この規格ページの目次
- 4.3 換気
- 4.4 試験片の取付け
- 4.5 温度調節及び表示系統
- 5 要求性能
- 5.1 温度
- 5.2 温度差及び温度変動
- 5.3 温度変量
- 5.4 最大温度偏差
- 5.5 換気率
- 5.6 暴露容積
- 5.7 時定数
- 6 試験方法及び手順
- 6.1 一般的事項
- 6.2 暴露容積
- 6.3 温度及び関連するパラメータ
- 6.4 換気率
- 6.5 時定数
- 7 報告
- 8 使用条件及び使用者による稼働中の監視に関する指針
- 8.1 使用条件
- 8.2 手順
- 8.3 稼働中の監視
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- JIS C 2143-4-1:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- JIS C 2143-4-1:2014の関連規格と引用規格一覧
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4.3 換気
オーブンチャンバには,チャンバの片側から他の側に通り抜けるように予熱した換気気体を供給する。
換気する気体は,できるだけチャンバから換気される気体と全域で混合するようにする。
有効な換気率は,5.5による。
結果への影響を最少にするために,流入する換気気体の純度を適切に保つことが望ましい。
規定がある場合は,入口通気孔は制御された供給源から空気及び/又は他の気体を供給できなければな
らない。
換気気体の供給が途絶えたとき,オーブンの電源を切断する装置及びできれば警報装置を働かせる構造
を備えなければならない。
注記 オーブンからの排気は外部の大気中に排出することが望ましいが,劣化処理した試験片から生
じる揮発性生成物が健康及び環境を害さないように注意することが望ましい。
4.4 試験片の取付け
試験片を,暴露容積の中に保持,つり(吊)下げ及び配置できるように準備する。試験片は,互いに接
触することなく,また,チャンバの壁に触れてはならない。試験片及び保持具は,いかなる位置において
も,チャンバのいずれの方向でも横断面積に占める割合は25 %以下とし,更に,チャンバの実効容積に占
める割合は10 %以下とする。
注記 実際に,これらの最大限のいずれかを超えることが予想される場合は,供給者及び購入者は,
使用者との間で,性能の評価の間にダミーの負荷を用いるかどうかについて合意するのがよい。
4.5 温度調節及び表示系統
暴露容積中の温度は,箇条5の範囲で制御する。
オーブンチャンバには,2個以上の温度センサを取り付ける。それらのうちの2個に番号を付け,それ
ぞれ温度センサ1及び温度センサ2とする。温度センサ1及び温度センサ2は,設置する前に,適切な標
準器(以下,温度センサ3という。)との照合によって,測定の不確かさが±1.0 Kとなるように校正する。
温度の変化に伴う二つの温度センサの間の読みの差を記録する。
温度センサ3の不確かさは,±0.5 Kとする。
温度センサ1は,適切な方法で取り付け,チャンバの温度を表示するために用いる。
注記1 全ての試験手順において,温度を記録することが望ましい。温度の読みから,試験装置全体
の故障を早期に特定することができる。
温度センサ2は,試験片を配置する場所に可能な限り近接して取り付ける。その場所は,明確に位置決
めして容易に再現できるようにする。温度センサ2は,測定の後取り外してもよい。
温度制御用に温度センサ1及び温度センサ2とは別の温度センサを用いてもよい。その温度センサの場
所は,オーブンチャンバの製造業者が自由に決めてよい。制御系統のドリフトは,1年で2 K未満とする。
注記2 温度センサは,要求事項に適合するものであれば,いかなる形式でもよい(例えば,液体温
度計,抵抗温度計)。
注記3 熱電対は,液体温度計及び抵抗温度計より精度が低いために,温度の測定には望ましくない
が,温度差の測定には使用できる。
液体温度計は,使用時には校正を行ったときと同じ挿入深さになるようにする。
