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C 61326-3-1 : 2020 (IEC 61326-3-1 : 2017)
3.1.2
装置(equipment)
サブシステム,機器,器具,その他の組立製品。
3.1.3
被制御系装置,EUC(equipment under control)
製造,プロセス,輸送,医療,その他の業務に用いられる装置,機械類,機器,プラントなど。
注記 EUC制御系は,EUCから分離かつ区別される。
(JIS C 0508-4の3.2.1)
3.1.4
機能安全(functional safety)
EUC及びEUC制御系の全体に関する安全のうち,E/E/PE安全関連システム及び他リスク軽減措置の正
常な機能に依存する部分。
(JIS C 0508-4の3.1.12)
3.1.5
危害(harm)
身体への傷害若しくは健康障害,又は財産及び環境への損害。
(JIS Z 8051の3.1を修正。“身体への”を追加)
3.1.6
潜在危険(hazard)
危害の潜在的な源。
注記1 この用語は,(火災又は爆発のように)短時間で生じる人への危害のほかに,(例えば,中毒
性物質の放出による)長期にわたる健康への影響も含む。
注記2 この規格では,この用語を使用していない。
(JIS Z 8051の3.2を修正。注記を追加)
3.1.7
安全側故障(safe failure)
安全機能を実行するときに役割を果たす,要素,サブシステム及び/又はシステムに関する次のような
故障。
a) 安全機能の誤作動が,EUC(又はその部品)を安全状態にする,又は安全状態を維持する結果となる。
b) UC(又はその部品)を安全状態に置く,又は安全状態を維持するように安全機能が誤作動する確率
を上げる。
(JIS C 0508-4の3.6.8)
3.1.8
安全機能(safety function)
E/E/PE安全関連システム又は他リスク軽減措置によって遂行される機能。この機能は,特定の危険事象
に関してEUCに関わる安全な状態を達成又は保持する。
例 安全機能の例を,次に示す。
− 危険状態を避けるために,積極的措置として実行が要求される機能(例えば,モータを停止
する。)
− 動作を防止する機能(例えば,モータの起動を防止する。)
――――― [JIS C 61326-3-1 pdf 6] ―――――
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C 61326-3-1 : 2020 (IEC 61326-3-1 : 2017)
(JIS C 0508-4の3.5.1)
3.1.9
プログラマブル電子の,PE(programmable electronic)
ハードウェア,ソフトウェア,入力及び/又は出力装置などからなるコンピュータ技術に基づく。
例 次に示すものは,全てプログラマブル電子機器である。
− マイクロプロセッサ
− マイクロコントローラ
− プログラマブルコントローラ
− 特定用途向け集積回路(ASIC)
− プログラマブル論理コントローラ(PLC)
− その他のコンピュータ関連装置(例えば,スマート・センサ,送信機,アクチュエータなど)
注記 この用語は,1個以上のマイクロプロセッサ(CPU)及びメモリなどからなるマイクロ電子機
器も対象とする。
(JIS C 0508-4の3.2.12)
3.1.10
電気・電子・プログラマブル電子の,E/E/PE(electrical/electronic/programmable electronic)
電気(E),電子(E)及び/又はプログラマブル電子(PE)技術に基づく。
例 電気・電子・プログラマブル電子機器の例を,次に示す。
− 電気機械機器(電気の)
− 半導体非プログラマブル電子機器(電子の)
− コンピュータ技術に基づく電子機器(プログラマブル電子の)(3.1.9参照)
注記 この用語は,電気的原理で作動する全ての機器又はシステムを包括する。
(JIS C 0508-4の3.2.13を修正)
3.1.11
直流配電系統(DC distribution network)
あらゆる種類の装置への接続を意図する,ある設備又は建造物における局所的な直流の配電系統。
注記 単一の装置だけにつながる局所的又は遠隔の電池への接続は,直流配電系統とはみなさない。
3.1.12
安全関連システム(safety-related system)
次の両方を満足するシステム。
− EUCを安全な状態に移行させるため,又はEUCの安全な状態を維持するために必要な,要求された
安全機能を行う。
− それ自体で,又はその他のE/E/PE安全関連システム及び他リスク軽減措置によって,要求される安全
機能に対して必要な安全度を達成する。
注記 安全関連システムには,規定の安全機能を遂行するために必要とされる,全てのハードウェア,
ソフトウェア,及び全ての支援サービス(例えば,動力供給)を含む[したがって,検出端(セ
ンサ),その他の入力装置,操作端(アクチュエータ)及びその他の出力装置が安全関連システ
ムに含まれる。]。
(JIS C 0508-4の3.4.1を修正。注記1,2,3,4,5及び7を削除)
