JIS B 8419:2010 空気圧―方向制御弁―切換時間及び応答時間の測定 | ページ 2

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5.3 圧力変換器
5.3.1 圧力変換器をそれぞれの出力ポートと圧力測定管とに取り付ける。
5.3.2 圧力変換器をパイロット圧測定管に取り付ける。
5.3.3 圧力変換器,増幅器,記録装置を使う場合は,周波数感度2 000 Hzの時に損失−3 dB以内で時間
分解能0.1 ms以下のシステムを使用する。
5.3.4 試験装置保護のために負のサージ電圧に制限をかける場合は,測定時間の変動が0.1 msを超えな
いものでなければならない。
5.4 供給タンク
5.4.1 試験中に配管内の圧力損失が供給圧の3 %を超えないように,十分な容量の供給タンクを使用する。
供給タンクからの接続管は圧力損失を最小にするために圧力測定管の流路面積より大きくし,できるだけ
短くする。
5.4.2 供給タンク内の温度(θ1)を測定できるタンクを使用する。
5.4.3 遮断弁及び制御弁は,流量が絞られたり,測定時間が長くなることを避けるため供給タンク出口に
できるだけ近づけ,圧力測定管よりも大きい流路面積をもつものを使用する。
5.5 制御信号
5.5.1 直流電磁弁では制御信号の定常電圧を定格電圧の±5 %に維持する。
5.5.2 交流電磁弁ではトリガを0 V点に合わせたトリガ装置によって制御信号を発生させる。また,定格
電圧の±5 %に維持する。
5.5.3 パイロット式電磁弁(図1参照)では,供試弁へ供給される圧力と同じ圧力をパイロット圧力とし
て維持する。ただし,最大のパイロット圧力が供試弁へ供給される圧力よりも低い場合は,そのパイロッ
ト圧力を維持する。
5.5.4 パイロット操作切換弁(図2参照)では,供試弁へ供給される圧力と同じ圧力又は最大のパイロッ
ト圧力を維持する。ただし,最大のパイロット圧力が供試弁へ供給される圧力よりも低い場合は,そのパ
イロット圧力を維持する。
5.6 測定記録
測定記録として圧力変換器の時間的な圧力変化を記録する。図3に代表的なアナログ記録波形を示す。
また,記録波形を出さずにデジタル手法を用いて測定値を記録してもよい。

6 試験精度

  試験精度は,表2で規定するシステムの許容誤差内で測定値が得られるようにしなければならない。
表2−試験精度
計器のパラメータ システムの許容誤差
圧力 ±0.01 MPa
温度 ±2 ℃
時間 ±0.4 ms

――――― [JIS B 8419 pdf 6] ―――――

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(MPa)
(MPa)
t(ms)
1制御信号 : 直流電圧波形(V) a) p1
2制御信号 : 交流電圧波形(V) b) 推奨最大圧力降下 : 3 %
3制御信号 : ON時パイロット圧力(MPa) c) 充てん時試験
4制御信号 : OFF時パイロット圧力(MPa) d) 放出時試験
5供給圧力に対する比率(%) 記号t : 時間(ms)
図3−代表的な記録波形

――――― [JIS B 8419 pdf 7] ―――――

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7 試験手順

7.1   箇条5で指定した機器で,図1又は図2に示す試験回路を適切に設置する。
7.2 供試弁は,ON時切換時間又は応答時間,及びOFF時切換時間又は応答時間のどちらの測定につい
ても作動能力及び性能を十分考慮して測定を行わなければならない。
各出力ポートの充てん及び放出時の測定は,次に示す測定値を記録する。
− 入力ポートから各出力ポートへの充てん時の時間
− 各出力ポートから排気ポートへの放出時の時間
また,上記以外の流路を通すことが可能なバルブ(例えば,デュアル弁の二つの入口)は,その流路に
ついて追加測定値を記録してもよい。
7.3 充てん時試験は,次のように行う。
7.3.1 切換時間の測定では,0.63 MPaのゲージ圧力又は最大定格圧力のいずれか低いほうで供給タンク
圧力を維持する。また,応答時間の測定では0.5 MPaのゲージ圧力又は最大定格圧力のいずれか低いほう
で供給タンク圧力を維持する。
7.3.2 測定前に出力ポートが大気圧であることを確認する。
7.3.3 供給タンク温度は,18 ℃30 ℃に維持する。
7.3.4 試験の準備として,電磁弁の場合は,ソレノイドに通電,非通電にすることによって,空気圧操作
弁の場合は,パイロット制御機構に加圧,無加圧にすることによって,バルブを数回作動させる。
7.3.5 各流路で3回の試験を行う。ただし,毎回,出力ポートは開放し,確実な温度安定化のために次の
試験を行うまで最低1分間の間隔を空ける。
7.4 放出時試験は,次のように行う。
7.4.1 切換時間の測定では,0.63 MPaのゲージ圧又は最大定格圧力のいずれか低いほうの圧力を出力ポ
ートに加える。また,応答時間の測定では0.5 MPaのゲージ圧力又は最大定格圧力のいずれか低いほうの
圧力を出力ポートに加える。
7.4.2 供給タンク温度は,18 ℃30 ℃に維持する。
7.4.3 試験の準備として,電磁弁の場合は,ソレノイドに通電,非通電にすることによって,パイロット
操作切換弁の場合は,パイロット制御機構に加圧,無加圧にすることによって,バルブを数回作動させる。
7.4.4 各流路で3回の試験を行う。ただし,毎回,出力ポートは開放し,確実な温度安定化のために次の
試験を行うまで最低1分間の間隔を空ける。
7.5 1回の放出時試験及び充てん時試験は続けて行ってもよい。

