JIS B 8043-1:2000 ガスタービン―排気排出物―第1部:測定及び評価 | ページ 2

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3.11 分解能 (resolution)測定において検出し得る最小の変化量。
3.12 応答 (response) 試料の濃度の変化に伴って生じる計器の出力信号の変化;与えられた試料の濃度
に対応する出力信号。
あらかじめ決められた値の校正用ガスに対する,
3.13 安定性/校正ドリフト (stability/calibration drift)
計器の出力信号の経時的変動。
等価なppmC1で同一に表される炭化水素濃度に
3.14 相対炭化水素応答 (relative hydrocarbon response)
対して,炭化水素の種類又はその混合の度合いによって生じる,計器の異なる応答。
大気と同じ酸素濃度で,酸素と窒素以外の成分を含まない混合気。
3.15 ゼロ空気 (zero air)
計測すべき成分を含まないガスを使用したときのゼロ点からの計器出
3.16 ゼロドリフト (zero drift)
力の時間的偏差。
3.17 ゼロガス (zero gas)計器のゼロ点の設定,無応答性又は調節を行うためのガス。

4. 記号

 表1及び表2に示す。
表1 一般記号
記号 用語 単位
en 真発熱量 kJ/kg
E 排気の排出量 −
EMi mg/m3
0℃及び101.3kPaの状態における,排気単位体積当たりの排気成分iの質量
EMi,16,dry 乾き排気中における16%O2換算のEMi mg/m3
EMi,f 燃料として消費されたエネルギー当たりのEMi g/GJ
EMi,P 単位出力当たりのEMi g/kWh
EP 排気中の固形粒子の排出量 mg/m3
ES 排気煙の濃度 −
EV 体積濃度で表した排気成分の排出量 cm3/m3
EVi 体積濃度で表した排気成分iの排出量 cm3/m3
EVi,16,dry 乾き排気中における16%O2換算のEVi cm3/m3
m 質量 kg
M モル質量 kg/kmol
Mtot 全モル質量 kg/kmol
n 成分の量 kmol
ni 成分iの量 kmol
ntot 成分の全量 kmol
P ガスタービンの軸出力 kW
qm 質量流量 kg/s
qv 体積流量 m3/s
Vi 成分iの体積 m3
Vmn モル比容積 m3/kmol
Vn,dry 標準状態1)における乾き排気の体積 m3
Vn,16,dry 標準状態における16%O2換算の乾き排気の体積 m3
Vn,wet 標準状態1)における湿り排気の体積 m3
Vtot 各成分の体積の総和 m3
xi モル分率,ni /ntotに同じ。 −
z 制限数 (limiting number) −
Z 実在ガス係数(圧縮係数) −
密度 kg/m3
愀 粒子の密度 kg/m3
dry 乾き排気中のCO2の体積百分率 %

――――― [JIS B 8043-1 pdf 6] ―――――

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記号 用語 単位
stoic,dry
燃料が理論当量比燃焼を行った場合の乾き排気中のCO2の体積百分率%
H2O 排気中の水蒸気の体積百分率 %
椀 dry 乾き排気中の成分iの体積百万分率 cm3/m3
椀 wet 湿り排気中の成分iの体積百万分率,Vi/Vtotに同じ。 cm3/m3
2 dry
O, 乾き排気中のO2の体積百分率 %
備考1. ガス流路に沿った特定の位置を示すため,例えば,mg7のように下付添字を用いる。添字g
はガス流路を,添字7はタービン出口を表す(JIS B 8041参照)。
2. この規格では,16%O2を代表値として採用した。合意によって他のO2濃度を使用すること
もできる。
なお,ISO 11042-1では15%O2を代表値としている(解説参照)。
3. 化学的データ及び評価方法を応用できるという理由から0℃という標準温度を決めている。
参考 記号Eは,M,P,S及びVと組み合わせて用い,したがって,それぞれに応じた単位をとり
得る。
1)
標準圧力 : pn=101.3kPa
標準温度 : tn=0℃
表2 化学記号及び省略記号
記号 化合物
CO 一酸化炭素
CO2 二酸化炭素
H2O 水
N2 窒素
NH3 アンモニア
NO 一酸化窒素
NO2 二酸化窒素
NOx 一酸化窒素と二酸化窒素との合量
O2 酸素
SO2 二酸化硫黄
SO3 三酸化硫黄
SOx 硫黄酸化物の合量
UHC 未燃焼炭化水素又は部分燃焼炭化水素
VOC 揮発性有機化合物

