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C 2324-2 : 2016
5.1.1 測定装置
測定面の直径が6 mm8 mmの外側マイクロメータを用いる。マイクロメータの測定面の平面度は0.001
mm以内で,かつ,平行度は0.003 mm以内とする。マイクロメータの精度は,±0.005 mmで最小読取値
は,0.01 mmとする。測定時の試験片にかかる面圧は,0.1 MPa0.3 MPaとする。
5.1.2 試験手順
積層プレスボードの厚さは,受取状態において0.01 mm単位で測定する。測定点は,各辺当たり2か所
で合計8か所として,いずれも各辺から20 mm以上内側に入った場所とする。
疑義がある場合,積層プレスボードの全幅方向に幅40 mm±1 mmの長方形を切り出し,これを長さが
40 mm以上となるように8等分に切断して8個の試験片を作る。試験片は,箇条3に従って調湿して,各
試験片の中央付近の厚さを測定する。
5.1.3 試験結果
積層プレスボードの厚さは,8個の測定値の平均値で表す。ただし,中央値を用いてもよい。さらに,
最大値及び最小値も記録する。
5.1.4 平面度
積層プレスボードは,何も拘束しない状態で凹面側が上方を向くように平らな台上に置く。
長さ1 000 mm±10 mm又は500 mm±5 mmの直線定規を積層プレスボード上のあらゆる方向に当てたと
きに積層プレスボードの表面と直線定規の隙間との寸法は,いずれの位置においてもIEC 60763-3-1で規
定する値を超えてはならない。直線定規の質量は,505 g以下とする。
平面度の結果は,積層プレスボードの表面と直線定規との隙間寸法の最大値で表す。
6 機械的試験
6.1 曲げ強さ
6.1.1 一般
試験は,試験片の積層面に対して垂直に一定速度の力を加えて行う。
6.1.2 試験片
試験片は,幅20 mm±1 mm,測定厚さの20倍以上の長さの短冊形とする。試験片の測定厚さが20 mm
を超える場合は,片面だけ削って厚さを20 mm±1 mmにする。測定厚さが20 mm以下の場合は,試験片
厚さは積層プレスボードの厚さそのものとする。
試験は,縦方向(方向A)に切り出した試験片で5回,横方向(方向B)に切り出した試験片で5回行
う(方向A及び方向Bは,図1を参照)。
製品の縦横方向が分からない場合,試験片長手方向が製品の一辺と平行になるように5個,更に直交す
る方向に5個の試験片を切り出す。曲げ強さが最も大きくなる試験片のセットを縦方向切り出し品として
扱う。
――――― [JIS C 2324-2 pdf 6] ―――――
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図1−積層プレスボードと試験片採取との位置関係
6.1.3 試験装置
試験装置は,次による。
− 試験片を一定の速度で曲げることができ,かつ,押し力と試験片の中央部の変位とを測定できる万能
試験装置とする。
− 三点曲げ強さ測定用ジグ
6.1.4 前処理
試験片は,箇条4に従って乾燥する。
6.1.5 試験手順
試験手順は,次による。
− 試験片の曲げ試験形態は,図1Aによる。
− 試験片を乾燥しデシケータ内で冷却した後,直ちに幅を±0.1 mmの精度で,かつ,厚さを±0.02 mm
の精度で測定する。
− 次に,試験片を,その長手方向が2個の支持具に対して対称に配置する。厚さを切削した試験片を,
試験片の未加工面側が2個の支持具側になるように配置する。
− 試験片と接触する支持具支点の先端の曲率半径は,5 mm±0.2 mmとする。支持具間の寸法は,試験
片の公称厚さの16倍とし,±0.5 %の精度で測定する。
− 支持具の長手方向と平行な押し具を用いて,押し具の接触面が支持具間の中央の位置になるように,
試験片に均等に力を加える。
− 押し具及び支持具の幅寸法は,試験片の幅を超える長さをもっていなければならない。
− 押し具先端部は,半径5 mm±0.2 mmの丸みをもつものとする。力は,試験片の中央のたわみの割合
