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C 60068-2-82 : 2009 (IEC 60068-2-82 : 2007)
附属書H
(参考)
温度急変試験条件設定の背景
序文
この附属書は,温度急変試験条件設定の背景について記載するものであって,規定の一部ではない。
H.1 一般事項
温度急変試験は,すずめっき表面と下地の材料との膨張差によるウィスカの成長のリスクについて検証
する試験方法である。
H.2 厳しさの選択−高温側及び低温側の温度
熱膨張係数 (CTE) の不一致が原因となる応力は,温度幅が広がるとともに大きくなることは一般的に
理解できることである。
別の一般的な理解は,高温での固有応力の緩和が,代表的に,温度100 ℃より高い温度で観察されるこ
とを示唆している。確かに,開始温度と緩和の程度とは,関連する材料,それらの製造履歴及び特定の設
計に依存する。したがって,高温でのサイクリングでは,後者の効果は,CTEの不一致によって発生した
想定された応力を補償する可能性がある。
Cuベースのリードフレームの結果は,高温側が温度85 ℃まで及び温度125 ℃までの温度急変試験の結
果を重ね合わせたものが,ほぼ同等であることを示している。したがって,両条件は同等と考えられる。
低温側の温度の変化に関連している特定の性質はないので,−40 ℃と−55 ℃とは同等と考えられる。
H.3 加速係数の決定
加速係数を求めるための比較実験は,次の温度幅で実施した。
− 温度 20 ℃85 ℃
− 温度 −10 ℃85 ℃
− 温度 −40 ℃85 ℃
試験は,最外層がMSA浴のすずめっき,下地層としてニッケル又は銅めっき,母材に銅及び鉄の42合
金並びにセラミックスについて実施した。
図H.1に,鉄ニッケル(42合金)の母材に発生したウィスカの,300 サイクルでの分布を示す。
――――― [JIS C 60068-2-82 pdf 26] ―――――
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C 60068-2-82 : 2009 (IEC 60068-2-82 : 2007)
20 ℃85 ℃ −10 ℃85 ℃ −40 ℃85 ℃
( =65 K) ( =95 K) ( =125 K)
図H.1−鉄ニッケル(42合金)材料に発生したウィスカの長さの分布
さらに,図H.2は,鉄ニッケル(42合金)母材において,各条件で2 000 サイクル経過までに発生した
ウィスカの長さの最長から10番目までのウィスカの平均長さを示す。図H.3は,図H.2の推定値から,
ウィスカの成長が100 mに達するサイクル数と各状態との関係を示す。その結果,42合金のこの試験の
加速係数は,次の式で表される。
Δθ
ln() 8.2 ln 1( ) 22 2.
K
ここに, η : 試験サイクル数
: 高温と低温との温度幅
この場合,母材の熱膨張係数はウィスカ成長の加速係数に影響を与える。
この試験方法における加速係数は,低熱膨張係数である42合金を基にしている。
注記 点線は,予測値
図H.2−鉄ニッケル(42合金)母材上のウィスカ成長
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C 60068-2-82 : 2009 (IEC 60068-2-82 : 2007)
図H.3−鉄ニッケル(42合金)母材に成長したウィスカの長さが
100 mに到達するサイクル数とΔθとの関係
H.4 実使用条件との相関性
次の考察は,代表的な民生用途における現実的な環境条件を基にしている。表H.1は,そのような応用
条件と代表的な温度急変試験条件との関係を示す。必要とされる試験サイクル数は,H.3に示す加速係数
を用いて決定された。
表H.1−現実的な使用条件と試験条件との関係の例
民生用途における現実の環境条件 : 相当する試験条件 :
温度急変 温度急変
20 ℃85 ℃, −40 ℃85 ℃,
65 K 125 K
仮定A :
1日1温度サイクル 730 サイクル 127 サイクル
2年間
仮定B :
1日2温度サイクル 3 650 サイクル 633 サイクル
5年間
仮定C :
1日2温度サイクル 7 300 サイクル 1 266 サイクル
10年間
個々の代表的な環境条件の異なった用途では,相応の試験時間の決定のために特定の検討が必要になる
こともある。
H.5 厳しさの選択−試験時間
銅が,母材の主要成分である場合には,大きな加速係数となる。これには,厳しさQが適用でき,ここ
では,代表的にウィスカの長さが短いことが予想される。厳しさPは,銅が母材の主要成分でない場合に
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適用する。
H.5.1 温度急変試験におけるウィスカ成長の飽和
図H.4は,銅母材における温度急変試験におけるウィスカ成長を表す。試験では,異なった温度幅と上
側温度とで実施した。この図は,ウィスカが500 サイクルから1 000 サイクルまでに飽和していることを
示している。
図H.4−温度急変試験における銅ベースリードフレーム (QFP) 上のウィスカの成長
参考文献
Environmental testing−Part 3-4 : Supporting documentation and guidance−Damp heat tests
a) EC 60068-3-4,
Quality assessment systems−Part 2 : Selection and use of sampling plans for inspection
b) EC 61193-2 : 2007,
of electronic components and packages
c) AKAMOTO, Ichizo,Whisker Test Methods of JEITA Whisker Growth Mechanism for Test Methods ; IEEE,
2005 Vol.28, pp.10-16
d) berndorff, P.J.T.L ; Dittes, M ; Petit, L ; “Intermetallic Formation in Relation to Tin Whiskers” Proc. of the
IPC/ Soldertec International Conference “Towards Implementation of the RoHS Directive” June 2003, Brussels,
Belgium, pp. 170-178
e) EITA ET-7410 : 2005 電気・電子機器用部品のウィスカ試験方法
JIS C 60068-2-82:2009の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 60068-2-82:2007(IDT)
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