JIS C 2324-2:2016 電気用積層プレスボード―第2部:試験方法 | ページ 3

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図2−積層に沿った方向の電気絶縁破壊試験時の試験片寸法と電極配置との関係

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a) 通気孔付き金属棒電極及びその配置 b) 通気溝付き金属棒電極及びその配置
図3−厚さ25 mmを超える積層プレスボードの試験用平行金属棒電極
8.2.2 試験手順 方法2 (厚さ10 mm25 mmの積層プレスボードに対する試験)
試験片は20個準備して,有効な試験結果が10個得られた時点で終了する。
試験手順は,次による。
− 試験片は,端面が製品表面と直角に,かつ,正確に平行となるように,製品の厚さそのままで幅10 mm
±0.2 mm,長さ50 mm±1 mmに切り出す。
− 電極配置は,JIS C 2110-1の図6[表面に平行方向(積層板の場合,沿層方向)の試験用電極配置]に
よる。
− 試験片は,試験片の幅10 mmの方向が電極平面と直交するように配置する。
− 昇圧方式は,JIS C 2110-1の10.1に規定する方法による。
− 絶縁破壊の基準は,JIS C 2110-1の箇条11による。
− 絶縁破壊が試験片を介さない油中フラッシオーバの場合,この測定値は使用せず新しい試験片を用い
て再試験を行う。
− 油中絶縁破壊の強さの算出に有効な試験回数は,10回とする。
8.2.2A 試験結果
方法1及び方法2に対する油中絶縁破壊の強さは,次の式を用いて求める。
V1
S
d1

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ここに, S : 油中絶縁破壊の強さ(kV/mm)
V1 : 絶縁破壊電圧(kV)
d1 : 電極間距離(mm) JIS C 2110-1の5.5(電極間距離)
による。
各試験片において絶縁破壊形態(貫通,試験片沿面)を記録する。
油中絶縁破壊の強さは,有効な試験回数10回の平均値で表す。ただし,中央値を用いてもよい。さらに,
最小値も記録する。
注記 8.2.2Aで規定する油中絶縁破壊の強さは,貫通破壊及び沿面破壊を含めたものである(油中フ
ラッシオーバは含めない。)。

8.2A 60秒段階昇圧方式による積層に沿った方向の部分放電開始電圧及び絶縁破壊の強さ

8.2A.1 試験手順
試験片は20個準備して,有効な試験結果が10個得られた時点で終了する。
試験手順は,次による。
− 試験片は,厚さ50 mm以下の積層プレスボードから製品表面に直角に,かつ,電極に当たる切断面同
士が正確に平行になるように,全厚さで,幅10 mm±0.2 mm,長さ50 mm±1 mmで切り出す。
− 試験片は,10層以上とする。ただし,積層プレスボードの積層数が10層に満たない場合,試験片は
製品の層数と同じにする。積層プレスボードの厚さが50 mmを超える場合,片面だけ削って厚さを
50 mm以下とする。
− 試験片の端部は,ばり及びまくれがあってはならない。
− 電極面に当たる試験片面は,平坦かつ平滑で反りがなく,平板電極面と試験片面とを密着させる。
− 電極及び試験片配置は,図3Aに従う。電極平面部の直径は,125 mm以下とする。
− 試験片に加える最初の印加電圧は,短時間(急速昇圧)試験による絶縁破壊電圧の予測値の60 %とす
る。短時間絶縁破壊電圧の予測値が未知の場合,8.2に規定する方法に従ってこれを求める。予測値を
求めるための試験片は,試験用とは別に10個準備する。
− 試験片に60秒間の印加電圧保持中に絶縁破壊が発生しない場合,部分放電開始電圧の予測値の5 %と
なる昇圧ステップで昇圧させる。部分放電開始電圧の予測値が未知の場合,試験用とは別に準備した
5個の試験片を用いて予測値を求める。
− 昇圧ステップにおける電圧の上昇は,できる限り短時間で行い,かつ,過渡的な過電圧が発生しない
ようにする。昇圧に要した時間は,高い電圧側の60秒間に含める。
− 各電圧レベルにおける部分放電は,IEC 60270に従って測定する。見掛けの部分放電電荷を記録する。
5 pC未満の電荷量は,部分放電とは判定しない。
− 絶縁破壊が試験片を介さない油中フラッシオーバの場合,この測定値は使用せず新しい試験片を用い
て再試験を行う。
− 油中絶縁破壊の強さの算出に有効な試験回数は,10回とする。
− 最初の印加電圧で5 pC以上の部分放電が発生する場合,その最初の印加電圧を絶縁破壊電圧の予測値
の60 %から順次10 %ずつ下げていき,部分放電が発生しなくなる電圧から試験を始める。

