JIS C 61300-3-6:2011 光ファイバ接続デバイス及び光受動部品―基本試験及び測定手順―第3-6部:反射減衰量測定 | ページ 4

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単純化された式(19)は,Hが5 dBより大きいときに反射減衰量に対する良い近似となる。
5.4.4 測定精度に関する考察
次の要因は,反射減衰量測定においてエラーの原因となる。
− Hの測定精度 Hの測定精度は,Hが非常に小さいときに特に重要になる。例えば,測定差がH=0.5
dB及びH=1 dBのとき,反射減衰量の差は3 dBとなる。Hが小さく,かつ,同時に供試品による損
失が大きいときは,更に精度が劣化する。
− 検出部の,短いパルスを確実に検出する性能 より大きな反射減衰量を測定するには,短いパルスを
用いる。1マイクロ秒未満の短いパルスに対しては,OTDRの光パワーメータの応答帯域が測定精度
の制限要因となる。この場合は,反射減衰量を基準となる反射体を用いて校正する。
− 信号の飽和 OTDR光パワーメータが大きなHの値で飽和した場合は,小さな反射減衰量を測定する
場合に精度を欠くことになる。この場合,信号の飽和は,OTDRと供試品との間に光可変減衰器を置
くことによって避けることができる。

5.5 試験3 : OLCR測定法

5.5.1  校正手順
OLCRを校正するため,次の手順を実施する。
a) 既知の反射減衰量RL0をもつ反射体を,ある長さの光ファイバを介して,信号光ポートに接続する。
RL0の典型的な値は,全反射の0 dB,又は光軸に対して直角な光ファイバ端面での14.7 dBである。
b) 上記の光ファイバとほぼ等しい長さのシングルモード光ファイバを,光ファイバ遅延線として参照光
ポートに接続する。
c) 光遅延量を線形に変化させる。一般的な光遅延線では,反射体を一定速度で平行移動させる。
d) 光パワーメータDの出力を取り込む周波数は,ミラーの平行移動に伴って発生するビート信号の周波
数に合わせて調整する。
e) 光パワーメータDからの出力をサンプリングし,光遅延量の関数としてデータ処理装置に蓄積する。
このとき,一般的な光遅延線を用いている場合は,反射体の位置によって光遅延量を求めることがで
きる。ピーク値G0(dB)をデータ処理装置に記録する。
5.5.2 測定手順
OLCRを用いて反射減衰量を測定するため,次の手順を実施する。
a) 供試品を既知の反射体と置換して信号光ポートに接続する。必要がある場合,参照光ポートに接続し
たシングルモード光ファイバを供試品のピッグテールの長さとほぼ等しい長さのものに交換する。
b) 5.5.1のc) e) の手順と同じ手順を繰り返す。以上の手順を終えてから,供試品の所定の位置からの信
号ピーク値G(dB)を測定する。
c) 供試品の反射減衰量を,これらの値を用いて式(20)によって算出する。
RL RL0 G G0 (20)
5.5.3 測定精度に関する考察
OLCR測定法における誤差の原因は,既知の反射減衰量とのテンポラリジョイントによる損失と,供試
品とのテンポラリジョイントによる損失との差である。したがって,この損失の差を最小化するように注
意する。

5.6 試験4 : OFDR測定法

5.6.1  校正手順
OFDRを校正するため,次の手順を実施する。

――――― [JIS C 61300-3-6 pdf 16] ―――――

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a) 既知の反射減衰量RL0をもつ反射体を,ある長さのシングルモード光ファイバで測定系に接続する。
RL0の典型的な値は,光軸に対して直角な光ファイバ端面での14.7 dBである。
b) 反射信号による光検知器の飽和を避けるために光可変減衰器を挿入する場合は,損失Arを記録する。
c) 取得した周波数スペクトルから逆フーリエ変換によって時間領域での反射信号量を求め,その線形値
R0を記録する。
5.6.2 測定手順
OFDRを用いて反射減衰量を測定するため,次の手順を実施する。
a) テンポラリジョイントTJを介して接続されている既知の反射体を供試品に置換する。
b) 光可変減衰器が挿入されている場合は,その損失を十分高い反射光パワーが得られるように調整し,
その損失Aを記録する。
c) 取得した周波数スペクトルから逆フーリエ変換によって時間領域での反射信号量を求め,その線形値
Rを記録する。
d) 供試品の反射減衰量を,これらの値を用いて,式(21)によって算出する。
R
RL RL0 10 log A0 A (21)
R0
5.6.3 測定精度に関する考察
OFDR測定法における誤差の原因は,既知の反射減衰量とのテンポラリジョイントによる損失と,供試
品とのテンポラリジョイントによる損失との差である。したがって,この損失の差を最小化するように注
意する。
OFDR測定で周波数領域で測定したデータは,逆フーリエ変換によって時間領域に変換する。したがっ
て,実距離は,供試品の屈折率を用いて算出する。二つの反射点の空間分解能は,周波数データを処理す
るときの周波数間隔(F)及びフィルタリング帯域幅(f)に依存する。
なお,周波数領域の応答帯域幅の制限によって,時間領域では,オーバーシュート及び/又はリンギン
グ(インパルス状のサイドローブ)が発生するため,フィルタリングが必要となる。フィルタリングによ
って,分解能の低下と引き替えにインパルス状のサイドローブを抑圧することで,ダイナミックレンジの
改善を得る。
空間分解能(ΔL)を,式(22)によって算出する。
c f
ΔL (22)
n F
ここで,cは光速,nは屈折率である。例えば,窓係数1.6,1 GHz間隔では,空間分解能は,およそ20
cmである。周波数間隔が半減すると,空間分解能は,倍の40 cmに低下する。
測定可能な最大光ファイバ長Lmaxは,サンプリング周波数Δfに依存する。
c
Lmax (23)
2 n Δf
幾つかの測定系のデータの例を,表2に示す。
表2−測定系のデータ及び対応するダイナミックレンジの一例
入力光パワー 周波数間隔 中間周波数 平均化回数 校正法 測定系の
帯域幅 ダイナミックレンジ
dBm GHz Hz dB
−3 1 30 8 フレネル法 55

