時間的に重なってもよい。
試験判定は,合格,不合格又は不確定とする。合格及び不合格の二つは,一般的な判定であるが,まれ
に不確定の判定が出されることがある。不合格及び不確定の判定には,明確な理由を付けなければならな
い。さらに,参考となる情報を付けてもよい。
a) “合格判定”とは,観測された試験の結果が,試験の目的である適合性要件に合致していることを証
明し,かつ,関連規格及び実装適合性宣言 (ICS) の観点から正しいことを示した場合に与えられる試
験の判定とする。
b) “不合格判定”とは,関連規格の適合性要件の試験目的又は少なくとも一つの適合性要件に関し,観
測された試験結果が適合していないことを示した場合に与えられる試験の判定とする。
例 どのような理由にせよ,実行可能試験項目の実行が途中で終了するような異常終了。
c) “不確定判定”とは,観測された試験結果では合格とも不合格とも判定できない場合に与えられる試
験の判定とする。不確定判定は,通常の状態では出さないことが望ましい。
例 試験項目の不備。
それぞれの試験結果に対して,その試験の目的に適切な判断基準を用いて試験判定を与えなくてはなら
ない。
与えられた試験判定は,適合性試験報告書の要約部に全体概要として記述しなければならない。
6.4.5 適合性試験報告書 適合性試験の結果は,適合性試験報告書中に文書化しなければならない。この
報告書は,要約部及び詳細部の2部から構成しなければならない。個々の適合性試験報告書は,定められ
た様式で作成されなければならない。要約部には,試験対象 (IUT) の適合状態の全体概要を書かなければ
ならない。この全体概要では,適合性評価過程で実行された複数の試験項目のそれぞれに与えられた判定
の概要を書かなければならない。詳細部では,実行可能試験項目の結果のすべてを,観測した試験結果を
含む適合性ログを含めて文書化しなければならない。さらに,詳細部では,当該規格のために実行した適
合性評価過程に関連するすべての必要な文書を参照しておかなければならない。
6.5 適合性評価過程に必要な性質
6.5.1 結果の再現 信頼性の高い適合性試験とするためには,与えられた試験対象システム (SUT) に実
行可能試験項目を実行した結果は,いつでも同じになることが望ましい。実行可能試験項目群 (ETS) を完
全に実行し,その試験結果が別の場所で試験した結果と全く同じであることが望ましい。
6.5.2 結果の比較 適合性試験では,試験対象 (IUT) の適合性に関する全体概要は,試験を行った試験
機関によって変わらないことが望ましい。すなわち,適合性試験に関するすべての手続の標準化によって,
試験が供給者(当事者)の試験機関,利用者(第二者)の試験機関又はそれ以外(第三者)の試験機関で
行われたとしても,IUTに与えられる全体概要は,比較可能になることが望ましい。
これを達成するために考慮しなければならない重要な要素の幾つかを,次に示す。
a) 必要ならば柔軟性をもたせながら,どの適合性要件を満たさなければならないか,判定はどのように
して与えられるかを示すための,抽象試験項目の誤りのない設計及びあいまいさのない仕様。
b) 試験項目の再実行が必要な場合,試験機関が従わなければならない手続の仕様。
c) 適合性試験報告書の様式。
d) 適合性試験報告書を書くための手続の仕様。
――――― [JIS X 7105 pdf 10] ―――――
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