JIS C 6122-1-1:2011 光増幅器―測定方法―第1-1部:パワーパラメータ及び利得パラメータ―光スペクトラムアナライザ法 | ページ 2

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C 6122-1-1 : 2011 (IEC 61290-1-1 : 2006)
中それぞれ±0.5 dB,±0.2 dB以内とする。スペクトルパワー測定の偏波依存性は,±0.5 dB以内,波
長測定確度は,±0.5 nm以内とする。ダイナミックレンジは,測定対象の利得範囲以上(例えば,40
dB),スペクトル分解能は,1 nm以下とする。
d) 光アイソレータ OAを挟んで両端に用いるのが一般的である。光アイソレータの偏波依存損失変動
は0.2 dB(*)以下,アイソレーションは40 dB(*)以上,反射率は両端子とも−40 dB(*)以下とする。
e) 可変光減衰器 光減衰器の減衰範囲及び安定性は,それぞれ40 dB(*)以上,±0.1 dB(*)以内,反射率
は,両端子とも−40 dB(*)以下とする。
f) 偏波制御器 この装置は,入力信号光の全ての偏波[例えば,直線,だ(楕)円,円偏波]状態を提
供する。偏波制御器は,例えば,直線偏光子及びそれに続く全光ファイバタイプの偏波制御器,又は
直線偏光子,それに続く90°以上回転可能な四分の一波長板,及び180°以上回転可能な二分の一波
長板で構成する。この装置の損失変動は,0.2 dB(*)以下,反射率は,両端子とも−40 dB(*)以下とする。
偏波制御器を用いることは,偏波依存利得の測定では必須である。また,大きな偏波依存利得変動を
もつOAのパワーパラメータ及び利得パラメータに高い測定精度が要求される場合には,偏波制御器
を用いることが望ましい。
g) 光ファイバコード 接続する光ファイバコードのモードフィールド径は,OAの入出力端子の光ファ
イバのモードフィールド径にできるだけ一致させる。反射率は,両端とも−40 dB(*)以下,長さは,2
m以下とする。
h) 光コネクタ 接続損失の再現性は,±0.2 dB以内とする。

5 試料

  OAは,公称動作条件で動作する。OAが不要な反射によるレーザ発振を引き起こす可能性がある場合は,
OAの前後に光アイソレータを用いる。これによって信号不安定性及び測定誤差を最小にすることができ
る。
箇条1のj)を除くa) q)のパラメータの測定では,測定の間,入力光の偏波状態を一定に維持する。入
力光の偏波状態の変化は,用いている光部品のもつ僅かな偏波依存性が原因で入力光パワーを変動させる
ことから,測定誤差の原因となる。

6 手順

  手順は,次による。
a) 利得及び公称出力信号光パワー この方法は,OAの入力信号光パワーPin,出力信号光パワーPout及び
信号波長でのASEパワーPASEを測定することによって利得を決定する。測定手順は,次による。
1) 光源を個別規格で規定する測定波長に設定する。光パワーがOAの入力端で個別規格で規定する値
Pinとなるように,光源と可変光減衰器とを設定する。
2) 図1 a)に示すように光パワーメータでPinを測定して,光スペクトラムアナライザを校正する。
3) 図1 b)に示すように光スペクトラムアナライザでPinを測定する。
4) 図1 c)に示すように光スペクトラムアナライザでPoutを測定する。
5) 図1 c)に示すように光スペクトラムアナライザを用い個別規格で規定する方法でPASEを測定する。
偏波制御器を用いる場合は,次の手順による。
6) outが最小となるように偏波制御器を調整し,Poutの絶対最小値Pout-minを測定する。その後,手順
5)を再度行う。

