JIS C 5610:1996 集積回路用語 | ページ 2

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C 5610-1996
番号 用語 読み方(参考) 定義 対応英語(参考)
2030 ランダムアクセス らんだむあくせすめも random-access
メモリセルがマトリックス状に配置さ
メモリ り れ,その場所に無関係にランダムにア memory
RAM らむ クセスして読出し,書込みがほぼ同等
の速度でできるメモリ装置。
備考 “随時書込み読出しメモリ”
ともいう。集積回路では,記
憶内容が無限時間保持がで
き,記憶保持動作が不要な
“スタティックRAM static random-access
(SRAM)”と,ある一定時間 memory
ごとに記憶内容をリフレッ
シュする必要のある記憶保
持動作が必要な“ダイナミッ
クRAM (DRAM)”とがある。 dynamic
参考 DRAMは,一つのセルがアク random-access
セス用のMOSFETと記憶用 memory
のMOSキャパシタからなる
簡単な構成で実現でき,低消
費電力,高密度化の特徴をも
つ。JIS X 0012参照。
2031 リードオンリーメ りーどおんりーめもり read only memory
読出し専用の半導体メモリで,あらか
モリ じめ書き込んである情報を読み出すこ
ROM ろむ とだけに使用する。この情報は電源を
切っても失われることはない。
備考 “読出し専用メモリ”ともい
う。
参考 JIS X 0012参照。
2032 プログラマブル ぷろぐらまぶるろむ ユーザが自由にデータを書き込み,プprogrammable read
ROM ログラムすることのできるROM。 only memory
PROM ぴーろむ 備考 ヒューズを用いたバイポー
ラ形,MOS構造の酸化膜の
中に設けたフローティング
ゲートに電荷を蓄積する metal-nitride-oxide-s
MOS形及び“MNOS”構造 emiconductor
のシリコン窒化膜とシリコ
ン酸化膜の界面準位に電荷
を蓄積するMNOS形がある。
バイポーラ形では1回限りの
書込みで,消去と書換えはで
きないが,MOS形とMNOS
形では消去と書換えができ
る。さらに,MOS形とMNOS
形で,書込みを電気的に,消
去を紫外線で行う
“EPROM”,書込みと消去を erasable and
電気的に行う“EEPROM”と programmable
がある。 read only memory
参考 JIS X 0012参照。 electrically erasable
and programmable
read only memory

――――― [JIS C 5610 pdf 6] ―――――

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C 5610-1996
番号 用語 読み方(参考) 定義 対応英語(参考)
2033 フラッシュメモリ メモリの内容を一括して消去し,再書flash memory
込みができるメモリ。
備考 紫外線で消去するものに対
し,電気的に消去するものを
いう。
2034 イメージセンサ 光電変換,信号電荷の蓄積,走査の三image sensor
つの基本的機能をもつ光学的な画像情
報を電気的な信号に変換するデバイ
ス。
2035 機能デバイス きのうでばいす 電磁現象に限らず,熱,光,機械振動functional device
及びその他の物理・化学現象を利用し
て,所要の信号及び(又は)エネルギ
ーの処理,変換などを目的とする機能
をもたせたデバイス。
2036 機能ブロック きのうぶろっく システム,サブシステムなどを構成すfunctional block
るブロックであって,そのシステムに
必要な機能を果たすもの。
2037 混成集積回路 こんせいしゅうせきか二つ以上の異種の集積回路の組合せ,hybrid integrated
いろ 又は一つ以上の独立したテバイス若し circuit
ハイブリッドIC はいぶりっどあいしーくは部品と一つ以上の集積回路とから
なる回路。
参考 JIS D 0103参照。
2038 発光ダイオード はっこうだいおーど pn接合を設けた半導体に電流を流し,light emitting diode
LED えるいーでぃー 電子と正孔の発光再結合によって自然
放出光を放出するダイオード。
参考 光の波長は半導体材料のバ
ンドギャップで決まり,その
スペクトルはレーザに比べ
て広い。
2039 レーザダイオード れーざだいおーど pn接合と光共振器を設けた半導体に電laser diode
LD えるでぃー 流を流すことによって,レーザ光線を
発生させるpn接合ダイオード。
参考 実用上,発振効率のよい活性
層をクラッド層で挟んだダ
ブルヘテロ接合構造のもの
が使われる。発光する方向に
よって,活性層に平行な方向
に発光する端面発光形と垂
直な方向に発光する面発光
形に分類される。発振スペク
トルの単峰性を得るため,素
子内に回折格子を設けた“分
布帰還形 (DFB : distributed
feed-back) レーザ”,“分布
反射形 (DBR : distributed
bragg reflection) レーザ”など
がある。
JIS Z 8120参照。

