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C 6122-4-1 : 2013 (IEC 61290-4-1 : 2011)
ネルの過渡利得の挙動を図2 b)に示す。主な過渡パラメータは,過渡利得応答時定数(整定時間),利得オ
フセット,ネット過渡利得オーバシュート及びネット過渡利得アンダシュートとなる。光信号が通過する
増幅器の段数が重なって,利得変動の応答時間及び振幅がネットワークの中で積み重なることを考えると,
過渡利得オーバシュート及び過渡利得アンダシュートは,通信事業者及びネットワーク機器製造業者
(NEM)にとって極めて重要である。適切に設計した光増幅器では,これらの過渡パラメータの値は極め
て小さい。
a) チャネル減設におけるOFAの過渡利得応答
b) チャネル増設におけるOFAの過渡利得応答
図2−OFAの過渡利得応答
3.2 用語及び定義
この規格で用いる主な用語及び定義は,JIS C 6121によるほか,次による。
――――― [JIS C 6122-4-1 pdf 6] ―――――
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C 6122-4-1 : 2013 (IEC 61290-4-1 : 2011)
3.2.1
残存チャネル(surviving channel)
チャネル減設後に残存するチャネル。
既存チャネル(pre-existing channel)
チャネル増設前に存在するチャネル。
[対応国際規格の“信号”に関する用語(残存信号及び既存信号)は,対応国際規格でも用いていない
ので,この規格では不採用とした。]
3.2.2
飽和信号(saturating signal)
(対応国際規格のこの用語は,対応国際規格でも用いていないので,この規格では不採用とした。)
3.2.3
チャネル減設(増設)レベル[drop (add) evel]
(対応国際規格のこの用語は,対応国際規格でも用いていないので,この規格では不採用とした。)
3.2.4
立ち上がり時間(add rise time)
チャネル増設中に,入力光パワーが,初期入力光パワーレベルと最終入力光パワーレベルとの差の10 %
から90 %(線形表示)まで上昇するために要する時間[図1 a)参照]。
3.2.5
立ち下がり時間(drop fall time)
チャネル減設中に,入力光パワーが,初期入力光パワーレベルと最終入力光パワーレベルとの差の10 %
から90 %(線形表示)まで下降するために要する時間[図1 b)参照]。
3.2.6
初期利得(initial gain)
チャネル減設前の残存チャネルの利得,又はチャネル増設前の既存チャネルの利得。
3.2.7
最終利得(final gain)
チャネル減設後,十分な時間を経た後の(利得が安定した後の)残存チャネルにおける定常状態の利得,
又はチャネル増設後,十分な時間を経た後の(利得が安定した後の)既存チャネルにおける定常状態の利
得。
3.2.8
利得オフセット(gain offset)
初期状態と最終状態との間の利得の変化を表し,初期利得に対する最終利得の比をデシベル(dB)で表
した値。
注記 利得オフセットは,チャネルの増設及び減設両方の場合で,正又は負のいずれの値をとる場合
もある。
3.2.9
利得安定性(gain stability)
定常状態における,OFAのピークツーピークの利得変動幅。過渡事象に対する応答ではない。
3.2.10
過渡利得応答時定数,整定時間(transient gain response time constant,settling time)
――――― [JIS C 6122-4-1 pdf 7] ―――――
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C 6122-4-1 : 2013 (IEC 61290-4-1 : 2011)
残存又は既存チャネルの利得が最終利得に達するために必要な時間。このパラメータは,過渡利得応答
を引き起こすチャネル減設又は増設の開始時間から,それぞれ残存又は既存チャネル利得が最終利得を中
心とする利得安定帯域内に最初に入るまでの時間を測定したものである。
3.2.11
過渡利得オーバシュート(transient gain overshoot)
次のいずれかの値。
− チャネル減設におけるOFAの,初期利得又は最終利得のどちらか小さい方に対する,過渡応答の間に
到達した残存チャネルの最大利得の比をデシベル(dB)で表した値。
− チャネル増設におけるOFAの,初期利得又は最終利得のどちらか小さい方に対する,過渡応答の間に
到達した既存チャネルの最大利得の比をデシベル(dB)で表した値。
注記 これを利得オーバシュートともいう。
3.2.12
ネット過渡利得オーバシュート(transient net gain overshoot)
次のいずれかの値。
− チャネル減設におけるOFAの,初期利得又は最終利得のどちらか大きい方に対する,過渡応答の間に
到達した残存チャネルの最大利得の比をデシベル(dB)で表した値。
− チャネル増設におけるOFAの,初期利得又は最終利得のどちらか大きい方に対する,過渡応答の間に
到達した既存チャネルの最大利得の比をデシベル(dB)で表した値。
ネット過渡利得オーバシュートは,過渡利得オーバシュートから利得オフセットを差し引いたもので,
増幅器の初期の定常状態と最終的な定常状態との間の利得の増減分を含まない,実質の過渡応答を表す。
注記 これをネット利得オーバシュートともいう。
3.2.13
過渡利得アンダシュート(transient gain undershoot)
次のいずれかの値。
− チャネル減設におけるOFAの,初期利得又は最終利得のどちらか大きい方に対する,過渡応答の間に
到達した残存チャネルの最小利得の比をデシベル(dB)で表した値。
− チャネル増設におけるOFAの,初期利得又は最終利得のどちらか大きい方に対する,過渡応答の間に
到達した既存チャネルの最小利得の比をデシベル(dB)で表した値。
注記 これを利得アンダシュートともいう。
3.2.14
ネット過渡利得アンダシュート(transient net gain undershoot)
次のいずれかの値。
− チャネル減設におけるOFAの,初期利得又は最終利得のどちらか小さい方に対する,過渡応答の間に
到達した残存チャネルの最小利得の比をデシベル(dB)で表した値。
− チャネル増設におけるOFAの,初期利得又は最終利得のどちらか小さい方に対する,過渡応答の間に