オーブンには,主要な温度制御システムとは別に,温度過昇防止装置を装備する。この装置は,実際の
温度があらかじめ設定した温度を超えた場合,電気ヒータの電源を遮断しなければならない。また,温度
過昇防止装置が作動した場合に警告灯又は他の警報装置の電源が入り,オーブンの温度が設定値より低下
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したときに電気ヒータに再び自動的に電源が入ることなく,警告灯を手動で切断した後に,再起動を手動
で行うものでなければならない。
5 要求性能
5.1 温度
製造業者が指定する温度範囲で,暴露容積の温度は,最大許容温度変量以下で制御できなければならな
い。
5.2 温度差及び温度変動
3時間の連続運転の間における最大許容温度差及び温度変動は,表1による。
表1−最大許容温度差及び温度変動
温度範囲 最大許容温度差及び温度変動
℃ K
80以下 2
80を超え180以下 2.5
180を超え300以下 3
300を超え400以下 4
400を超え500以下 5
5.3 温度変量
3時間の連続運転の間における最大許容温度変量は,表2による。
表2−最大許容温度変量
温度範囲 最大許容温度変量
℃ K
80以下 4
80を超え180以下 5
180を超え300以下 6
300を超え400以下 8
400を超え500以下 10
5.4 最大温度偏差
暴露容積の中での最大温度偏差は,その温度範囲での最大許容温度変量の1.25倍以下とする。
5.5 換気率
暴露用チャンバの換気率は,1時間当たり520回とする。換気気体は,暴露用チャンバを通過しなけ
ればならない。
5.6 暴露容積
暴露容積は,4.3に従って試験片を収容するのに十分でなければならない。暴露容積は,オーブンチャン
バの容積の50 %以上とする。
注記 暴露容積は通常,3570 Lが使いやすい。
5.7 時定数
時定数は,購入契約に指定がある場合,供給者,購入者及び使用者の間で合意した値以下とする。
注記 このパラメータは,短期の熱処理(熱衝撃試験)に使用するオーブンのときにだけ重要である。
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6 試験方法及び手順
6.1 一般的事項
試験の実施中,周囲温度及びオーブンへの供給電圧を,オーブンが正確に動作するために製造業者が指
定する範囲内に制御する。
6.2 暴露容積
暴露容積の寸法及び形状は,供給者と購入者との間で合意した換気率において,異なる配置の一連の温
度センサを用いて温度差及び温度変量の一連の測定を行い,その結果から決定する。
注記 試験温度は,オーブンの運転のために設計された最低温度,最高温度及びこれらのおおよそ中
間の1点(例えば,50 ℃,250 ℃及び500 ℃)としてもよい。
6.3 温度及び関連するパラメータ
6.3.1 実施上の要件
オーブンチャンバの温度,すなわち,暴露容積の温度は,温度センサ2を用いて測定する(4.5参照)。
温度差及び温度変動を求めるために,調査対象のオーブンチャンバ中に,一連の時定数30 秒以下の温
度センサを次のとおり設置する。
− 一つの温度センサは,チャンバ中央から25 mm以内に置く。
− その他の温度センサは,チャンバの8か所の隅に,壁から50 mm±10 mm離して置く。
表示装置に温度センサを接続するリード線の長さは,オーブンからの熱伝導によって表示温度が影響さ
れないように選ぶ。外部との間では,リード線は熱的に絶縁し,かつ,気密を保つことが重要である。
注記1 温度差及び温度変動の値を求めるときに,校正した温度センサを利用できない場合は,同じ
熱電対素線の巻枠から同じ方法で作製した熱電対で,最高運転温度の試験用チャンバ中に互
いに隣接して配置したときに,温度差の指示値が0.4 K以下になるものを選んで用いてもよ
い。その他の未校正の温度センサについても,同様な手法を用いてもよい。
換気のレベルを,製造業者が指定する最低値に設定する。
チャンバの温度を安定させておく。