――――― [JIS C 61300-3-6 pdf 17] ―――――

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測定系のダイナミックレンジを広げるためには,送信端に光増幅器を用いることを推奨する(図4参照)。
例えば,+13 dBmを出力するエルビウムドープ光増幅器を用いたとき,測定系のダイナミックレンジは,
およそ71 dBとなり,斜め研磨した光コネクタを空気中で測定することもできる。
注記 測定性能は,光源及び受信器のベクトルネットワークアナライザに依存する。また,システム
のダイナミックレンジ及び雑音フロアは,校正ルーチン及び用いる信号処理の特性(中間周波
数帯域幅,平均化回数,スムージングなど)に依存する。

6 個別規格に規定する事項

6.1 OCWRによる反射減衰量測定

  必要がある場合,6.1.16.1.6の事項を個別規格に規定する。
6.1.1 基準部品
− 光コネクタ形式
− 基準プラグの性能
− 基準アダプタの性能
6.1.2 光ブランチングデバイス
− 分岐比
− ディレクティビティ
6.1.3 光パワーメータ
− 光源波長での最大感度
− 線形性
− 安定性
− 光学接続形式
6.1.4 光源
− 出力光パワー
− パワー安定性
− 中心波長
− スペクトル幅
6.1.5 テンポラリジョイント
− 最大損失量
− 最大反射減衰量
6.1.6 終端
− 終端形式
− 最小反射減衰量

6.2 OTDRによる反射減衰量測定

  必要がある場合,6.2.16.2.4の事項を個別規格に規定する。
6.2.1 基準部品
− 光コネクタ形式
− 基準プラグの性能
− 基準アダプタの性能

――――― [JIS C 61300-3-6 pdf 18] ―――――

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6.2.2 OTDR装置
− 中心波長
− スペクトル幅
− パルス幅
− 受信器入力の減衰器
− 光パワーメータが線形である反射光パワー範囲
− 光パワーメータの短パルスに対する応答特性
− パルス長の精度
6.2.3 L1,L2及びL3
− 各区間の長さ
6.2.4 光ファイバ
− 形式

6.3 OLCRによる反射減衰量測定

  必要がある場合,6.3.16.3.3の事項を個別規格に規定する。
6.3.1 基準部品
− 光コネクタ形式
− 基準プラグの性能
− 基準アダプタの性能
6.3.2 光源
スペクトル幅及び光源からの出力光パワー
6.3.3 光ブランチングデバイス
− 過剰損失と分岐比との波長依存性
− 総遅延量(通常の光遅延線内のステージの総平行移動量)
− 光パワーメータの線形性
− 測定系に用いる導波路の分散
− 測定系の耐偏光特性

6.4 OFDRによる反射減衰量測定

  必要がある場合,6.4.16.4.8の事項を個別規格に規定する。
6.4.1 基準部品
− 光コネクタ形式
− 基準プラグの性能
− 基準アダプタの性能
6.4.2 ベクトルネットワークアナライザ
− 開始周波数
− 終了周波数
− 周波数間隔
− 時間領域への変換法(逆フーリエ変換)(オプション)
6.4.3 光ブランチングデバイス
− 分岐比の50 %からのずれ
− ディレクティビティ

――――― [JIS C 61300-3-6 pdf 19] ―――――

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6.4.4 光源
− 発光波長
− 出力光パワー
− パワー安定性
6.4.5 光パワーメータ
− 受信器感度
− 線形性
− 安定性
6.4.6 光増幅器(オプション)
− 飽和利得
6.4.7 アイソレータ(オプション)
− 反射減衰量の要件
6.4.8 校正法
− 校正ルーチン
− 基準反射体

6.5 測定手順

− 反射減衰量の要求
− 反射減衰量の精度
− 試験手順からの変更点

――――― [JIS C 61300-3-6 pdf 20] ―――――

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JIS C 61300-3-6:2011の引用国際規格 ISO 一覧

  • IEC 61300-3-6:2008(MOD)

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