――――― [JIS C 5610 pdf 7] ―――――

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C 5610-1996
番号 用語 読み方(参考) 定義 対応英語(参考)
2040 フォトダイオード ふぉとだいおーど pn接合又はショットキー接合に照射しphotodiode
PD ぴーでぃー た光によって生じた電子・正孔が空乏
層の電界によって分離されて生じる電
流を利用して光を検出するダイオー
ド。
参考 通常,接合に逆方向電圧を印
加した状態で使われる。バイ
ポーラトランジスタと同じ
構造で,ベース領域を受光部
にして,光照射によって発生
する多数キャリアの蓄積に
基づく大きな電流利得を利
用したものも多く使われて
いる。これはベース電極をも
たず,2端子で用いられるが,
構造上フォトトランジスタ
と呼ばれる。
JIS Z 8120参照。
2041 pinフォトダイオ ぴーあいえぬふぉとだフォトダイオードの一種で,p層とn層p-i-n photodiode
ード いおーど との間に不純物濃度の低いi層を設け,
ぴんふぉとだいおーど通常のpn接合形フォトダイオードより
高速応答性,受光感度の向上を図った
受光素子。
2042 アバランシェフォ あばらんしぇふぉとだフォトダイオードの一種で,pn接合又avalanche
トダイオード いおーど はショットキー接合の逆方向に高電圧 photodiode
APD えいぴーでぃー を印加し,アバランシェ降伏領域で用
いることによって増幅作用を付加し,
高速,高感度特性を図った受光素子。
2043 フォトカップラ 発光素子と受光素子を組み合わせて,photocoupler
電気信号を入力(発光素子)側から出
力(受光素子)側へ光に変えて送り,
入出力間を電気的に絶縁した構造の素
子。
2044 ヘテロ構造電界効 へてろこうぞうでんかい
ヘテロ接合構造を利用した電界効果トheterostructure
果トランジスタ こうかとらんじすたランジスタの総称。 field-effect
HFET えいちえふいーてぃー 備考 異なる半導体材料を結晶学 transistor
heterojunction
的に接続した接合を“ヘテロ
接合”という。
参考 シングルヘテロ接合の界面
にできる電子蓄積層をチャ
ネルとする構造のもの,ダブ
ルヘテロ接合の間の量子井
戸層をチャネルとする構造
のものなどがあり,設計の自
由度を増すことで電界効果
トランジスタの高性能化が
可能になる。