8 測定値の算出

8.1   切換時間
8.1.1 電磁弁の場合には,確実に電圧が変化し始めた時間をt0とする(図3参照)。
8.1.2 パイロット操作切換弁の場合には,パイロット圧力が10 %変化した時間をt0とする(図3参照)。
8.1.3 それぞれの出力ポートにおいてt0から供給圧力の10 %に到達するまでの時間を測定する。それぞ
れのポートの3回の測定値を平均し,充てん時切換時間とする。
8.1.4 それぞれの出力ポートにおいてt0から供給圧力の90 %放出するまでの時間を測定する。それぞれ
のポートの3回の測定値を平均し,放出時切換時間とする。

――――― [JIS B 8419 pdf 8] ―――――

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8.2 応答時間
8.2.1 電磁弁の場合には,確実に電圧が変化し始めた時間をt0とする(図3参照)。
8.2.2 それぞれの出力ポートにおいてt0から供給圧力が充てんし始めるまでの時間を測定する。それぞれ
のポートの3回の測定値を平均し,充てん時応答時間とする。
8.2.3 それぞれの出力ポートにおいてt0から供給圧力が放出し始めるまでの時間を測定する。それぞれの
ポートの3回の測定値を平均し,放出時応答時間とする。

9 試験測定値の報告

9.1   それぞれの流路における平均を切換時間及び応答時間とする。
9.2 9.1の代替として,記録されたデータの最大値と最小値とを許容値としたすべての流路における平均
を切換時間及び応答時間とする。

10 規格準拠表示

  この規格に準拠していることを,試験報告書,カタログ及び販売資料に表示する場合は,次の文を記載
しなければならない。
“空気圧方向制御弁又は,可動流体素子の切換時間はJIS B 8419(空気圧−方向制御弁−切換時間及び
応答時間の測定)に準拠する。”又は“空気圧方向制御弁の応答時間はJIS B 8419(空気圧−方向制御弁−
切換時間及び応答時間の測定)に準拠する。”

――――― [JIS B 8419 pdf 9] ―――――

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附属書A
(参考)
切換特性についての関連規格
A.1 ISO 5598:1985における用語及び定義
2.2.9.5
応答時間
動作の開始点と完了点との間の経過時間。これらの点は,各機器ごとに定義される。
4.0.7.1
バルブ応答時間
開始点は,パイロット圧が上昇又は下降し,所定の値を超えた時点である。完了点は,その出口圧力又
は出口流量が所定の値に達した時点である。
4.0.7.1.2
電気制御式空気圧方向制御弁のデッドタイム
開始点は,電気回路を開いた又は閉じた時点である。完了点は,出口圧力がその最大値に対してある特
定の割合に達した時点である。出口には,いかなる容積も接続されていてはならない。
4.0.7.1.3
スイッチング時間
スイッチON時間は,出力が0状態から1状態になるまでの時間;スイッチOFF時間は,出力が1状態
から0状態になるまでの時間。
4.0.8.1
スイッチング圧力
出力ポートで状態を変化させるのに必要な最低パイロット圧力。
4.0.8.2
スイッチング時
開始点は,制御又はパイロット圧力がスイッチング圧力に達した時点。完了点は,出力圧力が所定の値
に達した時点。
A.2 CETOP RP111P:1989における用語及び定義
3.1.3
スイッチングの起点
切換を引き起こす信号圧力及び信号電圧が上昇から下降に転じるなどの二つの境界値の継ぎ目の作用。
スイッチング時間
製造者が想定した標準操作条件(無振動,正しいシール状態,標準流量値など)における初期状態から
最終状態への完全な推移時間。
3.2.2
スイッチング時間
バルブボディの出力ポート又はサブプレートに取り付けられている場合はサブプレートの出口ポートを
ブロックした状態で,電気回路を開いた又は閉じた時点から出力ポートにおける圧力が最高値の50 %に達

――――― [JIS B 8419 pdf 10] ―――――

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JIS B 8419:2010の引用国際規格 ISO 一覧

  • ISO 12238:2001(MOD)

JIS B 8419:2010の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 8419:2010の関連規格と引用規格一覧