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B 8392-7 : 2008 (ISO 8573-7 : 2003)
附属書A
(参考)
圧縮空気中の微生物粒子含有量の決定―
サンプル試験報告書
この附属書は,本体の規定を補足するものであって,規定の一部ではない。
JIS B 8392-4に従って固体粒子含有量が確定している場合には,試験報告書(表A.1参照)に基づいて,
検査した圧縮空気システムから採取された空気サンプル中に,コロニー形成単位として存在する微生物粒
子の識別結果を表示する。
注記 寒天培地の情報については,B.3を参照する。
表A.1−報告例
(サンプル名)
実側値,平均測定値(附属書B参照)
微生物粒子 CFU/m3
参考状態a)において
細菌 100
酵母 14
真菌 徴候なし
内生胞子細菌 50
試験場所の圧力 MPa(絶対圧力)
校正記録の年月日 年 月 日
注記 この試験報告では,相対湿度の体積への影響は無視できる。
注a) 参考状態 :
温度 20 ℃
圧力 0.1 MPa(=1 bar)
――――― [JIS B 8392-7 pdf 6] ―――――
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B 8392-7 : 2008 (ISO 8573-7 : 2003)
附属書B
(規定)
量的サンプリング方法
序文
この附属書は,スリットサンプラを使用した微生物のサンプリング方法,その後の培養方法及びコロニ
ー計数方法について規定する。
B.1 スリットサンプラによるサンプリング(図1参照)
B.1.1 原理
スリットサンプラ(衝突形エアテスタ)で微生物を捕捉する原理は,単純,かつ,信頼できる。空気源
から供給された圧縮空気は,湿った寒天培地の表面に向かって,特別に設計された継手を通り,狭いスリ
ットを通って加速される。このとき,空気分子は偏向させられるが,微生物は慣性によって寒天培地の表
面に衝突する。適切に培養された微生物はコロニーに増殖し,一つの微生物が一つのコロニーを発生させ
るという仮定のもとで計数される。
スリットサンプラは,細菌,酵母又は真菌,更に特別な方法を伴って,ウイルス及びバクテリオファー
ジに使用することができる。半径方向に配置されたスリット(0.5 mm)の下で回転する大きな寒天面(例
えば,140 mmのペトリ皿)では,多数のコロニー(すなわち微生物)を数えることができる。
B.1.2 無菌操作技術
サンプリング方法には,無菌操作技術を導入し補完する。例えば,70 %エタノールのような殺菌薬剤の
使用を推奨する。スリットサンプラを使用していない期間(保管など)は,機器内での微生物の成長を避
けるよう注意しなければならない。周囲の環境から汚染の侵入をできるだけ防ぐため,試験機器の開放を
伴うすべての作業は素早く行う。また,気流の影響に対しても注意しなければならない。
B.2 サンプリング手順
サンプリング手順は,次による。
a) 配管を含むすべてのサンプリング機器は,使用直前に適切な洗浄剤によって殺菌する。
b) 平板培地を置かずに,サンプリング空気をサンプリング装置及び接続された配管類に流す。これによ
って殺菌薬剤が蒸発し,スリットサンプラの調整操作が可能になる。
c) 実際の測定の前後に,スリットサンプラを起動しないで,d) f)の工程を行うことによるブラインド
テストを実施する。その結果,使われた培地は,菌の繁殖を示してはならない。
d) 寒天培地の入った140 mmペトリ皿を用意する(通称,標準寒天培地)。ペトリ皿は,その底にトレー
サビリティ情報(日付,開始時間,試験場所,コードなど)の付いたラベルをはらなければならない。
開始位置及び回転方向も表示する。
e) スリットサンプラの空気取入れ口及びレベルインジケータが上向きにされていることを確認する。ス
リットサンプラのふたを持ち上げて,プレートホルダがマイクロスイッチに対して正確に置かれてい
ることを確認し,スリットサンプラの内側を消毒パッドでふく。
f) ペトリ皿の放射状の直線が空気取入れ口スリットの真下に位置するように,ペトリ皿をスリットサン
プラに挿入する。ペトリ皿のふたを取り外し,それを滅菌プラスチック袋の中に保管する。
――――― [JIS B 8392-7 pdf 7] ―――――
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B 8392-7 : 2008 (ISO 8573-7 : 2003)
g) 培地のふたを取り外したらすぐに,スリットサンプラのふたを素早く元に戻す。
h) レベルインジケータのロックをゆるめ,注意深く寒天培地表面上まで下げる。インジケータの矢印が
移動溝の下端を直接指し示すように,空気取入れ口を下げる。レベルインジケータを再度その上側位
置まで上げて,ロックを締める。
i) スタートボタンを押して,自動サンプリングを開始する。開始時間,サンプリング時間,試験設備及
びその他測定に影響を及ぼす可能性のある条件又は観察事項を記録する。
j) パイロットランプが切れると,サンプリングは終了する。スタート/ストップボタンをオフ位置にし
て,空気取入れ口を上げる。
k) スリットサンプラのふたをゆるめて注意深く持ち上げると同時に,ペトリ皿のふたを滅菌プラスチッ
ク袋から取り出して培地にかぶせる。寒天培地及びサンプルに支障をきたすことのないように,この
プロセスには十分な注意を払わなければならない。
l) 寒天培地をサンプリング装置から取り出して,スリットサンプラのふたを元に戻す。ペトリ皿をテー
プでシールして,滅菌プラスチック袋の中に戻し,次に袋をテープでシールする。
m) 寒天培地を適切な温度で培養し,適切な時間が経過した後に観察する(B.3参照)。寒天培地表面の中
央及び外側端には,コロニーがあってはならない。
注記 スタート/エンドラインには,対象外のコロニーが含まれている可能性がある。
