JIS B 8266:2003 圧力容器の構造―特定規格 | ページ 65

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B 8266 : 2003 すみ肉溶接継手
b) 測定方法 耐圧試験圧力は,試験時の圧力容器の頂部における圧力とし,校正済の2個以上の圧力計
を用いて試験圧力を測定し,その記録(写真撮影を含む。)をとる。
2.2.5 耐圧試験の実施方法 耐圧試験の実施方法は,次による。
a) 昇圧の方法
1) 昇圧は,加圧流体の温度と圧力容器の温度(壁温)とがほぼ等しくなってから,開始する。
2) 水(液)圧試験の場合は,空気を排除しながら満水(液)にし,残存空気のないことを確認する。
3) 気圧試験又は気液併用耐圧試験の場合には,耐圧試験圧力の50 %の圧力まで徐々に昇圧し,異状
がないことを確認する。その後は耐圧試験圧力の10 %ずつ徐々に昇圧し,その都度,安全な位置
から異状の有無を監視しながら耐圧試験圧力に達するまで昇圧する。
b) 圧力の保持 耐圧試験圧力まで昇圧した後,圧力が安定してから最低10分間保持し,その後,局部的
な膨らみ,伸びなどの異状の有無を確認する。
この際,異状の確認は安全な方法による。
c) 異状が発見された場合の処置 試験中に異状の兆候を認めた場合には,直ちに降圧し,異状を修正の
上,試験をやり直す。
d) 降圧及び排水 耐圧試験終了後,圧力の放出及び排水を行う。
水(液)圧試験及び気液併用耐圧試験の場合の排水は,負圧が発生しないよう注意する。気圧試験
及び気液併用耐圧試験の場合の降圧は,著しい音が発生しないよう徐々に行う。試験気体を大気に放
出する際,バルブ,配管などに過冷却を生じない降圧速度に制御する。
2.2.6 耐圧試験後の確認事項 耐圧試験終了後(降圧後),目視によって異状の有無を検査する。
3. 漏れ試験
3.1 漏れ試験の種類 漏れ試験の種類は,液体漏れ試験,気密試験及び気体漏れ試験とする。
この場合,製品の構造に応じた漏れ試験実施要領書を作成し,これに従って試験を行う。
3.2 液体漏れ試験 耐圧試験に引き続き漏れ試験を行うときは,耐圧試験圧力から徐々に降圧し,液体
漏れ試験の圧力とする。この場合,結露を生じないよう外壁温度が外気の露点以上のときに行う。漏れ試
験の圧力は,本体の11.7 a) に規定する圧力とする。また,試験は漏れ試験の圧力に達し10分間以上その
圧力を保持した後,漏れを目視で検査する。
なお,漏れ試験前に水(液)圧試験が行われる場合には,当該試験の際に漏れの形跡も併せて検査する。
3.3 気密試験
3.3.1 気密試験前の確認事項 気密試験前の確認事項は,次による。
a) 試験部の表面に漏れの検査に影響のある油,グリース,ペンキなどがなく乾燥している。
b) 気密試験に使用する気体は,乾燥した清浄な空気その他の危険性のない気体とする。
3.3.2 気密試験圧力
a) 気密試験の圧力は,本体の11.7 b)に規定する圧力とする。
b) 気密試験を行う場合には,試験圧力の1/2程度の圧力まで徐々に昇圧して異状のないことを確認し,
その後は徐々に昇圧して,その都度,異状の有無を確認しながら試験圧力に達するまで昇圧する。
c) 圧力の測定は,2.2.4を準用する。
d) 気密試験圧力は,所定の圧力に達し,10分間以上保持した後,漏れの検査を行う。
3.3.3 気密試験温度 気密試験の温度は,2.2.3に定める温度を準用する。

――――― [JIS B 8266 pdf 321] ―――――

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3.3.4 漏れの検知方法 気密試験圧力を保持して,発泡剤を用いるなどの方法で気体の漏れを目視で検査
する。
3.4 気体漏れ試験 漏れ試験のうち,特に必要な場合には,気体漏れ試験を行う。
気体漏れ試験には,次のような例がある。
a) 真空発泡試験 真空箱を用いて,圧力容器の溶接継手並びにその他の継手部の漏れの有無及び漏れ位
置を検出する試験。
b) ハロゲンリーク試験 ハロゲン属気体をサーチガスとして使用し,検出器を用いて圧力容器の漏れの
有無,漏れ位置の検出又は漏れ量を検出する試験。
c) ヘリウムリーク試験 ヘリウムガスをサーチガスとして使用し,検出器を用いて圧力容器の漏れの有
無,漏れ位置の検出又は漏れ量を検出する試験。
d) アンモニアリーク試験 アンモニアガスを含む空気で加圧し,外面の試薬の変色又は検知器を用いて
漏れを検知する試験(真空箱を用いる検知方法を含む。)。
e) 加圧(真空)放置試験 圧力容器を空気その他危険のないガスで加圧(真空)し,一定時間後の圧力
変化を測定し漏えい量を算出する試験。
なお,空気以外のガスを使用又は混入した場合には,ガスの種類に応じた対策を講じる。
3.5 漏れが発見された場合の処置 試験中に漏れが発見された場合には,漏れた箇所を点検し,その度
合に応じて適切な処置を行って漏れを修復し,漏れ試験をやり直す。
3.6 漏れ試験後の処置
a) 漏れ試験が終了した際には,圧力容器の内外面及び結合部を清浄にし,適切な腐食防止の処置を講じ
る。
備考 腐食防止の処置とは,塗装,油抜き,乾燥気体の封入などをいう。
b) 耐圧試験又は漏れ試験のためにあけた開口部は,漏れ試験後に確実に閉そくする。
4. 記録 耐圧試験及び漏れ試験の結果について,次の事項を記録する。
a) 圧力容器の名称(工事名)
b) 試験実施日及び実施者名
c) 試験の種類
d) 試験の要領
e) 試験の温度
f) 試験の圧力
g) 試験の判定者
h) その他の特記事項(複合容器の共通部材,制限差圧など)
備考 気体漏れ試験を行った場合には,試験データ,試験用検出器の型式,標準リーク試験用ガス,
ガス濃度などを併記する。