3時間以上にわたり,十分多くの回数,個々のセンサの温度の指示値を0.1 Kの桁まで測定して記録し,
いかなる周期的変化に対しても同じ測定値が得られること,及び全測定時間にわたって最高,最低及び平
均の温度の測定値が一致することを確認する。
注記2 温度は,連続的に監視することが望ましい。
6.3.2 計算
6.3.2.1 温度変動(δT1)の計算
9個の温度センサのそれぞれについて,3時間にわたり記録したデータを調査するとともに,温度の差の
最大値を計算する。これらの差の最大値を確定し,“1日目の日内の温度変動”として記録する。
6.3.2.2 温度差(δT2)の計算
データを調査し,3時間の間のいずれかの時点での暴露用チャンバ中に生じる温度差の最大値を計算す
る。これを“1日目の日内の温度差”として記録する。
6.3.3 結果
結果が,温度変量の要求事項に適合する場合は,5日間にわたり毎日測定を繰り返す。
残りのデータについて計算を繰り返し,2日目,3日目,4日目及び5日目の日内の温度差を記録する。
これらの値から日内の温度差の最大値を選び,オーブンの温度変量δTvとして記録する。
測定したオーブンの温度変量が要求事項の範囲に収まる場合,そのオーブンは特定のチャンバの温度及
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び換気レベルにおいて,要求事項に適合するとみなす。暴露容積は,8か所の隅に置いた温度センサを頂
点とする立体の内側の空間である(5.1参照)。
結果が要求事項に適合しない場合は,温度センサを壁から更に25 mm以上遠ざけて再配置し,試験及び
計算を繰り返す(5.1参照)。
適切な換気率を用いて,別の2点のチャンバ温度で,それら二つの温度での暴露容積を確定するために,
測定を繰り返す。
温度偏差δTdは,温度差の計算値及び最初の校正から決まる温度センサ1と温度センサ2との読みの差,
並びに長期間の劣化処理試験の間の温度センサ1が示す暴露温度を参照することによって,附属書Bを参
考にして計算する。
6.4 換気率
給気量をあらかじめ測定していない場合には,適切な方法を用いて換気率を測定してもよい。
換気口を閉じたときにオーブンチャンバの温度を維持するための電力量に対し,換気口を開けたときに
同じ温度を維持するための電力量の増加を測定して,換気率を測定する一つの方法を附属書Aに記載する。
給気系及び排気系は,測定した換気率が要求事項に適合するまで,調整する。
6.5 時定数
標準試験片は,直径(10±0.1)mm,長さ(55±0.1)mmの黄銅製の円柱で,示差熱電対の二つの接合
点の一方をはんだ付けしたものとする。
オーブンの温度を,200 ℃又は最高設計温度のいずれか低い方に設定し,安定させる。標準試験片を,
周囲温度に1時間以上保つ。
製造業者の指示に従って,チャンバを開けて標準試験片を直径0.25 mm以下の耐熱性のひもを用いて,
オーブンの幾何学的中央にその軸が垂直になるように手早くつり下げる。示差熱電対の2番目の接合点は,
標準試験片からできるだけ離し,チャンバの壁に接触することなく,かつ,暴露容積内に収まるようにつ
り下げる。チャンバを(60±2)秒間開放した後,チャンバの扉を閉じる。温度差が最大値に達するまで,
10秒間隔で温度差を続けて記録する。次に温度差が最大値の10 %未満に低下するまで,30秒間隔で温度
差を記録する。記録した値の時間(秒単位)変化をグラフにプロットする。
温度差の最大値を10で除して,T10として記録する。時間に対してプロットした温度のグラフから,温
度差が最大値を通過してT10に減少するまでの時間を秒単位で記録し,時定数とする。
7 報告
報告は,できるだけJIS Q 17025の要求事項に従う。オーブンの供給者は,次の情報を試験報告書に含
める。
a) 表題(例えば,“JIS C 2143-4-1による試験報告”又は“JIS C 2143-4-1による校正証明書”)
b) オーブン製造業者の名称及び住所
c) 試験を行った機関の名称及び住所並びに試験及び/又は校正を行った場所の所在地