n) ペトリ皿ホルダの起動アームを,マイクロスイッチを越え復帰位置まで動かす。
o) スリットサンプラの内側を消毒パッドでふき,スリットサンプラにふたをする。
p) 新しいサンプリングを実行するときは,最初からこの手順を行う。
偶発的な二次汚染の調査を可能にするために,平板寒天培地の製造業者から,サンプリング及び試験所
の場所まで培地の移動した軌跡を,同じ輸送手段を使ってトレースする。培地は,後で菌の成長が見られ
てはならない。
B.3 生菌汚染物質の培養
一般に,培養に最適な温度は,微生物がサンプリング前に生息していた場所に近い温度であり,中温性
細菌又は糸状菌は,20 ℃30 ℃で培養する。特定の好熱性細菌に対しては,その他の温度が要求される
場合がある。菌類の培養期間は14日以内が標準的であるが,中温性細菌は2日から14日までさまざまで
ある。その他の微生物の培養温度は考慮する。
選択培地(寒天培地)は,例えば,グラム陰性菌の分離のために使われ,計数は決まった時間内に行わ
なければならない(例 : 24時間)。
B.4 コロニー形成単位(CFU)の計数
非選択培地は,培養開始後24時間で成長したコロニーの計数を行い,その後10日から14日間にわたり
24時間ごとに再計数する。培養期間中及びコロニー計数をしている間は,コロニーの過増殖による計数精
度の低下を防ぐために,定期的な観察を行わなければならない。
――――― [JIS B 8392-7 pdf 8] ―――――
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B 8392-7 : 2008 (ISO 8573-7 : 2003)
附属書C
(参考)
エンドトキシンサンプリング
この附属書は,本体の規定を補足するものであって,規定の一部ではない。
C.1 概要
圧縮空気中のエンドトキシンのサンプリングは,未使用のプラスチックチューブ及びガラス容器だけで
はなく,作業者の経験と技量とが要求される難しいプロセスである。しかし,圧縮空気凝縮水中のグラム
陰性菌の量を計ることによって,圧縮空気中のエンドトキシンの存在を確認することが可能である。
なお,それだけではなく,補足として凝縮水中の細菌,真菌及び酵母の測定を実施することが望ましい。
C.2 サンプリング手順
警告 圧縮空気中のわずか数ngのエンドトキシン(グラム陰性菌の死骸の一部)から,疾病を発症する
ことがある。
凝縮水中のグラム陰性菌の測定手順は,次による。無菌の作業方法を常に採用しなければならない。適
切な寒天培地の付いた計量棒を用いる。サンプリング箇所は,調査する圧縮空気システムの中で凝縮水を
集めるのに適切な箇所でなければならない。
a) サンプリングの前に,70 %エタノールでサンプリング箇所を消毒する。
b) 寒天培地で被われた附属スライド付きバイアル瓶のふたを取り外す。
c) 凝縮水サンプルを,サンプリング箇所から殺菌したバイアル瓶に採取する。
d) 附属スライドの付いたふたを,サンプル中に10秒間浸す。両方の寒天表面を,凝縮水サンプルへ十分
に浸せき(漬)させることが重要である。
e) スライドを,約3秒かけてゆっくりとサンプルから抜く。
f) バイアル瓶から凝縮水サンプルを排水する。
g) 接種(培地への植付け)後,スライドをバイアル瓶の中に注意して戻す。この段階では,スライドの
付いたバイアル瓶は試験結果に影響を及ぼすことなく,数時間保管したり輸送することができる。
なお,サンプルスライドが入ったバイアル瓶を凍結させてはならない。
h) スライドを27 ℃で14日間培養する。微生物が非常にゆっくりと増殖(成長)する場合は,培養期間
を1か月まで延長してもよい。
i) 培養後,バイアル瓶からスライドを注意深く取り除く。製造業者の指示に従って,成長及び色の反応
を検査する。
細菌,酵母及び真菌の許容レベルは1 mLの凝縮水当たり10 000 CFUである。一つのグラム陰性菌が凝
縮水の中で見つかった場合は,エンドトキシンが圧縮空気中に存在するので,装置の湿った部分は洗浄及
び消毒をしなければならない。
――――― [JIS B 8392-7 pdf 9] ―――――
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B 8392-7 : 2008 (ISO 8573-7 : 2003)
附属書D
(参考)
培地及びペトリ皿の準備
この附属書は,本体の規定を補足するものであって,規定の一部ではない。
次の手順は,寒天培地及びぶどう糖濃度4 %のサブロー培地のいずれにも有効である。
a) 製造業者が指定した量の粉末培地を計量し,水に溶かす。
b) 培地を121 ℃で15分間,オートクレーブ滅菌する。
c) おおよそ50 ℃まで冷却した後,pHを測定し,必要ならば塩酸又は水酸化ナトリウムを使い,指定さ
れたpHに調整する。
d) 二つの滅菌した140 mmプラスチックペトリ皿に,培地を65 mLずつ注ぐ。
e) 培地が冷めて固くなったら,ペトリ皿を滅菌処理した2枚の滅菌プラスチック袋に入れる。
1) 単純な重ね折りシールの付いた1枚目の袋を閉じる。
2) 溶着端の付いた2枚目の袋をシールする。
f) 容器には,日付,内容物及びバッチナンバを示すラベルをはる。
――――― [JIS B 8392-7 pdf 10] ―――――
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JIS B 8392-7:2008の引用国際規格 ISO 一覧
- ISO 8573-7:2003(IDT)
JIS B 8392-7:2008の国際規格 ICS 分類一覧
JIS B 8392-7:2008の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISB8392-1:2012
- 圧縮空気―第1部:汚染物質及び清浄等級
- JISB8392-4:2003
- 圧縮空気―第4部:固体粒子含有量の試験方法