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C 6122-4-3 : 2018 (IEC 61290-4-3 : 2015)
は信号波長識別機能を本質的に組み込んでいない。OFAへの入力パワー又はチャネル波長の変動の結果に
よる予測できないASE量の存在が,過渡的な出力利得オフセット誤差につながり,OFAの出力チャネル
パワーが受信器において理想的なレベルとならず,結果として関連する光ネットワークにおける検出誤差
の増加となり得る。
B.3 検出誤差に対処するための手段
検出誤差に対処するため多くの手段が知られている。一つはDWDM用OFAにおいて用いられるよく知
られている動作条件に対しASE量を校正を介して推定する方法がある。信号利得,温度,EDFの反転分
布及びチャネル波長の全てがASE量に影響するため,正確な推定を実現した校正作業は測定時間及び費用
の点で法外となる。もう一つの方法として固定単一波長OAがあり,ある固定波長を識別するフィルタを
OFAに挿入し,光データ信号の帯域幅上下に数ナノメートルの波長を超えるASEを抑圧することが知ら
れている。一方,この方法は,OFAがある固定されたフィルタによって信号波長が限定され,フィルタと
一致する固定した指定チャネル波長にだけ適用が可能で,異なるそれぞれの信号チャネル波長に対して製
造された異なるOFAが要求されるため柔軟性がなく,実用性がない。ある固定の波長とASEとを識別す
るフィルタは製品寿命にわたり一つ以上のチャネルを取り扱うシステム,例えば,波長可変レーザ光源を
用いた送信器からなる光ネットワークにおけるOFAに適用できない。利得平たん(坦)化フィルタ(GFF)
と似た,ASE平たん(坦)化フィルタ(AFF)の使用は最適化されたある信号利得及び温度においてだけ
ではあるが,ASEの波長依存性を低減し得ることから,OFAのSARを増加できる。そのため,ASE校正
の必要性を取り除くことはできない。さらに,AFFの使用はOFAに費用を追加する。OFAに(波長)可
変光フィルタを挿入することは要求される柔軟性をもち,ASE抑制を与え得る。要求される光学性能を満
たす(波長)可変光フィルタは,実用可能であるが,それらは物理的に大きく,費用がかかり,追加の制
御が必要なので,費用又はサイズを主要項目とする利用において展開するには適さない。
波長固定フィルタの制限,並びに波長可変フィルタの費用及び大きさの結果,多くの単一波長OFAは利
得平たん(坦)化フィルタ及び波長可変フィルタなしで適用されている。そのため,OFAの制御器は,出
力PDsが増幅信号波長及びASEパワー双方からなる総出力パワーにさらされるものの,出力制御信号パ
ラメータとして出力PDsにおける総光出力パワーだけが利用できる。
四つの因子として,入力光パワー,入力光チャネル波長,光励起パワー及びOAの反転分布レベルが,
単一波長エルビウム添加光ファイバ増幅器のパワー出力を決定する。OFAの反転レベルは入力光信号に対
し,エネルギーの供給が可能なエルビウム原子の比として示され,結果的に光利得となる。一般に反転レ
ベルは,光励起パワーの増大に伴い増加し入力光パワーの増大に伴い減少する。そのため,OFA入力部に
おいてチャネルパワーが増加する場合,一定出力を維持するために励起レーザの出力パワーを増加させる
必要がある。同様に,OFA入力部においてチャネルパワーが低下する場合,一定出力に維持するために励
起光を即時に減少させる必要がある。
OFAの出力パワーは,励起電流の調整によって励起レーザ出力を制御することで設定し得る。励起制御
の基本的な仕組みは,信号分岐及び検出用PDsによるOFAの入出力パワーの測定,検出信号からの誤差
信号の算出,並びにフィードフォワード及びフィードバックなどの制御を用いた高速PID制御器による励
起光パワーの駆動を含んでいる。
過渡後の出力パワーの誤差には安定状態出力オフセット誤差が知られており,過渡後のASEレベル,チ
ャネル波長及び温度に関連している。過渡パワー整定時間は,励起光制御器が応答する時間で決められ,
EDFへの励起速度は励起制御器応答,検出応答,制御器の帯域,アルゴリズム遅延,エルビウムの反転分
