JIS C 6122-4-2:2013 光増幅器―測定方法―第4-2部:過渡パラメータ―広帯域光源法を用いた利得パラメータ測定 | ページ 3

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C 6122-4-2 : 2013 (IEC 61290-4-2 : 2011)
ばならない。
j) オシロスコープ オシロスコープは,供試OFAの帯域通過フィルタを通った出力の過渡応答を測定す
るもので,供試OFAの測定のための最速チャネル減設時間に対して十分な帯域幅をもつオシロスコー
プとする。
k) パルス発生器 パルス発生器は,光変調器に“オン”・“オフ”の信号を発生させるもので,供試OFA
の測定のため,最速チャネル減設時間よりも狭いパルス幅を発生できるものとする。

5 供試OFA

  供試OFAは,標準条件で動作させる。供試OFAが,反射光によってレーザ発振する可能性がある場合
には,試験では供試OFAの前後に光アイソレータを用いることが望ましい。光アイソレータを用いること
によって,信号の不安定性及び測定の不確かさを最小限に抑えられる。

6 手順

  図3に示す測定系では,供試OFAへの入力信号光パワーは,残存信号用レーザ光源と,飽和信号用広帯
域光源との組合せとなる。これら二つの光源のそれぞれのパワーをVOAで調整することによって,供試
OFAへの入力において,測定する増減設を模擬するために必要なパワー比率が実現できる。広帯域光源は,
帯域遮断フィルタによって遮断されるため,残存信号波長周辺でのパワーは常に残存信号のパワーを大幅
に下回る。さらに,広帯域光源は,増減設を模擬するために,光変調器を駆動するパルス発生器を通じて
“オン”及び“オフ”に切り替わる。
供試OFAの出力は帯域通過フィルタを通過するため,残存信号パワーだけが光検出器及びオシロスコー
プに検知される(残存信号波長周辺における広帯域光源からの出力は,既に帯域遮断フィルタによって遮
断されている。)。パルス発生器をトリガとして用いて,減設及び増設後の両方の場合の残存信号のパワー
の過渡応答を表示するように,オシロスコープを設定する。オシロスコープの表示からの様々な過渡応答
のパラメータ測定値については,JIS C 6122-4-1に詳細が記載されている。
単一の過渡応答測定は,次の手順で実施することが望ましい。
a) レーザ光源の波長,帯域遮断フィルタ及び帯域通過フィルタを,測定する残存信号波長に合わせて設
定する。
b) 供試OFAの利得を,測定に必要な動作利得に設定する。利得は,供試OFA自身の利得測定機能を用
いるか,又はJIS C 6122-1-1,JIS C 6122-1-2若しくはJIS C 6122-1-3のいずれかに準拠することによ
って測定する。
c) レーザ光源及び広帯域光源のパワーについては,VOA1及びVOA2を使い,変調器を“オン”のポジ
ションにして,供試OFAへの入力が次の条件となるようにする。
1) 総入力光パワーを,測定に必要な動作条件での入力光パワーと同じとする。
2) 総入力光パワーと残存信号用レーザ光源パワーとの差を,指定の測定条件に合わせる。
注記 供試OFAへの入力光パワーは,通常は供試OFAモジュール内にある,校正された内部光
検出器を用いて測定することができる。このような光検出器が利用できない場合には,入
力光パワー測定のために,校正済みの光パワーメータを外部に接続して用いる。
d) パルス発生器を駆動させ,パルスの立ち下がり時間及び立ち上がり時間を,測定に必要な減設及び増
設時間に合わせて設定する。オシロスコープを用いて,測定した立ち下がり時間及び立ち上がり時間
(10 %90 %)が,必要な減設及び増設時間の0.5倍1倍の間であることを確かめる。

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C 6122-4-2 : 2013 (IEC 61290-4-2 : 2011)
e) チャネル減設を表示するようにオシロスコープのトリガ機能を設定するとともに,表示を記録する。
その後,チャネル増設を表示するようにオシロスコープのトリガ機能を設定するとともに,表示を記
録する(JIS C 6122-4-1参照)。
指定の動作条件及び仕様に従い,幾つかの条件における過渡応答制御測定を実施できる。また,表1に
示すような様々なチャネル増減設条件についても測定することができる。これらの測定は,一般には幅広
い入力光パワー範囲にわたって実施する。
表1−過渡応答測定のためのチャネル増設及び減設条件の例
既存又は残存 増設又は減設する
条件 総チャネル数
チャネル数 チャネル数
20 dBの増減設 100 1 99
16 dBの増減設 40 1 39
13 dBの増減設 40 2 38
10 dBの増減設 40 4 36
6 dBの増減設 40 10 30
3 dBの増減設 40 20 20

7 データ分析

  過渡応答測定の結果を,次のパラメータで示す。
− チャネルの増設又は減設による過渡利得オーバシュート及びネット過渡利得オーバシュート
− チャネルの増設又は減設による過渡利得アンダシュート及びネット過渡利得アンダシュート
− チャネルの増設又は減設による利得オフセット
− チャネルの増設又は減設による過渡利得応答時定数(整定時間)
これらのパラメータは,図2で示すとおり,オシロスコープの表示から読み取ることができる。