5. 条件

5.1 ガスタービン及び燃料

 ガスタービンの排出物の測定に当たっては,次の事項を明示しなければな
らない。
− ガスタービンの製造者;
− ガスタービンの形式;
− 排出物測定時のガスタービン出力,排気質量流量及び/又は燃料流量;
− 大気条件(大気圧力,温度及び湿度);
− 燃料の詳細;
− システムを構成し排出物に影響を及ぼす運転中の機器,例えば,触媒コンバータ,水噴射装置又は蒸
気噴射装置,蒸発式の吸気冷却器,復水器など。それらの流量データをすべて明示する。
備考1. 出力,排気質量流量及び/又は燃料流量の定義,測定方法及び計算方法については受渡当事
者間の合意による(JIS B 8041参照)。

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2. 排気排出物は,燃料特性(例えば,燃料に含まれる窒素)によって影響を受ける。したがっ
て,その燃料について,適切な化学分析結果,温度,物理的性質及び流量を含む関連する詳
細を示すことが望ましい。

5.2 測定値

 次の項目を測定する;
− ガス状成分の湿り排気基準の体積濃度 ( 椀 wet) 又は乾き排気基準の分の体積濃度 (椀 dry);
− 排気煙の濃度−バッハラッハ数 (ES) [スモークナンバ (smoke number) は,JIS B 8407による。];
− 特に合意のある場合には,湿り排気中の固形粒子の質量濃度 (EP)。

5.3 比較基準条件

 基準条件は,次のとおりとする;
− 圧力 : 101.3kPa
− 温度 : 15℃
− 相対湿度 : 60%
[JIS B 8041 : 1989 2.1(3)参照]。
備考 化学的な計算に当たっては,標準温度を0℃とすることで,化学的な他データや評価法が利用
できる。

6. 測定

6.1 排気中の成分の決定

 各成分は,次によって測定又は計算する。
二酸化窒素としての全窒素酸化物 7.2参照。
一酸化炭素及び二酸化炭素 7.3参照。
二酸化硫黄 7.4参照。
三酸化硫黄 特に規定しない。
二酸化硫黄としての全硫黄酸化物 燃料の硫黄含有量を用いて算出する。
水分 測定又は計算(空気湿度を考慮した燃焼計算)による。
UHC 7.5参照。
VOC 7.5参照。
アンモニア 7.6参照。
酸素 7.7参照。受渡当事者間で合意した計算による方法を採用してもよ
い。
排気煙 7.8参照。
固形粒子 7.9参照。排気中の粒子量に大きく影響を与える入口空気中の固形
粒子は,測定値から差し引かれなければならない。

6.2 測定システムの配列指針

6.2.1  全般 次の3項目については,特に留意する必要がある。
a) 試料採取管;
b) 試料導管及び調整装置;
c) 分析器及びデータ収集システム。
測定は,連続試料採取によって行い,その測定値は,ガス流れを代表するものでなければならない。
ガスタービン設備の場合,試料採取点は次の事項を考慮して,あらかじめ決定する。
− モデル化,すなわち,ガス流路のシミュレーション(障害物の有無及び流量による−乱流又は層流);
又は