が1分当たり5 mm±0.5 mmとなるような速度で押し,ゼロから試験片が破損するまで力を加える。
− 押し具先端部の試験片のたわみが,基準変位である0.4 mmになったときの力を記録する。
− 曲げ試験中に試験片が耐えた最も大きい力を最大の力とし,これを記録する。
――――― [JIS C 2324-2 pdf 7] ―――――
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単位 mm
図1A−曲げ試験形態
6.1.6 試験結果
試験片の曲げ強さは,次の式を用いて求める。
5.1 F L
f 2
b h
ここに, σf : 曲げ強さ(MPa)
F : 最大の力(N)
L : 支持具間の寸法(mm)
b : 試験片の幅(mm)
h : 試験片の厚さ(mm)
縦方向及び横方向における曲げ強さは,各方向に切断した5個の試験片の平均値で表す。ただし,中央
値を用いてもよい。
6.2 曲げ弾性係数
曲げ弾性係数は,6.1.5に従って0.4 mmのひずみが生じる時点の力から,次の式を用いて求める。
L3 FS
EB
4b h3 Y
ここに, EB : 曲げ弾性係数(MPa)
L : 支持具間の寸法(mm)
b : 試験片の幅(mm)
h : 試験片の厚さ(mm)
FS : 0.4 mmひずみ時の力(N)
Y : ひずみ寸法 0.4(mm)
縦方向及び横方向の曲げ弾性係数は,各方向に切断した5個の試験片の平均値で表す。ただし,中央値
を用いてもよい。
7 圧縮率
7.1 原理
積層プレスボードの圧縮率は,積み重ねた試験片に最初に低い圧力(初期圧力)を加え,引き続いて圧
力を規定値(最終圧力)まで昇圧させて測定する。製品の圧縮率は,積み重ね厚さの寸法変化率で計算す
る。
――――― [JIS C 2324-2 pdf 8] ―――――
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引き続いて,圧力を再び初期圧力まで下げる。製品の圧縮残存率及び圧縮復元率は,このときの積み重
ね厚さの寸法変化を用いて計算する。
7.2 試験装置
試験装置は,次による。
− 試験装置は,試験片を一定の速度で圧縮することができ,かつ,圧縮力と試験片との変位を測定でき
るものとする。
− 上下の圧板間の平行度が0.2 mm以内で,試験片よりも広い領域の鋼板からなる試験用ジグとする。
7.3 試験片
試験片は,次による。
一辺が25 mm±0.5 mmの正方形の試験片を十分な個数だけ切り出す。積み重ね高さが25 mm85 mmと
なるように試験片の個数を調整したものを3組作る。厚さが85 mmを超過する製品の場合,片面だけ削っ
て高さを85 mm±0.25 mmにする。全ての試験片の端部は,ばり及びまくれがあってはならない。試験片
は,箇条4に従って乾燥する。
7.4 試験手順
試験手順は,次による。
− 試験用ジグの圧板の間に積み重ねた試験片を置く。初期圧力は,1 MPa±0.1 MPaとし5分間以上保持
する。このときの積み重ねた試験片の高さをh0とし,±0.1 mmの精度で測定する。
− 次に圧板の移動速度は,1分当たり5 mm±1 mmにしながら,圧力を20 MPa±0.1 MPa(最終圧力)
まで上げて5分間以上その圧力を保持する。
− 積み重ねた試験片の高さh0と最終圧力保持後の積み重ねた試験片の高さh1との差(h0−h1)を±0.01
mmの精度で測定し計算する。
− 1 MPa±0.1 MPaまで圧力を減らし,5分間以上保持する。
− 積み重ねた試験片の初期高さh0と圧力を初期状態に戻して保持した後の積み重ねた試験片の高さh2
との差(h0−h2)を±0.01 mmの精度で測定し計算する。
7.5 試験結果
圧縮率,圧縮残存率及び圧縮復元率は,次の式を用いて求める。
(h0 h1 )
C 100 %
h0
(h0 h2 )
Cres 100 %
(h0 h1 )
(h0 h1 )(h0 h2 )
Crev 100 %
(h0 h1 )
ここに, C : 圧縮率
Cres : 圧縮残存率
Crev : 圧縮復元率