――――― [JIS C 5610 pdf 8] ―――――

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C 5610-1996
番号 用語 読み方(参考) 定義 対応英語(参考)
2045 高電子移動度トラ こうでんしいどうどと電界効果トランジスタの一つで,ヘテhigh electron
ンジスタ らんじすた ロ接合と変調ドープ技術を利用してチ mobility transistor
HEMT へむと ャネルでのキャリア散乱を減らすこと
によって,高速化,低雑音化を図った
もの。
備考 “変調ドープ FET modulation doped
(MODFET)”,“2次元電子ガ field-effect
スFET (2DEGFET)”とも呼ば transistor
れる。 two-dimensional
electron gas
field-effect
transistor
2046 ヘテロ接合バイポ へてろせつごうばいぽエミッタにバンドギャップの広い半導heterojunction
ーラトランジス ーらとらんじすた 体を用い,ベース・エミッタヘテロ接 bipolar transistor
タ えいちびーてぃー 合に形成された電位障壁を利用するこ
HBT とで,ベースからエミッタへの少数キ
ャリアの注入を抑制して,エミッタ注
入効率を1に近づけ,高い電流増幅率
を実現したバイポーラトランジスタ。
参考 例えば,ベースにはGaAsを,
エミッタにはベースよりも
広いバンドキャップをもつ
AlGaAs半導体を用いること
で,ベース抵抗とベース・エ
ミッタ間の接合容量が小さ
なトランジスタを実現でき
る。高周波性能,温度特性な
どの面で優れている。
2047 モノリシックマイ ものりしっくまいくろ monolithic
1個の半導体チップ内に複数の素子,高
クロ波集積回路 はしゅうせきかいろ周波用平面回路などの配線が一体的に microwave
MMIC えむえむあいしー 作り込まれ,主としてマイクロ波以上 integrated circuit
の周波数帯域で機能する集積回路。
(3) プロセス関連用語
番号 用語 読み方(参考) 定義 対応英語(参考)
3001 基板 きばん 表面上又はその内部に集積回路などをsubstrate
作るための土台となる半導体,絶縁体
などの板。
参考 JIS X 6221参照。
3002 ウェーハ 能動素子,受動素子若しくは集積回路wafer
を形成,又は形成することを前提とし
た薄い半導体板。
3003 洗浄 せんじょう ウェーハ表面上の物を除去すること。cleaning
3004 酸化【シリコン集 さんか シリコンの表面層を酸素と高温で反応oxidation
積回路工程で させることによって,二酸化けい素化
の】 する工程。

――――― [JIS C 5610 pdf 9] ―――――

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C 5610-1996
番号 用語 読み方(参考) 定義 対応英語(参考)
3005 エッチング 不要部分を化学的又は電気化学的に除etching
去すること。
備考 ガスを用いる“ドライエッチdry etching
ング”,薬液を用いる“ウェwet etching
ットエッチング”,エネルギ
ー粒子を用いる“スパッタエsputter etching
ッチング”などがある。
参考 JIS C 5603参照。
3006 スパッタエッチン ガスやイオンのエネルギー粒子を物質sputter etching
グ に衝突させて,その表面の構成原子分
子を放出させるエッチング方法。
備考 ガスイオンを基板に衝突さ
せ,不要部分を除去する意味
でも用いられる。
3007 スパッタたい積 すぱったたいせき スパッタエッチングによって放出させsputter deposition
た材料を基板上にたい積させる成膜方
法。
3008 真空蒸着 しんくうじょうちゃく真空内で物質を加熱し,これを蒸発さvacuum evaporation
せ,その蒸発物を他の物質の表面上に
被着させることによって膜を作るこ
と。
3009 メタライゼーショ ウェーハ上に電極や配線用の金属薄膜metalization
ン を形成する工程。
3010 拡散 かくさん 熱拡散によって半導体中に不純物を導diffusion
入する工程。
3011 イオン打込み いおんうちこみ 不純物をイオンの形にして電界によっion implantation
て加速し,半導体などの内部に打ち込
むこと。
3012 アニール イオン打込みなどのプロセスによってanneal
発生した欠陥を消滅させるための加熱
操作で,結晶性,キャリア密度,移動
度などの特性の回復を図ること。
参考 JIS K 6900参照。
3013 シンタ 粉体を融点以下の低温で加熱し,粉体sinter
同士の結合を強め,固体化すること。
集積回路プロセスでは,蒸着した配線
金属多結晶体の結晶粒の結合強化,結
晶粒径増大,配向性増大,下地材料と
の密着性強化などをシンタによって行
う。
備考 “焼結”ともいう。
参考 JIS Z 2500参照。
3014 ゲート酸化膜 げーとさんかまく MOSFETのゲート電極下にあるシリコ gate oxide
ン酸化膜。
3015 フィールド酸化膜 ふぃーるどさんかまく素子間の電気的分離に用いるシリコンfield oxide
酸化膜。
3016 層間絶縁膜 そうかんぜつえんまく2層以上の導体層の間を電気的に絶縁 interlayer dielectric
するための膜。

――――― [JIS C 5610 pdf 10] ―――――

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JIS C 5610:1996の国際規格 ICS 分類一覧