――――― [JIS B 8043-1 pdf 8] ―――――

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− ガス試料を代表する点となるスリーブ流れ部での平均速度;又は
− 既存の規格又は経験に基づく受渡当事者間の合意。
通常,ガスタービン設備からの排出物の測定は,助燃装置の運転状態にかかわらず,一組の採取装置を
備えた,一つの試料採取断面で行えばよい。
タービン排気と大気への排出部との間に,消音器,ダクト及び煙突以外の設備がない場合には,試料採
取場所は,極力タービンに近い位置を選択することが望ましい。排熱回収装置,その燃焼装置,希釈設備,
脱硝設備などが設備されている場合,試料採取場所は,受渡当事者間の合意によって決定する。
周囲空気の再循環が生じる可能性のある排気の排出口付近には,トラバース計測面を設けてはならない。
6.2.2 試料採取管 試料採取管は,排気の代表的な試料の採取ができることが望ましい。このためには,
排気ダクトの測定断面を等面積に区分し,その区分面積ごとに採取孔をもち,代表的試料を得ることがで
きる多孔形の採取管を使用することが望ましい。採取管の形式によらず,その採取管が実際にそのガス流
れを代表する試料を計測していることを確認することが望ましい。
試験に使用される試料採取管及び吸引ポンプは,試料ガスを連続的に分析計に供給する能力をもたなけ
ればならない。
採取した試料が,排気を代表する試料であることを実証するためにトラバース測定が必要な場合,試料
採取管は,排気流路全断面の評価に適したものでなければならない。
試料採取管は,排気流路全断面のトラバースができるよう,十分な長さがなくてはならない。採取管位
置を決定する方法については,受渡当事者間の合意による。
6.2.3 試料導管及び調整装置 試料導管は,排気煙用,固形粒子用及びガスの成分用にそれぞれ個別に設
けなければならない。
主な構成要素を含む基本システムを図1に示す。特殊な分析計を使用する場合には,機器構成の手直し
が必要となることがある。
分析計の作動原理に応じて,採取試料を除湿する。試料成分の凝縮を避けるため,試料導管は,排気の
凝縮温度より,少なくとも10K高い温度まで加熱しなければならない。
試料が水分分離器を通して処理される場合,少なくともこの装置までの試料導管部を加熱しなければな
らない。
天然ガス又は軽質の炭化水素燃料については,硫黄含有量が濃度1%(質量比)未満の場合,最低423K
(150℃) まで加熱する必要がある。その場合,吸引ポンプを含むすべての装置を加熱する。加熱温度は,
常時±5Kの範囲内で一定に保持する。試料導管のすべての構成部品に対して,次の点に留意すること :
− 試料と接触するすべての材料は,不活性材料(ステンレス鋼又は同等材)でなければならない。
− PTFE(ポリテトラフルオロエチレン)を使用する場合には,純粋窒素を連続的に流して,製造過程で
の残留溶媒を取り除くことが,良好な結果を得る方法として推奨できる。この間に,その導管部は,
特定の成分の分析のために必要な温度まで加熱しなければならない。
− すべての試料導管の接続部及び構成部品は,漏れがないものでなければならない。
− すべての構成部品は,要求される温度まで機能を果たすように設計しなければならない。
導管を長くしなければならない場合には,より大容量のダンプポンプを備えておくことが望ましい。
採取管及び計器の間の試料移送時間は,可能な限り短いことが望ましく,可能であれば30秒以内とする。

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6.2.4 分析計 使用する計器は,調整器,弁,流量計など必要なすべての流量調整機構を備えていなけれ
ばならない。試料と接触する材料は,ステンレス鋼又は炭素入りPTFEなど耐腐食性のあるものでなけれ
ばならない。試料は,試料導管のいずれの場所においても水及び炭化水素が凝縮しない温度に保持しなけ
ればならない。
使われるすべての機器は,この規格の7.に従って必要な性能検査を受けたものとする。

6.3 試験の実施,試験レポート及び評価

 試験は,JIS B 8041で規定されるように,ガスタービンが安
定した作動状態に達した後に実施されなければならない。試験中の外気の絶対湿度の変化は±0.5g/kgを超
えないことが望ましい。もし,外気条件が上記の制限値を超えた場合には,受渡当事者間で合意された補
正を行ってもよい。
分析計は,試験の前後に校正を行わなければならない。
試験前及び定期的に,特に,システム全体の組立状態の機密性を点検する。使用するすべての機器は,
製造業者の測定試験方案に指定された期限内に,必要とする点検を受けたものでなければならない。
測定装置が安定な読みを行える状態になった後,複数回(最低3回)計測を行う。同時にガスタービン
の性能も計測する。
校正ドリフトにかかわるような温度変化の大きな環境で機器を使用する場合は,機器の許容する安定し
た温度環境のもとに置く対策を講じなければならない。
3回の測定値の算術平均をもって1回の試験結果とする。各測定の試料採取時間は,平均応答時間に1
分を加えた時間以上とする。測定においては,試料採取時間の間,安定した状態が維持されなければなら
ない(7.9参照)。
粒子測定の試験時間は,合意された精度が得られるまで,必要に応じて延長する。
試験報告書は,附属書A表A.1に従って準備する。
結果の評価は,附属書A表A.2に示す計算例に従って行ってもよい。附属書A表A.2の説明については,
この規格の9.を参照する。

――――― [JIS B 8043-1 pdf 10] ―――――

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JIS B 8043-1:2000の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 11042-1:1996(MOD)

JIS B 8043-1:2000の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 8043-1:2000の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称