JIS B 9706-2:2009 機械類の安全性―表示,マーキング及び操作―第2部:マーキングの要求事項 | ページ 2

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B 9706-2 : 2009 (IEC 61310-2 : 2007)
d) 流量
e) 安全使用温度
流体弁を操作,制御するアクチュエータ及びその機能には,明確に,かつ,恒久的に,回路図に使用す
る識別と同じ識別を実施しなければならない。
4.3.4 電気的危険源に関連するマーキング
4.3.2に加え,次の中の該当する事項及びその他必要な事項をマーキングする。
a) 電圧,電流及び周波数の定格値
b) 相数
c) 感電保護クラスの分類記号(IEC 60417による。)。
d) 危険電圧の警告(IEC 60417による。)。
e) Pコードの指定(JIS C 0920による。)。
f) 残留電圧の警告(JIS B 9960-1による。)。
g) 爆発性雰囲気内の保護のタイプを示す記号(JIS C 60079-0による。)。

5 マーキングの実施方法

5.1 一般事項

  機械類及び機械類の部品(その装着又は再装着が危険の原因となる場合)には,銘板,ラベル,スタン
プ,彫刻,刻印,色などの手段を用いてマーキングを実施しなければならない。このようなマーキングは,
納入する機械の一部であるとみなさなければならない。混乱を避けるために,装置のマーキングは,附属
文書内の表示と矛盾してはならない。
マーキング,標識及び文字情報は,あいまいさがなく,容易に理解できるものでなければならない。特
に,これらが機械のどの部分又はどの機能に関連しているかを明確にしなければならない。
文字による情報よりも,図記号,安全標識などによる視覚表示を優先して用いなければならない。図記
号は,可能な限り,IEC 60417又はISO 7000の標準記号から選択し,安全標識は,ISO 7010に適合しなけ
ればならない(附属書A参照)。
文字情報には,機械を使用する国の言語を用いなければならない。使用者が要求する場合は,オペレー
タ及び危険区域内にいる人に理解できる別の言語を用いてもよい。
機械又は装置に,文字又は文の全体を視読できる大きさで表示するスペースがない場合は,それらが消
耗品である場合を除き,最小限必要な情報を品目の包装上に表示しなければならない。
製造業者が指定した機械据付け状態において,マーキングを明確に視認できなければならない。これが
不可能な場合は,危険区域内にいる人が視認できる方法によって追加のマーキング又は警告文を機械の近
くに備えなければならない。
マーキングは,耐久性があり,機械の寿命が尽きるまで視認できなければならない(箇条7参照)。
すべての装置は,輸送中にマーキングが棄損されないように包装しなければならない。
注記1 JIS C 0452-1は,装置に関する情報構築の基本原則を規定している。これらの基本原則に基
づいて,あらゆるシステムの品目(オブジェクト)に対し,あいまいさのない個別の参照指
定(略号)の付け方を示している。品目の参照指定は,その品目の情報を,異なる種類の文
書間及びその設備の目的を実行する製品間において関係付けるものである。保全のために,
品目の参照指定又はその一部を品目自体又は品目の付近に表示することがある。
注記2 JIS S 0137は,消費者向け製品の取扱説明書に関する指針を示している。

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5.2 定格値の表記

  定格値の表記には,JIS Z 8202-0に規定する国際単位系 (SI) を用いなければならない。国際単位系の使
い方は,JIS Z 8203による。電気装置に用いる文字記号に関する詳細は,IEC 60027-1IEC 60027-4によ
る。
機械類には,例えば,次に示すような,安全使用に関連する特性の定格値を表示しなければならない。
− 入力又は出力 (W)
− 作動圧力 (Pa) 2)
− 電源電圧 (V)
− 最大回転速度 (min−1,/min, r/min)又は最大移動速度 (m/min)
定格値の表示は,数値及びこれに続く単位記号で構成する。
複数の定格値で使用できる機械類には,次のような表示をしなければならない。
− 定格値を斜線によって区切った降順の数字
− 単位記号
例 3 000 / 1 500 / 750 r/min
3 000 / 1 500 / 750 min−1
10 / 5 / 2 MPa(ゲージ圧力)2)
定格値に範囲をもつ機械は,次のように表示する。
− 範囲記号(···又は−)を挟む昇順の境界値
− 単位記号
例 1 000···1 500 r/min
1 000···1 500 min−1
−20···+20 ℃
100−400 Hz
200−500 Pa
注2) 圧力には,絶対圧力及びゲージ圧力がある。