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注a) 電極端部から電極端部への絶縁破壊を抑制するため,電極端部は十分大きな丸め半径
又はロゴスキー形状がよい。
図3A−部分放電測定のための電極及び試験片の配置
8.2A.2 試験結果
60秒段階昇圧方式による積層に沿った方向の絶縁破壊の強さ及び部分放電開始電圧は,次の式を用いて
求める。
V2
S
d2
ここに, S : 油中絶縁破壊の強さ(kV/mm),又は部分放電開始電圧
(kV/mm)
V2 : 絶縁破壊がなく60秒間耐えた最も高い電圧(kV),部分
開始電圧測定の場合は,部分放電開始電圧(kV)
d2 : 試験片の測定幅(mm)
各試験片において絶縁破壊した場所(接着剤層,接着剤浸透領域,紙層,試験片表面など)を記録する。
部分放電開始電圧は,見掛けの放電電荷が5 pC以上の部分放電を観測した電圧とする。部分放電の見掛
けの放電電荷は,ピコクーロン(pC)で表す。
部分放電開始電圧及び絶縁破壊の強さは,有効な試験回数10回の平均値で表す。ただし,中央値を用い
てもよい。さらに,最大値及び最小値も記録する。
注記1 部分放電が観測されずに電極間絶縁破壊に至った場合,部分放電開始電圧値として便宜上電
極間絶縁破壊電圧値を用いて平均値を算出してもよい。
注記2 8.2A.2で規定する油中絶縁破壊の強さは,貫通破壊及び沿面破壊を含めたものである(油中
フラッシオーバは含めない。)。

9 曲げ強さ測定による内部層間強さ(耐熱性,耐油性及び油中エージング耐性)

9.1 原理

  この試験は,表1に規定する条件における曲げ強さを測定してその変化を比較することによって,耐熱
性,耐油性及び油中エージング耐性を求める。

9.2 試験片

  試験片は,幅10 mm±1 mm,測定厚さの(10±0.5)倍の長さの長方形とする。試験片の厚さは,積層
プレスボードそのものの厚さとする。ただし,試験片厚さが15 mmを超える場合,試験片は片面だけを削
り,その厚さを15 mm±0.5 mmにする。
試験片個数は,縦方向及び横方向ともに20個切り出す。

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9.3 試験装置

  試験装置は,次による。
− 試験片を一定の速度で曲げることができ,かつ,押し力と試験片の中央部の変位とを測定できる万能
試験装置とする。
− 三点曲げ強さ測定用ジグ

9.4 試験片の処理手順

  試験片の処理手順は,次による。
− 全ての試験片は,箇条4のA法に従って乾燥する。
− 乾燥した試験片のうちの20個は,表1に規定する“乾燥”の条件で試験する。
− 残りの20個の試験片は,13.2に規定する方法に従って油含浸する。そのうちの10個の試験片は,表
1に規定する“油含浸”に従って試験する。
− 上記の残り10個の試験片を入れた油槽は,温度120 ℃±2 ℃の恒温槽中に置く。油槽の解放部は,
アルミニウムホイルで覆う。
− 油槽は,168時間±4時間加熱した後に加熱電源を切り,室温まで冷却する。エージングした10個の
サンプルは,表1に規定する“油含浸エージング”に従って試験する。
表1−試験片の個数及び測定時温度
試験片の状態 乾燥 油含浸 油含浸エージング
エージングプロセス − − − 120 ℃−168時間
測定時温度 23 ℃±2 ℃ 120 ℃±2 ℃ 23 ℃±2 ℃ 23 ℃±2 ℃
測定時試験片状態 大気中 大気中 油含浸 油含浸
縦方向測定用個数 5 5 5 5
横方向測定用個数 5 5 5 5

9.5 曲げ強さの測定方法

  曲げ強さの測定方法は,次による。
− 試験は,試験片の積層面に対して垂直に力を加えることで行う。試験片の試験形態は,図1Aによる。
− 試験片をデシケータ内で冷却した後,直ちに幅を±0.1 mmの精度で,かつ,厚さを±0.02 mmの精度
で測定する。
− 次に,試験片を,その長手方向が2個の支持具に対して対称に配置する。厚さを切削した試験片を,
試験片の未加工面側が2個の支持具側になるように配置する。
− 試験片と接触する支持具支点の先端の曲率半径は,5 mm±0.2 mmとする。支持具間の寸法は,試験
片の公称厚さの(6.6±0.2)倍とし,±0.5 %の精度で測定する。
− 支持具の長手方向と平行な押し具を用いて,支持具間の中央で試験片の幅を横断して均等に力を加え
る。
− 押し具及び支持具の幅寸法は,試験片の幅を超える長さをもっていなければならない。
− 押し具先端部は,半径5 mm±0.2 mmの丸みをもつものとする。力は,試験片の中央のたわみの割合
が1分当たり5 mm±0.5 mmとなるような速度で押し,ゼロから試験片が破損するまで力を加える。
− 曲げ試験中に試験片が耐えた最も大きい力を最大の力とし,これを記録する。
− 試験片の破壊場所(紙層,接着層,接着層界面など)を記録する。

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JIS C 2324-2:2016の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 60763-2:2007(MOD)

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