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布回復及びエルビウムの反転分布飽和の時定数に依存する。過渡パワー整定時間はこれらのパラメータの
総和で出力パワー,チャネル波長及びEDF温度に依存する。一般により高い出力の増幅器は,より短い過
渡パワー整定時間をもつ。EDFの温度の上昇及びチャネル波長の短波長化も,過渡パワー整定時間を短く
する。
OFAの入力過渡変動に対応する特有の能力がEDFに関連する二つの時定数に依存する。一つはエルビ
ウムの反転分布回復時定数で,これは励起光パワーがEDF中の反転分布レベルを変化させるのに要する時
間である。もう一つの時定数はエルビウムの反転分布飽和時定数で,エルビウムの反転分布レベル減衰期
間である。これらの両時定数は反転分布の増加とともに減少する一方で,運用状態のOFAにおいて飽和速
度はエルビウムの回復期間よりも十分に早い。回復及び飽和両時定数は波長及び温度に依存し,長チャネ
ル波長かつ低温度EDFが最も長い飽和時定数となる。
入力パワー過渡変動を抑制するように設計された単一波長OFAは自身の制御時定数で動作する出力過
渡応答抑圧制御アルゴリズムを備えた出力パワー一定モードで動作する制御器を用いなければならない。
単一チャネル入力パワーの過渡変動がOFAに入った場合,制御器は出力パワーレベルを適正な状態に設定
するように励起光パワーを変動させなければならない。
励起光パワー制御を行わない場合,すなわち,制御器が無効化された状態での,OFAの出力過渡応答を
考慮する。逆ステップ状の入力パワー過渡変動[入力パワー減少,図B.1 a)]がOFAに入力された場合,
非制御状態のOFAの利得は瞬間的に一定に維持し,出力パワーは入力パワーの低下に応じて減少する[図
B.1 b)]。入力パワーが時間t0で低下した後,新たな低入力パワーにおける増幅飽和条件の変化の結果,利
得は増加し始め,出力パワーは上昇する。最終的には出力パワーは,時間tSにおいて新たな入力パワーレ
ベルと対応する利得に応じた新たな値に収束する。過渡後利得は大きいが,過渡後の出力パワーは過渡変
動による出力低下前よりも低く,安定状態出力オフセット偏差が生じる。出力オフセットの程度は,階段
状変動の前後の入力パワー,温度,ASEレベル及びそれらの条件におけるOAの相対飽和状態に依存する。
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入力パワー
a) 入力パワー
パワーオフセット
出力パワー
整定時間tS
b) 制御無効時出力パワー
パワーオフセット
出力パワー
整定時間tS 時間
c) 制御有効時出力パワー
図B.1−入力パワー低下(逆ステップ過渡現象)に対する過渡応答
ここで,制御器が有効な状態におけるOFAの過渡応答を考える[図B.1 c)]。ここで励起制御は出力パ
ワーの変化に応答し,同じ総出力パワー目標を維持するよう動作する(出力SigPとASEPとが識別できな
いため。)。入力パワー逆ステップ過渡変動が時間t0において入力パワーを瞬間的に減少させた場合,OFA
の瞬間的な利得は一定を維持し,出力パワーが低下する。制御器が応答する前の出力パワーの変動レベル
は出力パワー過渡アンダシュートと呼ぶ。一方,OFA制御器は,出力パワーが低下したことを認識しEDF
の反転レベルを増加するように励起パワーを変更する。エルビウムの反転分布回復時間tRの間,反転レベ
ルは大きく変化しないため,利得はゆっくり上昇する。時間tRの後,制御器は出力パワーに作用し,利得
は非制御時よりも早く上昇する。過渡後の出力パワーは,非制御時に比べ,小さい安定状態出力オフセッ
ト誤差で過渡現象前のレベルに近い強度に戻り,より早い時間tCにおいて収束する。制御が十分に鎮静化
できない場合,出力パワーは図B.1 c)に示すように補正値に収束する前に出力パワーが過剰補償となり得
る。
同様に,OFAへの入力パワーが増加する状況での励起光パワー制御がない状況,つまり,制御が無効状
態での過渡応答を考慮してみる。OFAへの入力パワーがステップ状増加[図B.2 a)参照]となる場合,非