――――― [JIS C 61326-3-1 pdf 7] ―――――
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C 61326-3-1 : 2020 (IEC 61326-3-1 : 2017)
3.1.13
供試装置,EUT(equipment under test)
イミュニティ試験対象の装置(機器,器具及びシステム)。
3.1.14
補助装置,AE(auxiliary equipment)
EUTの正常な動作に必要な信号を供給するための装置,及びEUTの性能を検証する装置。
3.1.15
システム安全要求仕様書,SSRS(system safety requirements specification)
安全機能及びそれらの関連する安全度水準の要求事項を含む仕様。
3.1.16
安全度水準,SIL(safety integrity level)
安全度の値の範囲に対応する離散的水準(4水準のうちの一つ)。安全度水準4は最高の安全度水準であ
り,1は最低である。
注記1 四つの安全度水準に関わる目標機能失敗尺度は,JIS C 0508-1:2012の表2及び表3に規定し
ている。
注記2 安全度水準は,E/E/PE安全関連システムに割り当てられた安全機能の安全要求事項を規定す
るために用いる。
注記3 安全度水準(SIL)は,システム,サブシステム,要素又はコンポーネントの特性ではない。
“SILn安全関連システム”(ここで,nは1,2,3又は4)という表現の正しい解釈は,その
システムがnまでの安全度水準をもつ安全機能に潜在的に対応できるということである。
(JIS C 0508-4の3.5.8を修正。3.5.17への参照を削除し,JIS C 0508-1の発行年を追加)
3.2 略語
AE auxiliary equipment 補助装置
DS a) defined state 定義した状態
E/E/PE 電気・電子・プログラマブル電子の
electrical/electronic/programmable electronic
EUC equipment under control 被制御系装置
EUT equipment under test 供試装置
ISM industrial, scientific and medical 工業,科学及び医療
PE protective earth 保護接地
SIL safety integrity level 安全度水準
SSRS system safety requirements specification システム安全要求仕様書
注a) 対応国際規格に合わせてDSを略語として記載したが,DSは6.1にあるように,A,B及びC
と同じく,性能評価基準を表す記号である。
4 一般事項
この規格では,JIS C 61326-1の要求事項に加えて,JIS C 0508規格群に従う安全機能の遂行を意図した
工業用途のシステム及び装置のための要求事項を規定する。これらの要求事項は,装置及びシステムの安
全に関連しない機能には適用しない。
注記 電気及び電子システムの機能安全を達成するための,全体的な設計プロセス及び必要な設計の
要点は,JIS C 0508規格群に規定されている。これは,電磁妨害に対するシステムの信頼性(JIS
――――― [JIS C 61326-3-1 pdf 8] ―――――
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C 61326-3-1 : 2020 (IEC 61326-3-1 : 2017)
C 0508-2の7.4.7.1)を実現する設計の要求事項を含んでいる。
JIS C 61326-1のイミュニティ要求事項は,安全に関連しない用途で使用する装置に対して適切なイミュ
ニティレベルを保証するよう選択されている。しかし,要求されるイミュニティレベルはいかなる場所で
も起こり得るが,極めて低い発生確率で起きる場合は含んでいない。
この規格では,電磁現象が引き起こす危険側故障を回避するためのシステム的対応策として,JIS C
61326-1よりも厳しいイミュニティ試験レベルを規定する。結果として,例えば,作動要求時の失敗確率
などのハードウェアの安全度の定量化に当たって,電磁現象の影響を考慮する必要はない。必要に応じて,
厳しいイミュニティ試験レベルを規定する。
厳しいイミュニティ試験レベルは,機能安全の側面だけに関連し,信頼性及び可用性の評価の側面には
適用しない。厳しいイミュニティ試験レベルは,特別な機能安全の性能評価基準(性能評価基準DS)を
もつ安全関連機能だけに適用する。厳しいイミュニティ試験レベルは,最大試験値の限度値として設定す
る。この規格に適合するには,より高い値での更なる試験は必要ない。
5 EMC試験計画
5.1 一般事項
EMC試験計画は,試験実施前に作成する。試験計画には,5.25.6に規定する内容を含めなければなら
ない。
この規格への適合性を証明する必要がない試験については,試験を行わないことの正当性をEMC試験
計画書に記載する。
5.2 試験の説明
安全機能におけるイミュニティ試験の説明は,詳細に明記しなければならない。よって,一連のイミュ
ニティ試験を実施する場合,関連する詳細の全てを試験計画書に記載する。試験計画書は少なくとも次の