――――― [JIS B 8266 pdf 322] ―――――

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B 8266 : 2003 すみ肉溶接継手
附属書18(参考)予熱
1. 趣旨 この附属書は,本体9.1.10の規定に記載のとおり,予熱に関する一般的な指針を参考に記述し
たもので規定の一部ではない。予熱は,JIS B 8285の中の一つの確認事項となっている。確認事項とする
理由は,
a) 溶接部の割れ防止
b) 機械的性質(延性,じん性など)の改善
c) 溶接による収縮変形の減少
d) 溶接部の残留応力の低減
などを図るためである。
予熱の要否及び予熱温度は,母材の種類,母材の厚さ,溶接条件,継手の拘束度,溶接金属の含有
水素量,溶接金属の高温における性質などの要因を考慮して決められる。予熱温度を決めるための試
験として,JIS Z 3115,JIS Z 3158,JIS Z 3159などがある。また,溶接性を判定する方法として,次
の式に示す材料の炭素当量 (Ceq) から推定する方法と,高張力鋼の低温割れに対して溶接割れ感受性
組成 (Pcm) から予熱温度を推定する方法とがある。
Ceq Mn/6+Si/24+Ni/40+Cr/5+Mo/4+V/14 (%)
Pcm Mn/20+Si/30+Ni/60+Cr/20+Mo/15+V/10+Cu/20+5B (%)
Pc t H
(%)
600 60
T 392 (℃)
ここに, t : 板の厚さ (mm)
H : 溶着金属100 g中の拡散性水素量 (ml/100 g)
T : 割れ停止予熱温度 (℃)
2. 一般的指針としての予熱温度
2.1 一般
a) 2.2に一般的な指針として示す予熱温度は,それらを用いれば溶接が完全なものになるということでは
ない。また,同じP番号及びグループ番号の中の材料でも,個々の材料によって2.2に示す一般条件
よりももっと制限されるか,逆に緩やかな条件の予熱になるものがある。
b) 溶接による熱は,溶接開始後において予熱を保持するのに役立つかもしれないこと,また,検査の目
的のためには温度チェックを溶接部の近傍で行うことができることから,予熱の方法と範囲について
は,特に指定しない。
c) 異なるP番号の二つの材料を溶接する場合には,一般に溶接施工要領書にある予熱温度のうちの高い
ほうのものを適用する。
2.2 母材の区分による一般的指針としての予熱温度 母材の区分による一般的指針としての予熱温度は,
次による。
a) 番号1グループ番号1,2及び3の材料の予熱温度

――――― [JIS B 8266 pdf 323] ―――――

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B 8266 : 2003 すみ肉溶接継手
1) 材料の規格炭素量の最大値が0.30 %を超え,かつ,継手の厚さが25 mmを超えるものは,80 ℃。
これは断熱材用のクリップ,容器内の部品,取付物及びその他内圧による荷重を伝えない部品の取
付けに用いる13 mm以下のすみ肉溶接には適用しない。
2) このP番号で1) 以外の材料はすべて,10 ℃。
b) 番号3グループ番号1,2及び3の材料の予熱温度
1) 材料の規格最小引張強さが480 N/mm2 を超えるか,又は継手の厚さが16 mmを超えるものは,80 ℃。
2) このP番号で1) 以外の材料はすべて,10 ℃。
c) 番号4グループ番号1及び2の材料の予熱温度
1) 材料の規格最小引張強さが410 N/mm2 を超えるか,又は継手の厚さが13 mmを超えるものは,
120 ℃。
2) このP番号で1) 以外の材料はすべて,10 ℃。
d) 番号5グループ番号1及び2の材料の予熱温度
1) 材料の規格最小引張強さが410 N/mm2 を超えるか,又は材料の規格クロム量の最小値が6.0 %を超
え,かつ,継手の厚さが13 mmを超えるものは,200 ℃。
2) このP番号で1) 以外の材料はすべて,150 ℃。
e) 番号6の材料の予熱温度 P番号6の材料はすべて,200 ℃。
f) P番号7,P番号8A及び8Bの材料の予熱温度 P番号7,P番号8A及び8Bの材料はすべて予熱不
要。
g) 番号9A及び9Bの材料の予熱温度 P番号9A,9Bの材料は,すべて150 ℃。
h) 番号11A及び11Bの材料の予熱温度
1) 番号11Aの9 %ニッケル鋼については,予熱を行っても行わなくてもよい(1)。
2) 番号11Bの材料は,P番号3の材料と同じ(1)。
注(1) 熱処理材の機械的性質に悪影響を及ぼさないように,各板厚に対して層間温度を制限するよう
に考慮しなければならない。
i) P番号2127,P番号3135,P番号4145,P番号51,52及びP番号61,62の材料の予熱温度 P
番号2127,P番号3135,P番号4145,P番号51,52及びP番号61,62の材料はすべて予熱は
不要。

JIS B 8266:2003の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 8266:2003の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称