到達した既存チャネルの最小利得の比をデシベル(dB)で表した値。
ネット過渡利得アンダシュートは,過渡利得アンダシュートから利得オフセットを差し引いたもので,
増幅器が初期の定常状態と最終的な定常状態との間の利得の増減分を含まない,実質の過渡応答を表す。
注記 これをネット利得アンダシュートともいう。
――――― [JIS C 6122-4-1 pdf 8] ―――――
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C 6122-4-1 : 2013 (IEC 61290-4-1 : 2011)
3.3 略語
この規格で用いる主な略語は,JIS C 6121によるほか,次による。
AGC 自動利得制御(automatic gain control)
AOM 音響光学変調器(acousto-optic modulator)
BER ビット誤り率(bit error ratio)
DFB 分布帰還(distributed feedback)
DWDM 高密度波長分割多重(dense wavelength division multiplexing)
EDFA エルビウム添加光ファイバ増幅器(erbium-doped fibre amplifier)
FWHM 半値全幅(full width half maximum)
NEM ネットワーク機器製造業者(network equipment manufacturer)
NSP ネットワークサービス業者(network service provider)
OA 光増幅器(optical amplifier)
OFA 光ファイバ増幅器(optical fibre amplifier)
OSNR 光信号対雑音比(optical signal-to-noise ratio)
SHB スペクトルホールバーニング(spectral-hole-burning)
VOA 光可変減衰器(variable optical attenuator)
WDM 波長分割多重(wavelength division multiplexing)
4 装置
OFAの過渡応答特性の一般的な測定系を,図3に示す。
注記 実線は光信号の経路を表し,点線は電気信号の経路を表す。
図3−OFAの過渡応答特性の一般的な測定系
5 供試OFA
供試OFAは,標準条件で動作させる。供試OFAが反射光によってレーザ発振する可能性がある場合に
は,試験では供試OFAの前後に光アイソレータを用いることが望ましい。光アイソレータを用いることに
よって,信号の不安定性及び測定の不確さが最小限に抑えられる。
――――― [JIS C 6122-4-1 pdf 9] ―――――
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6 手順
図3に示す測定系では,波長がおよそ1 nm離れている二つの分布帰還形(DFB)レーザの出力を供試
OFAに信号光として入射する。各チャネルは,光可変減衰器(VOA)で所望の入力光パワーに調整する。
チャネル増減設をシミュレーションするため,光変調器をパルス発生器で駆動し,オン・オフのスイッチ
とする。供試OFAに信号光を入射する前に,二つの光チャネルを同じ光ファイバに結合する。帯域通過フ
ィルタ,光検出器及びオシロスコープを,供試OFAの出力側に接続する。帯域通過フィルタで残存チャネ
ルを選び,その過渡応答を光検出器及びオシロスコープで測定する。図2に示す波形に類似した波形が,
オシロスコープに表示される。
供試OFAの入力でのチャネル減設をシミュレーションするために,二つのレーザを,その合計出力パワ
ーが供試OFAの標準入力光パワー(例えば,1 dBm)と同じになるように設定する。この場合,−2 dBm
出力の2個のレーザは,それぞれ1チャネル当たり−15 dBm出力の20個の光チャネルに相当する。パル
ス発生器が光変調器をオフに切り替えた時点で,2番目のレーザ出力は完全に抑制されて,供試OFAに入
力するチャネル数が変化することに相当する。例えば,一つのレーザをオフに切り替えた場合,3 dBの減
設,すなわち供試OFAに入力する チャネル数を40チャネルから20チャネルに減少させるシミュレーシ
ョンとなる。同様に,光変調器をオンに切り替えると,二つ目のレーザが追加され,3 dBの増設,すなわ
ち供試OFAに入力するチャネル数を20チャネルから40チャネルに増加させたシミュレーションとなる。
他の条件の過渡応答測定の場合には,VOAを調整して,条件に応じた適切な入力光パワーを設定すること
ができる。
指定の動作条件及び仕様に従って,幾つかの条件における過渡応答測定を実施できる。また,表1に示
すような様々なチャネル増減設条件についても,測定することができる。これらの測定は,一般には幅広
い入力光パワー範囲にわたって実施する。
表1−過渡応答測定のためのチャネル増設及び減設条件の例
既存又は残存 増設又は減設する
条件 総チャネル数
チャネル数 チャネル数
20 dBの増減設 100 1 99
16 dBの増減設 40 1 39
13 dBの増減設 40 2 38
10 dBの増減設 40 4 36
6 dBの増減設 40 10 30
3 dBの増減設 40 20 20
7 データ分析
過渡応答測定の結果を,次のパラメータで示す。
− チャネルの増設又は減設による過渡利得オーバシュート及びネット過渡利得オーバシュート
− チャネルの増設又は減設による過渡利得アンダシュート及びネット過渡利得アンダシュート
− チャネルの増設又は減設による利得オフセット
− チャネルの増設又は減設による過渡利得応答時定数(整定時間)
これらのパラメータは,図2で示すとおり,オシロスコープの表示から読み取ることができる。
――――― [JIS C 6122-4-1 pdf 10] ―――――
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JIS C 6122-4-1:2013の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61290-4-1:2011(IDT)
JIS C 6122-4-1:2013の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.180 : 光ファイバ通信 > 33.180.30 : 光増幅器
JIS C 6122-4-1:2013の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC6121:2010
- 光増幅器―通則