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B 8043-2 : 2000 (ISO 11042-2 : 1996)
ンバータなどを使用する場合の試料採取位置は,例えば,タービンの直後というように,受渡当事者
間の合意が必要である(7.1.1参照)。
6.2 ガス状排出物の点測定
6.1に加えて,ガス状排出物の非抽出式測定を行うのに望ましい測定位置は,
次のいずれかによる。
a) 煙突又はダクトの内壁から1m以上離れた点
b) 煙突又はダクトの断面の中心部分
6.3 ガス状排出成分の流路測定
6.1に加えて,ガス状排出物の非抽出式測定を行うのに望ましい測定位
置は,次のいずれかによる。
a) 煙突又はダクトの内壁から1m離れたダクト中心側の領域内にあること。
b) 測定流路の少なくとも70%が煙突又はダクトの断面の中心側50%の領域内にあること。
c) 流路断面の中央部付近に配置してあること。
6.4 粒子状物質の測定位置
計測器は,光透過方式監視装置であることが望ましい。粒子状物質の測定
孔は,ガス状排出物の連続監視用の測定孔及びすべての比較測定用の測定孔とは別とする。比較測定点に
は,ガス状排出物用の比較測定孔及び粒子状物質計測器の校正用の比較測定孔として使用する複数の測定
孔を設けてもよい。
多くのガスタービンでみられるような低濃度の粒子状物質を正確に測定するために,光路長は十分に長
くなければならない。計測器を,測定光路がダクトの軸に対して直角方向(ダクト軸の法線方向)ではな
く,ダクトの軸方向又は軸方向とある角度をもつように取り付けることが必要である場合があることに留
意するのがよい。測定光路が,他の試料採取管によって遮られないようにすることが大切である。
計測器の取付けに当たっては,振動,温度に敏感な部品の保温及びダクトの変形(光学機器のミスアラ
インメント)並びに太陽の反射光を考慮しなければならない。
温度こう(勾)配が,ある種の光学機器の信号に影響を与えることがあるので,粒子状物質の計測器の
直前で空気の流入がないように注意する。このため,光源,反射器及び集光器のパージガスの流量を一定
とするように,正確な制御を行うことが必要である。光学部品の排気に接する側は,一定の期間ごとに清
掃が必要であることに留意することが望ましい。
6.5 比較測定の測定位置
これまでに詳述した監視についての条件と同一の条件を適用する。監視と比
較測定の位置は同一である必要はない。
監視のための代表点を定めるために,初期の段階で,トラバース計測を実施してもよい。
図6に監視及び比較測定のための機器の配置を示す。
7. 監視システムの機器
監視システムを構成するすべての機器は,長期間にわたって信頼性のある連続
運転が行えるように設計されたものでなければならない。それらの機器は相互に適合するものでなければ
ならない。
試験用ガス及び標準ガスの使用は,最小限とすることが望ましい。
7.1 抽出式試料採取
7.1.1 全般 抽出式試料採取を行う場合には,監視システムのうち,次の項目に使用する部分に配慮を要
する。
− 試料の採取,
− 試料の移送,
− 試料の調整,
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− 溶出液の影響からの分析システムの保護。
ガス試料採取システムの目的は,排気の代表的な部分を抽出し,その成分を変化させずに,又は,把握
し得る変化だけに保ちつつ,測定機器へ送ることにある。当然,試料ガスの物理的性状は,測定機器が許
容するものでなければならない。したがって,試料ガスに対しては,ダストを除去したり,もし必要であ
れば,除湿又は調湿を行う。
試料採取管は,監視を行う間,排気流から代表的な試料を抽出できるものとする。得られた試料は,そ
れが平均的な流れを代表するものであることを実証しなければならない。採取管が多孔式であっても単孔
式(1点式)であっても,この要求に従わなければならない。
助燃装置,触媒コンバータなどを使用する場合,試料採取位置は,例えば,タービンの直後というよう
に,受渡当事者間の合意によって定める。
試験に使用する試料採取管は,十分な量の試料ガスを連続して分析計に供給できるものとする。
さらに,JIS B 8043-1に示す要求事項に従う。
7.2 分析システム
7.2.1 分析システムの配置 分析システムの配置を図7に示す。
7.2.2 分析計の種類 表1に使用可能な分析計の種類を示す。詳細な仕様については,JIS B 8043-1に示
している。複数の成分を同時に測定できる複合式分析計を使用してもよい。監視に適した特別な分析計も
ある。表に示していない分析計であっても,この規格の精度要求に合致するものについては,受渡当事者
間の合意によって使用してもよい。
7.2.3 分析計の精度 使用する分析計の精度は,JIS B 8043-1の要求に適合したものでなければならない。
表1 分析計の種類
成分 分析計の種類
窒素酸化物 化学発光方式 (CL)
又は非分散形赤外線吸収方式 (NDIR)
又は非分散形紫外線吸収方式 (NDUV)
一酸化炭素 非分散形赤外線吸収方式 (NDIR)
二酸化炭素 非分散形赤外線吸収方式 (NDIR)
二酸化硫黄 非分散形赤外線吸収方式 (NDIR)
又は非分散形紫外線吸収方式 (NDUV)
又は間欠形紫外線蛍光方式 (PUVF)
UHC 水素炎イオン化検出法 (FID)
VOC ガスクロマトグラフ1) (GC)
固形粒子及び排気煙 光度測定法
又は光散乱法
酸素 磁気風方式
又は圧力検出形磁気力方式 (PMC)
又はジルコニア方式
アンモニア 化学発光方式2)
又は吸光光度(インドフェノール)法
又は非分散形赤外線吸収方式 (NDIR)
1)
合意によって他の方式を用いてもよい。
2)
アンモニアの酸化後
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8. 校正,機能点検及び保全
8.1 全般
測定の質は,測定システムの設計,設置方法及び操作手順(校正及び測定)並びに保全の方
法によって影響される。システム設計については7.で述べており,この箇条では,校正,機能点検及び保