――――― [JIS C 6122-1-1 pdf 6] ―――――

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注記1 PASE測定のためには,幾つかの方法が適用できる。光スペクトラムアナライザのディス
プレイ上で内挿法を用いて信号波長でのASEレベルを求める方法,可変光減衰器と被測
定OAとの間に挿入した偏光子を用いてOA出力から信号成分を排除することによって,
増幅された信号スペクトルに影響されないでASEレベルを測定する方法などである。後
者の場合,入力光信号は,30 dB(*)以上の消光比をもつ直線偏波とし,出力光パワーPout
は全ての偏波状態における平均値とする。偏光子法で十分に信号光パワーを排除するこ
とができなければ,偏光子法に加えて内挿法を併用してもよい。
注記2 光コネクタJ1及びJ2は,再接続による測定誤差を避けるために,測定中は取り外さない
ことが望ましい。
b) 逆方向利得 a)の手順1)から5)までを入出力を入れ替えて行う。
c) 最大利得 波長可変光源を用いて,個別規格で規定する波長範囲を網羅するように,種々の波長にお
いて,a)の手順1)から5)までを繰り返す。ただし,手順1)は,次の手順に置き換える。
1) 指定された波長範囲内の一つの測定波長に波長可変光源の波長を設定する。光パワーがOAの入力
端で個別規格で規定する値Pinとなるように,波長可変光源と可変光減衰器とを設定する。
注記3 入力信号のない状態で光スペクトラムアナライザで観測されるASEスペクトルプロフ
ァイルが最大となる波長付近では,その他の規定がない場合,波長は,1 nm(*)以下の間
隔で変化させる。
注記4 1 550 nm付近の波長では,干渉じま(縞)計数法を用いた市販の波長計を用いることに
よって±0.01 nmの波長測定確度が達成できる。市販の波長可変の外部共振器形半導体レ
ーザ光源を使用することによって±0.2 nmの波長測定確度が得られる。
d) 最大利得波長 c)と同様とする。
e) 最大利得温度変動 検討中。
f) 利得波長帯域 c)と同様とする。
g) 利得波長変動 c)と同様とする。
h) 利得安定度 検討中。
i) 偏波依存利得変動 a)と同様とする。図1に示す位置に偏波制御器を挿入し,個別規格で規定する偏
波の異なった状態で全ての手順を繰り返す。ただし,手順1)は,次の手順に置き換える。
1) 個別規格で規定する測定波長に光源波長を設定し,偏波制御器を個別規格で規定する偏波状態に設
定する。光パワーがOAの入力端で個別規格で規定する値Pinとなるように,光源と可変光減衰器と
を設定する。
注記5 測定中に原理的には全ての偏波状態が被測定OAの入力端子に連続的に入力できるよう
に,Pin,Pout及びPASEの測定後,偏波制御器によって入力信号の偏波状態を変化させる。
注記6 偏波制御器は,個別規格で規定する方法で操作する。回転可能な四分の一波長板と直線
偏光子とを用いる場合の操作方法は,次のとおりである。OAの出力光パワーが最大に
なるように直線偏光子を調節し,次いで四分の一波長板を90°まで数ステップにわたっ
て回転させ,その各ステップごとに二分の一波長板を180°まで数ステップにわたって
回転させる。その他の方法としては,マトリックス演算によって偏波依存利得を測定で
きるように,あらかじめ決められた4種類の偏波を選択する方法がある。
注記7 OAの入力側に接続する光ファイバコードは,応力及び異方性によって生じる偏波状態
の変化を最小にするため,短くかつできるだけ直線状態を保つ。

――――― [JIS C 6122-1-1 pdf 7] ―――――

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C 6122-1-1 : 2011 (IEC 61290-1-1 : 2006)
注記8 光コネクタの偏波依存損失の変動は,0.2 dB(*)以下とする。
j) 大信号出力安定度 検討中。
k) 飽和出力光パワー 検討中。
l) 最大入力信号光パワー 検討中。
m) 最大出力信号光パワー 検討中。
n) 入力光パワー範囲 検討中。
o) 出力光パワー範囲 検討中。
p) 最大全出力光パワー 検討中。

7 計算

  計算は,次による。
a) 公称出力信号光パワー 測定した出力信号光パワーの絶対最小値Pout-min,ASEパワーレベル(共に,
mW)及びOAと光スペクトラムアナライザとの間を接続する光ファイバコードの挿入損失Lj(dB)
とを用いて,公称出力信号光パワーP(dBm)を,次の式によって算出する。
P=10 log (Pout-min−PASE)+Lj(dBm)
注記1 測定誤差は,主に光スペクトラムアナライザの確度によるが,±1.5 dB(*)より小さい。
注記2 a)(注記1を含む)は,対応国際規格の編集上の誤りによって,対応国際規格にはない事
項である。
b) 利得 信号波長における利得Gは,次の式によって算出する。
G=(Pout−PASE)/Pin(リニア表示)
又は
G=10 log [(Pout−PASE)/Pin] (デシベル表示)
注記3 小信号領域は,測定にかかるOAが線形領域で動作するような,十分小さなPinの領域であ
る。Pinに対してGをプロットすることによってこれを確認することができる。線形領域は,
利得がPinによらない領域である(図2参照)。−30 dBm−40 dBmのPinは,一般的にこ
の領域に入っている。
注記4 測定誤差は,主に偏波依存性に起因する光スペクトラムアナライザの確度に依存するが±
1.5 dB(*)より小さい。直線偏光の光(すなわち,レーザから発生する光)と偏波制御器と
を用いる場合,光スペクトラムアナライザが各測定で常に最小(又は最大)信号光パワー
を示すようにOAへの入力信号の偏波状態を調整することによって,測定誤差を大幅に減
少させることができる。また,LEDは無偏波の光を出すのでLEDと分光器とを光源とし
て用いる場合,光スペクトラムアナライザの測定誤差を±0.2 dBに低減できる。しかし,
このような光源から得られるパワーはレーザから得られるパワーよりも非常に小さいこと
に注意することが望ましい。
c) 逆方向利得 b)と同様とする。ただし,入力端と出力端とを逆にする。
d) 最大利得 b)によって,種々の波長における利得値を算出する。最大利得は,その最大値で与えられ
る。