d) 試験報告書又は校正証明書に固有の識別記号(通し番号など),及びその頁が試験報告書又は校正証明
書の一部であることを確認できるような様式の各頁の識別記号(頁番号),並びに試験報告書又は校正
証明書の末尾の明確な表示
e) 依頼者の氏名及び住所
f) 試験又は校正した事項の詳細,その条件,及びそれらの明確な識別記号
g) 次に関する様式及び記述
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− オーブンがこの規格に適合するための供給電圧値の範囲
− 最大消費電力
− オーブンがこの規格に適合するための周囲温度の範囲
− 空のオーブンの総質量及び外形寸法
− 各温度におけるこの規格に適合する温度差,温度変動及び温度変量の要求事項に対応する暴露容積
の表示
− 有効な換気率の範囲
− 箇条6に規定する試験の結果
− ろ(濾)過,除湿及び適切な測定の方法など,換気気体の品質の管理方法に関する推奨事項
− 必要な場合,時定数の報告
h) 試験報告書又は校正証明書を認定するための,氏名,職務及び署名又は同等な者による証明
i) 必要な場合,結果が試験又は校正された項目の中の特定のものだけに影響する事項があれば,その記
載
8 使用条件及び使用者による稼働中の監視に関する指針
8.1 使用条件
使用条件は,次による。
a) 使用中は,オーブンの性能を維持するために,周囲温度及び供給電圧を製造業者が指定した範囲内に
保つように管理する。
b) 特に規定がない場合,換気する空気の品質は,試験結果に顕著な影響を与えてはならない。換気する
媒体の不純物,例えば,水蒸気によって,試験結果が影響を受けるような場合,それを適切に管理す
るとともに報告する。
c) 幾つかの劣化処理オーブンが狭い場所で用いられている場合,あるオーブンからの排気が,他のオー
ブンに侵入して試験片と接触するなどの揮発生成物の相互汚染を防ぐよう注意しなければならない。
注記 各オーブンからの排気は,直接外気に出すことが望ましい。
d) 劣化処理過程で発生する揮発生成物が,健康又は周囲の環境に悪影響を与えないよう,予防措置を確
実に講じる。
e) 温度暴露の間は,試験片は暴露容積からはみ出ることのないように配置し,また,試験片が接触する
のは保持具だけとし,互いに接触してはならない。
8.2 手順
長時間の劣化処理試験に先立ち,試験片を置く位置にできるだけ近接して設置した温度センサ2で,オ
ーブン室内の温度を規定の暴露温度に調整する。温度センサ2の場所は,明確に位置決めして再現できる
ようにする。
液体温度計を用いる場合は,使用時の差込み深さが校正時と同じになるように注意する。
8.3 稼働中の監視
それぞれの劣化処理試験の直前に,試験片を収めたオーブンに対して次の試験を行う。
注記1 これらの試験は,劣化処理試験の開始時に,試験片を収めたオーブンがこの規格の要求事項
に適合することを確認するためのものである。これらの試験では,全体暴露温度及び温度変
量を測定する。
6.3に規定する概略の手順に従い,次のとおり実施する。
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JIS C 2143-4-1:2014の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60216-4-1:2006(MOD)
JIS C 2143-4-1:2014の国際規格 ICS 分類一覧
- 17 : 度量衡及び測定.物理的現象 > 17.220 : 電気学.磁気学.電気的及び磁気的測定 > 17.220.99 : 電気及び磁気学に関するその他の規格
JIS C 2143-4-1:2014の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC2143-4-2:2014
- 電気絶縁材料―熱的耐久性―第4-2部:劣化処理オーブン―300℃以下の精密オーブン
- JISQ17025:2018
- 試験所及び校正機関の能力に関する一般要求事項