全の方法について記述する。
8.2 比較測定
プラントの引渡し項目の一部として,試料採取位置でのダクト内の流れが均一であるこ
と又は層状であることを実証することが必要となることがある。トラバース測定を要求する場合は(6.5
参照),排気中への空気の混入がないように,すなわち,排気が希釈されないような試料採取位置を選択す
るか,又はプラントの配置を計画しなければならない。
このシステムによる測定と比較測定とを同時に,プラントの安定した運転状態で実施できるように,予
備の測定孔を設けてもよい。
比較測定を行うために使用する分析システムは,JIS B 8043-1で規定したものでよい。受渡当事者間の
合意がある場合には,その他の方法を使用してもよい。
独立した比較測定をプラントの引渡し項目の一部として行うことを考慮するのが望ましい。
8.3 精度試験及び検定方法
信頼性の高い測定を行うためには,機器が正常に作動していること,及び
分析中の試料がプラントから得られる代表的な試料であることを確認する必要がある。
8.3.1 機器の正常な機能
8.3.1.1 抽出システムに使用する場合,加熱されている部品,又は温度制御されている部品の温度は,規
定値内に保持する。
8.3.1.2 制限のある場合には,試料採取流量は,規定値内に保持する。
8.3.1.3 非抽出式流路監視計の送信器及び受信器の信号が不安定とならないことを確認する。
通常,これは自動的に行われ,必要な場合には警報を発する。
8.3.2 検証試験 採取試料がプラントを代表する試料であることは,検証試験で確認することができる
(3.6.6参照)。この試験は,基本的には,ガス分析で求めた空燃比を,燃料及び空気の流量測定又はガス
タービンの性能線図から求めた空燃比と比較することである。空燃比は炭素又は酸素の消費から求めるこ
とができるが,いずれの方法においても,燃焼効率並びに燃料及び空気の組成は仮定する。
排気中の炭素含有量は,二酸化炭素が炭素含有物として支配的であることから,二酸化炭素を測定する
ことによって求めることができる(ただし,3.6.6を参照)。しかし,二酸化炭素の測定は,必ずしも法的
には要求されないので,その場合には,前述したように,酸素濃度の測定によって空燃比を推定すること
ができる。
備考 ダクト系への空気の流入(6.1参照)と同様に,測定システムへの空気の漏れ込みの可能性も測
定結果を無効とする。このため,試験を実施する前に試料を取り扱うシステムの漏えい(洩)
試験を実施することが望ましい。
8.4 ドリフト試験
すべての形式の測定システムは校正を必要とする。抽出式監視計及び非抽出式点監
視計は,校正用ガスが必要である。
非抽出式流路監視計は,製造業者の推奨する方法に従って校正することが望ましい。非抽出式流路監視
計は比較セルを必要とする。すなわち,計器の光路中に校正用ガスを入れた比較セルを置き,排気の影響
を排除するように配置する。別の方法として,電子的な校正方法も使用できる。非抽出式監視システムは,
8.2で述べたように,少なくとも1年に1回は,抽出式監視システムと対比して点検する必要がある。
ゼロドリフト及びスパンドリフトは定期的な点検が必要である。いずれかの値が,計器の使用している
目盛範囲の±2%を超える場合は,測定されたデータのレベルが最も大きくなるような校正を基準とした測
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定値を示さなければならない。この場合,その計測データは再処理する必要がある。
8.5 校正頻度
ゼロドリフト及びスパンドリフトが許容範囲内にあることを実証できれば,校正は月ご
とに実施すればよい。それ以外の場合には,ゼロドリフト及びスパンドリフトが8.4で規定した許容範囲
を超えないように校正の頻度を決めることが望ましい。
8.6 校正用ガスの供給
校正用ガスを使用する場合,装置の作動には,標準ガスの連続した供給が必要
である。ガスはJIS B 8043-1に従って,適切な品質記録の管理のもとに供給しなければならない。
備考 ある種の混合ガスでは,その寿命は限られているため,それが経過した後の精度は保証できな
いことに留意することが望ましい。これについては,個々の容器の質と取扱方法によるところ
が大きいので,ガス供給者からの助言を求めることが望ましい。
8.7 保全
一般的に,すべての装置については,この規格で詳述した性能を満足するのであれば,装置
製造業者の推奨に従った保全を行うことがよい。
規定された標準性能から外れ,そのために予定外のメンテナンスが必要となる機器の故障は,別途合意
のない限り,72時間以内に復旧しなければならない。
定期的なメンテナンスのために許容される停止時間は,どのような場合であっても,1週間以内とする。
12か月間には最大2回の停止が許される。定期的な停止時間及び予定外の停止時間の合計は,ガスタービ
ンの通常運転時間の10%を超えてはならない。
備考 − mf4は,燃焼器入口での燃料の流量を示す。
− mg7は,タービン出口での排気の流量を示す。
− Pは,正味軸出力を示す。
− Tg6は,比較算定タービン入口温度を示す。
− CRTは,陰極線管。
図4 監視システムの構成の例
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図5 自動データ収集処理システムのフローチャートの例
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JIS B 8043-2:2000の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 11042-2:1996(IDT)
JIS B 8043-2:2000の国際規格 ICS 分類一覧
- 27 : エネルギー及び熱伝達工学 > 27.040 : ガス及び蒸気タービン.蒸気機関
- 13 : 環境.健康予防.安全 > 13.040 : 気質 > 13.040.40 : 固定施設からの発生ガス
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