8 測定結果

  一般的な測定条件における,CバンドEDFAの過渡応答測定の典型的な結果の例を,表2に示す。この
測定条件には,利得,残存チャネルの波長,入力光パワー,過渡事象の種類(3 dBのチャネル減設,1 dB
のチャネル増設など)及び種々の過渡パラメータを含む。供試OFAの過渡応答特性を評価するために,使
用者は,供試OFAのダイナミックレンジ特性に適する測定条件を選択する。
過渡パラメータの典型的な値を,表2の最終行に記載する。
表2−CバンドEDFAの過渡応答測定の典型的な結果(及び書式)の例
増幅器の利得 dB 既存又は残存チャネル波長 nm
入力 ネット過渡利得 ネット過渡利得 過渡利得応答 利得
過渡事象 光パワー オーバシュート アンダシュート 時定数 オフセット
dBm dB dB μs dB
3 dBのチャネル −4 0.5 0.2 10 −0.2
増設又は減設
x dBのチャネル
増設又は減設
典型的な値 1未満 0.5未満 100未満 0.5未満

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附属書A
(参考)
二波長法と広帯域光源法との比較
EDFAの過渡応答抑制は,事象前の初期定常状態及び事象後の最終定常状態の双方に左右される。した
がって,最終定常状態(例えば,チャネル減設における所与の残存チャネル)が同じでも,EDFAの過渡
応答抑制は二つの異なる初期定常状態では違ってくる可能性がある。この違いは,利得オフセット及びダ
イナミック過渡利得応答の双方に反映される。
利得オフセットは,二つの異なった初期定常状態によって違ってくる可能性があり,その原因は,スペ
クトルホールバーニング(SHB)効果(JIS C 6122-4-1の附属書Aを参照)及び平たんでない利得スペク
トルである。SHB効果とは,(例えば,チャネル減設における)残存チャネルの定常利得が,飽和信号の
スペクトル構成によって変化することを意味する。したがって,飽和信号が異なれば利得オフセットは違
ってくる。
平たんでない利得スペクトルの場合,EDFAのAGC機構は,飽和信号及び残存チャネル双方から構成さ
れる入力信号の平均利得に収束する。増幅器の利得スペクトルが平たんでない場合,及び飽和信号が広帯
域の場合,残存チャネルの初期利得は平均利得とは異なる場合がある。一方で,飽和信号が一旦消滅し残
存チャネルだけが残った場合には,残存チャネルの最終利得は常に平均利得と等しくなる。EDFAのAGC
機構では常に同じ平均利得を維持することから,結果として図A.1に示すとおり,残存チャネルでは利得
オフセットが生じる。広帯域飽和信号の代わりに残存チャネルに近いところに位置する単一波長飽和信号
を利用したとすると,残存チャネルの初期利得及び最終利得はどちらも平均利得と等しくなり,利得オフ
セットは結果として生じない。
図A.1−利得オフセットに対する平たん(坦)でない利得スペクトルの影響
ダイナミックな過渡利得応答は,EDFAの過渡応答抑制機構に大きく依存する。この機構は,一般に,
電気回路によるフィードフォワード及びフィードバックの制御ループの組合せによって実行される。特に

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C 6122-4-2 : 2013 (IEC 61290-4-2 : 2011)
フィードフォワード制御は,入力条件が変わると所与の予想量で励起電流を変化させる。極めて速度の早
い事象(例えば,1 μsの立ち下がり又は立ち上がり時間など)の場合,電流の変化量は,事象前の総パワ
ー及び事象後の総パワーによって決定される。異なる初期条件(つまり異なる種類の飽和信号)では,た
とえ総入力光パワーが同じでも,結果として異なる励起電流となる。これは必要とする電流の変化が異な
ることを意味する。したがって,フィードフォワード機構を調整する場合には,EDFAの実際の動作条件
を最もよく模擬する初期条件に合わせて調整を行うことが重要である。さらに,過渡利得パラメータを測
定する方法も,EDFAの実際の動作条件を最もよく反映するものにする必要がある。
EDFAが,動作波長帯域全体に均一にチャネルを配置したWDMネットワークで稼働するよう設計され
ている場合,過渡利得パラメータを測定するために用いる飽和信号は,この条件を最もよく反映するよう
にしなければならない。したがって,単一波長飽和信号よりも広帯域飽和信号を基にした測定方法の方が,
初期に全てのチャネルを配置した状態の過渡応答をよりよく反映すると考えることができる。これは図
A.2に描かれているが,ここでは過渡応答抑制の様子を,異なる飽和信号で比較している。図A.2に示す
とおり,広帯域ASE光源飽和信号の場合の過渡利得応答は,均一に配置した16チャネルWDM和信号の
場合とほとんど同じである。一方で,残存チャネルから1 nm離れたところにある単一波長飽和信号の場合
の過渡利得時間は大きく異なる。図A.2では,EDFA利得は26 dBで,飽和信号の入力光パワーは−7 dBm
である一方,チャネル減設レベルは10 dBである。
反対に,EDFAが狭い波長帯(例えば,4 nmなど)で稼働するよう設計されている場合には,単一波長
飽和信号が最もよくこの条件を反映するので,二波長法を用いるのが好ましい。
残存チャネルから1 nm離れたところにある単一波長信号
広帯域ASE光源
相対出力(dB
相対出力(d )
)
B
16チャネルWDM信号
時間(μs)
図A.2−異なる種類の飽和信号に対する異なる過渡抑制応答

JIS C 6122-4-2:2013の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61290-4-2:2011(IDT)

JIS C 6122-4-2:2013の国際規格 ICS 分類一覧

JIS C 6122-4-2:2013の関連規格と引用規格一覧