――――― [JIS C 6122-1-1 pdf 8] ―――――

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C 6122-1-1 : 2011 (IEC 61290-1-1 : 2006)
図2−入力信号光パワー対利得特性
e) 最大利得波長 d)によって最大利得を算出する。最大利得を得る波長が最大利得波長である。
f) 最大利得温度変動 検討中。
g) 利得波長帯域 d)によって最大利得を算出する。利得が最大利得からN dB低下する波長を決定する。
利得波長帯域は,利得が最大利得と最大利得からN dB低下した利得との間の値となる波長区間によ
って与えられる。
注記5 N=3の値が代表的に適用される。
h) 利得波長変動 d)によって最大利得を算出する。規定する測定波長範囲で最小利得を計算する。利得
変動は,最大利得と最小利得との差である。
i) 利得安定度 検討中。
j) 偏波依存利得変動 種々の偏波状態での利得をb)によって算出し,最大利得Gmaxと最小利得Gminと
をそれぞれ決定する。偏波依存利得変動ΔGpは,次の式によって算出する。
ΔGp=Gmax−Gmin(デシベル表示)
注記6 ΔGpは,必ずしも偏波依存性利得変動の最大値を示すわけではない。実際には,OA内部で
の偏波の遷移は温度その他のパラメータに依存し,被測定OAの損失が最大になるのは,
OAを構成する各光部品へのそれぞれの入力光の偏波状態が同時に各部品の光損失をそれ
ぞれ最大とするときだけである。
注記7 測定誤差は,主に偏波依存性に起因する光スペクトラムアナライザの確度に依存するが±1
dB(*)より小さい。
k) 大信号出力安定度 検討中。
l) 飽和出力光パワー 検討中。
m) 最大入力信号光パワー 検討中。
n) 最大出力信号光パワー 検討中。
o) 入力光パワー範囲 検討中。
p) 出力光パワー範囲 検討中。

――――― [JIS C 6122-1-1 pdf 9] ―――――

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q) 最大全出力光パワー 検討中。

8 測定結果

  次の測定結果について記載する。
a) 公称出力信号光パワー 次の項目についてその詳細を記載する。
1) 測定系の構成
2) 光源の種類
3) 励起光パワー(測定できる場合)
4) 周囲温度(必要がある場合)
5) 入力信号光パワー Pin
6) 光スペクトラムアナライザのスペクトル分解能
7) 測定波長
8) 公称出力信号光パワー P
9) 入力信号光に与えた偏波状態変化
注記1 a)は,対応国際規格の編集上の誤りによって,対応国際規格にはない事項である。
b) 利得 次の項目についてその詳細を記載する。
1) 測定系の構成
2) 光源の種類
3) 励起光パワー(測定できる場合)
4) 周囲温度(必要がある場合)
5) 入力信号光パワー Pin
6) 光スペクトラムアナライザのスペクトル分解能
7) 測定波長
8) 利得 G
c) 逆方向利得 b)に記載されている1)から7)までの項目に加え,次の項目についてその詳細を記載する。
8) 逆方向利得
d) 最大利得 b)に記載されている1)から6)までの項目に加え,次の項目についてその詳細を記載する。
7) 測定波長範囲
8) 最大利得
e) 最大利得波長 b)に記載されている1)から6)までの項目に加え,次の項目についてその詳細を記載す
る。
7) 測定波長範囲
8) 光スペクトラムアナライザの波長確度
9) 最大利得波長
注記2 7)及び9)は,利得対入力信号波長曲線で代用できる。
f) 最大利得温度変動 検討中。
g) 利得波長帯域 b)に記載されている1)から6)までの項目に加え,次の項目についてその詳細を記載す
る。
7) 測定波長範囲
8) 光スペクトラムアナライザの波長確度

――――― [JIS C 6122-1-1 pdf 10] ―――――

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JIS C 6122-1-1:2011の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61290-1-1:2006(IDT)

JIS C 6122-1-1:2011の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6122-1-1:2011の関連規格と引用規格一覧

規格番号
規格名称
JISC6121:2010
光増幅器―通則