情報を含めなければならない。
・ イミュニティ試験の対象となる入出力ポート
・ 必要な周辺機器及び監視機器を含む,EUTの構成
・ 安全機能の動作モード
・ イミュニティの試験レベル
・ 定義した状態を含む性能評価基準
・ EUTの動作の監視
・ 製造業者が指定した性能評価基準に対するEUTの反応の評価
5.3 試験中の供試装置の構成
5.3.1 一般事項
計測,制御及び試験室用装置は,定まった構成でシステムを構築するとは限らない。装置内の様々なサ
ブアセンブリの種類,使用数量及び設置は,システムごとに異なっている。
EMC条件を現実的に模擬するために,装置は,製造業者が指定する典型的な組合せでなければならない。
EMC試験は,製造業者が指定する通常条件に従って,形式試験として行う。
EUTへ電磁妨害が影響して,安全機能が妥当に動作したことを監視するためには,AEのセットアップ
が必要な場合がある。
5.3.2 EUTの構成要素
EMCに潜在的に関連し,かつ,EUTを構成する全ての機器,ラック,モジュール,ボードなどを試験
――――― [JIS C 61326-3-1 pdf 9] ―――――
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C 61326-3-1 : 2020 (IEC 61326-3-1 : 2017)
計画書に記載する。EUTの構成要素の選択理由も,EMC試験計画書に記載する。
5.3.3 EUTの組合せ
EUTの内部及び外部の構成が変化する場合には,形式試験は,製造業者が想定する最も影響を受けやす
い構成で試験する。全ての種類のモジュールは,1回以上の試験を行う。これらの選択理由をEMC試験計
画書に記載する。最も影響を受けやすい装置構成を構築する場合には,装置の要素間のあらゆる電磁的な
相互作用の可能性を考慮する。EUTの組合せの選択理由は,EMC試験計画書に記載する。
5.3.4 I/Oポート
複数のI/Oポートがあり,それら全てが同一種類かつ同一機能の場合,他のケーブルを接続することに
よって試験結果が大きく影響されないことを示せば,その一つのポートにケーブルを接続するだけでよい。
I/Oポートの選択理由は,EMC試験計画書に記載する。
5.3.5 AE
実際の動作状態を模擬するために,EUTに種々のAEを使用する場合には,それぞれの種類に対して一
つ以上ずつAEを選択する。AEとして,シミュレータを用いてもよい。繰返し試験に必要な,AEのソフ
トウェアは,試験計画書に記載する。
電磁妨害の影響を受けにくいAEの使用を強く推奨する。例えば機械装置で,EUTの挙動を簡単に検出
及び評価できるものがよい。
5.3.6 ケーブル配線及び接地(グラウンド)
ケーブル及び接地(グラウンド)は製造業者の仕様に従ってEUTに接続する。追加の接地接続をしては
ならない。
5.4 試験中のEUTの動作条件
5.4.1 動作モード
代表的な動作モードは,EUTの全機能ではなく,最も典型的な機能だけを試験することを考慮して選択
する。意図する用途で,装置の仕様範囲内の推定できる最悪の動作モードを選択する。
注記 最悪の動作モードとは,例えば最も影響を受けやすい動作モードを示す。
5.4.2 環境条件
特別な試験要求事項がない場合には,試験は,製造業者が指定する環境(例えば,周囲温度,湿度,大
気圧など)動作範囲内,並びに電源電圧及び電源周波数の定格範囲内で行う。
5.4.3 試験中のEUTのソフトウェア
繰返し試験に必要な,選択した動作モードを実行するために使用するソフトウェアは,試験計画書に記
載する。
5.5 性能評価基準の仕様
各ポート及び試験の性能評価基準は,可能な限り定量的に指定する。
5.6 試験の記述
適用するそれぞれの試験は,EMC試験計画書で指定する。試験項目,試験方法,試験の特性及び試験セ
ットアップは,表2表7に引用している基本規格に規定している。基本規格の内容は,試験計画に転記
する必要はない。ただし,この規格の試験の遂行に実際に必要な追加情報を示す。EMC試験計画書は,詳
細に実施方法を指定しなければならない場合がある。
注記 この規格は,試験目的のために全ての既知の妨害事象を規定するものではなく,重要と考えら
れる妨害事象だけを規定している。詳細は,附属書Bを参照。
――――― [JIS C 61326-3-1 pdf 10] ―――――
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JIS C 61326-3-1:2020の引用国際規格 ISO 一覧
- IEC 61326-3-1:2017(IDT)
JIS C 61326-3-1:2020の国際規格 ICS 分類一覧
- 33 : 電気通信工学.オーディオ及びビデオ工学 > 33.100 : 電磁両立性(EMC) > 33.100.20 : イミュニティ
- 25 : 生産工学 > 25.040 : 産業オートメーションシステム > 25.040.40 : 工業計測及び制御
JIS C 61326-3-1:2020の関連規格と引用規格一覧
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- 規格名称