6 接続部のマーキング

6.1 一般事項

  すべての接続器には,必要な場合,正しく接続するためのマーキングを実施しなければならない。
着脱が容易で,かつ,誤接続すると危険を生じる可能性のある接続器にあっては,可能な限り,正しい
接続が保証されるような接続器の種類を選択するか,又は誤接続を防止するような接続部配置を行わなけ
ればならない。それができない場合は,よく目立つマーキングを実施しなければならない。色コードは,
補助的手段とする場合以外に用いてはならない。

6.2 機械系の接続部

  部品に機械的な誤接続を防止する手段が備わっていない場合は,正しい接続方法を示すマーキングを実
施しなければならない。
機械の据付け及び分解のために,アイソケット(つり上げ用のあな)の識別及び位置合わせ用マークが
必要な場合は,これらのマーキングの意味を附属文書に記載しなければならない。

6.3 流体系の接続部

  流体管の接続部,抽出口(計測用など),及び排出口(例えば,貯蔵槽の排出口)には,明りょうで目立

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つマーキングを実施しなければならない。マーキングは,回路図の表示と対応していなければならない。
色コードを用いる場合は,色の意味を附属文書に記載しなければならない。

6.4 電気系の接続部

  電気的接続部のマーキングは,次によって実施しなければならない。
− 裸導体及び絶縁導体の接続部のマーキングは,JIS B 9960-1の13.2.2(保護導体の識別)及び13.2.3(中
性線の識別)による。
− 端子接続のマーキングは,JIS B 9960-1の5.1(入力電源導体の接続)及び5.2(外部の保護接地シス
テムを接続する端子)による。
− プラグ・ソケット接続のマーキングは,JIS B 9960-1の13.4.5(プラグ・ソケット対による接続)によ
る。

7 マーキングの耐久性

  マーキングは,機械の寿命が尽きるまで次の状態を保持しなければならない。
a) 脱落しない。
b) 読める。
c) 変色しない。
d) 環境要素(例えば,液体,ガス,天候,塩霧,温度,光など)による劣化に耐える。
e) 摩耗しない。
f) 大きさが変わらない。
これらの要求事項を確認するための試験方法は,関連の製品群規格及び/又は個別製品規格(JIS B
9700-1に示すタイプC規格)による。

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附属書A
(参考)
図記号及び安全標識

序文

  この附属書は,機械でよく用いる図記号及び安全標識を示すものであって,規定の一部ではない。
A.1 マーキング用の図記号及び安全標識の例
機械及び機械の電気装置のマーキングに用いる図記号及び安全標識の例を,次の表に示す。
図記号 図名称 用途
正極性
IEC 60417-5005 (2002-10) 直流電圧(電流)を使用又は発生する装置の正極性端子の識別。
注記 この図記号の意味は,記号を見る向きに依存する。
負極性
IEC 60417-5006 (2002-10) 直流電圧(電流)を使用又は発生する装置の負極性端子の識別。
注記 この図記号の意味は,記号を見る向きに依存する。
直流
IEC 60417-5031 (2002-10) 直流専用装置であることの表示(定格銘板上)。
直流専用端子の識別。
交流
IEC 60417-5032 (2002-10) 交流専用装置であることの表示(定格銘板上)。
交流専用端子の識別。
交流及び直流
IEC 60417-5033 (2002-10) 交直両用装置であることの表示(定格銘板上)。
交直両用端子の識別。
IEC 60417-5018 機能接地 機能接地端子(特にノイズレス接地端子)の識別。
保護接地
IEC 60417-5019 (2006-08) 絶縁故障時の感電保護を目的に外部保護導体へ接続する端子の
識別。
又は保護接地電極の端子の識別。

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図記号 図名称 用途
クラスII機器
IEC 60417-5172 (2003-02) クラスII装置の安全要求事項 (JIS C 0365) を満たす装置である
ことの識別。
注記 この記号は,技術情報の一部であることが明白に理解さ
れ,製造者名又は他の表示と混同されないような位置に表
示する。
クラスIII機器
IEC 60417-5180 (2003-02) クラスIII装置の安全要求事項 (JIS C 0365) を満たす装置である
ことの識別。
危険電圧
IEC 60417-5036 (2002-10) 危険電圧の警告。
ISO 7010-W012 電気的危険警告 電気的危険源の警告。
ISO 7010-W001 一般警告標識 警告一般。
ISO 7010-W017 高温警告 高温危険源の警告。

――――― [JIS B 9706-2 pdf 10] ―――――

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JIS B 9706-2:2009の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61310-2:2007(IDT)

JIS B 9706-2:2009の国際規格 ICS 分類一覧

JIS B 9706-2:2009の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称