制御のOFAの利得は直後に起きる過渡現象に先立ち一定となるため,出力パワーは即時に図B.2 b)に示す
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ように入力パワーの増加に応じて増加する。入力パワー過渡変動に即時に従い,利得飽和の進展によって
利得は減少し始める。最終的に出力パワーは時間tSにおいて新たな入力パワーレベルに対応する新たな強
度に収束する。過渡変動後の利得は低いが,過渡現象後の出力パワーは,入力パワー過渡変動の前よりも
高く,利得オフセット誤差が生じている。利得オフセット誤差の大きさは,入力パワー条件及びそれに対
応する利得飽和レベルに依存する。
入力パワー
a) 入力パワー
出力パワー
パワーオフセット
整定時間tS
b) 制御無効時出力パワー
出力パワー
パワーオフセット
整定時間tS
時間
c) 制御有効時出力パワー
図B.2−入力パワー増加(ステップ過渡現象)に対する過渡応答
さらに,制御が有効な状況でのOFAの過渡応答について考察する[図B.2 c)参照]。ここで,励起制御
器は出力パワーの変動に応答し,同じ総出力パワー目標を維持するよう動作する(出力SigPとASEPとが
識別できないため)。時間t0において入力パワー過渡変動(ステップ過渡)が制御されたOFAに入力され
た場合,OFAの瞬間的な利得は一定を維持し,出力パワーは増加する。制御器が応答する前の出力パワー
の変動の大きさを出力パワー過渡オーバシュートと呼ぶ。OFA制御器は,出力パワーを減らすように振る
舞い,エルビウムの反転分布飽和回復時間,tRの後,減少したEDFの反転状態によって,出力パワーは直
ちに降下する。ここで利得及び励起パワーの低下は,非制御時よりも早く,過渡現象後の出力パワーは非
制御時に比べ,小さい安定状態出力オフセット誤差で過渡現象前のレベルに近い強度に戻り,より早い時
間tCにおいて収束する。制御が十分に鎮静化できない場合,的確な値に収束する前に出力パワーが過剰補
償となり得る。
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附属書C
(参考)
過渡利得応答に対するスルーレートの影響
C.1 入力パワーの立ち上がり時間及び立ち下がり時間の重要性
チャネルパワーが増加又は減少するとき,入力パワー過渡現象速度は過渡性能を測定する場合に考慮さ
れなければならない。OFAのパワー過渡制御は,一般的に入出力レベルの監視及び励起レーザ駆動電流の
調整によって実現される。附属書Aに示すように,光学系設計,監視,制御帯域及び制御アルゴリズムが
過渡応答に影響する。一方,入力パワーの過渡スルーレートもOFA性能に影響を与える可能性がある。こ
の入力過渡波形のスルーレートの変化は,ネットワークで蓄積された過渡事象の速度又は測定機器で用い
た切替速度に由来する。
OFAへの入力パワー変化がゆっくりである場合,パワー制御システムは過渡オーバシュート又はアンダ
シュートを最小化するために励起パワーを調整することで過渡現象を十分に補償することができ得る。
OFAへの入力パワー変化が急激(速いスルーレート又は切替速度)でる場合,OFAの制御メカニズムが
急激な入力パワー変化に追従して補償するには十分に速くないため,パワー制御システムは十分にオーバ
シュート又はアンダシュートを最小化することができないことがある。結果としてOFAの応答は低下する。
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JIS C 6122-4-3:2018の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61290-4-3:2015(IDT)
JIS C 6122-4-3:2018の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.180 : 光ファイバ通信 > 33.180.30 : 光増幅器
JIS C 6122-4-3:2018の関連規格と引用規格一覧
- 規格番号
- 規格名称
- JISC6121:2010
- 光増幅器―通則