h0 : 初期圧力保持後の積み重ねた試験片の高さ(mm)
h1 : 最終圧力保持後の積み重ねた試験片の高さ(mm)
h2 : 圧力を初期状態に戻して保持した後の積み重ねた試験
片の高さ(mm)
結果は,それぞれ3組の試験片の平均値で表す。ただし,中央値を用いてもよい。さらに,最大値及び
最小値も記録する。
――――― [JIS C 2324-2 pdf 9] ―――――
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8 油中絶縁破壊の強さ
8.1 前処理一般
油中絶縁破壊の強さは,JIS C 2110-1に従って測定する。試験は,IEC 60296に規定する変圧器絶縁油
(Transformer oils)又はJIS C 2320に規定する絶縁油1種の2号又は4号を用いて23 ℃±2 ℃の油中で
行う。
試験片の前処理は,次による。
− 真空加熱乾燥時間を48時間72時間とする以外は,箇条13の吸油率試験に規定する方法によって試
験片を乾燥及び油含浸する。
− 乾燥及び油含浸は,試験片に加工した後に行う。
− 乾燥及び油含浸した後に電極間に試験片を配置する。
− 試験片は,油含浸後から試験終了までいかなる時間も大気中にさらしてはならない。
8.2 急速昇圧方式による積層に沿った方向の絶縁破壊の強さ(沿層方向の絶縁破壊の強さ)
8.2.1 試験手順 方法1(厚さ25 mmを超える積層プレスボードに対する試験)
試験片は,10個とする。試験片の寸法及び電極の配置は,図2に従う。
試験手順は,次による。
− 金属棒電極は,直径6.0 mm±0.1 mmとし,電極の先端は半球状に成形する。試験片の電極用の各穴
直径は,各金属棒電極の直径よりも0.1 mm以上大きくしない。穴の先端は金属棒電極の先端に合わ
せて半球状とし,両者の隙間を0.05 mm以下とする。
− 通気孔付き金属棒電極及び通気溝付き金属棒電極の形状例を図3に示す。電極は,通気孔付き又は通
気溝付きのどちらを選択してもよい。通気溝付き金属棒電極の場合,溝は,電極間隙に対して互いに
反対向きになるように配置する。
− 試験片の電極用穴は,前もってドリルを用いて全ての接着層を貫通させる。最終的な穴加工は,特別
に研磨してよくとがった半径3.0 mm±0.1 mmのドリルを用いて,一番外側の接着層を貫通させるま
で行う。
− 穴あけは,試験片に焼け焦げ等を生じる過大な機械的及び熱的ストレスがかからないようにし,かつ,
ドリルが一番外側の層を貫通しないように注意して行う。
− 昇圧方式は,JIS C 2110-1の10.1[短時間(急速昇圧)試験)]に規定する方法に従って行う。
− 絶縁破壊の基準は,JIS C 2110-1の箇条11(絶縁破壊の判定基準)による。
――――― [JIS C 2324-2 pdf 10] ―――――
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JIS C 2324-2:2016の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60763-2:2007(MOD)
JIS C 2324-2:2016の国際規格 ICS 分類一覧
JIS C 2324-2:2016の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC2101:1950
- 絶縁油試験方法
- JISC2101:1999
- 電気絶縁油試験方法
- JISC2110-1:2016
- 固体電気絶縁材料―絶縁破壊の強さの試験方法―第1部:商用周波数交流電圧印加による試験
- JISC2138:2007
- 電気絶縁材料―比誘電率及び誘電正接の測定方法
- JISC2305-2:2010
- 電気用プレスボード及びプレスペーパー―第2部:試験方法
- JISC2320:1999
- 電気絶縁油
- JISP8127:2010
- 紙及び板紙―ロットの水分試験方法―乾燥器による方法
- JISP8252:2003
- 紙,板紙及びパルプ―灰分試験方法―900℃燃焼法