JIS Z 8000-10:2015 量及び単位―第10部:原子物理学及び核物理学 | ページ 4

14
Z 8000-10 : 2015 (ISO 80000-10 : 2009)
原子物理学及び核物理学 量
番号 名称 記号 定義 説明
10-14.1 量子数 n,l,m, 微少量子系の特定の状態を記述す原子の結合エネルギー
(−) (quantum number) ,s,F る数。 E=E (n, m, j, s) を決定する電子
状態。通常,大文字L,M,J,S
は全体のシステムに使用され
る。
電子の空間確率分布は,|ψ|2によ
って与えられる。ψは,その波
動関数である。H-原子の電子の
非相対論近似において,
m
φ)
ψ (r, , φ)=Rnl (r)・ Y(,
l
ここに, r, , φ : 核及び特定の
(量子化)軸の
球座標[ISO
80000-2(番号
2-16.3)]
Rnl (r) : 動径分布関数
m
Y(,
l
φ) : 球面調和関数
1電子原子のボーアモデルで
は,n,l及びmは核の周辺の電
子の可能な軌道を決定する。
10-14.2 主量子数 n ボーアモデル,n=1, 2, ···∞は電
1電子波動関数の半径方向ノードの
(9-23) (principal quantum n−1数に関連する原子量子数。 子の結合エネルギー及び球面軌
number) 道の半径[だ(楕)円軌道の主
軸]に関連する。
H-原子の電子の軌道の準古典的
な半径は,rn=a0 n2
結合エネルギーは,
En=EH/n2
10-14.3 軌道の角運動量量 l,li,L 1電子状態の軌道角運動量lに関連l 2=2 l (l+1),l=0, 1, ···, n−1
(9-18) 子数 する原子量子数。 liは,特定の粒子iに関連し,L
(orbital angular は,全体のシステムに用いる。
momentum quantum l=0の状態のH-原子の中の電子
number) は,球面雲として現れる。ボー
アモデルでは,それは軌道の形
状に関連する。

――――― [JIS Z 8000-10 pdf 16] ―――――

                                                                                             15
Z 8000-10 : 2015 (ISO 80000-10 : 2009)
単位 原子物理学及び核物理学
番号 名称 単位記号 定義 換算率及び説明
10-14.a (数の)1(one) 1 0.3.2参照。

――――― [JIS Z 8000-10 pdf 17] ―――――

16
Z 8000-10 : 2015 (ISO 80000-10 : 2009)
原子物理学及び核物理学 量
番号 名称 記号 定義 説明
10-14.4 磁気量子数 m,mi,M lz=ml,jz=mj,及びsz=ms
軌道,全角運動量又はスピン角運動
(9-24) (magnetic quantum は,それぞれ,−ll,−jj,
量のlz,jz,又はszのz成分に関連
number) する原子量子数。 及び±1/2の値を取る。
miは一つの粒子iに使用し,M
は系全体に使用する。
下付き添え字l,s,jなどは,該
当する角運動量を示すために加
えることができる。
10-14.5 スピン量子数 s フェルミ粒子は,s=1/2又はs
スピン角運動量sに関連する,粒子
(9-19) (spin quantum の特性量子数 : =3/2の値をとる。
number) s2=2 s (s+1) 観測されたボソン粒子は,s=0
又はs=1である。
原子の全量子数Sは,電子のス
ピンの合計である全スピン(角
運動量)に適用する。
スピン量子数の取り得る値は,
偶数Zに対し,S=0, 1, 2, ···
奇数Zに対し,S= ,21 ,23

値である。
10-14.6 全角運動量量子数j,ji,J 全角運動量J(番号10-12)の大きjiは一つの粒子iに使用し,Jは
(9-20) (total angular さを記述する,原子の量子数。 系全体又は全体系に使用する。
momentum quantum 量子数は,対応する量とは区別
number) しなければならない。例えば,
全角運動量量子数Jは,全角運
動量J(番号10-12)とは異なる。
jの二つの値は,l±1/2である。
(番号10-14.3参照)
ここで,全角運動量は対象とす
る体系全体(例えば原子)の角
運動量を意味しているわけでは
ない。
10-14.7 核スピン量子数 I 状態にかかわらず核の全角運動量J
核スピンは,核子(陽子及び中
(9-21) (nuclear spin 性子)のスピンとそれらの(軌
に関連する量子数,通常核スピンと
quantum number) 呼ばれる : 道)運動とで構成される。
I 2=2 I (I+1) 通常,核スピン量子数の上限は
ない。それは,偶数Aに対し,
I=0, 1, 2, ···
奇数Aに対し,I= ,21 5,23

2
値をとる。
核物理学及び粒子物理学では,J
がよく使用される。

――――― [JIS Z 8000-10 pdf 18] ―――――

                                                                                             17
Z 8000-10 : 2015 (ISO 80000-10 : 2009)
単位 原子物理学及び核物理学
番号 名称 単位記号 定義 換算率及び説明
10-14.a (数の)1(one) 1 0.3.2参照。

――――― [JIS Z 8000-10 pdf 19] ―――――

18
Z 8000-10 : 2015 (ISO 80000-10 : 2009)
原子物理学及び核物理学 量
番号 名称 記号 定義 説明
10-14.8 超微細構造量子数F 軌道電子によって生じた磁界で与Fの間隔は |I−J|,|I−J|+1, ···, I
(9-22) (hyperfine structure +Jとなる。
えられた量子化軸に関して,核スピ
quantum number) ンの傾きを記述する原子の量子数。
これは,電子と核磁気モーメン
トとの相互作用による原子エネ
ルギーレベルの超微細分割に関
連する。
10-15.1 原子又は電子のラg g これらの量はg-値とも呼ばれ
(9-13.1) ンデのg-因子 J B る。
(Land factor of ランデ要素は,次の式によって
ここに, μ : 磁気双極子モーメン
atom or electron), ト(番号10-10.1)の計算できる。
原子又は電子のg- 大きさ g(L, S, J)=1+(gs−1)・
因子 J : 全角運動量量子数 JJ 1 SS 1 LL 1
(g-factor of atom or (番号10-14.6) 2J J
electron) B
ボーア磁子(番号
10-10.2) ここに,gsは,geの絶対値で
ge=−2.002 319 304 361 53 (53)
は電子のg-因子
[2010年CODATA推奨値]
10-15.2 核又は核粒子のg-g g 核又は核子のg-因子は測定結果
(9-13.2) 因子 I N から得ることができる。
(g-factor of nucleus 例えば,陽子のg-因子は,
ここに, μ : 磁気双極子モーメン
or nuclear particle) 694 713 (46)
gp=5.585
ト(番号10-10.1)の
大きさ [2010年CODATA推奨値]
I : 核スピン量子数(番
号10-14.7)
N
核磁子(番号
10-10.3)

――――― [JIS Z 8000-10 pdf 20] ―――――

次のページ PDF 21

JIS Z 8000-10:2015の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 80000-10:2009(IDT)

JIS Z 8000-10:2015の国際規格 ICS 分類一覧

JIS Z 8000-10:2015の関連規格と引用規格一覧